第一条 割賦販売法(昭和三十六年法律第百五十九号)の一部を次のように改正する。
目次中「第三章 割賦購入あつせん(第三十条―第三十五条の三)」を
「
第二章の二 |
ローン提携販売(第二十九条の二―第二十九条の四) |
第二章の三 |
前払式特定取引(第二十九条の五・第二十九条の六) |
第三章 |
割賦購入あつせん(第三十条―第三十五条の三) |
第三章の二 |
指定受託機関(第三十五条の四―第三十五条の十五) |
」に改める。
第一条第一項中「割賦販売及び割賦購入あつせん」を「割賦販売等」に、「商品」を「購入者等の利益を保護し、あわせて商品」に改め、同条第二項中「割賦販売」を「割賦販売等」に改める。
第二条第三項中「それと引換えに」の下に「、又はそれを提示して」を加え、「証票を」を「証票その他の物(以下「証票等」という。)を」に、「証票と引換えに」を「証票等と引換えに、又はそれを提示して」に改め、「その証票に表示されている金額に相当する」を削り、「その証票に表示されている金額を」を「当該商品の代金に相当する額を」に、「商品の代金に相当する金額を交付する」を「金額を交付する」に改め、同項を同条第五項とし、同条第二項を同条第三項とし、同項の次に次の一項を加える。
4 この法律において「前払式特定取引」とは、次の各号に掲げる取引で、当該各号に掲げる者に対する商品の引渡し又は政令で定める役務(以下「指定役務」という。)の提供に先だつてその者から当該商品の代金又は当該指定役務の対価の全部又は一部を二月以上の期間にわたり、かつ、三回以上に分割して受領するものをいう。
二 指定役務の提供又は指定役務の提供をすること若しくは指定役務の提供を受けることの取次 当該指定役務の提供を受ける者
第二条第一項の次に次の一項を加える。
2 この法律において「ローン提携販売」とは、指定商品の代金の全部又は一部に充てるための金銭の借入れで、二月以上の期間にわたり、かつ、三回以上に分割して返還することを条件とするものに係る購入者の債務の保証(業として保証を行なう者に当該債務の保証を委託することを含む。)をして当該指定商品を販売することをいう。
第三条の見出し中「明示」を「表示」に改め、同条中「を行なう指定商品について次の事項を顧客の見やすい方法により明示しなければ」を「の方法により指定商品を販売するときは、その相手方に対して、通商産業省令で定めるところにより、当該指定商品に関する次の事項を示さなければ」に改め、同条第一号中「価格をいう」の下に「。以下同じ」を加え、同条に次の一項を加える。
2 割賦販売業者は、割賦販売の方法により指定商品を販売する場合の販売条件について広告をするときは、通商産業省令で定めるところにより、当該広告に当該指定商品に関する前項各号の事項を表示しなければならない。
第四条中「次の事項を記載した」を「遅滞なく、通商産業省令で定めるところにより、次の事項について契約の内容を明らかにする」に改め、同条に次の一号を加える。
七 前各号に掲げるもののほか、通商産業省令で定める事項
第四条の次に次の二条を加える。
第四条の二 割賦販売業者は、営業所、代理店その他の通商産業省令で定める場所(以下この項及び次条第一項において「営業所等」という。)以外の場所において指定商品に係る割賦販売の契約の申込みを受けたときは、直ちに、通商産業省令で定めるところにより、前条各号の事項についてその契約の申込みの内容を記載した書面を当該申込みをした者に交付しなければならない。ただし、割賦販売業者が、営業所等以外の場所において指定商品に係る割賦販売の契約の申込みを受け、かつ、その際その契約を締結した場合において、直ちに同条の書面を購入者に交付したときは、この限りでない。
2 前項本文の規定は、指定商品に係る割賦販売の契約であつて当該契約の申込みをした者のために商行為となるものの申込みについては、適用しない。
(契約の申込みの撤回等)
