農林水産省の農業関係試験研究機関は、昭和36年の農業基本法制定以降、専門別技術開発を推進する体制として整備され、畜産・園芸等の技術開発で農業発展に貢献してきた。昭和50年代には筑波研究学園都市に10の専門試験研究機関が移転し、世界的水準の研究施設が整備された。しかし近年、農産物需給の不均衡や石油多消費型農業からの転換等の課題に直面し、従来の専門別試験研究機関では対応が困難な総合的な試験研究の必要性が高まっている。そこで、専門別試験研究を継続しつつ、その成果を活用した総合的な試験研究を推進する体制整備が急務となった。このため、筑波研究学園都市の利点を活かし、各機関の協力のもと、地域の農業試験場と連携した総合的な試験研究を推進すべく本法案を提出するものである。
参照した発言:
第94回国会 衆議院 内閣委員会 第7号