宅地建物取引業法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第六十七号
公布年月日: 平成7年4月19日
法令の形式: 法律
宅地建物取引業法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成七年四月十九日
内閣総理大臣 村山富市
法律第六十七号
宅地建物取引業法の一部を改正する法律
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)の一部を次のように改正する。
目次中
第二節
指定保証機関(第五十一条―第六十三条の二)
第三節
指定保管機関(第六十三条の三―第六十四条)
第二節
指定流通機構(第五十条の二―第五十条の十五)
第三節
指定保証機関(第五十一条―第六十三条の二)
第四節
指定保管機関(第六十三条の三―第六十四条)
に、「第八十五条」を「第八十六条」に改める。
第三条第二項中「三年」を「五年」に改め、同条の次に次の一条を加える。
(免許の条件)
第三条の二 建設大臣又は都道府県知事は、前条第一項の免許(同条第三項の免許の更新を含む。第二十五条第六項を除き、以下同じ。)に条件を付し、及びこれを変更することができる。
2 前項の条件は、宅地建物取引業の適正な運営並びに宅地及び建物の取引の公正を確保するため必要な最小限度のものに限り、かつ、当該免許を受ける者に不当な義務を課することとならないものでなければならない。
第四条第一項中「前条第一項」を「第三条第一項」に改め、「(同条第三項の免許の更新を含む。第二十五条第六項を除き、以下同じ。)」を削り、「次の各号に」を「次に」に改め、同項第二号中「住所並びに」を削り、「その者の氏名及び住所」を「その者の氏名」に改め、同項第三号中「住所並びに」を削り、「ときは、その者の氏名及び住所」を「ときは、その者の氏名」に改め、同項第五号中「及び住所」を削り、同項第六号中「行なつて」を「行つて」に改める。
第五条第一項中「添附書類」を「添付書類」に改め、同項第二号中「第六十六条第八号」を「第六十六条第一項第八号」に、「及び第六十六条」を「及び第六十六条第一項」に改め、同項第二号の二中「第六十六条第八号」を「第六十六条第一項第八号」に改め、同項第三号の二中「の規定に違反し」を「若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)の規定(同法第三十一条第七項の規定を除く。第十八条第一項第五号の二及び第五十二条第七号ハにおいて同じ。)に違反したことにより」に、「犯し」を「犯したことにより」に改める。
第八条第二項中「次の各号に」を「次に」に改め、同項第三号中「住所並びに」を削り、「その者の氏名及び住所」を「その者の氏名」に改め、同項第四号中「住所並びに」を削り、「ときは、その者の氏名及び住所」を「ときは、その者の氏名」に改め、同項第六号中「及び住所」を削る。
第九条中「二週間」を「三十日」に改める。
第十六条第三項を次のように改める。
3 建設大臣が指定する者が建設省令で定めるところにより行う講習の課程を修了した者については、建設省令で定めるところにより、試験の一部を免除する。
第十六条の五第一項中「、その旨を建設大臣に報告するとともに」を削る。
第十六条の十三中第四項を第五項とし、同条第三項中「前二項」を「第一項(前項において準用する場合を含む。次項において同じ。)又は第二項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。
3 第一項の規定は、第十六条第三項の指定を受けた者について準用する。この場合において、第一項中「試験事務」とあるのは、「講習の業務」と読み替えるものとする。
第十六条の十六第二項中「、建設大臣に報告するとともに、」を削る。
第十八条第一項第四号及び第四号の二中「第六十六条第八号」を「第六十六条第一項第八号」に改め、同項第五号の二中「の規定に違反し」を「若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定に違反したことにより」に、「犯し」を「犯したことにより」に改め、同項第八号中「第六十八条」を「第六十八条第二項又は第四項」に改める。
第十九条の二及び第二十二条の二第七項中「第六十八条」を「第六十八条第二項又は第四項」に改める。
第二十四条中「試験」の下に「、第十六条第三項の指定」を加える。
第三十四条の二第一項中「次の各号に」を「次に」に改め、同項中第六号を第七号とし、第五号を第六号とし、第四号の次に次の一号を加える。
