(重要物産同業組合法中改正法律)
法令番号: 法律第十五號
公布年月日: 大正5年3月7日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル重要物產同業組合法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
大正五年三月六日
內閣總理大臣 伯爵 大隈重信
農商務大臣 河野廣中
法律第十五號
重要物產同業組合法中左ノ通改正ス
第八條第三項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ必要アルトキハ組合員ニ非サル者ヨリ之ヲ選擧スルコトヲ得
第十條ノ二 前條第一項ノ檢査ヲ行フ同業組合及同業組合聯合會ニ在リテハ檢査員ヲ置クヘシ
檢査員ノ選任及解任ハ農商務大臣ノ認可ヲ受クヘシ
第十條ノ三 同業組合及同業組合聯合會ハ前條ノ檢査員ノ服務ニ關スル規程ヲ定メ農商務大臣ノ認可ヲ受クヘシ
第十條ノ四 農商務大臣ハ重要輸出品ニ關スル同業組合又ハ同業組合聯合會ノ申請アルトキ又ハ必要ト認ムルトキハ其ノ役員又ハ檢査員ノ選任又ハ解任ヲ爲スコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ選任セラレタル役員ノ解任ハ農商務大臣ノ認可ヲ受クヘシ
重要輸出品ノ種類ハ農商務大臣之ヲ指定ス
第十三條 農商務大臣ハ同業組合又ハ同業組合聯合會ニ對シ業務ニ關スル報吿ヲ爲サシメ業務ノ執行又ハ財產ノ狀況ヲ檢査シ經費ノ豫算又ハ其ノ徵收法ノ變更ヲ命シ其ノ他監督上必要ナル命令又ハ處分ヲ爲スコトヲ得
第十四條中「又ハ定款ノ變更ヲ命スルコトヲ得」ヲ「若ハ定款ノ變更ヲ命シ又ハ同業組合聯合會ヘノ加入若ハ同業組合聯合會ヨリノ脫退ヲ命スルコトヲ得」ニ改ム
第十九條 第四條ノ規定ニ違背シタル者ハ五圓以上五百圓以下ノ過料ニ處ス
第十九條ノ二 同業組合及同業組合聯合會ノ役員第十三條又ハ第十四條ノ規定ニ依ル命令ニ違背シタルトキハ五圓以上五百圓以下ノ過料ニ處ス
第十九條ノ三 同業組合及同業組合聯合會ノ役員檢査員其ノ他事務ニ從事スル者正當ノ理由ナクシテ當該官吏又ハ吏員ノ本法ニ依ル職務ノ執行ヲ拒ミ之ヲ妨ケ若ハ之ヲ忌避シタルトキ又ハ職務ノ執行ノ爲ニスル尋問ニ對シ答辯ヲ爲サス若ハ虛僞ノ陳述ヲ爲シタルトキハ五圓以上五百圓以下ノ過料ニ處ス
第十九條ノ四 非訟事件手續法第二百六條乃至第二百八條ノ規定ハ前三條ノ過料ニ之ヲ準用ス
第二十條 同業組合又ハ同業組合聯合會ノ證票若ハ檢査證ヲ不正ニ使用シタル者、行使ノ目的ヲ以テ證票若ハ檢査證ヲ僞造若ハ變造シタル者又ハ僞造若ハ變造ノ證票若ハ檢査證ヲ使用シタル者ハ三年以下ノ懲役又ハ三百圓以下ノ罰金ニ處ス
第二十條ノ二 同業組合又ハ同業組合聯合會ノ役員又ハ檢査員其ノ職務ニ關シ賄賂ヲ收受シ又ハ之ヲ要求若ハ約束シタルトキハ二年以下ノ懲役ニ處ス因テ不正ノ行爲ヲ爲シ又ハ相當ノ行爲ヲ爲ササルトキハ五年以下ノ懲役ニ處ス
前項ノ場合ニ於テ收受シタル賄賂ハ之ヲ沒收ス若シ其ノ全部又ハ一部ヲ沒收スルコト能ハサルトキハ其ノ價額ヲ追徵ス
第二十條ノ三 前條第一項ニ揭クル者ニ對シ賄賂ヲ交付、提供又ハ約束シタル者ハ二年以下ノ懲役又ハ三百圓以下ノ罰金ニ處ス
前項ノ罪ヲ犯シタル者自首シタルトキハ其ノ刑ヲ減輕又ハ免除スルコトヲ得
第二十條ノ四 第二十條ニ揭クル罪ハ刑法第三條ノ例ニ、第二十條ノ二ニ揭クル罪ハ刑法第四條ノ例ニ從フ
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
本法施行前選任セラレタル檢査員ニ付テハ本法施行後一月內ニ其ノ選任ノ認可ヲ申請スヘシ
前項ノ期間內ニ認可ノ申請ヲ爲ササルトキハ其ノ期間滿了ノ日、申請ニ對シ不認可ノ指令アリタルトキハ其ノ指令ノ日ニ於テ檢査員ハ解任セラレタルモノト看做ス
檢査員ハ前項解任ノ日迄從前ノ例ニ依リ職務ヲ行フコトヲ得
前三項ノ規定ハ本法ニ依リタル他ノ法律ニ依リ設置シタル組合又ハ聯合會ニ關シ之ヲ準用ス
