船員法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第五十九号
公布年月日: 平成4年5月22日
法令の形式: 法律
船員法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成四年五月二十二日
内閣総理大臣 宮澤喜一
法律第五十九号
船員法の一部を改正する法律
船員法(昭和二十二年法律第百号)の一部を次のように改正する。
第六十四条の次に次の一条を加える。
第六十四条の二 船舶所有者は、公衆の不便を避けるために第六十条第一項の規定又は第七十二条の二の命令の規定による労働時間の制限を超えて海員を作業に従事させる必要があると認められる命令で定める船舶に乗り組む海員については、命令で定めるところにより、その使用する船員の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、船員の過半数で組織する労働組合がないときは船員の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出た場合においては、その協定で定めるところにより、これらの規定による労働時間の制限を超えて作業に従事させることができる。
第六十六条中「前二条」を「前三条」に改める。
第七十条を次のように改める。
第七十条 船舶所有者は、前条の規定によるほか、航海当直その他の船舶の航海の安全を確保するための作業を適切に実施するために必要な員数の海員を乗り組ませなければならない。
第七十一条の前の見出しを「(適用範囲等)」に改め、同条中「前条」を「第六十九条」に改め、第一号を削り、第二号を第一号とし、第三号を第二号とし、同条に次の一号を加える。
三 海員が断続的作業に従事する船舶で船舶所有者が行政官庁の許可を受けたもの
第七十一条に次の一項を加える。
前項各号の船舶に係る前条の規定の適用については、同条中「前条の規定によるほか、航海当直」とあるのは、「航海当直」とする。
第七十二条中「第七十条」を「第六十九条」に改める。
第七十二条の三を削る。
第七十三条中「第七十条」を「第六十九条」に改める。
第九十七条第一項中「左の」を「次の」に改め、同項に次の一号を加える。
四 定員
第九十七条第二項中「左の」を「次の」に改め、第一号を削り、第二号を第一号とし、第三号から第十号までを一号ずつ繰り上げる。
第百十三条中「の協定及び」を「、第六十四条の二及び」に改める。
第百三十条中「、第七十条」及び「第七十二条の三第一項若しくは」を削る。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成五年四月一日から施行する。ただし、次条の規定は、公布の日から施行する。
(経過措置)
第二条 船舶所有者は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前においても、この法律による改正後の船員法(以下「新法」という。)第六十四条の二の協定を行政官庁に届け出ることができる。
2 新法第七十一条第一項第三号の許可は、施行日前においても行うことができる。
3 この法律による改正前の船員法(以下「旧法」という。)第七十一条第一号の船舶(以下「小型船」という。)についての新法第七十二条の二の規定による指定は、施行日前においても行うことができる。
第三条 小型船(新法第七十一条第一項第三号の船舶を除く。以下同じ。)であって、この法律の施行の際現に航海中であるものに乗り組む海員の労働時間及び定員については、当該航海が終了する日までは、新法第六十条第一項、第六十四条(時間外労働に係る部分に限る。)、第六十四条の二、第六十六条(時間外労働に係る部分に限る。)及び第六十九条の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第四条 施行日の前日において小型船に乗り組む海員及び小型船に乗り組むため雇用されている予備船員であって、その基準労働時間が同日を含むものの労働時間及び休日については、新法第百四十六条第一項の規定により読み替えて適用する新法第六十条第二項及び第六十二条第一項並びに新法第六十条第三項、第六十一条、第六十二条第二項から第四項まで、第六十三条、第六十四条第一項(補償休日労働に係る部分に限る。)、第六十五条及び第六十六条(補償休日労働に係る部分に限る。)の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第五条 この法律の施行の際現に旧法第七十三条の命令の規定により小型船の船内に備え置かれている帳簿は、新法第六十七条第一項の規定による帳簿とみなす。
2 この法律の施行の際現に旧法第七十三条の命令の規定により備え置かれている休日付与簿は、新法第六十七条第二項の規定による休日付与簿とみなす。
第六条 この法律の施行の際現に航海中である船舶については、当該航海が終了する日まで(専ら国外各港間の航海に従事する船舶にあっては、施行日から起算して三月を経過する日又は施行日以後最初にいずれかの港に入港した日のいずれか遅い日まで)は、新法第七十条(新法第七十一条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定は、適用しない。
(罰則に関する経過措置)
第七条 この法律の施行前にした行為及び附則第三条又は第四条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第八条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定めることができる。