第四条の三 割賦販売業者が営業所等以外の場所において指定商品(割賦販売の方法により販売する場合の販売条件についての交渉が割賦販売業者と購入者との間で相当の期間にわたり行なわれることが通常の取引方法である商品として政令で定める指定商品を除く。以下この条において同じ。)に係る割賦販売の契約の申込みを受けた場合における当該申込みをした者又は割賦販売業者の営業所等以外の場所において指定商品に係る割賦販売の契約を締結した場合における当該購入者(割賦販売業者の営業所等において当該契約の申込みをした購入者を除く。以下この条において「申込者等」という。)は、次に掲げる場合を除き、書面により当該契約の申込みの撤回又は当該契約の解除(以下この条において「申込みの撤回等」という。)を行なうことができる。この場合において、割賦販売業者は、当該申込みの撤回等に伴う損害賠償又は違約金の支払を請求することができない。
一 申込者等が第四条の書面を受領した日(その日前に前条第一項本文の書面を受領した場合にあつては、当該書面を受領した日)以後において割賦販売業者から申込みの撤回等を行なうことができる旨及びその申込みの撤回等を行なう場合の方法について通商産業省令で定めるところにより告げられた場合において、その告げられた日から起算して四日を経過したとき。
二 申込者等が当該契約に係る賦払金の全部の支払の義務を履行したとき。
2 申込みの撤回等は、前項前段の書面を発した時に、その効力を生ずる。
3 申込みの撤回等があつた場合において、当該契約に係る指定商品の引渡しが既にされているときは、その引取りに要する費用は、割賦販売業者の負担とする。
4 前三項の規定に反する特約であつて申込者等に不利なものは、無効とする。
5 前各項の規定は、指定商品に係る割賦販売の契約であつて申込者等のために商行為となるもの又はその申込みについては、適用しない。
第十六条の前の見出し中「供託」を「供託等」に改める。
第十八条の二を次のように改める。
第十八条の二 許可割賦販売業者が一部の営業所又は代理店を廃止した場合において、営業保証金の額が第十七条第一項に規定する額をこえることとなつたときは、当該許可割賦販売業者は、そのこえる額を取り戻すことができる。
2 前項の営業保証金の取戻しは、当該営業保証金につき第二十一条第一項の権利を有する者に対し、六月を下らない一定期間内に申し出るべき旨を公告し、その期間内にその申出がなかつた場合でなければ、することができない。ただし、営業保証金を取り戻すことができる理由が発生した時から十年を経過したときは、この限りでない。
3 前項の公告その他第一項の規定による営業保証金の取戻しに関し必要な事項は、法務省令、通商産業省令で定める。
第十八条の三を第十八条の六とし、第十八条の二の次に次の三条を加える。
(前受金保全措置)
第十八条の三 許可割賦販売業者は、毎年三月三十一日及び九月三十日(以下これらの日を「基準日」という。)において前払式割賦販売の契約を締結している者から基準日までにその契約に係る商品の代金の全部又は一部として受領した前受金の合計額の二分の一に相当する額が当該基準日における第十七条第一項に規定する営業保証金の額をこえるときは、次項の前受金保全措置を講じ、次条第一項の規定によりその旨を通商産業大臣に届け出た後でなければ、基準日の翌日から起算して五十日を経過した日以後においては、新たに前払式割賦販売の契約を締結してはならない。
2 前受金保全措置は、前受業務保証金の供託又は前受業務保証金供託委託契約の締結であつて、その措置により、許可割賦販売業者が、基準日において前払式割賦販売の契約を締結している者から当該基準日までにその契約に係る商品の代金の全部又は一部として受領した前受金の合計額の二分の一に相当する額から当該基準日における第十七条第一項に規定する営業保証金の額を差し引いた額に相当する額(以下「基準額」という。)をその契約によつて生じた債務の弁済に充てることができるものとする。
3 前受金保全措置として締結する前受業務保証金供託委託契約は、次条第一項の規定による届出の翌日以降次の基準日の翌日から起算して五十日を経過する日(その日前に当該次の基準日に係る基準額について同項の規定による届出があつたときは、その届出の日)までの間に、委託者たる許可割賦販売業者が第二十七条第一項各号の一に該当することとなつた場合又は受託者が第二十条の三第三項の規定による指示を受けた場合において、受託者が委託者のために委託額に相当する額の前受業務保証金を供託することを約する契約とする。