五 当該宅地又は建物の第五項に規定する指定流通機構への登録に関する事項
第三十四条の二第五項を次のように改める。
5 宅地建物取引業者は、専任媒介契約を締結したときは、契約の相手方を探索するため、建設省令で定める期間内に、当該専任媒介契約の目的物である宅地又は建物につき、所在、規模、形質、売買すべき価額その他建設省令で定める事項を、建設省令で定めるところにより、建設大臣が指定する者(以下「指定流通機構」という。)に登録しなければならない。
第三十四条の二第七項中「前項まで」を「第六項まで及び前項」に改め、同項を同条第九項とし、同条第六項中「専属専任媒介契約」を「依頼者が当該宅地建物取引業者が探索した相手方以外の者と売買又は交換の契約を締結することができない旨の特約を含む専任媒介契約」に改め、同項を同条第八項とし、同条第五項の次に次の二項を加える。
6 前項の規定による登録をした宅地建物取引業者は、第五十条の六に規定する登録を証する書面を遅滞なく依頼者に引き渡さなければならない。
7 前項の宅地建物取引業者は、第五項の規定による登録に係る宅地又は建物の売買又は交換の契約が成立したときは、建設省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を当該登録に係る指定流通機構に通知しなければならない。
第三十五条第一項中「次の各号に」を「次に」に改め、同項第二号中「制限で」の下に「契約内容の別(当該契約の目的物が宅地であるか又は建物であるかの別及び当該契約が売買若しくは交換の契約であるか又は貸借の契約であるかの別をいう。以下この条において同じ。)に応じて」を加え、同項第三号中「私道」を「当該契約が建物の貸借の契約以外のものであるときは、私道」に改め、同項第五号の二中「一むね」を「一棟」に、「数むね」を「数棟」に改め、「事項で」の下に「契約内容の別に応じて」を加え、同項に次の一号を加える。
十二 その他宅地建物取引業者の相手方等の保護の必要性及び契約内容の別を勘案して建設省令で定める事項
第四十七条の次に次の一条を加える。
第四十七条の二 宅地建物取引業者又はその代理人、使用人その他の従業者(以下この条において「宅地建物取引業者等」という。)は、宅地建物取引業に係る契約の締結の勧誘をするに際し、宅地建物取引業者の相手方等に対し、利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断を提供する行為をしてはならない。
2 宅地建物取引業者等は、宅地建物取引業に係る契約を締結させ、又は宅地建物取引業に係る契約の申込みの撤回若しくは解除を妨げるため、宅地建物取引業者の相手方等を威迫してはならない。
3 宅地建物取引業者等は、前二項に定めるもののほか、宅地建物取引業に係る契約の締結に関する行為又は申込みの撤回若しくは解除の妨げに関する行為であつて、宅地建物取引業者の相手方等の保護に欠けるものとして建設省令で定めるものをしてはならない。
第五十条第二項中「並びに」を「及び」に、「氏名及び住所を、前項の建設省令で定める場所について所在地、業務内容及び業務を行う期間を、」を「氏名を」に改める。
第五章中第三節を第四節とし、第二節を第三節とし、第一節の次に次の一節を加える。
第二節 指定流通機構
(指定等)
第五十条の二 第三十四条の二第五項の規定による指定(以下この節において「指定」という。)は、次に掲げる要件を備える者であつて、次条第一項各号に掲げる業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものにつき、建設省令で定めるところにより、その者の同意を得て行わなければならない。
一 宅地及び建物の取引の適正の確保及び流通の円滑化を目的として民法第三十四条の規定により設立された法人であること。
二 第五十条の十四第一項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者でないこと。
三 役員のうちに次のいずれかに該当する者がないこと。
イ 第五条第一項第一号、第三号又は第三号の二に該当する者
ロ 指定流通機構が第五十条の十四第一項の規定により指定を取り消された場合において、当該取消しに係る聴聞の期日及び場所の公示の日前六十日以内にその指定流通機構の役員であつた者で当該取消しの日から五年を経過しないもの
2 建設大臣は、指定をしたときは、指定流通機構の名称及び主たる事務所の所在地、当該指定をした日その他建設省令で定める事項を公示しなければならない。
