(徴兵事務条例中改正加除徴兵事務条例補則廃止ノ件)
法令番号: 勅令第二百五十四號
公布年月日: 明治40年7月6日
法令の形式: 勅令
朕樞密顧問ノ諮詢ヲ經テ徵兵事務條例中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十年七月五日
內閣總理大臣 侯爵 西園寺公望
陸軍大臣 寺內正毅
海軍大臣 齋藤實
內務大臣 原敬
勅令第二百五十四號
徵兵事務條例中左ノ通改正ス
第三條 徵募區ハ一郡一市又ハ一島廳ノ管轄區域ヲ以テ一區ト爲ス但シ北海道ニ在リテハ支廳ノ管轄區域又ハ區、沖繩縣ノ區ニ在リテハ區ヲ以テ一區ト爲シ一市ニシテ二聯隊區ニ分屬スルモノハ各別ニ一區ト爲ス
東京市、京都市、大阪市ニ於テハ更ニ徵募區ヲ檢査區ニ分チ區ヲ以テ檢査區ト爲ス
第四條 步兵隊ノ兵員ハ聯隊每ニ其ノ師管ノ一聯隊區ヨリ、其ノ他ノ兵員ハ其ノ師管各聯隊區ヨリ之ヲ徵集ス但シ要員配賦上ノ必要ニ依リ他ノ聯隊區又ハ他ノ師管ヨリ之ヲ徵集スルコトヲ得
徵兵區ヲ有セサル團隊ノ兵員ハ各師管又ハ數師管ヨリ之ヲ徵集ス
警備隊ノ兵員ハ其ノ警備隊區ヨリ之ヲ徵集ス
海軍兵員ハ各師管內沿海及島嶼ヲ包括スル聯隊區及沖繩警備隊區ヨリ之ヲ徵集ス
第八條第一項中割註ヲ削ル
第十六條第一項割註中「及北海道」ヲ削ル
第十七條 師管徵兵官タル師團長、師管徵兵醫官タル師團軍醫部長遠隔ノ地ニ在ル爲其ノ職務ヲ行ヒ難キ場合ニ於テハ必要ニ應シ陸軍大臣他ノ師團長又ハ師團軍醫部長ヲ指定シテ其ノ職務ヲ行ハシムルコトヲ得
第二十一條第一項中割註ヲ削リ第二項割註中「及北海道」ヲ削ル
第二十二條第一項但書ヲ左ノ如ク改ム
但シ地方ノ狀況ニ依リ二箇所以上ノ地ニ逐次開設シ又ハ一徵募區若ハ一檢査區ノ徵兵署ヲ他ノ徵募區若ハ檢査區內ニ設クルコトヲ得
第二十三條第一項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ前條第一項但書ノ場合ニ於テハ豫メ聯隊區司令官又ハ警備隊司令官ヨリ師管徵兵官ノ認可ヲ受クヘシ
第二十七條ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ徵兵令第十二條ニ依ル陸軍現役兵志願者ヲ採用シタルトキハ其ノ名簿ヲ徵集名簿ニ添附スヘシ
第三十八條中「及明治二十八年勅令第百二十六號第二條」ヲ削ル
第四十二條第二項第三項ヲ左ノ如ク改ム
警備隊兵ノ入營ハ二期ニ分チ其ノ第一期ハ徵募年ノ十二月一日、第二期ハ翌年六月一日トシ輜重輸卒ノ入營ハ四期ニ分チ其ノ第一期ハ徵募年ノ十二月一日、第二期ハ翌年三月一日、第三期ハ同年六月一日、第四期ハ同年九月一日トス
第七師管、第八師管、第九師管及第十三師管ニ於ケル輜重輸卒ノ入營ハ三期ニ分チ其ノ第一期ハ徵募年ノ翌年三月一日、第二期ハ同年六月一日、第三期ハ同年九月一日トス
第四十三條 削除