4 銀行、信託会社その他政令で定める金融機関又は通商産業大臣の指定する者でなければ、前項の前受業務保証金供託委託契約(以下単に「供託委託契約」という。)の受託者となることができない。
5 第十六条第一項及び第十七条第二項の規定は、前受金保全措置として前受業務保証金を供託する場合に準用する。
第十八条の四 前受金保全措置を講じた許可割賦販売業者は、基準日ごとに、当該基準日に係る基準額についての前受金保全措置につき、書面で、通商産業大臣に届け出なければならない。
2 許可割賦販売業者が新たな前受金保全措置を講じて前項の規定による届出をする場合においては、当該前受金保全措置が、前受業務保証金の供託であるときは供託物受入れの記載のある供託書の写しを、供託委託契約の締結であるときは当該契約書の写しをそれぞれ同項の書面に添附しなければならない。
第十八条の五 前受金保全措置を講じている許可割賦販売業者は、基準日において前払式割賦販売の契約を締結している者から当該基準日までにその契約に係る商品の代金の全部又は一部として受領した前受金の合計額の二分の一に相当する額が当該基準日における第十七条第一項に規定する営業保証金の額以下となつたときは、次の基準日までに、前受業務保証金の全部を取り戻し、又は供託委託契約の全部を解除することができる。
2 前項に定める場合を除き、前受金保全措置を講じている許可割賦販売業者は、基準日において当該前受金保全措置により前払式割賦販売の契約によつて生じた債務の弁済に充てることができる額が当該基準日に係る基準額をこえることとなつたときは、次の基準日までに、そのこえる額につき、前受業務保証金を取り戻し、又は供託委託契約の全部若しくは一部を解除することができる。
3 前二項の規定による前受業務保証金の取戻しは、通商産業省令で定めるところにより、通商産業大臣の承認を受けなければ、することができない。
4 前項に定めるもののほか、第一項又は第二項の規定による前受業務保証金の取戻しに関し必要な事項は、法務省令、通商産業省令で定める。
5 第一項又は第二項の規定による供託委託契約の解除は、通商産業省令で定めるところにより、通商産業大臣の承認を受けなければ、その効力を生じない。
6 前受金保全措置としての供託委託契約は、第一項又は第二項の規定による場合のほか、その全部又は一部を解除することができない。ただし、当該供託委託契約の一部を解除した場合において、なお当該供託委託契約が第十八条の三第三項に規定する要件を満たすものであるときは、この限りでない。
第二十条の二の次に次の二条を加える。
(供託委託契約の受託者の供託等)
第二十条の三 通商産業大臣は、前受金保全措置として供託委託契約を締結している許可割賦販売業者が第二十七条第一項第一号から第四号までの一に該当するとき、又は第二十一条第一項の権利を有する者若しくは当該許可割賦販売業者から当該許可割賦販売業者が第二十七条第一項第五号若しくは第六号に該当する旨の申出があつたときは、遅滞なく、第二十一条第一項の権利を有する者に対し、六十日以上の一定の期間内に通商産業大臣に債権の申出をすべきこと及びその期間内に債権の申出をしないときは当該公示に係る前受金保全措置についての権利の実行の手続から除斥されるべきことを公示しなければならない。
2 通商産業大臣は、前項の規定による公示をしたときは、遅滞なく、当該許可割賦販売業者に係る供託委託契約の受託者に対し、当該公示に係る債権の申出をすべき期間の末日までに当該供託委託契約に基づく前受業務保証金を供託すべきことを指示しなければならない。ただし、当該受託者が次項の規定による指示を受けて前受業務保証金を供託している場合は、この限りでない。
3 通商産業大臣は、前項本文に定める場合のほか、許可割賦販売業者と前払式割賦販売の契約を締結した者のその契約によつて生ずる債権を保全するため必要があると認めたときは、当該許可割賦販売業者に係る供託委託契約の受託者に対し、期限を指定して供託委託契約に基づく前受業務保証金を供託すべきことを指示することができる。
