第十五條 憲兵司令官ハ全國ノ憲兵隊ヲ統轄シ司令部ノ事務ヲ總理ス
第十六條 憲兵司令官非常若クハ緊要ノ事件アルコトヲ知リタルトキハ速ニ內務大臣、陸軍大臣、海軍大臣、司法大臣、拓殖務大臣ニ申報スヘシ
第十七條 憲兵司令官ハ軍紀、風紀、訓練、敎育及職務服行ノ程度ヲ檢閱スル爲メ必要ト認ムル時機ニ於テ各憲兵隊ヲ巡視シ其ノ景況ヲ陸軍大臣ニ申報スヘシ
第十八條 憲兵隊長ハ各分隊ヲ統轄シ其ノ勤務方法ヲ指定シ隊中ノ事務ヲ總理ス
第十九條 憲兵隊長ハ管區內ノ情勢ヲ審ニシ非常若クハ緊要ノ事件アルコトヲ知リタルトキハ速ニ憲兵司令官ニ申報シ且其ノ事件ノ必要ニ依リ衞戍司令官、要塞司令官、鎭守府司令長官、要港部司令官、北海道廳長官及管轄控訴院檢事長ニ申報スヘシ
第二十條 憲兵分隊長ハ部下ヲ指揮監督シ其ノ勤務方法ヲ指定シ分隊ノ事務ヲ處理ス又警察區內ノ情勢ヲ審ニシ非常若クハ緊要ノ事件アルコトヲ知リタルトキハ警視總監、府縣知事東京府ヲ除ク及管轄地方裁判所檢事正及憲兵隊長ニ申報シ且其ノ事件ノ必要ニ依リ直ニ衞戍司令官、要塞司令官、鎭守府司令長官、要港部司令官ニ申報スヘシ
第二十一條 憲兵分隊長ハ常ニ警部長其ノ他警察署長ト交互諜報シ其ノ地方ノ情況ヲ知悉スヘシ
第二十二條 憲兵分隊副長ハ分隊ノ一部ヲ指揮ス其ノ職掌分隊長ニ亞ク
第二十三條 憲兵上等伍長及伍長ハ憲兵上等兵ノ勤務ヲ指示監督シ且巡察區內ヲ巡視シ其ノ事情ヲ知悉スヘシ又必要ノ事件ハ常ニ其ノ地方警察官ト相互諜報スヘシ
第二十四條 憲兵上等兵ハ常ニ巡察區內ヲ巡察シ其ノ事情ヲ審ニスヘシ
第二十五條 憲兵ノ勤務諸報吿等ニ係ル細則ハ各主管大臣之ヲ定ム