国有林野事業改善特別措置法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第77号
公布年月日: 昭和62年6月12日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

国有林野事業は、社会経済的要請に応えてきたが、経営構造の悪化により昭和53年に改善特別措置法が制定された。その後も改善に取り組んできたものの、円高による木材価格の低迷、人工林の成育途上による資源的制約、借入金の利子・償還金の増大、要員調整等により、財務状況は一層厳しい状況にある。このため、林政審議会の答申等を踏まえ、自主的努力を基本とした事業改善の一層の推進を図るべく、一般会計からの繰り入れや借入金に関する措置を講ずる必要があり、本法律案を提出するものである。

参照した発言:
第108回国会 衆議院 農林水産委員会 第3号

審議経過

第108回国会

衆議院
(昭和62年5月15日)
(昭和62年5月20日)
参議院
(昭和62年5月22日)
(昭和62年5月26日)
(昭和62年5月27日)
国有林野事業改善特別措置法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和六十二年六月十二日
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 金丸信
法律第七十七号
国有林野事業改善特別措置法の一部を改正する法律
国有林野事業改善特別措置法(昭和五十三年法律第八十八号)の一部を次のように改正する。
第三条を次のように改める。
(事業施設費等の一般会計からの繰入れ)
第三条 政府は、改善期間において、次に掲げる経費の一部に相当する金額を、予算の定めるところにより、一般会計から国有林野事業特別会計の国有林野事業勘定(以下「事業勘定」という。)に繰り入れることができる。
一 国有林野(国有林野法(昭和二十六年法律第二百四十六号)第二条に規定する国有林野をいう。以下同じ。)の管理経営上重要な林道の開設に要する経費その他の国有林野事業に係る事業施設費で改善計画の円滑な実施に必要なものとして政令で定めるもの
二 国有林野のうち森林法(昭和二十六年法律第二百四十九号)第二十五条第一項又は第二項の規定により保安林として指定された森林その他の公益的機能が高い森林における松くい虫の駆除又はそのまん延の防止、標識の設置その他の森林保全に要する経費で改善計画の円滑な実施に必要なものとして政令で定めるもの
第四条の見出し中「退職手当」を「退職手当等」に改め、同条第三項中「第一項の規定による借入金については」を「第一項及び第二項の規定による借入金については」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 事業勘定においては、国有林野事業特別会計法の規定による借入金のほか、改善期間において、国有林野事業の収支の改善に努めても、なお同法第五条第一項の規定による借入金で政令で定めるものの償還金の財源に不足を生ずると認められるときは、その財源に充てるため、この勘定の負担において、借入金をすることができる。
第五条中「及び前条第一項」を「並びに前条第一項及び第二項」に改める。
附 則
この法律は、公布の日から施行する。
大蔵大臣臨時代理 国務大臣 加藤六月
農林水産大臣 加藤六月
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 金丸信