4 供託委託契約の受託者は、第二項本文の規定による指示を受けたときは第一項の規定による公示に係る債権の申出をすべき期間の末日までに、前項の規定による指示を受けたときは同項の規定により指定された期限までに、当該供託委託契約に基づく前受業務保証金を供託しなければならない。
5 供託委託契約の受託者は、前項の規定により前受業務保証金を供託したときは、通商産業大臣に供託物受入れの記載のある供託書の写しを提出しなければならない。
6 第十六条第一項の規定は、第四項の規定により供託する場合に準用する。この場合において、同条第一項中「主たる営業所」とあるのは、「許可割賦販売業者の主たる営業所」と読み替えるものとする。
第二十条の四 前条第二項本文の規定による指示を受けて前受業務保証金を供託した供託委託契約の受託者は、同条第一項の規定による公示に係る債権の申出をすべき期間内にその申出がなかつた場合には、その供託した前受業務保証金を取り戻すことができる。
2 前条第三項の規定による指示を受けて前受業務保証金を供託した供託委託契約の受託者は、同条第一項の規定による公示がされている場合にあつては当該公示に係る債権の申出をすべき期間内にその申出がなかつたとき、当該公示がされていない場合にあつては通商産業省令で定めるところにより通商産業大臣の承認を受けたときは、その供託した前受業務保証金を取り戻すことができる。
3 前二項の規定による前受業務保証金の取戻しに関し必要な事項は、法務省令、通商産業省令で定める。
第二十一条の見出し中「営業保証金」の下に「及び前受業務保証金」を加え、同条第一項中「当該許可割賦販売業者」の下に「又は当該許可割賦販売業者と供託委託契約を締結した受託者」を、「営業保証金」の下に「又は前受業務保証金」を加える。
第二十二条の見出しを「(権利の実行があつた場合の措置)」に改め、同条第一項中「又はその権利を実行した日の直前の基準日における供託基準額のいずれか多い額」を削り、同条第二項中「、前項の規定により供託する場合」を「第一項の規定により供託する場合に、第十八条の四第二項の規定は前項の規定による届出」に改め、同項を同条第三項とし、同項の前に次の一項を加える。
2 前受金保全措置を講じている許可割賦販売業者は、前条第一項の権利を有する者がその権利を実行したため、当該前受金保全措置により前払式割賦販売の契約によつて生じた債務の弁済に充てることができる額がその権利を実行した日の直前の基準日における基準額に不足することとなつたときは、その事実を知つた日以後遅滞なく、その不足額について新たに前受金保全措置を講じ、書面で、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
第二十二条の二の見出し中「営業保証金」の下に「及び前受業務保証金」を加え、同条第一項中「許可割賦販売業者」の下に「又は供託委託契約の受託者」を、「営業保証金」の下に「又は前受業務保証金」を加え、「主たる営業所」を「許可割賦販売業者の主たる営業所」に改め、同条第二項中「営業保証金」の下に「又は前受業務保証金」を加える。
第二十三条第二項第二号中「第十八条の二第三項」を「第十八条の三第一項」に改め、同項に次の一号を加える。
六 第二十二条第二項の規定による前受金保全措置を講じないとき。
第二十七条第一項を次のように改める。
許可割賦販売業者が次の各号の一に該当するときは、当該許可割賦販売業者と前払式割賦販売の契約を締結している者でその契約に係る商品の引渡しを受けていないものは、その契約を解除することができる。
一 基準日の翌日から起算して五十日を経過する日までの間に当該基準日に係る基準額について前受金保全措置を講じなかつたとき。
三 第二十三条第一項又は第二項の規定により許可を取り消されたとき。
四 第二十五条の規定により許可が効力を失つたとき。
五 破産、和議開始、整理開始又は更生手続開始の申立てがあつたとき。
第二十八条の見出し中「結了」を「結了等」に改める。
第二十九条の見出し並びに同条第一項及び第二項を削り、同条第三項中「営業保証金」の下に「又は前受業務保証金」を加え、同項を同条第一項とし、同条第四項中「第一項又は」を削り、「営業保証金」の下に「又は前受業務保証金」を加え、同項を同条第二項とし、同条第五項中「営業保証金」を「第一項の規定による営業保証金又は前受業務保証金」に改め、同項を同条第三項とし、同条の次に次の二章を加える。
