建設業法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第三十一号
公布年月日: 昭和46年4月1日
法令の形式: 法律
建設業法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和四十六年四月一日
内閣総理大臣 佐藤栄作
法律第三十一号
建設業法の一部を改正する法律
建設業法(昭和二十四年法律第百号)の一部を次のように改正する。
目次中「(第一条―第三条)」を「(第一条・第二条)」に、「第二章 建設業者の登録(第四条―第十七条)」を
第二章
建設業の許可
第一節
通則(第三条・第四条)
第二節
一般建設業の許可(第五条―第十四条)
第三節
特定建設業の許可(第十五条―第十七条)
に改め、「第二章の二 総合工事業者及び専門工事業者(第十七条の二―第十七条の七)」を削り、「第三章 建設工事の請負契約(第十八条―第二十四条)」を
第三章
建設工事の請負契約
第一節
通則(第十八条―第二十四条)
第二節
元請負人の義務(第二十四条の二―第二十四条の六)
に改める。
第一条を次のように改める。
(目的)
第一条 この法律は、建設業を営む者の資質の向上、建設工事の請負契約の適正化等を図ることによつて、建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護するとともに、建設業の健全な発達を促進し、もつて公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。
第二条第一項中「別表に掲げるものをいい、その種類は、同表に掲げるもののほか、土木一式工事及び建築一式工事とする」を「別表の上欄に掲げるものをいう」に改め、同条第二項中「総合、専門、元請、下請その他何らの名義をもつてするを問わず」を「元請、下請その他いかなる名義をもつてするかを問わず」に改め、同条第三項中「第八条の規定による登録」を「第三条第一項の許可」に改め、同条に次の二項を加える。
4 この法律において「下請契約」とは、建設工事を他の者から請け負つた建設業を営む者と他の建設業を営む者との間で当該建設工事の全部又は一部について締結される請負契約をいう。
5 この法律において「発注者」とは、建設工事(他の者から請け負つたものを除く。)の注文者をいい、「元請負人」とは、下請契約における注文者で建設業者であるものをいい、「下請負人」とは、下請契約における請負人をいう。
第二条の次に次の章名及び節名を附する。
第二章 建設業の許可
第一節 通則
第三条を次のように改める。
(建設業の許可)
第三条 建設業を営もうとする者は、次に掲げる区分により、この章で定めるところにより、二以上の都道府県の区域内に営業所(本店又は支店若しくは政令で定めるこれに準ずるものをいう。以下同じ。)を設けて営業をしようとする場合にあつては建設大臣の、一の都道府県の区域内にのみ営業所を設けて営業をしようとする場合にあつては当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とする者は、この限りでない。
一 建設業を営もうとする者であつて、次号に掲げる者以外のもの
二 建設業を営もうとする者であつて、その営業にあたつて、その者が発注者から直接請け負う一件の建設工事につき、その工事の全部又は一部を、下請代金の額(その工事に係る下請契約が二以上あるときは、下請代金の額の総額)が政令で定める金額以上となる下請契約を締結して施工しようとするもの
2 前項の許可は、別表の上欄に掲げる建設工事の種類ごとに、それぞれ同表の下欄に掲げる建設業に分けて与えるものとする。
3 第一項の許可は、三年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
4 第一項第一号に掲げる者に係る同項の許可(前項の許可の更新を含む。以下「一般建設業の許可」という。)を受けた者が、当該許可に係る建設業について、第一項第二号に掲げる者に係る同項の許可(前項の許可の更新を含む。以下「特定建設業の許可」という。)を受けたときは、その者に対する当該建設業に係る一般建設業の許可は、その効力を失う。
「第二章 建設業者の登録」を削る。
第四条を次のように改める。
(附帯工事)
第四条 建設業者は、許可を受けた建設業に係る建設工事を請け負う場合においては、当該建設工事に附帯する他の建設業に係る建設工事を請け負うことができる。
第四条の次に次の節名を附する。
第二節 一般建設業の許可
第五条を削る。
第六条の見出し中「登録」を「許可」に改め、同条各号列記以外の部分を次のように改める。
