砲兵会議条例
法令番号: 勅令第三十八號
公布年月日: 明治21年5月21日
法令の形式: 勅令
朕砲兵會議條例ノ改正ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十一年五月十九日
內閣總理大臣 伯爵 黑田淸隆
陸軍大臣 伯爵 大山巖
勅令第三十八號
砲兵會議條例
第一條 砲兵會議ハ砲兵監ニ隸シ武器彈藥裝具材料器械及其用法ヲ調査議定シ且常ニ外國砲兵ノ事項ヲ研究スル所トス
第二條 會議ニ左ノ職員ヲ置ク
議長 砲兵大佐 一
事務官 砲兵少佐 二 砲兵大中尉 五
第三條 議長ハ會議諸般ノ事務ヲ總理シ議事ヲ整理シ而シテ其管掌ノ事ニ就テハ監ニ對シ擔保ノ責ニ任ス
第四條 事務官ハ考案ノ起草物件ノ試驗ニ從事シ且經理及庶務ヲ分擔セシム
第五條 事務官ノ下ニ砲兵上等監護、砲兵監護、砲兵科諸工長及屬若干名ヲ置ク
第六條 會議ニ議員ヲ置キ之ヲ分ツテ二部ト爲ス
第七條 第一部議員ハ砲兵科佐官ヲ以テ之ニ補ス
但此議員ハ本職アル者ヲ以テ兼補スルモノトス
第八條 第二部議員ハ議事上要スルニ方リ各本職アル參謀官諸兵科監督部軍醫部獸醫部ノ上長官並ニ陸軍技師ヲ以テ之ニ補ス
但此議員ハ其議事ヲ了レハ直ニ解任スルモノトス
第九條 議事ニ當リ議長不在ナルトキハ其議席ニ限リ當該議員中高級ノ者議長ノ代理ヲ爲スヘシ
第十條 凡ソ會議ノ議題ハ砲兵監ヨリ下付スルモノ或ハ會議ノ立案ヨリ成ルモノトス
第十一條 議題ハ事ノ性質ニ因リ陸軍大臣或ハ參軍又ハ監軍ヨリ發スルモノニシテ各其出タス所ヲ異ニスト雖モ之ヲ下付スルノ順序ハ陸軍大臣參軍ハ監軍ニ移シ監軍ハ監ニ付シ監之ヲ議長ニ下ス
第十二條 試驗ノ爲メ材料職工又ハ模範等ノ製造ヲ要スルトキハ議長直接ニ砲兵工廠提理ニ就キ之ヲ求ムルコトヲ得但該費用ハ會議ヨリ辨償スルモノトス
第十三條 物件ノ試驗又ハ模範等ヲ製造スル爲メ別途費用ヲ要スルトキハ其理由ヲ悉シ費用ノ豫算ヲ添ヘテ之ヲ監ニ具申スヘシ
第十四條 物件試驗等ノ爲メ兵隊若クハ人馬ヲ要スルトキハ其理由ヲ悉シテ之ヲ監ニ具申スヘシ
第十五條 試驗ノ事ニ就キ砲兵射的學校敎導中隊ヲ要スルトキハ議長直接ニ校長ト協議シ之ヲ使用スルコトヲ得
朕砲兵会議条例ノ改正ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十一年五月十九日
内閣総理大臣 伯爵 黒田清隆
陸軍大臣 伯爵 大山巌
勅令第三十八号
砲兵会議条例
第一条 砲兵会議ハ砲兵監ニ隷シ武器弾薬装具材料器械及其用法ヲ調査議定シ且常ニ外国砲兵ノ事項ヲ研究スル所トス
第二条 会議ニ左ノ職員ヲ置ク
議長 砲兵大佐 一
事務官 砲兵少佐 二 砲兵大中尉 五
第三条 議長ハ会議諸般ノ事務ヲ総理シ議事ヲ整理シ而シテ其管掌ノ事ニ就テハ監ニ対シ担保ノ責ニ任ス
第四条 事務官ハ考案ノ起草物件ノ試験ニ従事シ且経理及庶務ヲ分担セシム
第五条 事務官ノ下ニ砲兵上等監護、砲兵監護、砲兵科諸工長及属若干名ヲ置ク
第六条 会議ニ議員ヲ置キ之ヲ分ツテ二部ト為ス
第七条 第一部議員ハ砲兵科佐官ヲ以テ之ニ補ス
但此議員ハ本職アル者ヲ以テ兼補スルモノトス
第八条 第二部議員ハ議事上要スルニ方リ各本職アル参謀官諸兵科監督部軍医部獣医部ノ上長官並ニ陸軍技師ヲ以テ之ニ補ス
但此議員ハ其議事ヲ了レハ直ニ解任スルモノトス
第九条 議事ニ当リ議長不在ナルトキハ其議席ニ限リ当該議員中高級ノ者議長ノ代理ヲ為スヘシ
第十条 凡ソ会議ノ議題ハ砲兵監ヨリ下付スルモノ或ハ会議ノ立案ヨリ成ルモノトス
第十一条 議題ハ事ノ性質ニ因リ陸軍大臣或ハ参軍又ハ監軍ヨリ発スルモノニシテ各其出タス所ヲ異ニスト雖モ之ヲ下付スルノ順序ハ陸軍大臣参軍ハ監軍ニ移シ監軍ハ監ニ付シ監之ヲ議長ニ下ス
第十二条 試験ノ為メ材料職工又ハ模範等ノ製造ヲ要スルトキハ議長直接ニ砲兵工廠提理ニ就キ之ヲ求ムルコトヲ得但該費用ハ会議ヨリ弁償スルモノトス
第十三条 物件ノ試験又ハ模範等ヲ製造スル為メ別途費用ヲ要スルトキハ其理由ヲ悉シ費用ノ予算ヲ添ヘテ之ヲ監ニ具申スヘシ
第十四条 物件試験等ノ為メ兵隊若クハ人馬ヲ要スルトキハ其理由ヲ悉シテ之ヲ監ニ具申スヘシ
第十五条 試験ノ事ニ就キ砲兵射的学校教導中隊ヲ要スルトキハ議長直接ニ校長ト協議シ之ヲ使用スルコトヲ得