3 指定流通機構は、その名称又は主たる事務所の所在地を変更しようとするときは、変更しようとする日の二週間前までに、その旨を建設大臣に届け出なければならない。
4 建設大臣は、前項の規定による届出があつたときは、その旨を公示しなければならない。
(指定流通機構の業務)
第五十条の三 指定流通機構は、この節の定めるところにより、次に掲げる業務を行うものとする。
一 専任媒介契約その他の宅地建物取引業に係る契約の目的物である宅地又は建物の登録に関すること。
二 前号の登録に係る宅地又は建物についての情報を、宅地建物取引業者に対し、定期的に又は依頼に応じて提供すること。
三 前二号に掲げるもののほか、前号の情報に関する統計の作成その他宅地及び建物の取引の適正の確保及び流通の円滑化を図るために必要な業務
2 指定流通機構は、建設省令で定めるところにより、その業務の一部を、建設大臣の承認を受けて、他の者に委託することができる。
(差別的取扱いの禁止)
第五十条の四 指定流通機構は、前条第一項第一号及び第二号に掲げる業務(以下この節において「登録業務」という。)の運営に関し、宅地又は建物を登録しようとする者その他指定流通機構を利用しようとする宅地建物取引業者に対して、不当に差別的な取扱いをしてはならない。
(登録業務規程)
第五十条の五 指定流通機構は、登録業務に関する規程(以下この節において「登録業務規程」という。)を定め、建設大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 登録業務規程には、登録業務の実施方法(登録業務の連携、代行等に関する他の指定流通機構との協定の締結を含む。)、登録業務に関する料金その他の建設省令で定める事項を定めておかなければならない。この場合において、当該料金は、能率的な業務運営の下における適正な原価を償う限度のものであり、かつ、公正妥当なものでなければならない。
3 建設大臣は、第一項の認可をした登録業務規程が登録業務の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、指定流通機構に対し、その登録業務規程を変更すべきことを命ずることができる。
(登録を証する書面の発行)
第五十条の六 指定流通機構は、第三十四条の二第五項の規定による登録があつたときは、建設省令で定めるところにより、当該登録をした宅地建物取引業者に対し、当該登録を証する書面を発行しなければならない。
(売買契約等に係る件数等の公表)
第五十条の七 指定流通機構は、当該指定流通機構に登録された宅地又は建物について、建設省令で定めるところにより、毎月の売買又は交換の契約に係る件数その他建設省令で定める事項を公表しなければならない。
(事業計画等)
第五十条の八 指定流通機構は、毎事業年度、事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に(指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受けた後遅滞なく)、建設大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 指定流通機構は、毎事業年度、事業報告書及び収支決算書を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に、建設大臣に提出しなければならない。
(登録業務に関する情報の目的外使用の禁止)
第五十条の九 指定流通機構の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、登録業務に関して得られた情報を、第五十条の三第一項に規定する業務の用に供する目的以外に使用してはならない。
(役員の選任及び解任)
第五十条の十 指定流通機構の役員の選任及び解任は、建設大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 建設大臣は、指定流通機構の役員が、この法律の規定(この法律に基づく命令又は処分を含む。)若しくは第五十条の五第一項の規定により認可を受けた登録業務規程に違反する行為をしたとき、又は登録業務に関し著しく不適当な行為をしたときは、指定流通機構に対し、その役員を解任すべきことを命ずることができる。
(監督命令)
第五十条の十一 建設大臣は、第五十条の三第一項に規定する業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定流通機構に対し、当該業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