運輸大臣 奥田敬和
内閣総理大臣 宮澤喜一
船員法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成四年五月二十二日
内閣総理大臣 宮沢喜一
法律第五十九号
船員法の一部を改正する法律
船員法(昭和二十二年法律第百号)の一部を次のように改正する。
第六十四条の次に次の一条を加える。
第六十四条の二 船舶所有者は、公衆の不便を避けるために第六十条第一項の規定又は第七十二条の二の命令の規定による労働時間の制限を超えて海員を作業に従事させる必要があると認められる命令で定める船舶に乗り組む海員については、命令で定めるところにより、その使用する船員の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、船員の過半数で組織する労働組合がないときは船員の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出た場合においては、その協定で定めるところにより、これらの規定による労働時間の制限を超えて作業に従事させることができる。
第六十六条中「前二条」を「前三条」に改める。
第七十条を次のように改める。
第七十条 船舶所有者は、前条の規定によるほか、航海当直その他の船舶の航海の安全を確保するための作業を適切に実施するために必要な員数の海員を乗り組ませなければならない。
第七十一条の前の見出しを「(適用範囲等)」に改め、同条中「前条」を「第六十九条」に改め、第一号を削り、第二号を第一号とし、第三号を第二号とし、同条に次の一号を加える。
三 海員が断続的作業に従事する船舶で船舶所有者が行政官庁の許可を受けたもの
第七十一条に次の一項を加える。
前項各号の船舶に係る前条の規定の適用については、同条中「前条の規定によるほか、航海当直」とあるのは、「航海当直」とする。
第七十二条中「第七十条」を「第六十九条」に改める。
第七十二条の三を削る。
第七十三条中「第七十条」を「第六十九条」に改める。
第九十七条第一項中「左の」を「次の」に改め、同項に次の一号を加える。
四 定員
第九十七条第二項中「左の」を「次の」に改め、第一号を削り、第二号を第一号とし、第三号から第十号までを一号ずつ繰り上げる。
第百十三条中「の協定及び」を「、第六十四条の二及び」に改める。
第百三十条中「、第七十条」及び「第七十二条の三第一項若しくは」を削る。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成五年四月一日から施行する。ただし、次条の規定は、公布の日から施行する。
(経過措置)
第二条 船舶所有者は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前においても、この法律による改正後の船員法(以下「新法」という。)第六十四条の二の協定を行政官庁に届け出ることができる。
2 新法第七十一条第一項第三号の許可は、施行日前においても行うことができる。
3 この法律による改正前の船員法(以下「旧法」という。)第七十一条第一号の船舶(以下「小型船」という。)についての新法第七十二条の二の規定による指定は、施行日前においても行うことができる。
第三条 小型船(新法第七十一条第一項第三号の船舶を除く。以下同じ。)であって、この法律の施行の際現に航海中であるものに乗り組む海員の労働時間及び定員については、当該航海が終了する日までは、新法第六十条第一項、第六十四条(時間外労働に係る部分に限る。)、第六十四条の二、第六十六条(時間外労働に係る部分に限る。)及び第六十九条の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第四条 施行日の前日において小型船に乗り組む海員及び小型船に乗り組むため雇用されている予備船員であって、その基準労働時間が同日を含むものの労働時間及び休日については、新法第百四十六条第一項の規定により読み替えて適用する新法第六十条第二項及び第六十二条第一項並びに新法第六十条第三項、第六十一条、第六十二条第二項から第四項まで、第六十三条、第六十四条第一項(補償休日労働に係る部分に限る。)、第六十五条及び第六十六条(補償休日労働に係る部分に限る。)の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第五条 この法律の施行の際現に旧法第七十三条の命令の規定により小型船の船内に備え置かれている帳簿は、新法第六十七条第一項の規定による帳簿とみなす。
2 この法律の施行の際現に旧法第七十三条の命令の規定により備え置かれている休日付与簿は、新法第六十七条第二項の規定による休日付与簿とみなす。
第六条 この法律の施行の際現に航海中である船舶については、当該航海が終了する日まで(専ら国外各港間の航海に従事する船舶にあっては、施行日から起算して三月を経過する日又は施行日以後最初にいずれかの港に入港した日のいずれか遅い日まで)は、新法第七十条(新法第七十一条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定は、適用しない。
(罰則に関する経過措置)
第七条 この法律の施行前にした行為及び附則第三条又は第四条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第八条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定めることができる。
運輸大臣 奥田敬和
内閣総理大臣 宮沢喜一