外交官及領事官官制
法令番号: 勅令第二百五十七號
公布年月日: 明治23年10月22日
法令の形式: 勅令
朕外交官及領事官官制ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十三年十月二十一日
內閣總理大臣 伯爵 山縣有朋
外務大臣 子爵 靑木周藏
勅令第二百五十七號
外交官及領事官官制
第一條 外交官ノ制ヲ定ムルコト左ノ如シ
特命全權公使 勅任
辨理公使 勅任二等奏任一等
代理公使 奏任一等二等
公使館參事官 奏任一等二等
公使館書記官 奏任二等三等四等五等
交際官試補 奏任五等六等
第二條 特命全權公使ハ親任官中ヨリ之ヲ兼ネシムルコトアルヘシ
第三條 公使ヲ置カサルノ地ニ於テハ領事官ヲシテ外交事務官ヲ兼ネシムルコトヲ得
外交事務官ハ奏任トス
第四條 領事官ノ制ヲ定ムルコト左ノ如シ
總領事 奏任一等二等
領事 奏任二等三等四等
副領事 奏任五等六等
第五條 無任所外交官及無任所領事官ヲ以テ外務省ノ事務ニ從事セシムルコトヲ得
第六條 領事ヲ置カサルノ地ニ於テハ便宜貿易事務官ヲ置クコトヲ得
貿易事務官ハ奏任二等以下トス
第七條 領事又ハ貿易事務官ヲ置カサルノ地ニ於テハ便宜名譽領事又ハ領事代ヲ置クコトヲ得
第八條 公使館及領事館ニ書記生ヲ置ク
書記生ハ判任トス
第九條 外務大臣必要ト認ムルトキハ公使館及領事館ニ補助員ヲ置クコトヲ得
第十條 無任所外交官及無任所領事官ハ竝セテ二十名ヲ超過スルコトヲ得ス
第十一條 明治十九年三月勅令第五號交際官及領事官制ハ之ヲ廢ス
朕外交官及領事官官制ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十三年十月二十一日
内閣総理大臣 伯爵 山県有朋
外務大臣 子爵 青木周蔵
勅令第二百五十七号
外交官及領事官官制
第一条 外交官ノ制ヲ定ムルコト左ノ如シ
特命全権公使 勅任
弁理公使 勅任二等奏任一等
代理公使 奏任一等二等
公使館参事官 奏任一等二等
公使館書記官 奏任二等三等四等五等
交際官試補 奏任五等六等
第二条 特命全権公使ハ親任官中ヨリ之ヲ兼ネシムルコトアルヘシ
第三条 公使ヲ置カサルノ地ニ於テハ領事官ヲシテ外交事務官ヲ兼ネシムルコトヲ得
外交事務官ハ奏任トス
第四条 領事官ノ制ヲ定ムルコト左ノ如シ
総領事 奏任一等二等
領事 奏任二等三等四等
副領事 奏任五等六等
第五条 無任所外交官及無任所領事官ヲ以テ外務省ノ事務ニ従事セシムルコトヲ得
第六条 領事ヲ置カサルノ地ニ於テハ便宜貿易事務官ヲ置クコトヲ得
貿易事務官ハ奏任二等以下トス
第七条 領事又ハ貿易事務官ヲ置カサルノ地ニ於テハ便宜名誉領事又ハ領事代ヲ置クコトヲ得
第八条 公使館及領事館ニ書記生ヲ置ク
書記生ハ判任トス
第九条 外務大臣必要ト認ムルトキハ公使館及領事館ニ補助員ヲ置クコトヲ得
第十条 無任所外交官及無任所領事官ハ並セテ二十名ヲ超過スルコトヲ得ス
第十一条 明治十九年三月勅令第五号交際官及領事官制ハ之ヲ廃ス