政府に対する保証金等の担保として提供される国債証券について、従来は債権金額ではなく時価で担保を取り、担保流れの際は公売・競争入札により処分していた。しかし昨年の勅令により債権金額での担保提供が可能となり、公売時の時価との差額が官庁の損失となる問題が生じていた。そこで担保流れとなった国債を国債整理基金で額面買入することで、一般会計の損失を防ぎ、整理基金でも償還したものとみなせるため損失が生じない制度とすることを提案する。政府の経験では担保流れは極めて少額であり、新制度により担保流れが増加する懸念も、取引関係や租税関係の継続性から極めて低いと判断している。
参照した発言:
第25回帝国議会 衆議院 国債の利子所得税免除に関する法律案外二件委員会 第5号