(目的及び設置)
第一条 社会の変化及び文化の発展に対応する教育の実現の緊要性にかんがみ、教育基本法(昭和二十二年法律第二十五号)の精神にのつとり、その実現を期して各般にわたる施策につき必要な改革を図ることにより、同法に規定する教育の目的の達成に資するため、総理府に、臨時教育審議会(以下「審議会」という。)を置く。
(所掌事務)
第二条 審議会は、内閣総理大臣の諮問に応じ、教育及びこれに関連する分野に係る諸施策に関し、広く、かつ、総合的に検討を加え、必要な改革を図るための方策に関する基本的事項について調査審議する。
2 審議会は、前項に規定する事項に関して、内閣総理大臣に意見を述べることができる。
(答申等の尊重等)
第三条 内閣総理大臣は、前条第一項の諮問に対する答申又は同条第二項の意見(次項において「答申等」という。)を受けたときは、これを尊重しなければならない。
2 内閣総理大臣は、答申等を受けたときは、これを国会に報告するものとする。
(委員)
第五条 委員は、人格識見共に優れた者のうちから、文部大臣の意見を聴いて、内閣総理大臣が任命する。
2 内閣総理大臣は、前項の委員を任命しようとするときは、両議院の同意を得なければならない。
3 第一項の場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために前項に規定する両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、同項の規定にかかわらず、第一項に定める資格を有する者のうちから、委員を任命することができる。
4 前項の場合においては、任命後最初の国会で両議院の事後の承認を得なければならない。この場合において、両議院の事後の承認を得られないときは、内閣総理大臣は、直ちにその委員を罷免しなければならない。
5 内閣総理大臣は、委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認める場合又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認める場合においては、両議院の同意を得て、これを罷免することができる。
6 委員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。
(会長)
第六条 審議会に、会長を置き、委員のうちから、内閣総理大臣が指名する。
3 会長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員が、その職務を代理する。
(専門委員)
第七条 審議会に、専門の事項を調査審議させるため、専門委員を置くことができる。
2 専門委員は、学識経験のある者のうちから、文部大臣の意見を聴いて、内閣総理大臣が任命する。
3 専門委員は、当該専門の事項に関する調査審議が終了したときは、解任されるものとする。
(資料の提出等の要求)
第八条 審議会は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、国の関係行政機関の長に対して、資料の提出、意見の開陳、説明その他の必要な協力を求めることができる。
(事務局)
第九条 審議会の事務を処理させるため、審議会に、事務局を置く。
4 事務局長は、会長の命を受けて、局務を掌理する。
(政令への委任)
第十条 この法律に定めるもののほか、審議会に関し必要な事項は、政令で定める。