刑法施行法第二十七條第二號ヲ左ノ如ク改ム
二 削除
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル重要物産同業組合法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
大正五年三月六日
内閣総理大臣 伯爵 大隈重信
農商務大臣 河野広中
法律第十五号
重要物産同業組合法中左ノ通改正ス
第八条第三項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ必要アルトキハ組合員ニ非サル者ヨリ之ヲ選挙スルコトヲ得
第十条ノ二 前条第一項ノ検査ヲ行フ同業組合及同業組合連合会ニ在リテハ検査員ヲ置クヘシ
検査員ノ選任及解任ハ農商務大臣ノ認可ヲ受クヘシ
第十条ノ三 同業組合及同業組合連合会ハ前条ノ検査員ノ服務ニ関スル規程ヲ定メ農商務大臣ノ認可ヲ受クヘシ
第十条ノ四 農商務大臣ハ重要輸出品ニ関スル同業組合又ハ同業組合連合会ノ申請アルトキ又ハ必要ト認ムルトキハ其ノ役員又ハ検査員ノ選任又ハ解任ヲ為スコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ選任セラレタル役員ノ解任ハ農商務大臣ノ認可ヲ受クヘシ
重要輸出品ノ種類ハ農商務大臣之ヲ指定ス
第十三条 農商務大臣ハ同業組合又ハ同業組合連合会ニ対シ業務ニ関スル報告ヲ為サシメ業務ノ執行又ハ財産ノ状況ヲ検査シ経費ノ予算又ハ其ノ徴収法ノ変更ヲ命シ其ノ他監督上必要ナル命令又ハ処分ヲ為スコトヲ得
第十四条中「又ハ定款ノ変更ヲ命スルコトヲ得」ヲ「若ハ定款ノ変更ヲ命シ又ハ同業組合連合会ヘノ加入若ハ同業組合連合会ヨリノ脱退ヲ命スルコトヲ得」ニ改ム
第十九条 第四条ノ規定ニ違背シタル者ハ五円以上五百円以下ノ過料ニ処ス
第十九条ノ二 同業組合及同業組合連合会ノ役員第十三条又ハ第十四条ノ規定ニ依ル命令ニ違背シタルトキハ五円以上五百円以下ノ過料ニ処ス
第十九条ノ三 同業組合及同業組合連合会ノ役員検査員其ノ他事務ニ従事スル者正当ノ理由ナクシテ当該官吏又ハ吏員ノ本法ニ依ル職務ノ執行ヲ拒ミ之ヲ妨ケ若ハ之ヲ忌避シタルトキ又ハ職務ノ執行ノ為ニスル尋問ニ対シ答弁ヲ為サス若ハ虚偽ノ陳述ヲ為シタルトキハ五円以上五百円以下ノ過料ニ処ス
第十九条ノ四 非訟事件手続法第二百六条乃至第二百八条ノ規定ハ前三条ノ過料ニ之ヲ準用ス
第二十条 同業組合又ハ同業組合連合会ノ証票若ハ検査証ヲ不正ニ使用シタル者、行使ノ目的ヲ以テ証票若ハ検査証ヲ偽造若ハ変造シタル者又ハ偽造若ハ変造ノ証票若ハ検査証ヲ使用シタル者ハ三年以下ノ懲役又ハ三百円以下ノ罰金ニ処ス
第二十条ノ二 同業組合又ハ同業組合連合会ノ役員又ハ検査員其ノ職務ニ関シ賄賂ヲ収受シ又ハ之ヲ要求若ハ約束シタルトキハ二年以下ノ懲役ニ処ス因テ不正ノ行為ヲ為シ又ハ相当ノ行為ヲ為ササルトキハ五年以下ノ懲役ニ処ス
前項ノ場合ニ於テ収受シタル賄賂ハ之ヲ没収ス若シ其ノ全部又ハ一部ヲ没収スルコト能ハサルトキハ其ノ価額ヲ追徴ス
第二十条ノ三 前条第一項ニ掲クル者ニ対シ賄賂ヲ交付、提供又ハ約束シタル者ハ二年以下ノ懲役又ハ三百円以下ノ罰金ニ処ス
前項ノ罪ヲ犯シタル者自首シタルトキハ其ノ刑ヲ減軽又ハ免除スルコトヲ得
第二十条ノ四 第二十条ニ掲クル罪ハ刑法第三条ノ例ニ、第二十条ノ二ニ掲クル罪ハ刑法第四条ノ例ニ従フ
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
本法施行前選任セラレタル検査員ニ付テハ本法施行後一月内ニ其ノ選任ノ認可ヲ申請スヘシ
前項ノ期間内ニ認可ノ申請ヲ為ササルトキハ其ノ期間満了ノ日、申請ニ対シ不認可ノ指令アリタルトキハ其ノ指令ノ日ニ於テ検査員ハ解任セラレタルモノト看做ス
検査員ハ前項解任ノ日迄従前ノ例ニ依リ職務ヲ行フコトヲ得
前三項ノ規定ハ本法ニ依リタル他ノ法律ニ依リ設置シタル組合又ハ連合会ニ関シ之ヲ準用ス
刑法施行法第二十七条第二号ヲ左ノ如ク改ム
二 削除