一般建設業の許可(以下第八条第二号を除き、この節において「許可」という。)を受けようとする者は、建設省令で定めるところにより、二以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業をしようとする場合にあつては建設大臣に、一の都道府県の区域内にのみ営業所を設けて営業をしようとする場合にあつては当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事に、次に掲げる事項を記載した許可申請書を提出しなければならない。
第六条第五号を次のように改める。
五 許可を受けようとする建設業
第六条第六号中「行つている」を「行なつている」に改め、同条を第五条とする。
第七条(見出しを含む。)中「登録申請書」を「許可申請書」に、「左の各号に」を「次に」に改め、同条第二号中「二年」を「三年」に、「各事業年度」を「各営業年度」に改め、同条第四号中「登録申請者(法人である場合においては、当該法人及びその役員)」を「許可を受けようとする者(法人である場合においては当該法人、その役員及び政令で定める使用人、個人である場合においてはその者及び政令で定める使用人)」に、「第十一条第一項各号」を「第八条各号」に改め、同条第五号中「第五条」を「次条第一号及び第二号」に改め、同条第六号中「営業に関する」を削り、同条を第六条とし、同条の次に次の一条を加える。
(許可の基準)
第七条 建設大臣又は都道府県知事は、許可を受けようとする者が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、許可をしてはならない。
一 法人である場合においてはその役員(業務を執行する社員、取締役又はこれらに準ずる者をいう。以下同じ。)のうち常勤であるものの一人が、個人である場合においてはその者又はその支配人のうち一人が次のいずれかに該当する者であること。
イ 許可を受けようとする建設業に関し五年以上経営業務の管理責任者としての経験を有する者
ロ 建設大臣がイに掲げる者と同等以上の能力を有するものと認定した者
二 その営業所ごとに、次のいずれかに該当する者で専任のものを置く者であること。
イ 許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関し学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)による高等学校(旧中等学校令(昭和十八年勅令第三十六号)による実業学校を含む。以下同じ。)を卒業した後五年以上又は同法による大学(旧大学令(大正七年勅令第三百八十八号)による大学を含む。以下同じ。)若しくは高等専門学校(旧専門学校令(明治三十六年勅令第六十一号)による専門学校を含む。以下同じ。)を卒業した後三年以上実務の経験を有する者で在学中に建設省令で定める学科を修めたもの
ロ 許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関し十年以上実務の経験を有する者
ハ 建設大臣がイ又はロに掲げる者と同等以上の知識及び技術又は技能を有するものと認定した者
三 法人である場合においては当該法人又はその役員若しくは政令で定める使用人が、個人である場合においてはその者又は政令で定める使用人が、請負契約に関して不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者でないこと。
四 請負契約(第三条第一項ただし書の政令で定める軽微な建設工事に係るものを除く。)を履行するに足りる財産的基礎又は金銭的信用を有しないことが明らかな者でないこと。
第八条から第十条までを次のように改める。
第八条 建設大臣又は都道府県知事は、許可を受けようとする者が次の各号の一(許可の更新を受けようとする者にあつては、第一号又は第五号から第八号までの一)に該当するとき、又は許可申請書若しくはその添附書類中に重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、許可をしてはならない。
一 禁治産者若しくは準禁治産者又は破産者で復権を得ないもの
二 第二十九条第五号又は第六号に該当することにより一般建設業の許可又は特定建設業の許可を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
三 第二十八条第三項の規定により営業の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者
四 許可を受けようとする建設業について第二十九条の四の規定により営業を禁止され、その禁止の期間が経過しない者
五 一年以上の懲役若しくは禁錮の刑に処せられ、又はこの法律の規定により、若しくは建設工事の施工若しくは建設工事に従事する労働者の使用に関する法令の規定で政令で定めるものにより罰金以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は刑の執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
