(軌道ノ抵当ニ関スル法律)
法令番号: 法律第二十八號
公布年月日: 明治42年4月13日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル軌道ノ抵當ニ關スル法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十二年四月十二日
內閣總理大臣 侯爵 桂太郞
內務大臣 法學博士 男爵 平田東助
遞信大臣 男爵 後藤新平
司法大臣 子爵 岡部長職
法律第二十八號
第一條 軌道ノ抵當ニ關シテハ本法ニ別段ノ規定アルモノヲ除クノ外鐵道抵當法ヲ準用ス
第二條 軌道財團ハ左ニ揭クルモノニシテ軌道財團ノ所有者ニ屬スルモノヲ以テ之ヲ組成ス
一 軌道線路、其ノ他ノ軌道用地及其ノ上ニ存スル工作物竝之ニ屬スル器具機械
二 工場、倉庫、廐舍、發電所、變壓所、配電所、事務所、舍宅其ノ他工事又ハ運輸ニ要スル建物及其ノ敷地竝之ニ屬スル器具機械
三 用水ニ關スル工作物及其ノ敷地竝之ニ屬スル器具機械
四 軌道用通信、信號又ハ送電ニ要スル工作物及其ノ敷地竝之ニ屬スル器具機械
五 前四號ニ揭ケタル工作物ヲ所有シ又ハ使用スル爲他人ノ不動產ノ上ニ存スル地上權、登記シタル賃借權及前四號ニ揭ケタル土地ノ爲ニ存スル地役權
六 車輛及馬匹竝之ニ屬スル器具機械
七 保線其ノ他ノ修繕ニ要スル材料及器具機械
軌道營業者カ軌道ニ要スル電氣ノ餘力ヲ以テ電氣供給ノ業ヲ營ム場合ニ於テハ其ノ供給ノ爲要スル第二號乃至第五號及第七號ニ揭ケタルモノヲ軌道財團ニ屬セシムルコトヲ得
第三條 公共團體カ軌道及附屬物件ヲ買上ケタル場合ニ於テハ鐵道抵當法第二十六條ノ規定ヲ準用ス
特許ニ附シタル條件ニ依リ軌道財團ニ屬スルモノヲ無償ニテ國又ハ公共團體ニ引渡スヘキトキハ其ノ財團ヲ目的トスル抵當權ハ消滅ス
第四條 軌道營業者カ株式會社ニ非サル場合ニ於ケル軌道ノ抵當ニ關シテハ勅令ノ定ムル所ニ依ル
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル軌道ノ抵当ニ関スル法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十二年四月十二日
内閣総理大臣 侯爵 桂太郎
内務大臣 法学博士 男爵 平田東助
逓信大臣 男爵 後藤新平
司法大臣 子爵 岡部長職
法律第二十八号
第一条 軌道ノ抵当ニ関シテハ本法ニ別段ノ規定アルモノヲ除クノ外鉄道抵当法ヲ準用ス
第二条 軌道財団ハ左ニ掲クルモノニシテ軌道財団ノ所有者ニ属スルモノヲ以テ之ヲ組成ス
一 軌道線路、其ノ他ノ軌道用地及其ノ上ニ存スル工作物並之ニ属スル器具機械
二 工場、倉庫、廐舎、発電所、変圧所、配電所、事務所、舎宅其ノ他工事又ハ運輸ニ要スル建物及其ノ敷地並之ニ属スル器具機械
三 用水ニ関スル工作物及其ノ敷地並之ニ属スル器具機械
四 軌道用通信、信号又ハ送電ニ要スル工作物及其ノ敷地並之ニ属スル器具機械
五 前四号ニ掲ケタル工作物ヲ所有シ又ハ使用スル為他人ノ不動産ノ上ニ存スル地上権、登記シタル賃借権及前四号ニ掲ケタル土地ノ為ニ存スル地役権
六 車輛及馬匹並之ニ属スル器具機械
七 保線其ノ他ノ修繕ニ要スル材料及器具機械
軌道営業者カ軌道ニ要スル電気ノ余力ヲ以テ電気供給ノ業ヲ営ム場合ニ於テハ其ノ供給ノ為要スル第二号乃至第五号及第七号ニ掲ケタルモノヲ軌道財団ニ属セシムルコトヲ得
第三条 公共団体カ軌道及附属物件ヲ買上ケタル場合ニ於テハ鉄道抵当法第二十六条ノ規定ヲ準用ス
特許ニ附シタル条件ニ依リ軌道財団ニ属スルモノヲ無償ニテ国又ハ公共団体ニ引渡スヘキトキハ其ノ財団ヲ目的トスル抵当権ハ消滅ス
第四条 軌道営業者カ株式会社ニ非サル場合ニ於ケル軌道ノ抵当ニ関シテハ勅令ノ定ムル所ニ依ル
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム