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(憲兵条例中改正朝鮮駐箚憲兵条例廃止ノ件)
法令番号: 勅令第三百九十七號
公布年月日: 大正8年8月20日
法令の形式: 勅令
被改正法
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改正:
憲兵条例
廃止:
朝鮮駐剳憲兵条例
国立国会図書館『官報』
国立公文書館『御署名原本』
日本法令索引
朕憲兵條例中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
大正八年八月十九日
內閣總理大臣兼司法大臣 原敬
海軍大臣 加藤友三郞
陸軍大臣 田中義一
內務大臣 床次竹二郞
勅令第三百九十七號
憲兵條例中左ノ通改正ス
第一條ニ左ノ一項ヲ加フ
朝鮮ニ在リテハ憲兵ハ前項ノ外國境ノ監視ニ任ス
第二條
憲兵ハ其ノ職務ノ執行ニ付軍事警察ニ係ルモノハ陸軍大臣及海軍大臣、行政警察ニ係ルモノハ內務大臣、司法警察ニ係ルモノハ司法大臣ノ指揮ヲ承ク朝鮮ニ於ケル軍事警察及國境ノ監視ニ係ルモノハ朝鮮軍司令官、臺灣ニ於ケル軍事警察ニ係ルモノハ臺灣軍司令官、南滿洲ニ於ケル軍事警察ニ係ルモノハ關東軍司令官、行政警察、司法警察ニ係ルモノハ朝鮮ニ在リテハ朝鮮總督、臺灣ニ在リテハ臺灣總督、南滿洲ニ在リテハ關東長官ノ指揮ヲ承ク
第三條中「檢事、」ヲ「檢事、朝鮮總督府道知事、朝鮮總督府檢事、」ニ改メ同條第三項ヲ左ノ如ク改ム
憲兵ハ地方守備ニ關スル軍事警察ニ付テハ朝鮮ニ在リテハ師團長師團長アラサル地ニ在リテハ其ノ地所在ノ高級軍隊長臺灣ニ在リテハ臺灣守備隊司令官司令官アラサル地ニ在リテハ守備隊長南滿洲ニ在リテハ師團長師團長アラサル地ニ在リテハ其ノ地駐箚ノ高級軍隊長ノ指示ヲ承ク
第六條
憲兵司令部ハ之ヲ東京ニ置キ朝鮮憲兵隊司令部ハ之ヲ京城ニ置ク
各憲兵隊管區ニ憲兵隊ヲ配置ス
憲兵隊管區ハ陸軍大臣之ヲ定ム
第七條
各憲兵隊ハ之ヲ本部及分隊ニ分ツ
各憲兵隊本部ノ位置竝分隊ノ配置及管區ハ陸軍大臣之ヲ定ム但シ朝鮮ニ在リテハ朝鮮軍司令官、臺灣ニ在リテハ臺灣軍司令官、南滿洲ニ在リテハ關東軍司令官之ヲ定ム
第八條
憲兵司令部ニ左ノ職員ヲ置ク
憲兵司令官
憲兵副官
憲兵司令部附佐尉官
憲兵下士
朝鮮憲兵隊司令部ニ左ノ職員ヲ置ク
憲兵隊司令官
憲兵隊司令部副官
憲兵隊司令部附尉官
憲兵下士
憲兵隊ニ左ノ職員ヲ置ク
憲兵隊長
憲兵隊副官
憲兵分隊長
憲兵隊附尉官
憲兵准士官、下士、上等兵
憲兵司令部、朝鮮憲兵隊司令部及憲兵隊ニハ經理部衞生部獸醫部士官准士官下士及判任文官ヲ附スルコトヲ得
第九條