六 営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号の一に該当するもの
七 法人でその役員又は政令で定める使用人のうちに、第一号、第二号、第四号又は第五号に該当する者(第二号に該当する者についてはその者が第二十九条の規定により許可を取り消される以前から、第四号に該当する者についてはその者が第二十九条の四の規定により営業を禁止される以前から、建設業者である当該法人の役員又は政令で定める使用人であつた者を除く。)のあるもの
八 個人で政令で定める使用人のうちに、第一号、第二号、第四号又は第五号に該当する者(第二号に該当する者についてはその者が第二十九条の規定により許可を取り消される以前から、第四号に該当する者についてはその者が第二十九条の四の規定により営業を禁止される以前から、建設業者である当該個人の政令で定める使用人であつた者を除く。)のあるもの
(許可換えの場合における従前の許可の効力)
第九条 許可に係る建設業者が許可を受けた後次の各号の一に該当して引き続き許可を受けた建設業を営もうとする場合において、第三条第一項の規定により建設大臣又は都道府県知事の許可を受けたときは、その者に係る従前の建設大臣又は都道府県知事の許可は、その効力を失う。
一 建設大臣の許可を受けた者が一の都道府県の区域内にのみ営業所を有することとなつたとき。
二 都道府県知事の許可を受けた者が当該都道府県の区域内における営業所を廃止して、他の一の都道府県の区域内に営業所を設置することとなつたとき。
三 都道府県知事の許可を受けた者が二以上の都道府県の区域内に営業所を有することとなつたとき。
(登録免許税及び許可手数料)
第十条 許可を受けようとする者は、次に掲げる区分により、登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)で定める登録免許税又は政令で定める許可手数料を納めなければならない。
一 建設大臣の許可(第三条第三項の許可の更新を除く。)を受けようとする者(すでに他の建設業について建設大臣の許可を受けている者を除く。)については、登録免許税
二 前号に掲げる者以外の者については、許可手数料
第十一条及び第十二条を削る。
第十三条第一項中「建設業者」を「許可に係る建設業者」に、「第六条各号」を「第五条第一号から第四号まで及び第六号」に、「遅滞なく」を「二週間以内に」に改め、同条第二項を削り、同条第三項中「建設業者」を「許可に係る建設業者」に、「第七条第一号」を「第六条第一号」に改め、同項を同条第二項とし、同条第四項中「建設業者」を「許可に係る建設業者」に、「第七条第三号」を「第六条第三号」に改め、同項を同条第三項とし、同条第五項中「建設業者」を「許可に係る建設業者」に、「第五条第一項各号の一」を「第七条第一号イ又はロ」に、「その役員若しくは使用人のいずれでもなくなつた場合若しくは同項第三号」を「、法人である場合においてはその役員、個人である場合においてはその支配人でなくなつた場合若しくは同号ロ」に、「同条第二項各号の一」を「同条第二号イ、ロ若しくはハ」に改め、「のある都道府県の営業所」を削り、「同項第三号」を「同号ハ」に、「遅滞なく」を「二週間以内に」に、「第七条第五号」を「第六条第五号」に改め、同項を同条第四項とし、同条第六項中「建設業者」を「許可に係る建設業者」に、「第五条第一項各号に規定する要件をそなえる者を欠くに至つたとき、同条第二項」を「第七条第一号若しくは第二号」に、「第十一条第一項第一号及び第三号から第六号まで」を「第八条第一号及び第五号から第八号まで」に、「遅滞なく」を「二週間以内に」に改め、同項を同条第五項とし、同条を第十一条とする。
第十四条各号列記以外の部分中「建設業者」を「許可に係る建設業者」に、「左の」を「次の」に改め、同条第一号中「建設業者」を「許可に係る建設業者」に、同条第四号中「建設業」を「許可を受けた建設業」に、「建設業者」を「当該許可に係る建設業者」に改め、同条を第十二条とする。
第十五条及び第十七条を削る。
第十六条の見出し中「登録簿等」を「提出書類」に改め、同条中「登録簿並びに第七条、第十三条第一項及び第三項から第五項まで、第十七条の三並びに第十七条の四第一項」を「第五条、第六条及び第十一条第一項から第四項まで」に、「建設業者登録簿閲覧所」を「閲覧所」に改め、同条を第十三条とし、同条の次に次の一条及び一節を加える。
(省令への委任)
第十四条 この節に規定するもののほか、許可の申請に関し必要な事項は、建設省令で定める。
第三節 特定建設業の許可
(許可の基準)
第十五条 建設大臣又は都道府県知事は、特定建設業の許可を受けようとする者が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、許可をしてはならない。