第四十六條 現役兵入營前若ハ入營後ニ於テ死亡、疾病、犯罪其ノ他ノ事故ニ依リ又ハ第四十二條第一項但書ノ期日ヲ過クルモ入營シ難キ者アルニ依リ闕員ヲ生シタルトキハ徵募年ノ翌年一月三十一日迄ニ其ノ徵募區同兵種ノ補充兵ヲ以テ徵集順序ニ從ヒ補充ス但シ警備隊兵及輜重輸卒ニ在リテハ入營スヘキ月ノ十日迄ニ次期入營スヘキ者ヲ繰リ上ケ入營セシメ其ノ最終期ニ於テハ前期ニ繰リ上ケタル闕員ト其ノ期ノ闕員トヲ補充ス又看護卒ニ在リテハ入營スヘキ月ノ十日迄ニ補充スルモノトス
徵兵令第十二條ニ依リ陸軍現役兵ニ採用シタル者闕員ト爲リタル場合ノ補充ハ之ヲ採用シタル聯隊區又ハ警備隊區內ニ於ケル同兵種ノ補充兵ヲ以テ徵集順序ニ從ヒ補充ス
第一項ノ場合ニ於テ其ノ徵募區ヨリ補充スルコト能ハサルトキハ聯隊區又ハ警備隊區內他ノ徵募區ヨリ、第一項又ハ第二項ノ場合ニ於テ其ノ聯隊區又ハ警備隊區ヨリ補充スルコト能ハサルトキハ師管內他ノ聯隊區又ハ警備隊區ヨリ、其ノ師管ヨリ補充スルコト能ハサルトキハ他ノ師管ヨリ之ヲ補充スルコトヲ得其ノ補充ハ總テ徵集順序ニ依ルモノトス
前二項ニ依ル補充員ノ配賦ハ各徵募區、各聯隊區又ハ警備隊區、各師管同兵種補充兵ノ總數ヲ率トシ比例ヲ以テ之ヲ定ム
臨時ニ多數ノ闕員ヲ生シタル場合ニ於テハ第一項ノ期日ニ拘ラス前諸項ノ例ニ依リ各年次ニ於ケル現役兵ノ闕員ヲ補充スルコトヲ得
第四十九條第一項中「島司郡市長」及「聯隊區司令官」ノ上ニ「舊住地」ヲ加フ
第五十一條 徵兵令第十二條ニ依リ現役ニ服セムコトヲ志願スル者ハ其ノ願書ニ戶主及親權者連署シ身元證書ヲ添ヘ市町村長ノ奧書證印ヲ受ケ徵兵檢査ノ際任意ノ聯隊區司令官又ハ警備隊司令官ニ願出テ身體檢査ヲ受クヘシ但シ海軍兵志願者ニ在リテハ九月一日迄ニ鎭守府ニ願出テ許可ヲ受クルカ又ハ徵兵檢査ノ際聯隊區徵兵署又ハ警備隊區徵兵署ニ申立テ身體檢査ヲ受ケ合格者ハ其ノ合格證書ヲ添ヘ鎭守府ニ願出ツルモノトス
檢査及入營ノ爲往復スル旅費ハ自辨トス
第一項ノ出願者中陸軍兵志願者ハ聯隊區司令官又ハ警備隊司令官ニ於テ本人希望ノ兵種隊號ヲ參酌シ配賦要員ニ充テ得ヘキ者ニ限リ之ヲ許可シ本人本籍地所管ノ聯隊區司令官又ハ警備隊司令官ニ通知スヘシ
第五十二條 前條ニ依リ服役ヲ許可シタル者入營シタルトキハ當該隊長又ハ鎭守府兵事官ヨリ本籍地ノ市町村長ニ通知スヘシ
第五十三條 他ノ徵募區ニ寄留スル者ハ願ニ依リ其ノ地ニ於テ身體檢査ヲ受クルコトヲ得
前項ニ依リ身體檢査ヲ受ケタル者ハ寄留地徵募區ノ壯丁ト合シテ抽籤ヲ行フコトヲ得
第五十四條割註中「以下同シ」ヲ削ル
第五十六條 削除
第五十七條第二項中「警備隊區司令官」ヲ「警備隊司令官」ニ改ム
第五十八條第一項ヲ左ノ如ク改ム
傷痍疾病、犯罪若ハ所在不明等ノ爲又ハ志願兵出願者ニシテ其ノ檢査ノ爲徵兵檢査ヲ受ケ難キ場合ニ於テハ本人ヨリ、本人屆出ヲ爲シ得ヘカラサルトキハ家事擔當者ヨリ書面ヲ以テ檢査當日迄ニ島司郡市長ニ屆出ツヘシ其ノ傷痍疾病ノ者ハ醫師ノ診斷書ヲ添フヘシ
第五十八條ノ二第一項中「及徵兵令第十三條第五項ニ該當スル者」ヲ「、徵兵令第十三條第五項ニ該當スル者、身體檢査前身體檢査ヲ終リタル徵募區ニ轉籍シタル者其ノ他其ノ年徵兵檢査ヲ受クヘキ者」ニ改メ同條第二項ヲ左ノ如ク改ム
前項ニ依リ身體檢査ヲ爲シタル者ノ中抽籤ヲ要スル者ニ付テハ第五十三條ニ依リ寄留地ニ於テ身體檢査ヲ受クル者ノ例ニ依ル