第二章の二 ローン提携販売
(ローン提携販売条件の表示)
第二十九条の二 ローン提携販売を業とする者(以下「ローン提携販売業者」という。)は、ローン提携販売の方法により指定商品を販売するときは、その相手方に対して、通商産業省令で定めるところにより、当該指定商品に関する次の事項を示さなければならない。
二 購入者の支払総額(ローン提携販売の方法により販売する場合の価格(保証料その他の手数料を含む。)及びローン提携販売に係る借入金の利息の合計額をいう。以下同じ。)
三 ローン提携販売に係る借入金の返還(利息の支払を含む。)の期間及び回数
2 ローン提携販売業者は、ローン提携販売の方法により指定商品を販売する場合の販売条件について広告をするときは、通商産業省令で定めるところにより、当該広告に当該指定商品に関する前項各号の事項を表示しなければならない。
(書面の交付)
第二十九条の三 ローン提携販売業者は、指定商品に係るローン提携販売の契約を締結したときは、遅滞なく、通商産業省令で定めるところにより、次の事項について契約の内容を明らかにする書面を購入者に交付しなければならない。
二 分割返済金(ローン提携販売に係る各回ごとの借入金の返還分(利息の支払分を含む。)をいう。以下同じ。)の額
六 所有権の移転に関する定めがあるときは、その内容
七 前各号に掲げるもののほか、通商産業省令で定める事項
(準用規定)
第二十九条の四 第四条の二の規定はローン提携販売業者に、第四条の三及び第八条(同条第六号を除く。)の規定はローン提携販売に準用する。この場合において、第四条の二第一項中「前条各号」とあるのは「第二十九条の三各号」と、第四条の三第一項第一号中「第四条」とあるのは「第二十九条の三」と、同項第二号中「当該契約に係る賦払金の全部の支払」とあるのは「当該ローン提携販売の契約に係る分割返済金の全部の返済」と読み替えるものとする。
第二章の三 前払式特定取引
(前払式特定取引業の許可)
第二十九条の五 前払式特定取引は、通商産業大臣の許可を受けた者でなければ、業として営んではならない。ただし、次の場合は、この限りでない。
一 商品又は指定役務の前払式特定取引の方法による年間の取引額が政令で定める金額に満たない場合
二 指定役務が新たに定められた場合において、現に当該指定役務につき前払式特定取引の方法による取引を業として営んでいる者が、その定められた日から六月間(その期間内に次条において準用する第十二条第一項の申請書を提出した場合には、その申請につき許可又は不許可の処分があるまでの間を含む。)当該指定役務につき取引をするとき。
三 前号の期間が経過した後において、その期間の末日までに締結した同号の指定役務についての前払式特定取引の契約に基づく取引を結了する目的の範囲内で営む場合
(準用規定)
第二十九条の六 第八条の規定は前払式特定取引に、第十二条及び第十五条から第二十九条までの規定は前払式特定取引を業として営む場合に準用する。この場合において、第八条第一号中「指定商品又はこれを部品若しくは附属品とする商品を販売することを業とする者に対して行なう当該指定商品の割賦販売」とあるのは「商品についての前払式特定取引であつて、その購入者が当該商品又はこれを部品、附属品若しくは原材料とする商品を販売することを業とする者であるもの」と、同条第六号中「割賦販売」とあるのは「前払式特定取引及び旅行業法(昭和二十七年法律第二百三十九号)その他の政令で定める法律の規定に基づき前受金の保全のための措置を講じている者が当該法律の規定に基づいて行なう前払式特定取引」と、第十二条第一項第四号中「前払式割賦販売の方法により販売しようとする指定商品の種類」とあるのは「前払式特定取引の方法による取引をしようとする商品又は指定役務の種類又は範囲」と、同条第二項中「前払式割賦販売契約約款」とあるのは「前払式特定取引契約約款」と、第十五条第一項各号列記以外の部分中「第十一条」とあるのは「第二十九条の五」と、同項第二号中「購入者」とあるのは「購入者又は指定役務の提供を受ける者」と、同項第五号中「前払式割賦販売契約約款」とあるのは「前払式特