一 第七条第一号及び第三号に該当する者であること。
二 その営業所ごとに第七条第二号イ、ロ又はハに該当し、かつ、次のいずれかに該当する者で専任のものを置く者であること。
イ 許可を受けようとする建設業に係る建設工事で、発注者から直接請け負い、その請負代金の額が政令で定める金額以上であるものに関し二年以上指導監督的な実務の経験を有する者
ロ 建設大臣がイに掲げる者と同等以上の能力を有するものと認定した者
三 発注者との間の請負契約で、その請負代金の額が政令で定める金額以上であるものを履行するに足りる財産的基礎を有すること。
(下請契約の締結の制限)
第十六条 特定建設業の許可を受けた者でなければ、その者が発注者から直接請け負つた建設工事を施工するための次の各号の一に該当する下請契約を締結してはならない。
一 その下請契約に係る下請代金の額が、一件で、第三条第一項第二号の政令で定める金額以上である下請契約
二 その下請契約を締結することにより、その下請契約及びすでに締結された当該建設工事を施工するための他のすべての下請契約に係る下請代金の額の総額が、第三条第一項第二号の政令で定める金額以上となる下請契約
(準用規定)
第十七条 第五条、第六条及び第八条から第十四条までの規定は、特定建設業の許可及び特定建設業の許可を受けた者(以下「特定建設業者」という。)について準用する。この場合において、第六条第五号中「次条第一号及び第二号」とあるのは「第七条第一号及び第十五条第二号」と、第八条第二号及び第五号中「二年」とあるのは「三年」と読み替えるものとする。
第二章の二を削る。
第三章中第十八条の前に次の節名を附する。
第一節 通則
第十九条中「左の各号に」を「次に」に、「書面により明らかにしなければならない」を「書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない」に改め、同条第四号中「支払の定」を「支払の定め」に改め、同条第五号中「工事中止」を「工事着手の延期若しくは工事の全部若しくは一部の中止」に、「損害の負担に関する定」を「工期の変更、請負代金の額の変更又は損害の負担及びそれらの額の算定方法に関する定め」に改め、同条第六号中「因る損害の負担に関する定」を「よる工期の変更又は損害の負担及びその額の算定方法に関する定め」に改め、同条第七号中「基く」を「基づく」に改め、同号の次に次の二号を加える。
七の二 工事の施工により第三者が損害を受けた場合における賠償金の負担に関する定め
七の三 注文者が工事に使用する資材を提供し、又は建設機械その他の機械を貸与するときは、その内容及び方法に関する定め
第十九条第八号を次のように改める。
八 注文者が工事の全部又は一部の完成を確認するための検査の時期及び方法並びに引渡しの時期
第十九条第九号中「時期」を「時期及び方法」に改め、同条に次の一項を加える。
2 請負契約の当事者は、請負契約の内容で前項に掲げる事項に該当するものを変更するときは、その変更の内容を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。
第十九条の次に次の四条を加える。
(現場代理人の選任等に関する通知)
第十九条の二 請負人は、請負契約の履行に関し工事現場に現場代理人を置く場合においては、当該現場代理人の権限に関する事項及び当該現場代理人の行為についての注文者の請負人に対する意見の申出の方法を、書面により注文者に通知しなければならない。
2 注文者は、請負契約の履行に関し工事現場に監督員を置く場合においては、当該監督員の権限に関する事項及び当該監督員の行為についての請負人の注文者に対する意見の申出の方法を、実面により請負人に通知しなければならない。
(不当に低い請負代金の禁止)
第十九条の三 注文者は、自己の取引上の地位を不当に利用して、その注文した建設工事を施工するために通常必要と認められる原価に満たない金額を請負代金の額とする請負契約を締結してはならない。
(不当な使用資材等の購入強制の禁止)
第十九条の四 注文者は、請負契約の締結後、自己の取引上の地位を不当に利用して、その注文した建設工事に使用する資材若しくは機械器具又はこれらの購入先を指定し、これらを請負人に購入させて、その利益を害してはならない。
(発注者に対する勧告)
第十九条の五 建設業者と請負契約を締結した発注者(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)第二条第一項に規定する事業者に該当するものを除く。)が前二条の規定に違反した場合において、特に必要があると認めるときは、当該建設業者の許可をした建設大臣又は都道府県知事は、当該発注者に対して必要な勧告をすることができる。