第六十條ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ徵兵令第十二條ニ依リ現役ニ服スル者ノ入營旅費ハ此ノ限ニ在ラス
第六十三條第一項中「其ノ願出」以下ヲ「其ノ取扱ハ第五十三條ニ依リ寄留地ニ於テ身體檢査ヲ受クル者ノ例ニ依ル」ニ改ム
第六十五條 北海道千島、伊豆七島及小笠原島ニ於ケル聯隊區徵兵官タル聯隊區司令官ノ職務ハ聯隊區副官又ハ他ノ將校ヲシテ臨時之ヲ行ハシムルコトヲ得
北海道千島、伊豆七島及小笠原島ニ於ケル徵兵事務執行ノ際ハ第十四條ノ規定ニ依ラス軍醫一名ヲ以テ聯隊區徵兵醫官ト爲シ聯隊區徵兵副醫官ヲ置カサルコトヲ得
第六十六條 本令中郡役所トアルハ北海道ニ在リテハ支廳、市役所トアルハ北海道及沖繩縣ニ在リテハ區役所、警備隊司令官トアルハ沖繩警備隊區ニ在リテハ警備隊區司令官、郡長郡書記トアルハ北海道ニ在リテハ支廳長支廳屬、市長市書記トアルハ北海道及沖繩縣ニ在リテハ區長、區書記、町村長トアルハ町村制ヲ施行セサル地ニ在リテハ戶長其ノ他町村長ニ準スヘキ者ニ該當ス
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
徵兵事務條例補則ハ之ヲ廢止ス
本令施行ノ際徵兵令第十二條ニ依リ陸軍現役ニ服スルコトノ許可ヲ受ケ未タ入營セサル者ハ更ニ本令ノ規定ニ依リ願出ツヘキモノトス
砲兵輸卒及輜重輸卒ノ入營期日ニ關スル改正ハ明治四十年十二月一日ヨリ之ヲ施行ス
明治二十八年勅令第百二十六號第二條及明治三十年勅令第二百五十八號第二項ニ依リ徵集ヲ猶豫セラルル者ニ關シテハ仍從前ノ規定ニ依ル
朕枢密顧問ノ諮詢ヲ経テ徴兵事務条例中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十年七月五日
内閣総理大臣 侯爵 西園寺公望
陸軍大臣 寺内正毅
海軍大臣 斎藤実
内務大臣 原敬
勅令第二百五十四号
徴兵事務条例中左ノ通改正ス
第三条 徴募区ハ一郡一市又ハ一島庁ノ管轄区域ヲ以テ一区ト為ス但シ北海道ニ在リテハ支庁ノ管轄区域又ハ区、沖縄県ノ区ニ在リテハ区ヲ以テ一区ト為シ一市ニシテ二連隊区ニ分属スルモノハ各別ニ一区ト為ス
東京市、京都市、大阪市ニ於テハ更ニ徴募区ヲ検査区ニ分チ区ヲ以テ検査区ト為ス
第四条 歩兵隊ノ兵員ハ連隊毎ニ其ノ師管ノ一連隊区ヨリ、其ノ他ノ兵員ハ其ノ師管各連隊区ヨリ之ヲ徴集ス但シ要員配賦上ノ必要ニ依リ他ノ連隊区又ハ他ノ師管ヨリ之ヲ徴集スルコトヲ得
徴兵区ヲ有セサル団隊ノ兵員ハ各師管又ハ数師管ヨリ之ヲ徴集ス
警備隊ノ兵員ハ其ノ警備隊区ヨリ之ヲ徴集ス
海軍兵員ハ各師管内沿海及島嶼ヲ包括スル連隊区及沖縄警備隊区ヨリ之ヲ徴集ス
第八条第一項中割註ヲ削ル
第十六条第一項割註中「及北海道」ヲ削ル
第十七条 師管徴兵官タル師団長、師管徴兵医官タル師団軍医部長遠隔ノ地ニ在ル為其ノ職務ヲ行ヒ難キ場合ニ於テハ必要ニ応シ陸軍大臣他ノ師団長又ハ師団軍医部長ヲ指定シテ其ノ職務ヲ行ハシムルコトヲ得
第二十一条第一項中割註ヲ削リ第二項割註中「及北海道」ヲ削ル