(報告及び検査)
第五十条の十二 建設大臣は、第五十条の三第一項に規定する業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定流通機構に対し、当該業務の状況に関し必要な報告を求め、又はその職員に、指定流通機構の事務所に立ち入り、業務の状況若しくは設備、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(登録業務の休廃止)
第五十条の十三 指定流通機構は、登録業務の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、休止し、又は廃止しようとする日の三十日前までに、建設省令で定める事項を建設大臣に届け出なければならない。
2 建設大臣は、前項の届出があつたときは、その旨を公示しなければならない。
(指定の取消し等)
第五十条の十四 建設大臣は、指定流通機構が次の各号のいずれかに該当するときは、当該指定流通機構に対し、その指定を取り消し、又は期間を定めて登録業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 登録業務を適正かつ確実に実施することができないと認められるとき。
二 この節の規定又は当該規定に基づく命令若しくは処分に違反したとき。
三 第五十条の五第一項の規定により認可を受けた登録業務規程によらないで登録業務を行ったとき。
2 第十六条の十五第三項から第五項までの規定は、前項の規定による処分に係る聴聞について準用する。
3 建設大臣は、第一項の規定による処分をしたときは、その旨を公示しなければならない。
(他の指定流通機構による登録業務の実施等)
第五十条の十五 建設大臣は、第五十条の十三第一項の規定による登録業務の全部若しくは一部の休止若しくは廃止の届出があつたとき、前条第一項の規定により指定を取り消したとき若しくは登録業務の全部若しくは一部の停止を命じたとき、又は指定流通機構が天災その他の事態により登録業務の全部若しくは一部を実施することが困難となつた場合において必要があると認めるときは、当該登録業務の全部又は一部を、第五十条の五第一項の認可をした登録業務規程に従い、他の指定流通機構に行わせることができる。
2 建設大臣は、前項の規定により他の指定流通機構に登録業務を行わせることとしたときは、建設省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。
3 前二項に定めるもののほか、第一項に規定する事由が生じた場合における所要の経過措置は、合理的に必要と判断される範囲内において、建設省令で定めることができる。
第五十二条第七号ハ中「の規定に違反し」を「若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定に違反したことにより」に、「犯し」を「犯したことにより」に改める。
第六十五条第二項第二号中「第四十七条」の下に「、第四十七条の二」を加え、同条第四項中「行なう」を「行う」に改め、同項第二号中「第四十七条」の下に「、第四十七条の二」を加える。
第六十六条に次の一項を加える。
2 建設大臣又は都道府県知事は、その免許を受けた宅地建物取引業者が第三条の二第一項の規定により付された条件に違反したときは、当該宅地建物取引業者の免許を取り消すことができる。
第六十八条の見出し中「禁止」を「禁止等」に改め、同条第一項中「一年以内の期間を定めて、取引主任者としてすべき事務を行うことを禁止する」を「必要な指示をする」に改め、同条第二項中「前項各号の一に該当する」を「第一項各号の一に該当する場合又は同項若しくは前項の規定による指示に従わない」に改め、同項を同条第四項とし、同条第一項の次に次の二項を加える。
2 都道府県知事は、その登録を受けている取引主任者が前項各号の一に該当する場合又は同項若しくは次項の規定による指示に従わない場合においては、当該取引主任者に対し、一年以内の期間を定めて、取引主任者としてすべき事務を行うことを禁止することができる。
3 都道府県知事は、当該都道府県の区域内において、他の都道府県知事の登録を受けている取引主任者が第一項各号の一に該当する場合においては、当該取引主任者に対し、必要な指示をすることができる。
第六十八条の二第一項第四号中「同項」を「同条第二項」に、「同条第二項」を「第四項」に改める。
第七十条第三項中「第六十八条第二項」を「第六十八条第三項又は第四項」に改める。
第七十九条中「五十万円」を「百万円」に改める。
第八十条中「三十万円」を「五十万円」に改める。