陸軍大臣、朝鮮軍司令官、臺灣軍司令官及關東軍司令官ハ必要ニ際シ一時憲兵隊ノ一部ヲ其ノ管區外ニ派遣スルコトヲ得
第三章 職務
第十條
憲兵司令官及朝鮮憲兵隊司令官ハ部下憲兵隊ヲ統轄シ司令部ノ事務ヲ總理ス
第十一條
憲兵司令官及朝鮮憲兵隊司令官ハ部下憲兵隊ノ軍紀、風紀、訓練、敎育及職務服行ヲ檢閱スヘシ
第十二條
憲兵隊長ハ部下分隊ヲ統轄シ其ノ勤務ノ方法ヲ指定シ隊中ノ事務ヲ掌理ス
第十三條
憲兵司令部附佐尉官及朝鮮憲兵隊司令部附尉官ハ當該司令官ノ命ヲ承ケ勤務ニ服ス
第十四條
憲兵副官及朝鮮憲兵隊司令部副官ハ當該司令官、憲兵隊副官ハ當該隊長ノ命ヲ承ケ各部內ノ事務ニ服ス
第十五條
憲兵分隊長ハ部下ヲ指揮監督シ其ノ勤務ノ方法ヲ指定シ分隊ノ事務ヲ處理ス
第十六條
憲兵隊附尉官ハ隊長ノ命ヲ承ケ勤務ニ服ス
第十七條
憲兵准士官、下士及上等兵ハ上官ノ命ヲ承ケ勤務ニ服ス
第十八條
朝鮮ニ於ケル憲兵隊ニハ憲兵補ヲ附スルコトヲ得憲兵補ノ待遇ハ其ノ職務ニ應シ憲兵下士、上等兵又ハ陸軍一二等卒ニ準ス
第十九條
憲兵ノ服務ニ係ル規定ハ各主管大臣之ヲ定ム但シ朝鮮ニ於ケル軍事警察及國境ノ監視ニ係ルモノハ朝鮮軍司令官、臺灣ニ於ケル軍事警察ニ係ルモノハ臺灣軍司令官、南滿洲ニ於ケル軍事警察ニ係ルモノハ關東軍司令官、行政警察、司法警察ニ係ルモノハ朝鮮ニ在リテハ朝鮮總督、臺灣ニ在リテハ臺灣總督、南滿洲ニ在リテハ關東長官之ヲ定ム
第二十條
憲兵補ニ關スル規程ハ陸軍大臣之ヲ定ム
別表ヲ削ル
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
朝鮮駐箚憲兵條例ハ之ヲ廢止ス
朕憲兵条例中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
大正八年八月十九日
内閣総理大臣兼司法大臣 原敬
海軍大臣 加藤友三郎
陸軍大臣 田中義一
内務大臣 床次竹二郎
勅令第三百九十七号
憲兵条例中左ノ通改正ス
第一条ニ左ノ一項ヲ加フ
朝鮮ニ在リテハ憲兵ハ前項ノ外国境ノ監視ニ任ス
第二条
憲兵ハ其ノ職務ノ執行ニ付軍事警察ニ係ルモノハ陸軍大臣及海軍大臣、行政警察ニ係ルモノハ内務大臣、司法警察ニ係ルモノハ司法大臣ノ指揮ヲ承ク朝鮮ニ於ケル軍事警察及国境ノ監視ニ係ルモノハ朝鮮軍司令官、台湾ニ於ケル軍事警察ニ係ルモノハ台湾軍司令官、南満洲ニ於ケル軍事警察ニ係ルモノハ関東軍司令官、行政警察、司法警察ニ係ルモノハ朝鮮ニ在リテハ朝鮮総督、台湾ニ在リテハ台湾総督、南満洲ニ在リテハ関東長官ノ指揮ヲ承ク
第三条中「検事、」ヲ「検事、朝鮮総督府道知事、朝鮮総督府検事、」ニ改メ同条第三項ヲ左ノ如ク改ム