定取引契約約款」と、同項第八号ハ中「第十一条」とあるのは「第二十九条の五」と、同条第三項中「指定商品の製造業者が第十一条」とあるのは「製造業者が第二十九条の五」と、同条第四項中「第十一条」とあるのは「第二十九条の五」と、第十八条の三第一項及び第二項並びに第十八条の五第一項中「商品の代金」とあるのは「商品の代金又は指定役務の対価」と、第十九条第三項及び第四項中「前払式割賦販売契約約款」とあるのは「前払式特定取引契約約款」と、第二十条第一項ただし書及び第二十条の二第一項中「購入者」とあるのは「購入者又は指定役務の提供を受ける者」と、第二十三条第一項第四号中「第十一条」とあるのは「第二十九条の五」と、第二十七条第一項中「商品の引渡し」とあるのは「商品の引渡し又は指定役務の提供」と読み替えるものとする。
第三十条の見出し中「証票」を「証票等」に改め、同条中「第二条第三項の証票(以下単に「証票」という。)」を「証票等」に、「証票の」を「証票等の」に改める。
第三十四条の見出し及び同条第一項中「証票」を「証票等」に改める。
第三十五条の二第二項を次のように改める。
2 第二十九条第二項及び第三項の規定は前項前段の、第十八条の二第二項及び第三項の規定は前項後段の規定による営業保証金の取戻しに準用する。
第三十五条の三中「第二十一条から第二十二条の二まで」を「第二十一条、第二十二条第一項及び第三項、第二十二条の二」に、「及び第二十八条」を「並びに第二十八条」に、「証票」を「証票等」に改め、同条の次に次の一章を加える。
第三章の二 指定受託機関
(指定)
第三十五条の四 第十八条の三第四項(第二十九条の六において準用する場合を含む。)の指定(以下この章において「指定」という。)は、前受金保全措置としての供託委託契約に係る受託の事業(以下「受託事業」という。)を営もうとする者の申請により行なう。
2 指定を受けようとする者は、次の事項を記載した申請書を通商産業大臣に提出しなければならない。
3 前項の申請書には、定款、業務方法書、事業計画書、前受業務保証金供託委託契約約款その他通商産業省令で定める書類を添附しなければならない。
(指定の基準)
第三十五条の五 通商産業大臣は、指定を申請した者が次の各号の一に該当すると認めるときは、その指定をしてはならない。
二 前号に掲げるもののほか、その行なおうとする受託事業を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有しない者
三 定款の規定又は業務方法書若しくは事業計画書の内容が法令に違反し、又は事業の適正な運営を確保するのに十分でない者
四 前受業務保証金供託委託契約約款の内容が通商産業省令で定める基準に適合しない者
五 第三十五条の十四第二項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から三年を経過しない者
六 この法律の規定により罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から三年を経過しない者
七 役員のうちに次のいずれかに該当する者のある者
ロ 禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定により罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から三年を経過しない者
ハ 指定を受けた者(以下「指定受託機関」という。)が第三十五条の十四第二項の規定により指定を取り消された場合において、その処分のあつた日前三十日以内にその指定受託機関の役員であつた者で、その処分のあつた日から三年を経過しないもの
(変更の届出)
第三十五条の六 指定受託機関は、第三十五条の四第二項各号の事項又は定款、業務方法書若しくは前受業務保証金供託委託契約約款に記載した事項について変更があつたときは、遅滞なく、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
(廃止の届出)
第三十五条の七 指定受託機関は、受託事業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