第二十二条第一項但書ヲ左ノ如ク改ム
但シ地方ノ状況ニ依リ二箇所以上ノ地ニ逐次開設シ又ハ一徴募区若ハ一検査区ノ徴兵署ヲ他ノ徴募区若ハ検査区内ニ設クルコトヲ得
第二十三条第一項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ前条第一項但書ノ場合ニ於テハ予メ連隊区司令官又ハ警備隊司令官ヨリ師管徴兵官ノ認可ヲ受クヘシ
第二十七条ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ徴兵令第十二条ニ依ル陸軍現役兵志願者ヲ採用シタルトキハ其ノ名簿ヲ徴集名簿ニ添附スヘシ
第三十八条中「及明治二十八年勅令第百二十六号第二条」ヲ削ル
第四十二条第二項第三項ヲ左ノ如ク改ム
警備隊兵ノ入営ハ二期ニ分チ其ノ第一期ハ徴募年ノ十二月一日、第二期ハ翌年六月一日トシ輜重輸卒ノ入営ハ四期ニ分チ其ノ第一期ハ徴募年ノ十二月一日、第二期ハ翌年三月一日、第三期ハ同年六月一日、第四期ハ同年九月一日トス
第七師管、第八師管、第九師管及第十三師管ニ於ケル輜重輸卒ノ入営ハ三期ニ分チ其ノ第一期ハ徴募年ノ翌年三月一日、第二期ハ同年六月一日、第三期ハ同年九月一日トス
第四十三条 削除
第四十六条 現役兵入営前若ハ入営後ニ於テ死亡、疾病、犯罪其ノ他ノ事故ニ依リ又ハ第四十二条第一項但書ノ期日ヲ過クルモ入営シ難キ者アルニ依リ闕員ヲ生シタルトキハ徴募年ノ翌年一月三十一日迄ニ其ノ徴募区同兵種ノ補充兵ヲ以テ徴集順序ニ従ヒ補充ス但シ警備隊兵及輜重輸卒ニ在リテハ入営スヘキ月ノ十日迄ニ次期入営スヘキ者ヲ繰リ上ケ入営セシメ其ノ最終期ニ於テハ前期ニ繰リ上ケタル闕員ト其ノ期ノ闕員トヲ補充ス又看護卒ニ在リテハ入営スヘキ月ノ十日迄ニ補充スルモノトス
徴兵令第十二条ニ依リ陸軍現役兵ニ採用シタル者闕員ト為リタル場合ノ補充ハ之ヲ採用シタル連隊区又ハ警備隊区内ニ於ケル同兵種ノ補充兵ヲ以テ徴集順序ニ従ヒ補充ス
第一項ノ場合ニ於テ其ノ徴募区ヨリ補充スルコト能ハサルトキハ連隊区又ハ警備隊区内他ノ徴募区ヨリ、第一項又ハ第二項ノ場合ニ於テ其ノ連隊区又ハ警備隊区ヨリ補充スルコト能ハサルトキハ師管内他ノ連隊区又ハ警備隊区ヨリ、其ノ師管ヨリ補充スルコト能ハサルトキハ他ノ師管ヨリ之ヲ補充スルコトヲ得其ノ補充ハ総テ徴集順序ニ依ルモノトス
前二項ニ依ル補充員ノ配賦ハ各徴募区、各連隊区又ハ警備隊区、各師管同兵種補充兵ノ総数ヲ率トシ比例ヲ以テ之ヲ定ム
臨時ニ多数ノ闕員ヲ生シタル場合ニ於テハ第一項ノ期日ニ拘ラス前諸項ノ例ニ依リ各年次ニ於ケル現役兵ノ闕員ヲ補充スルコトヲ得
第四十九条第一項中「島司郡市長」及「連隊区司令官」ノ上ニ「旧住地」ヲ加フ
第五十一条 徴兵令第十二条ニ依リ現役ニ服セムコトヲ志願スル者ハ其ノ願書ニ戸主及親権者連署シ身元証書ヲ添ヘ市町村長ノ奥書証印ヲ受ケ徴兵検査ノ際任意ノ連隊区司令官又ハ警備隊司令官ニ願出テ身体検査ヲ受クヘシ但シ海軍兵志願者ニ在リテハ九月一日迄ニ鎮守府ニ願出テ許可ヲ受クルカ又ハ徴兵検査ノ際連隊区徴兵署又ハ警備隊区徴兵署ニ申立テ身体検査ヲ受ケ合格者ハ其ノ合格証書ヲ添ヘ鎮守府ニ願出ツルモノトス
