船舶の所有者等の責任の制限に関する法律は、1976年の海事債権についての責任の制限に関する条約を改正する1996年議定書に準拠している。しかし、インフレーション進行等により、同議定書で規定された船舶所有者等の責任限度額が社会経済の実態に合わなくなったため、2012年4月、国際海事機関が限度額引き上げの改正を採択した。この改正は2015年6月8日に全締約国で効力を生ずることから、各国は国内法で責任限度額引き上げの改正を行う義務を負う。本法律案は、この議定書改正に伴い、船舶所有者等の責任限度額を1.51倍に引き上げるものである。
参照した発言:
第189回国会 衆議院 法務委員会 第3号