2 前項の規定による届出があつたときは、指定は、その効力を失う。
(事業計画書等の提出)
第三十五条の八 指定受託機関は、毎事業年度開始前に、その事業年度の事業計画書を作成し、通商産業大臣に提出しなければならない。
2 指定受託機関は、事業計画書に記載した事項を変更したときは、遅滞なく、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
3 指定受託機関は、毎事業年度経過後三月以内に、その事業年度の事業報告書を作成し、通商産業大臣に提出しなければならない。
(兼業の制限)
第三十五条の九 指定受託機関は、受託事業以外の事業を営んではならない。ただし、受託事業以外の事業を営むことが受託事業の適正な運営に支障を及ぼすおそれがないと認められる場合で、通商産業大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
(責任準備金の計上)
第三十五条の十 指定受託機関は、事業年度末においてまだ経過していない供託委託契約があるときは、次の各号に掲げる金額のうちいずれか多い金額を、事業年度ごとに責任準備金として計上しなければならない。
一 当該供託委託契約の契約期間のうちまだ経過していない期間に対応する委託手数料の総額に相当する金額
二 当該事業年度において受領した委託手数料の総額から当該委託手数料に係る供託委託契約に基づいて供託した前受業務保証金(当該前受業務保証金の供託による委託者からの収入金を除く。)、当該委託手数料に係る供託委託契約のために積み立てるべき供託備金及び当該事業年度の事業費の合計額を控除した残額に相当する金額
(供託備金の積立て)
第三十五条の十一 指定受託機関は、決算期ごとに、次の各号の一に掲げる金額がある場合においては、供託備金として当該各号に掲げる金額を積み立てなければならない。
一 供託委託契約に基づいて供託すべき前受業務保証金の額のうちに決算期までにその供託が終わらないものがある場合においては、その金額
二 供託委託契約に基づいて供託する義務が生じたと認められる前受業務保証金の額がある場合においては、その供託すべきものと認められる金額
三 現に前受業務保証金の額について訴訟が係属しているために供託していないものがある場合においては、その金額
(受託事業基金)
第三十五条の十二 指定受託機関は、定款の定めるところにより、受託事業基金を設けなければならない。
2 指定受託機関は、責任準備金をもつて前受業務保証金を供託することができない場合においては、当該前受業務保証金の供託に充てる場合に限り、受託事業基金を使用することができる。
(改善命令)
第三十五条の十三 通商産業大臣は、指定受託機関が第三十五条の五第二号から第四号までの規定に該当することとなつたと認めるときは、当該指定受託機関に対し、財産の状況又はその事業の運営を改善するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
(指定の取消し等)
第三十五条の十四 通商産業大臣は、指定受託機関が指定を受けた日から六月以内に受託事業を開始しないとき、又は引き続き六月以上受託事業を休止したときは、その指定を取り消すことができる。
2 通商産業大臣は、指定受託機関が次の各号の一に該当するときは、その指定を取り消し、又は六月以内の期間を定めて受託事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
二 第三十五条の五第一号、第六号又は第七号の規定に該当することとなつたとき。
四 前号に掲げるもののほか、この法律の規定に基づく通商産業大臣の処分に違反したとき。
(通商産業省令への委任)
第三十五条の十五 この章に定めるもののほか、指定並びに指定受託機関の業務、財務及び会計に関し必要な事項は、通商産業省令で定める。
第三十七条第一項中「割賦販売及び」を「割賦販売、ローン提携販売、前払式特定取引及び」に改め、同条第二項中「第二条第二項」を「第二条第三項若しくは第四項、第四条の三第一項(第二十九条の四において準用する場合を含む。)」に改め、「第十五条第一項第二号」の下に「(第二十九条の六において準用する場合を含む。)、第二十九条の五第一号」を加える。