第二十条の見出し中「見積期間」を「見積期間等」に改め、同条中「、契約を締結する」を「契約を締結する」に、「、入札を行う以前に」を「入札を行なう以前に、第十九条第一項第一号及び第三号から第十一号までに掲げる事項について、できる限り具体的な内容を提示し、かつ、当該提示から当該契約の締結又は入札までに」に、「見積」を「見積り」に改める。
第二十二条第三項中「注文者」を「発注者」に改める。
第二十三条中「元請負人」を「請負人」に、「但し」を「ただし」に改める。
第三章中第二十四条の次に次の一節を加える。
第二節 元請負人の義務
(下請負人の意見の聴取)
第二十四条の二 元請負人は、その請け負つた建設工事を施行するために必要な工程の細目、作業方法その他元請負人において定めるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ、下請負人の意見をきかなければならない。
(下請代金の支払)
第二十四条の三 元請負人は、請負代金の出来形部分に対する支払又は工事完成後における支払を受けたときは、当該支払の対象となつた建設工事を施工した下請負人に対して、当該元請負人が支払を受けた金額の出来形に対する割合及び当該下請負人が施工した出来形部分に相応する下請代金を、当該支払を受けた日から一月以内で、かつ、できる限り短い期間内に支払わなければならない。
2 元請負人は、前払金の支払を受けたときは、下請負人に対して、資材の購入、労働者の募集その他建設工事の着手に必要な費用を前払金として支払うよう適切な配慮をしなければならない。
(検査及び引渡し)
第二十四条の四 元請負人は、下請負人からその請け負つた建設工事が完成した旨の通知を受けたときは、当該通知を受けた日から二十日以内で、かつ、できる限り短い期間内に、その完成を確認するための検査を完了しなければならない。
2 元請負人は、前項の検査によつて建設工事の完成を確認した後、下請負人が申し出たときは、直ちに、当該建設工事の目的物の引渡しを受けなければならない。ただし、下請契約において定められた工事完成の時期から二十日を経過した日以前の一定の日に引渡しを受ける旨の特約がされている場合には、この限りでない。
(特定建設業者の下請代金の支払期日等)
第二十四条の五 特定建設業者が注文者となつた下請契約(下請契約における請負人が特定建設業者又は資本金額が政令で定める金額以上の法人であるものを除く。以下この条において同じ。)における下請代金の支払期日は、前条第二項の申出の日(同項ただし書の場合にあつては、その一定の日。以下この条において同じ。)から起算して五十日を経過する日以前において、かつ、できる限り短い期間内において定められなければならない。
2 特定建設業者が注文者となつた下請契約において、下請代金の支払期日が定められなかつたときは前条第二項の申出の日が、前項の規定に違反して下請代金の支払期日が定められたときは同条第二項の申出の日から起算して五十日を経過する日が下請代金の支払期日と定められたものとみなす。
3 特定建設業者は、当該特定建設業者が注文者となつた下請契約に係る下請代金の支払につき、当該下請代金の支払期日までに一般の金融機関(預金又は貯金の受入れ及び資金の融通を業とする者をいう。)による割引を受けることが困難であると認められる手形を交付してはならない。
4 特定建設業者は、当該特定建設業者が注文者となつた下請契約に係る下請代金を第一項の規定により定められた支払期日又は第二項の支払期日までに支払わなければならない。当該特定建設業者がその支払をしなかつたときは、当該特定建設業者は、下請負人に対して、前条第二項の申出の日から起算して五十日を経過した日から当該下請代金の支払をする日までの期間について、その日数に応じ、当該未払金額に建設省令で定める率を乗じて得た金額を遅延利息として支払わなければならない。
(下請負人に対する特定建設業者の指導等)
第二十四条の六 発注者から直接建設工事を請け負つた特定建設業者は、当該建設工事の下請負人が、その下請負に係る建設工事の施工に関し、この法律の規定又は建設工事の施工若しくは建設工事に従事する労働者の使用に関する法令の規定で政令で定めるものに違反しないよう、当該下請負人の指導に努めるものとする。
2 前項の特定建設業者は、その請け負つた建設工事の下請負人である建設業を営む者が同項に規定する規定に違反していると認めたときは、当該建設業を営む者に対し、当該違反している事実を指摘して、その是正を求めるように努めるものとする。
3 第一項の特定建設業者が前項の規定により是正を求めた場合において、当該建設業を営む者が当該違反している事実を是正しないときは、同項の特定建設業者は、当該建設業を営む者が建設業者であるときはその許可をした建設大臣又は都道府県知事に、その他の建設業を営む者であるときはその建設工事の現場を管轄する都道府県知事に、すみやかに、その旨を通報しなければならない。