憲兵ハ地方守備ニ関スル軍事警察ニ付テハ朝鮮ニ在リテハ師団長師団長アラサル地ニ在リテハ其ノ地所在ノ高級軍隊長台湾ニ在リテハ台湾守備隊司令官司令官アラサル地ニ在リテハ守備隊長南満洲ニ在リテハ師団長師団長アラサル地ニ在リテハ其ノ地駐箚ノ高級軍隊長ノ指示ヲ承ク
第六条
憲兵司令部ハ之ヲ東京ニ置キ朝鮮憲兵隊司令部ハ之ヲ京城ニ置ク
各憲兵隊管区ニ憲兵隊ヲ配置ス
憲兵隊管区ハ陸軍大臣之ヲ定ム
第七条
各憲兵隊ハ之ヲ本部及分隊ニ分ツ
各憲兵隊本部ノ位置並分隊ノ配置及管区ハ陸軍大臣之ヲ定ム但シ朝鮮ニ在リテハ朝鮮軍司令官、台湾ニ在リテハ台湾軍司令官、南満洲ニ在リテハ関東軍司令官之ヲ定ム
第八条
憲兵司令部ニ左ノ職員ヲ置ク
憲兵司令官
憲兵副官
憲兵司令部附佐尉官
憲兵下士
朝鮮憲兵隊司令部ニ左ノ職員ヲ置ク
憲兵隊司令官
憲兵隊司令部副官
憲兵隊司令部附尉官
憲兵下士
憲兵隊ニ左ノ職員ヲ置ク
憲兵隊長
憲兵隊副官
憲兵分隊長
憲兵隊附尉官
憲兵准士官、下士、上等兵
憲兵司令部、朝鮮憲兵隊司令部及憲兵隊ニハ経理部衛生部獣医部士官准士官下士及判任文官ヲ附スルコトヲ得
第九条
陸軍大臣、朝鮮軍司令官、台湾軍司令官及関東軍司令官ハ必要ニ際シ一時憲兵隊ノ一部ヲ其ノ管区外ニ派遣スルコトヲ得
第三章 職務
第十条
憲兵司令官及朝鮮憲兵隊司令官ハ部下憲兵隊ヲ統轄シ司令部ノ事務ヲ総理ス
第十一条
憲兵司令官及朝鮮憲兵隊司令官ハ部下憲兵隊ノ軍紀、風紀、訓練、教育及職務服行ヲ検閲スヘシ
第十二条
憲兵隊長ハ部下分隊ヲ統轄シ其ノ勤務ノ方法ヲ指定シ隊中ノ事務ヲ掌理ス
第十三条
憲兵司令部附佐尉官及朝鮮憲兵隊司令部附尉官ハ当該司令官ノ命ヲ承ケ勤務ニ服ス
第十四条
憲兵副官及朝鮮憲兵隊司令部副官ハ当該司令官、憲兵隊副官ハ当該隊長ノ命ヲ承ケ各部内ノ事務ニ服ス
第十五条
憲兵分隊長ハ部下ヲ指揮監督シ其ノ勤務ノ方法ヲ指定シ分隊ノ事務ヲ処理ス
第十六条
憲兵隊附尉官ハ隊長ノ命ヲ承ケ勤務ニ服ス
第十七条
憲兵准士官、下士及上等兵ハ上官ノ命ヲ承ケ勤務ニ服ス
第十八条
朝鮮ニ於ケル憲兵隊ニハ憲兵補ヲ附スルコトヲ得憲兵補ノ待遇ハ其ノ職務ニ応シ憲兵下士、上等兵又ハ陸軍一二等卒ニ準ス
第十九条
憲兵ノ服務ニ係ル規定ハ各主管大臣之ヲ定ム但シ朝鮮ニ於ケル軍事警察及国境ノ監視ニ係ルモノハ朝鮮軍司令官、台湾ニ於ケル軍事警察ニ係ルモノハ台湾軍司令官、南満洲ニ於ケル軍事警察ニ係ルモノハ関東軍司令官、行政警察、司法警察ニ係ルモノハ朝鮮ニ在リテハ朝鮮総督、台湾ニ在リテハ台湾総督、南満洲ニ在リテハ関東長官之ヲ定ム
第二十条
憲兵補ニ関スル規程ハ陸軍大臣之ヲ定ム
別表ヲ削ル
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
朝鮮駐箚憲兵条例ハ之ヲ廃止ス
本文
詳細・沿革