陸軍砲兵会議条例
法令番号: 勅令第五十六號
公布年月日: 明治24年6月9日
法令の形式: 勅令
朕陸軍砲兵會議條例ノ改正ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十四年六月八日
陸軍大臣 子爵 高島鞆之助
勅令第五十六號
陸軍砲兵會議條例
第一條 陸軍砲兵會議ハ之ヲ東京ニ置キ兵器彈藥國防ニ關スル砲兵事業砲兵ノ敎育及技術ニ關スル事項ヲ審査議定スル所トス
第二條 陸軍砲兵會議ハ陸軍大臣ノ管轄ニ屬シ其砲兵敎育ノ事ニ關シテハ直ニ監軍ニ隸ス
第三條 陸軍砲兵會議ニ左ノ職員ヲ置ク
議長
議員
臨時議員
幹事
審査官
第四條 議長ハ野戰砲兵監要塞砲兵監ノ內故參ノ者ヲ以テ兼補ス
第五條 議員ハ野戰砲兵監要塞砲兵監ノ內一人及砲兵科佐官ニシテ本職アル者ヲ以テ兼補ス
臨時議員ハ議事ノ必要ニ依リ本職アル各兵科各部上長官或ハ陸軍技師ヲ以テ之ニ充ツ此議員ハ陸軍大臣ニ於テ之ヲ命シ議事ヲ了レハ直ニ解任スルモノトス
第六條 議長ハ會議ヲ開キ議事ヲ整理シ會議一切ノ事務ヲ總理ス
第七條 議員ハ會議ニ列シ議案ヲ議定ス
第八條 幹事ハ砲兵大中佐ノ內ヲ以テ之ニ補ス議長ヲ輔佐シ審査官ノ業務ヲ指揮監督シ議案ヲ掌理シ會議ノ庶務ヲ擔任ス
第九條 審査官ハ砲兵科佐官尉官ヲ以テ之ニ補ス命ヲ議長ニ承ケ第一條ニ揭クル事項ヲ審査硏究スルヲ以テ任トス但業務ニ關シテハ幹事ノ指揮監督ヲ受ク
第十條 第三條ニ揭クル職員ノ外會議ニ砲兵上等監護砲兵科下士竝屬、技手ヲ置ク各上官ノ指揮ヲ受ケ工術及庶務ニ從事ス
第十一條 議案ハ陸軍大臣ヨリ議長ニ下シ議長ハ會議ヲ開キ審議議定ノ上覆申スルモノトス
敎育ニ關スル議案ハ監軍直ニ議長ニ下ス其他ノ手續ハ前項ニ同シ
第十二條 前條議案ヲ受ケタルトキ議長ハ之ヲ審査官ニ下シ審査硏究セシメ檢定ノ上之ヲ會議ニ付スヘシ
議案ノ性質ニ依リ會議ニ付スルヲ要セスト認ムルモノアルトキハ直ニ覆申スルコトヲ得
第十三條 議長ハ第一條ニ揭クル事項ノ範圍內ニ於テ必要ト思考スル事柄ハ審査官ニ命シテ審査硏究セシメ又ハ會議ヲ開キ議定セシメ其意見ヲ建議スルコトヲ得
第十四條 凡ソ議事ハ過半數ニ依リ之ヲ決ス可否同數ナルトキハ議長ノ決スル處ニ依ル
第十五條 試驗等ノ爲メ軍隊ヲ要スルトキハ議長ハ師團長及ヒ當該兵監ニ協議シ之ヲ使用スルコトヲ得
第十六條 議長不在ナルトキハ幹事其事務ヲ代理シ議事ニ方リ議長不在ナルトキハ議員中高級故參ノ者議長ノ代理ヲ爲スヘシ
朕陸軍砲兵会議条例ノ改正ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十四年六月八日
陸軍大臣 子爵 高島鞆之助
勅令第五十六号
陸軍砲兵会議条例
第一条 陸軍砲兵会議ハ之ヲ東京ニ置キ兵器弾薬国防ニ関スル砲兵事業砲兵ノ教育及技術ニ関スル事項ヲ審査議定スル所トス
第二条 陸軍砲兵会議ハ陸軍大臣ノ管轄ニ属シ其砲兵教育ノ事ニ関シテハ直ニ監軍ニ隷ス
第三条 陸軍砲兵会議ニ左ノ職員ヲ置ク
議長
議員
臨時議員
幹事
審査官
第四条 議長ハ野戦砲兵監要塞砲兵監ノ内故参ノ者ヲ以テ兼補ス
第五条 議員ハ野戦砲兵監要塞砲兵監ノ内一人及砲兵科佐官ニシテ本職アル者ヲ以テ兼補ス
臨時議員ハ議事ノ必要ニ依リ本職アル各兵科各部上長官或ハ陸軍技師ヲ以テ之ニ充ツ此議員ハ陸軍大臣ニ於テ之ヲ命シ議事ヲ了レハ直ニ解任スルモノトス
第六条 議長ハ会議ヲ開キ議事ヲ整理シ会議一切ノ事務ヲ総理ス
第七条 議員ハ会議ニ列シ議案ヲ議定ス
第八条 幹事ハ砲兵大中佐ノ内ヲ以テ之ニ補ス議長ヲ輔佐シ審査官ノ業務ヲ指揮監督シ議案ヲ掌理シ会議ノ庶務ヲ担任ス
第九条 審査官ハ砲兵科佐官尉官ヲ以テ之ニ補ス命ヲ議長ニ承ケ第一条ニ掲クル事項ヲ審査研究スルヲ以テ任トス但業務ニ関シテハ幹事ノ指揮監督ヲ受ク
第十条 第三条ニ掲クル職員ノ外会議ニ砲兵上等監護砲兵科下士並属、技手ヲ置ク各上官ノ指揮ヲ受ケ工術及庶務ニ従事ス
第十一条 議案ハ陸軍大臣ヨリ議長ニ下シ議長ハ会議ヲ開キ審議議定ノ上覆申スルモノトス
教育ニ関スル議案ハ監軍直ニ議長ニ下ス其他ノ手続ハ前項ニ同シ
第十二条 前条議案ヲ受ケタルトキ議長ハ之ヲ審査官ニ下シ審査研究セシメ検定ノ上之ヲ会議ニ付スヘシ
議案ノ性質ニ依リ会議ニ付スルヲ要セスト認ムルモノアルトキハ直ニ覆申スルコトヲ得
第十三条 議長ハ第一条ニ掲クル事項ノ範囲内ニ於テ必要ト思考スル事柄ハ審査官ニ命シテ審査研究セシメ又ハ会議ヲ開キ議定セシメ其意見ヲ建議スルコトヲ得
第十四条 凡ソ議事ハ過半数ニ依リ之ヲ決ス可否同数ナルトキハ議長ノ決スル処ニ依ル
第十五条 試験等ノ為メ軍隊ヲ要スルトキハ議長ハ師団長及ヒ当該兵監ニ協議シ之ヲ使用スルコトヲ得
第十六条 議長不在ナルトキハ幹事其事務ヲ代理シ議事ニ方リ議長不在ナルトキハ議員中高級故参ノ者議長ノ代理ヲ為スヘシ