第四十三条第二項中「割賦購入あつせんを業として営む者」を「第二十九条の五の許可を受けた者、登録割賦購入あつせん業者又は指定受託機関」に改める。
第四十四条第一項中「又は登録割賦購入あつせん業者」を「、第二十九条の五の許可を受けた者、登録割賦購入あつせん業者又は指定受託機関」に改める。
第四十五条第一項中「第二十条第一項」及び「第二十三条第一項若しくは第二項」の下に「(第二十九条の六において準用する場合を含む。)」を加え、「又は第三十四条の二第一項若しくは第二項」を「、第三十四条の二第一項若しくは第二項又は第三十五条の十四第一項若しくは第二項」に改める。
第四十六条の二中「第十一条」の下に「若しくは第二十九条の五」を加え、「手数料として四千円を納付し」を「五千円をこえない範囲内において政令で定める額の手数料を納め」に改める。
第四十九条を次のように改める。
第四十九条 次の各号の一に該当する者は、二年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
一 第十一条の規定に違反して前払式割賦販売を業として営んだ者
二 第二十九条の五の規定に違反して前払式特定取引を業として営んだ者
第五十一条中「又は登録割賦購入あつせん業者」を「、第二十九条の五の許可を受けた者、登録割賦購入あつせん業者又は指定受託機関」に改め、同条第一号中「第二十条第一項」の下に「(第二十九条の六において準用する場合を含む。)」を加え、同条第二号中「第二十三条第二項」の下に「(第二十九条の六において準用する場合を含む。)」を加え、同条に次の一号を加える。
四 第三十五条の十四第二項の規定による命令に違反したとき。
第五十二条中「又は登録割賦購入あつせん業者」を「、供託委託契約の受託者、第二十九条の五の許可を受けた者、登録割賦購入あつせん業者又は指定受託機関」に改め、同条第一号中「(第三十五条の三において準用する場合を含む。)又は第三十五条の三」を「(第二十九条の六又は第三十五条の三において準用する場合を含む。)、第二十九条の六又は第三十五条の三」に、「又は割賦購入あつせん」を「、前払式特定取引又は割賦購入あつせん」に改め、同条第二号中「第十八条の二第三項」を「第十八条の三第一項(第二十九条の六において準用する場合を含む。)」に改め、「前払式割賦販売」の下に「又は前払式特定取引」を加え、同条第三号中「又は第三項」を「若しくは第三項(第二十九条の六において準用する場合を含む。)、第三十五条の六、第三十五条の七第一項又は第三十五条の八第二項」に改め、同条第四号中「第十九条の二」の下に「(第二十九条の六において準用する場合を含む。)」を加え、「同条」を「第十九条の二(第二十九条の六において準用する場合を含む。)」に改め、同条第五号を同条第六号とし、同号の前に次の一号を加える。
五 第二十条の三第四項(第二十九条の六において準用する場合を含む。)の規定に違反して前受業務保証金を供託しなかつたとき。
第五十二条に次の三号を加える。
七 第三十五条の八第一項の事業計画書若しくは同条第三項の事業報告書を提出せず、又は虚偽の記載をした事業計画書若しくは事業報告書を提出したとき。
八 第三十五条の九の規定に違反して受託事業以外の事業を営んだとき。
九 第三十五条の十三の規定による命令に違反したとき。
第五十三条中第二号を第五号とし、第一号を第四号とし、第一号から第三号までとして次の三号を加える。
一 第三条第一項又は第二十九条の二第一項の規定に違反して示さなかつた者
二 第三条第二項又は第二十九条の二第二項の規定に違反して表示しなかつた者
三 第四条、第四条の二第一項本文(第二十九条の四において準用する場合を含む。)又は第二十九条の三の規定に違反して書面を交付しなかつた者
第五十五条第一号中「第十八条の三第二項」を「第十八条の六第二項(第二十九条の六において準用する場合を含む。)」に改め、同条第二号中「第二十条の二第一項」の下に「(第二十九条の六において準用する場合を含む。)」を加え、同条第三号中「第三十五条の三」を「第二十九条の六又は第三十五条の三」に改める。