第一條 間稅官吏間接國稅ニ關スル犯則者アルコトヲ認知シ若ハ思料シタルトキハ其家宅倉庫其他ノ場所ニ立入リ證憑集取ヲ爲スコトヲ得
犯則者他人ノ家屋倉庫其他ノ場所ニ犯則ニ係ル物件ヲ藏匿スト思料スルトキハ間稅官吏其場所ニ立入リ證憑集取ヲ爲スコトヲ得
間稅官吏證憑集取ヲ爲ストキハ間稅官吏タルノ證票ヲ携帶スヘシ
第二條 前條ノ場合ニ於テ犯則者若ハ犯則ニ係ル物件其間稅官署ノ管轄區域外ニ在ルトキハ其地ノ間稅官署ニ證憑集取ヲ囑托スルコトヲ得
第三條 間稅官吏ハ犯則事件ノ搜査ニ關シ必要ナリト認ムルトキハ警察官吏ノ援助ヲ求ムルコトヲ得
第四條 間稅官吏證憑集取ヲ爲ストキハ本人若ハ其同居ノ親族又ハ傭人ヲシテ立會ハシムヘシ本人及同居ノ親族傭人俱ニ其家ニ在ラサルトキハ警察官吏又ハ市町村吏員若ハ鄰佑二名以上ヲ立會ハシムヘシ
第五條 間稅官吏家宅搜索及物件差押ヲ爲スハ日出ヨリ日沒マテノ間ニ限ルヘシ但現行犯ノ場合又ハ店舖ヲ公開シ商品ヲ店頭ニ展列シタル時間ニ於テハ此限ニアラス
第六條 間稅官吏臨檢ヲ爲スニ際シ犯則者及證人ノ陳述ヲ聽クコトヲ必要トスルトキハ之ヲ尋問スルコトヲ得
第七條 間稅官吏證憑集取ノ處分ヲ爲スニ由リ犯則物件ヲ發見シタルトキハ之ヲ差押ヘテ封印若ハ認印ヲ爲シ差押目錄ヲ作リ市町村吏員又ハ鄰佑若ハ本人ニ之ヲ預ケ其預リ證ヲ徵スヘシ若シ之ヲ間稅署若ハ間稅分署ニ送致シタルトキハ其領收證ヲ取置クヘシ
差押物件ヲ市町村吏員若ハ鄰佑ニ預ケ又ハ間稅署若ハ間稅分署ニ送致シタルトキハ其差押目錄ノ謄本ヲ本人ニ交付スヘシ
第八條 間稅官吏ハ前數條ニ記載シタル處分中何人ニ限ラス其場所ニ出入スルコトヲ禁スルヲ得
第九條 間稅官吏證憑集取ノ處分ヲ爲シタルトキハ自ラ其調書ヲ作リ之ヲ本人ニ讀聞カセ本人ト共ニ署名捺印スヘシ本人署名捺印セス又ハ署名捺印スルコト能ハサルトキハ其旨ヲ附記スヘシ
調書ニハ左ノ事項ヲ記載スヘシ
四 差押ヘタル證據物件及種類數量竝ニ本人ノ物件ニ對スル辯解