地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律
法令番号: 法律第104号
公布年月日: 平成13年7月11日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

地方分権時代に即した地方教育行政制度の実現のため、教育委員会が地域住民や保護者の意向をより的確に把握し、信頼に応えて責任を果たすよう改善を図る必要がある。そのため、地域に根差した主体的かつ積極的な地方教育行政が展開されるよう教育委員会の活性化を図るとともに、不適切な指導を行う教員への対応を改善し、また公立高等学校の通学区域について、地域住民や保護者の意向、生徒の進路希望等を踏まえ、より弾力的に設定できるようにするため、本法律案を提出するものである。

参照した発言:
第151回国会 衆議院 文部科学委員会 第12号

審議経過

第151回国会

衆議院
(平成13年5月29日)
(平成13年5月29日)
(平成13年5月30日)
(平成13年6月1日)
(平成13年6月5日)
(平成13年6月6日)
(平成13年6月8日)
(平成13年6月12日)
(平成13年6月13日)
(平成13年6月14日)
参議院
(平成13年6月15日)
(平成13年6月15日)
(平成13年6月19日)
(平成13年6月21日)
(平成13年6月25日)
(平成13年6月26日)
(平成13年6月28日)
(平成13年6月29日)
地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十三年七月十一日
内閣総理大臣 小泉純一郎
法律第百四号
地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律
地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和三十一年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。
目次中「第四十七条の三」を「第四十七条の四」に改める。
第四条に次の一項を加える。
4 地方公共団体の長は、第一項の規定による委員の任命に当たつては、委員の年齢、性別、職業等に著しい偏りが生じないように配慮するとともに、委員のうちに保護者(親権を行う者及び未成年後見人をいう。)である者が含まれるように努めなければならない。
第十三条第三項中「議事は」の下に「、第六項ただし書の発議に係るものを除き」を加え、同条第四項中「又は」を「若しくは議事又は第六項ただし書の発議に係る」に改め、同条に次の二項を加える。
6 教育委員会の会議は、公開する。ただし、人事に関する事件その他の事件について、委員長又は委員の発議により、出席委員の三分の二以上の多数で議決したときは、これを公開しないことができる。
7 前項ただし書の委員長又は委員の発議は、討論を行わないでその可否を決しなければならない。
第十九条中第八項を第九項とし、第七項の次に次の一項を加える。
8 教育委員会は、事務局の職員のうち所掌事務に係る教育行政に関する相談に関する事務を行う職員を指定し、これを公表するものとする。
第二十三条第十八号中「広報」の下に「及び所掌事務に係る教育行政に関する相談」を加える。
第三十八条に次の一項を加える。
3 市町村委員会は、次条の規定による校長の意見の申出があつた県費負担教職員について第一項の内申を行うときは、当該校長の意見を付するものとする。
第四十条中「都道府県委員会」の下に「(この条に掲げる一の市町村に係る県費負担教職員の免職に関する事務を行う者及びこの条に掲げる他の市町村に係る県費負担教職員の採用に関する事務を行う者の一方又は双方が第五十五条第一項、第五十八条第一項又は第六十一条第一項の規定により当該事務を行うこととされた市町村委員会である場合にあつては、当該一の市町村に係る県費負担教職員の免職に関する事務を行う教育委員会及び当該他の市町村に係る県費負担教職員の採用に関する事務を行う教育委員会)」を加える。
第四十三条第四項中「第四十七条の二第一項」を「第四十七条の三第一項」に改める。
第四十七条第一項の表第十六条各号列記以外の部分の項中「その権限の委任を受けた者」を「地方教育行政の組織及び運営に関する法律第五十五条第一項、第五十八条第一項若しくは第六十一条第一項の規定により同法第三十七条第一項に規定する県費負担教職員の任用に関する事務を行うこととされた市町村教育委員会」に改め、同表第十六条第三号の項中「都道府県教育委員会から権限の委任を受けた者」を「地方教育行政の組織及び運営に関する法律第五十五条第一項、第五十八条第一項又は第六十一条第一項の規定により同法第三十七条第一項に規定する県費負担教職員の懲戒に関する事務を行うこととされた市町村教育委員会」に改め、同表第二十九条第一項第一号の項中「(昭和三十一年法律第百六十二号)」を削る。
第四章第二節中第四十七条の三を第四十七条の四とし、第四十七条の二を第四十七条の三とし、第四十七条の次に次の一条を加える。
(県費負担教職員の免職及び都道府県の職への採用)
第四十七条の二 都道府県委員会は、地方公務員法第二十七条第二項及び第二十八条第一項の規定にかかわらず、その任命に係る市町村の県費負担教職員(教諭、養護教諭、助教諭及び養護助教諭(同法第二十八条の四第一項又は第二十八条の五第一項の規定により採用された者(以下この項において「再任用職員」という。)を除く。)並びに講師(再任用職員及び非常勤の講師を除く。)に限る。)で次の各号のいずれにも該当するもの(同法第二十八条第一項各号又は第二項各号のいずれかに該当する者を除く。)を免職し、引き続いて当該都道府県の常時勤務を要する職(指導主事並びに校長、園長及び教員の職を除く。)に採用することができる。
一 児童又は生徒に対する指導が不適切であること。
二 研修等必要な措置が講じられたとしてもなお児童又は生徒に対する指導を適切に行うことができないと認められること。
2 事実の確認の方法その他前項の県費負担教職員が同項各号に該当するかどうかを判断するための手続に関し必要な事項は、都道府県の教育委員会規則で定めるものとする。
3 都道府県委員会は、第一項の規定による採用に当たつては、公務の能率的な運営を確保する見地から、同項の県費負担教職員の適性、知識等について十分に考慮するものとする。
4 第四十条後段の規定は、第一項の場合について準用する。この場合において、同条後段中「当該他の市町村」とあるのは、「当該都道府県」と読み替えるものとする。
第四十八条第二項第十号中「広報」の下に「及び教育行政に関する相談」を加える。
第四十九条及び第五十条を次のように改める。
第四十九条及び第五十条 削除
附 則
この法律は、公布の日から起算して六月を経過した日から施行する。
文部科学大臣 遠山敦子
内閣総理大臣 小泉純一郎