都市部における衛生上の基礎となる三大要件は、用水・下水・汚物掃除である。水道は整備が進んでいるが、下水は未整備で、汚物掃除も春秋の清潔法や臨時大清潔法など一時的な対応に留まっている。特に我が国は中国・インド・香港など伝染病流行地域と近接し、交通が頻繁なため、完全な下水設備と継続的な汚物処理が必要である。伝染病は年々流行し、生命や健康への被害だけでなく、農工商業にも損害を与えている。衛生施設を完全にし、伝染病の根絶を図ることは急務であり、そのために本法案を提出した。
参照した発言:
第14回帝国議会 衆議院 本会議 第4号