海軍下士卒手当金規則
法令番号: 勅令第二百五十三號
公布年月日: 明治26年12月18日
法令の形式: 勅令
朕海軍下士卒手當金規則ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十六年十二月十六日
內閣總理大臣 伯爵 伊藤博文
海軍大臣 伯爵 西鄕從道
勅令第二百五十三號
海軍下士卒手當金規則
第一條 陸上勤務ノ下士卒ニシテ外宿セシムルトキハ下士ニハ一日二十錢卒ニハ一日十五錢ノ手當金ヲ給ス但入院シタルトキ若クハ旅行中旅費ヲ給スルトキハ之ヲ給セス
第二條 下士卒ニシテ水底事業若クハ艦底、汽罐內部、汽罐室底部、水罐底部ノ掃除ニ從事シ若クハ難破船漂流人救助其ノ他非常ノ場合ニ於テ勞働セシムルトキハ一日二十錢以內ノ手當金ヲ給スルコトヲ得
第三條 下士卒ニシテ夏期九十日間若クハ熱帶地方ニ於テ艦船ノ汽罐小蒸汽船ハ除クニ㸃火シ汽罐部ノ事業ニ從事セシムルトキハ服務日數ニ應シ一日十錢以內ノ手當金ヲ給スルコトヲ得
第四條 徵兵ニシテ再服役ノ許可ヲ受ケタル者ニハ一度限リ十圓ノ手當金ヲ給ス
第五條 此ノ規則ノ手當金ハ處刑、處罰、收禁、拘留中ノ者若クハ被吿事件ノ爲メ護送中ノ者若クハ擅ニ職役ヲ離レタル者若クハ他方ニ赴キ歸著ノ期ニ後レ復歸セサル者ニハ之ヲ給セス但戴罪服務中及處罰中勤務ニ服スル者ハ此ノ限ニアラス
第六條 此ノ規則施行ノ細則ハ海軍大臣之ヲ定ム
附 則
第七條 此ノ規則ハ明治二十七年四月一日ヨリ施行ス
第八條 海軍軍人手當金規則ハ此ノ規則施行ノ日ヨリ廢止ス
朕海軍下士卒手当金規則ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十六年十二月十六日
内閣総理大臣 伯爵 伊藤博文
海軍大臣 伯爵 西郷従道
勅令第二百五十三号
海軍下士卒手当金規則
第一条 陸上勤務ノ下士卒ニシテ外宿セシムルトキハ下士ニハ一日二十銭卒ニハ一日十五銭ノ手当金ヲ給ス但入院シタルトキ若クハ旅行中旅費ヲ給スルトキハ之ヲ給セス
第二条 下士卒ニシテ水底事業若クハ艦底、汽缶内部、汽缶室底部、水缶底部ノ掃除ニ従事シ若クハ難破船漂流人救助其ノ他非常ノ場合ニ於テ労働セシムルトキハ一日二十銭以内ノ手当金ヲ給スルコトヲ得
第三条 下士卒ニシテ夏期九十日間若クハ熱帯地方ニ於テ艦船ノ汽缶小蒸汽船ハ除クニ点火シ汽缶部ノ事業ニ従事セシムルトキハ服務日数ニ応シ一日十銭以内ノ手当金ヲ給スルコトヲ得
第四条 徴兵ニシテ再服役ノ許可ヲ受ケタル者ニハ一度限リ十円ノ手当金ヲ給ス
第五条 此ノ規則ノ手当金ハ処刑、処罰、収禁、拘留中ノ者若クハ被告事件ノ為メ護送中ノ者若クハ擅ニ職役ヲ離レタル者若クハ他方ニ赴キ帰著ノ期ニ後レ復帰セサル者ニハ之ヲ給セス但戴罪服務中及処罰中勤務ニ服スル者ハ此ノ限ニアラス
第六条 此ノ規則施行ノ細則ハ海軍大臣之ヲ定ム
附 則
第七条 此ノ規則ハ明治二十七年四月一日ヨリ施行ス
第八条 海軍軍人手当金規則ハ此ノ規則施行ノ日ヨリ廃止ス