第一條 本法ニ於テ染料ト稱スルハ「アニリンソルト」、「アニリン」染料、「アリザリン」染料及人造藍ヲ謂ヒ醫藥品ト稱スルハ勅令ヲ以テ指定スル醫藥品ヲ謂フ
第二條 帝國法律ニ依リ設立シタル株式會社ニシテ其ノ資本ノ半額以上及議決權ノ過半數カ帝國臣民ニ屬スルモノ命令ノ定ムル所ニ依リ帝國ニ於テ染料又ハ醫藥品ノ製造業ヲ營ムトキハ本法施行ノ日ヨリ十年ヲ限リ之ニ補助金ヲ交付スルコトヲ得
第三條 補助金額ハ會社ノ配當シ得ヘキ利益ヲ每營業年度ニ於テ其ノ拂込株金額ニ對シ年百分ノ八ノ割合ニ達セシムヘキ金額トス
前項ノ利益及補助金額ノ算出ニ付テハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第四條 會社ハ主務大臣ノ認可ヲ經ルニ非サレハ利益ノ處分ヲ爲スコトヲ得ス
第五條 主務大臣ハ補助金ノ交付ヲ終ル迄ハ會社ノ業務ヲ監督シ之カ爲必要ナル命令ヲ發シ又ハ處分ヲ爲スコトヲ得
第六條 主務大臣ハ會社カ法令若ハ補助ニ附シタル條件ニ違反シ又ハ之ニ基キテ爲シタル處分ニ從ハサルトキハ之ニ對シ補助金ノ全部又ハ一部ヲ交付セサルコトヲ得
第七條 詐欺ニ因リ會社カ補助金ヲ受ケタルトキハ其ノ金額ヲ償還セシム
前項ノ償還金ハ國稅滯納處分ノ例ニ依リ之ヲ徵收スルコトヲ得但シ先取特權ノ順位ハ國稅ニ次クモノトス
第八條 染料又ハ醫藥品ノ製造ニ附隨シ勅令ヲ以テ指定スル石炭乾溜副生物ヲ原料トシテ藥品又ハ香料ヲ製造スル場合ニ於テハ之ヲ染料又ハ醫藥品ノ製造ト看做ス
第九條 勅令ヲ以テ指定スル火藥爆藥ノ原料藥品ノ製造ハ之ヲ染料又ハ醫藥品ノ製造ト看做ス