第二十五条の九第一項中「、第二十五条の十五第二項に規定するもののほか」を削り、「登録」を「許可」に改め、同条第二項中「登録」を「許可」に改め、同項に次の二号を加える。
三 当事者の双方が許可を受けないで建設業を営む者である場合であつて、その紛争に係る建設工事の現場が当該都道府県の区域内にあるとき。
四 前項第三号に掲げる場合及び第二号に掲げる場合のほか、当事者の一方のみが許可を受けないで建設業を営む者である場合であつて、その紛争に係る建設工事の現場が当該都道府県の区域内にあるとき。
第二十五条の十五第二項を削る。
第二十五条の十九を次のように改める。
第二十五条の十九 削除
第二十六条の見出しを「(主任技術者の設置等)」に改め、同条第二項中「建設業者は、」を削り、「専任の主任技術者を置かなければならない」を「前二項の規定により置かなければならない主任技術者又は監理技術者は、工事現場ごとに、専任の者でなければならない」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項中「建設業者は、」の下に「その請け負つた」を加え、「第五条第二項各号の一」を「当該建設工事に関し第七条第二号イ、ロ又はハ」に、「於ける」を「おける」に改め、同項の次に次の一項を加える。
2 発注者から直接建設工事を請け負つた特定建設業者は、当該建設工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の額(当該下請契約が二以上あるときは、それらの請負代金の額の総額)が第三条第一項第二号の政令で定める金額以上になる場合においては、前項の規定にかかわらず、当該建設工事に関し第七条第二号イ、ロ又はハに該当し、かつ、第十五条第二号イ又はロに該当する者で当該工事現場における建設工事の施工の技術上の管理をつかさどるもの(以下「監理技術者」という。)を置かなければならない。
第二十六条の次に次の一条を加える。
第二十六条の二 土木工事業又は建築工事業を営む者は、土木一式工事又は建築一式工事を施工する場合において、土木一式工事又は建築一式工事以外の建設工事(第三条第一項ただし書の政令で定める軽微な建設工事を除く。)を施工するときは、当該建設工事に関し第七条第二号イ、ロ又はハに該当する者で当該工事現場における当該建設工事の施工の技術上の管理をつかさどるものを置いて自ら施工する場合のほか、当該建設工事に係る建設業の許可を受けた建設業者に当該建設工事を施工させなければならない。
2 建設業者は、許可を受けた建設業に係る建設工事に附帯する他の建設工事(第三条第一項ただし書の政令で定める軽微な建設工事を除く。)を施工する場合においては、当該建設工事に関し第七条第二号イ、ロ又はハに該当する者で当該工事現場における当該建設工事の施工の技術上の管理をつかさどるものを置いて自ら施工する場合のほか、当該建設工事に係る建設業の許可を受けた建設業者に当該建設工事を施工させなければならない。
第二十七条の三第二項中「注文者」を「発注者」に改める。
第二十八条第一項中「登録」を「許可」に、「左の」を「次の」に、「この法律若しくはこの法律に基く政令若しくは省令」を「この法律の規定(第十九条の三、第十九条の四及び第二十四条の三から第二十四条の五までを除く。)」に改め、同項に後段として次のように加える。
特定建設業者が第四十一条第二項又は第三項の規定による勧告に従わない場合において必要があると認めるときも、同様とする。
第二十八条第一項第一号中「故意又は過失により建設工事の施工を粗雑にした」を「建設工事を適切に施工しなかつた」に、「虞」を「おそれ」に改め、同項第三号中「その役員」を「当該法人又はその役員」に、「その営業所を代表する者」を「政令で定める使用人」に改め、「法令に違反して罰金以上の刑に処せられ、又は建設工事に関する」を削り、同項第五号中「第二十六条第二項」を「第二十六条第一項又は第二項」に改め、「主任技術者」の下に「又は監理技術者」を加え、「且つ」を「かつ」に改め、同項第六号を次のように改める。
六 建設業者が、第三条第一項の規定に違反して同項の許可を受けないで建設業を営む者と下請契約を締結したとき。
第二十八条第一項に次の二号を加える。
七 建設業者が、特定建設業者以外の建設業を営む者と下請代金の額が第三条第一項第二号の政令で定める金額以上となる下請契約を締結したとき。
八 建設業者が、情を知つて、第三項の規定により営業の停止を命ぜられている者又は第二十九条の四第一項の規定により営業を禁止されている者と当該停止され、又は禁止されている営業の範囲に係る下請契約を締結したとき。