第八十一条及び第八十二条中「二十万円」を「三十万円」に改める。
第八十三条第一項中「十万円」を「二十万円」に改め、同項第五号中「第六十三条第一項」を「第五十条の十二第一項、第六十三条第一項」に改め、同項第六号中「第六十三条の二第一項」を「第五十条の十二第一項、第六十三条の二第一項」に改める。
第八十三条の二中「指定試験機関」の下に「又は第十六条第三項の指定を受けた者」を加え、同条第二号中「第十六条の十三第一項」の下に「(同条第三項において準用する場合を含む。)」を加える。
第八十五条中「五万円」を「十万円」に改め、同条を第八十六条とし、第八十四条の次に次の一条を加える。
第八十五条 第五十条の十一の規定による命令に違反した者は、三十万円以下の過料に処する。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第四条第一項の改正規定(「前条第一項」を「第三条第一項」に改める部分及び(「同条第三項の免許の更新を含む。第二十五条第六項を除き、以下同じ。)」を削る部分を除く。)、第八条第二項、第九条、第十六条の五第一項、第十六条の十六第二項及び第五十条第二項の改正規定並びに附則第五項及び第八項の規定 この法律の公布の日
二 目次及び第三十四条の二の改正規定、第五章の改正規定(第三節を第四節とし、第二節を第三節とし、第一節の次に一節を加える改正規定に限る。)、第八十三条第一項第五号及び第六号の改正規定、第八十五条を第八十六条とし、第八十四条の次に一条を加える改正規定並びに附則第六項の規定 この法律の公布の日から起算して二年を経過した日
(指定流通機構の指定手続の特例)
2 改正後の宅地建物取引業法(以下「新法」という。)第三十四条の二第五項の規定による指定に関し必要な手続その他の行為は、前項第二号に掲げる改正規定の施行前においても、新法の例によりすることができる。
(免許の有効期間に関する経過措置)
3 この法律の施行の際現に改正前の宅地建物取引業法(以下「旧法」という。)第三条第一項の免許(同条第三項の免許の更新を含む。以下同じ。)を受けている者又はこの法律の施行前にした免許の申請に基づきこの法律の施行後に同条第一項の免許を受けた者(免許の更新の場合にあっては、この法律の施行後に免許の有効期間が満了する者を除く。)の当該免許の有効期間については、なお従前の例による。
(免許、登録又は指定の基準に関する経過措置)
4 この法律の施行前に旧法第三条第一項の免許の申請をした者(免許の更新の場合にあっては、この法律の施行後に免許の有効期間が満了する者を除く。)、旧法第十八条第一項の登録の申請をした者又は旧法第四十一条第一項第一号、第四十一条の二第一項第一号若しくは第六十四条の二第一項の指定の申請をした者の当該申請に係る免許、登録又は指定の基準については、なお従前の例による。
(変更等の届出に関する経過措置)
5 附則第一項第一号に掲げる改正規定の施行前に生じた事由に係る旧法第九条の変更の届出又は旧法第五十条第二項の届出については、なお従前の例による。
(媒介の契約に関する経過措置)
6 附則第一項第二号に掲げる改正規定の施行前に締結された宅地又は建物の売買又は交換の媒介の契約については、新法第三十四条の二の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(監督処分に関する経過措置)
7 附則第三項に規定する者に対する免許の取消しその他の監督上の処分、この法律の施行の際現に旧法第十八条第一項の登録を受けている者若しくはこの法律の施行前にした当該登録の申請に基づきこの法律の施行後に登録を受けた者に対する登録の消除その他の監督上の処分又はこの法律の施行の際現に旧法第四十一条第一項第一号、第四十一条の二第一項第一号若しくは第六十四条の二第一項の指定を受けている者若しくはこの法律の施行前にしたこれらの指定の申請に基づきこの法律の施行後に指定を受けた者に対する指定の取消しその他の監督上の処分に関しては、この法律の施行前に生じた事由については、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
8 この法律(附則第一項第一号に掲げる改正規定にあっては、当該改正規定)の施行前にした行為及び附則第五項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における当該規定の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
建設大臣 野坂浩賢
内閣総理大臣 村山富市