日本研究のための歴史情報
法令データベース
本データベースについて
(帝国内居住ノ清国臣民ニ関スル件)
法令番号: 勅令第百三十七號
公布年月日: 明治27年8月5日
法令の形式: 勅令
沿革
リンク
廃止:
明治32年7月28日 勅令第352号
国立国会図書館『官報』
国立国会図書館『法令全書』
国立公文書館『御署名原本』
日本法令索引
朕帝國內ニ居住スル淸國臣民ニ關スル件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十七年八月四日
內閣總理大臣 伯爵 伊藤博文
內務大臣 伯爵 井上馨
外務大臣 陸奧宗光
司法大臣 芳川顯正
勅令第百三十七號
第一條
淸國臣民ハ本令ノ規定スル所ニ從ヒ帝國內從來居住ヲ許サレタル場所ニ於テ身體財產ノ保護ヲ受ケ向後モ引續キ居住シ且其ノ地ニ於テ平和適法ノ職業ニ從事スルコトヲ得但帝國裁判所ノ管轄ニ服從スヘシ
第二條
前條ニ依リ帝國內ニ居住スル所ノ淸國臣民ハ本令發布ノ日ヨリ二十日以內ニ其ノ居住地ノ府縣知事ニ申出テ住所職業氏名ノ登錄ヲ請フヘシ
第三條
府縣知事ハ第二條ノ登錄ヲ受ケタル淸國臣民ニ對シ登錄證書ヲ交付スヘシ
第四條
第二條登錄濟ノ淸國臣民ハ其ノ居住地ヲ移轉スルコトヲ得但此ノ場合ニ於テハ先ツ其ノ登錄證書ニ原居住地府縣知事ノ裏書ヲ受ケ新居住地ヘ到著後三日間ニ其ノ地府縣知事ニ申出テ更ニ第二條ノ登錄ヲ受クヘシ
第五條
府縣知事ハ本令規定ノ登錄ヲ請ハサル淸國臣民ヲ帝國版圖外ニ退去セシムルコトヲ得
第六條
淸國臣民ニシテ帝國ノ利益ヲ害スル所爲アル者、犯罪ノ所爲アル者、秩序ヲ紊亂スル者又ハ以上ノ嫌疑アル者ハ各法令ニ依テ處分スルノ外府縣知事ハ仍之ヲ帝國版圖外ニ退去セシムルコトヲ得
第七條
本令ハ帝國官廳竝ニ臣民ニ雇用セラルヽ淸國人ニモ適用ス
第八條
本令ハ交戰上ノ目的ノ爲ニ帝國軍衙ヨリ在留淸國臣民ニ對シ發スル命令處分ニ關係スルコトナシ
第九條
本令發布ノ後ニ於テ淸國臣民ノ帝國版圖內ニ入ルコトヲ許スハ府縣知事ヲ經テ內務大臣ノ特許ヲ得タル者ニ限ル
第十條
本令ハ發布ノ日ヨリ施行ス
朕帝国内ニ居住スル清国臣民ニ関スル件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十七年八月四日
内閣総理大臣 伯爵 伊藤博文
内務大臣 伯爵 井上馨
外務大臣 陸奥宗光
司法大臣 芳川顕正
勅令第百三十七号
第一条
清国臣民ハ本令ノ規定スル所ニ従ヒ帝国内従来居住ヲ許サレタル場所ニ於テ身体財産ノ保護ヲ受ケ向後モ引続キ居住シ且其ノ地ニ於テ平和適法ノ職業ニ従事スルコトヲ得但帝国裁判所ノ管轄ニ服従スヘシ
第二条
前条ニ依リ帝国内ニ居住スル所ノ清国臣民ハ本令発布ノ日ヨリ二十日以内ニ其ノ居住地ノ府県知事ニ申出テ住所職業氏名ノ登録ヲ請フヘシ
第三条
府県知事ハ第二条ノ登録ヲ受ケタル清国臣民ニ対シ登録証書ヲ交付スヘシ
第四条
第二条登録済ノ清国臣民ハ其ノ居住地ヲ移転スルコトヲ得但此ノ場合ニ於テハ先ツ其ノ登録証書ニ原居住地府県知事ノ裏書ヲ受ケ新居住地ヘ到著後三日間ニ其ノ地府県知事ニ申出テ更ニ第二条ノ登録ヲ受クヘシ
第五条
府県知事ハ本令規定ノ登録ヲ請ハサル清国臣民ヲ帝国版図外ニ退去セシムルコトヲ得
第六条
清国臣民ニシテ帝国ノ利益ヲ害スル所為アル者、犯罪ノ所為アル者、秩序ヲ紊乱スル者又ハ以上ノ嫌疑アル者ハ各法令ニ依テ処分スルノ外府県知事ハ仍之ヲ帝国版図外ニ退去セシムルコトヲ得
第七条
本令ハ帝国官庁並ニ臣民ニ雇用セラルヽ清国人ニモ適用ス
第八条
本令ハ交戦上ノ目的ノ為ニ帝国軍衙ヨリ在留清国臣民ニ対シ発スル命令処分ニ関係スルコトナシ
第九条
本令発布ノ後ニ於テ清国臣民ノ帝国版図内ニ入ルコトヲ許スハ府県知事ヲ経テ内務大臣ノ特許ヲ得タル者ニ限ル
第十条
本令ハ発布ノ日ヨリ施行ス
本文
詳細・沿革