第二十八条第四項及び第五項を削り、同条第三項中「第一項第一号に該当する建設業者」を「第一項第一号若しくは第三号に該当する建設業者又は第二項第一号に該当する第三条第一項の許可を受けないで建設業を営む者」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項中「前項各号」を「第一項各号の一」に、「、又は前項」を「若しくは同項」に改め、「従わないとき」の下に「又は建設業を営む者が前項各号の一に該当するとき若しくは同項の規定による指示に従わないとき」を加え、「当該建設業者」を「その者」に、「六月以内」を「一年以内」に、「若しくは」を「又は」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 都道府県知事は、その管轄する区域内で建設工事を施工している第三条第一項の許可を受けないで建設業を営む者が次の各号の一に該当する場合においては、当該建設業を営む者に対して、必要な指示をすることができる。
一 建設工事を適切に施工しなかつたために公衆に危害を及ぼしたとき、又は危害を及ぼすおそれが大であるとき。
二 請負契約に関し著しく不誠実な行為をしたとき。
第二十九条の前の見出し中「登録」を「許可」に改め、同条第一項中「登録」を「許可」に、「左の」を「次の」に改め、同項第一号及び第二号を次のように改める。
一 一般建設業の許可を受けた建設業者にあつては第七条第一号又は第二号、特定建設業者にあつては同条第一号又は第十五条第二号に規定する要件を欠くに至つた場合
二 第八条第一号又は第五号から第八号まで(第十七条において準用する場合を含む。)のいずれかに該当するに至つた場合
第二十九条第一項第二号の次に次の一号を加える。
二の二 第九条各号(第十七条において準用する場合を含む。)の一に該当する場合において一般建設業の許可又は特定建設業の許可を受けないとき。
第二十九条第一項第三号中「登録」を「許可」に改め、同項第四号を次のように改める。
四 第十二条各号(第十七条において準用する場合を含む。)の一に該当するに至つた場合
第二十九条第一項第五号中「第八条第一項の規定による登録」を「第三条第一項の許可(同条第三項の許可の更新を含む。)」に改め、同条第六号中「同条第二項」を「同条第三項」に改め、「(同条第四項において準用する場合を含む。)」を削り、同条第二項を削る。
第二十九条の二中「登録」を「許可」に改め、同条の次に次の二条を加える。
(許可の取消し等の場合における建設工事の措置)
第二十九条の三 第三条第三項の規定により建設業の許可がその効力を失つた場合にあつては当該許可に係る建設業者であつた者又はその一般承継人は、第二十八条第三項の規定により営業の停止を命ぜられた場合又は前二条の規定により建設業の許可を取り消された場合にあつては当該処分を受けた者又はその一般承継人は、許可がその効力を失う前又は当該処分を受ける前に締結された請負契約に係る建設工事に限り施工することができる。この場合において、これらの者は、許可がその効力を失つた後又は当該処分を受けた後、二週間以内に、その旨を当該建設工事の注文者に通知しなければならない。
2 特定建設業者であつた者又はその一般承継人若しくは特定建設業者の一般承継人が前項の規定により建設工事を施工する場合においては、第十六条の規定は、適用しない。
3 建設大臣又は都道府県知事は、第一項の規定にかかわらず、公益上必要があると認めるときは、当該建設工事の施工の差止めを命ずることができる。
4 第一項の規定により建設工事を施工する者で建設業者であつたもの又はその一般承継人は、当該建設工事を完成する目的の範囲内においては、建設業者とみなす。
5 建設工事の注文者は、第一項の規定により通知を受けた日又は同項に規定する許可がその効力を失つたこと、若しくは処分があつたことを知つた日から三十日以内に限り、その建設工事の請負契約を解除することができる。
(営業の禁止)
第二十九条の四 建設大臣又は都道府県知事は、建設業者その他の建設業を営む者に対して第二十八条第三項の規定により営業の停止を命ずる場合においては、その者が法人であるときはその役員及び当該処分の原因である事実について相当の責任を有する政令で定める使用人(当該処分の日前六十日以内においてその役員又はその政令で定める使用人であつた者を含む。次項において同じ。)に対して、個人であるときはその者及び当該処分の原因である事実について相当の責任を有する政令で定める使用人(当該処分の日前六十日以内においてその政令で定める使用人であつた者を含む。次項において同じ。)に対して、当該停止を命ずる範囲の営業について、当該停止を命ずる期間と同一の期間を定めて、新たに営業を開始すること(当該停止を命ずる範囲の営業をその目的とする法人の役員になることを含む。)を禁止しなければならない。
2 建設大臣又は都道府県知事は、第二十九条第五号又は第六号に該当することにより建設業者の許可を取り消す場合においては、当該建設業者が法人であるときはその役員及び当該処分の原因である事実について相当の責任を有する政令で定める使用人に対して、個人であるときは当該処分の原因である事実について相当の責任を有する政令で定める使用人に対して、当該取消しに係る建設業について、二年間、新たに営業(第三条第一項ただし書の政令で定める軽微な建設工事のみを請け負うものを除く。)を開始することを禁止しなければならない。