検査及入営ノ為往復スル旅費ハ自弁トス
第一項ノ出願者中陸軍兵志願者ハ連隊区司令官又ハ警備隊司令官ニ於テ本人希望ノ兵種隊号ヲ参酌シ配賦要員ニ充テ得ヘキ者ニ限リ之ヲ許可シ本人本籍地所管ノ連隊区司令官又ハ警備隊司令官ニ通知スヘシ
第五十二条 前条ニ依リ服役ヲ許可シタル者入営シタルトキハ当該隊長又ハ鎮守府兵事官ヨリ本籍地ノ市町村長ニ通知スヘシ
第五十三条 他ノ徴募区ニ寄留スル者ハ願ニ依リ其ノ地ニ於テ身体検査ヲ受クルコトヲ得
前項ニ依リ身体検査ヲ受ケタル者ハ寄留地徴募区ノ壮丁ト合シテ抽籤ヲ行フコトヲ得
第五十四条割註中「以下同シ」ヲ削ル
第五十六条 削除
第五十七条第二項中「警備隊区司令官」ヲ「警備隊司令官」ニ改ム
第五十八条第一項ヲ左ノ如ク改ム
傷痍疾病、犯罪若ハ所在不明等ノ為又ハ志願兵出願者ニシテ其ノ検査ノ為徴兵検査ヲ受ケ難キ場合ニ於テハ本人ヨリ、本人届出ヲ為シ得ヘカラサルトキハ家事担当者ヨリ書面ヲ以テ検査当日迄ニ島司郡市長ニ届出ツヘシ其ノ傷痍疾病ノ者ハ医師ノ診断書ヲ添フヘシ
第五十八条ノ二第一項中「及徴兵令第十三条第五項ニ該当スル者」ヲ「、徴兵令第十三条第五項ニ該当スル者、身体検査前身体検査ヲ終リタル徴募区ニ転籍シタル者其ノ他其ノ年徴兵検査ヲ受クヘキ者」ニ改メ同条第二項ヲ左ノ如ク改ム
前項ニ依リ身体検査ヲ為シタル者ノ中抽籤ヲ要スル者ニ付テハ第五十三条ニ依リ寄留地ニ於テ身体検査ヲ受クル者ノ例ニ依ル
第六十条ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ徴兵令第十二条ニ依リ現役ニ服スル者ノ入営旅費ハ此ノ限ニ在ラス
第六十三条第一項中「其ノ願出」以下ヲ「其ノ取扱ハ第五十三条ニ依リ寄留地ニ於テ身体検査ヲ受クル者ノ例ニ依ル」ニ改ム
第六十五条 北海道千島、伊豆七島及小笠原島ニ於ケル連隊区徴兵官タル連隊区司令官ノ職務ハ連隊区副官又ハ他ノ将校ヲシテ臨時之ヲ行ハシムルコトヲ得
北海道千島、伊豆七島及小笠原島ニ於ケル徴兵事務執行ノ際ハ第十四条ノ規定ニ依ラス軍医一名ヲ以テ連隊区徴兵医官ト為シ連隊区徴兵副医官ヲ置カサルコトヲ得
第六十六条 本令中郡役所トアルハ北海道ニ在リテハ支庁、市役所トアルハ北海道及沖縄県ニ在リテハ区役所、警備隊司令官トアルハ沖縄警備隊区ニ在リテハ警備隊区司令官、郡長郡書記トアルハ北海道ニ在リテハ支庁長支庁属、市長市書記トアルハ北海道及沖縄県ニ在リテハ区長、区書記、町村長トアルハ町村制ヲ施行セサル地ニ在リテハ戸長其ノ他町村長ニ準スヘキ者ニ該当ス
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
徴兵事務条例補則ハ之ヲ廃止ス
本令施行ノ際徴兵令第十二条ニ依リ陸軍現役ニ服スルコトノ許可ヲ受ケ未タ入営セサル者ハ更ニ本令ノ規定ニ依リ願出ツヘキモノトス
砲兵輸卒及輜重輸卒ノ入営期日ニ関スル改正ハ明治四十年十二月一日ヨリ之ヲ施行ス
明治二十八年勅令第百二十六号第二条及明治三十年勅令第二百五十八号第二項ニ依リ徴集ヲ猶予セラルル者ニ関シテハ仍従前ノ規定ニ依ル