第三十条中「各号」を「各号の一」に、「登録」を「許可」に、「若しくは都道府県知事又は建設業者が建設業を営んでいる地を管轄する都道府県知事」を「又は都道府県知事」に改め、同条に次の一項を加える。
2 第三条第一項の許可を受けないで建設業を営む者に第二十八条第二項各号の一に該当する事実があるときは、その利害関係人は、当該建設業を営む者が当該建設工事を施工している地を管轄する都道府県知事に対し、その事実を申告し、適当な措置をとるべきことを求めることができる。
第三十一条第一項中「(建設大臣の登録を受けた者を除く。)」を削る。
第三十二条第一項中「第十一条第一項(第十三条第二項において準用する場合を含む。)、第十五条第一項第二号、第二十八条第一項若しくは第二項(同条第四項において準用する場合を含む。)又は第二十九条」を「第二十八条第一項から第三項まで、第二十九条又は第二十九条の四第一項若しくは第二項」に、「当該建設業者」を「当該処分をしようとする建設業者その他の建設業を営む者、役員又は政令で定める使用人」に、「行い」を「行ない」に、「但し」を「ただし」に、「行わない」を「行なわない」に改め、同条第二項を削る。
第四十条中「第十七条の二第一項又は第十七条の七の規定により称することができる名称」を「許可を受けた別表の下欄の区分による建設業の名称、一般建設業又は特定建設業の別」に改める。
第四十条の二から第四十二条までを次のように改める。
(表示の制限)
第四十条の二 建設業を営む者は、当該建設業について、第三条第一項の許可を受けていないのに、その許可を受けた建設業者であると明らかに誤認されるおそれのある表示をしてはならない。
(建設業を営む者及び建設業者団体に対する指導、助言及び勧告)
第四十一条 建設大臣又は都道府県知事は、建設業を営む者又は第二十七条の六の届出のあつた建設業者団体に対して、建設工事の適正な施工を確保し、又は建設業の健全な発達を図るために必要な指導、助言及び勧告を行なうことができる。
2 特定建設業者が発注者から直接請け負つた建設工事の全部又は一部を施工している他の建設業を営む者が、当該建設工事の施工のために使用している労働者に対する賃金の支払を遅滞した場合において、必要があると認めるときは、当該特定建設業者の許可をした建設大臣又は都道府県知事は、当該特定建設業者に対して、支払を遅滞した賃金のうち当該建設工事における労働の対価として適正と認められる賃金相当額を立替払することその他の適切な措置を講ずることを勧告することができる。
3 特定建設業者が発注者から直接請け負つた建設工事の全部又は一部を施工している他の建設業を営む者が、当該建設工事の施工に関し他人に損害を加えた場合において、必要があると認めるときは、当該特定建設業者の許可をした建設大臣又は都道府県知事は、当該特定建設業者に対して、当該他人が受けた損害につき、適正と認められる金額を立替払することその他の適切な措置を講ずることを勧告することができる。
(公正取引委員会への措置請求等)
第四十二条 建設大臣又は都道府県知事は、その許可を受けた建設業者が第十九条の三、第十九条の四、第二十四条の三第一項、第二十四条の四又は第二十四条の五第三項若しくは第四項の規定に違反している事実があり、その事実が私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第十九条の規定に違反していると認めるときは、公正取引委員会に対し、同法の規定に従い適当な措置をとるべきことを求めることができる。
2 建設大臣又は都道府県知事は、中小企業者(中小企業基本法(昭和三十八年法律第百五十四号)第二条に規定する中小企業者をいう。次条において同じ。)である下請負人と下請契約を締結した元請負人について、前項の規定により措置をとるべきことを求めたときは、遅滞なく、中小企業庁長官にその旨を通知しなければならない。
第四十二条の次に次の一条を加える。
第四十二条の二 中小企業庁長官は、中小企業者である下請負人の利益を保護するため特に必要があると認めるときは、元請負人若しくは下請負人に対しその取引に関する報告をさせ、又はその職員に元請負人若しくは下請負人の営業所その他営業に関係のある場所に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により職員が立ち入るときは、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
3 中小企業庁長官は、第一項の規定による報告又は検査の結果中小企業者である下請負人と下請契約を締結した元請負人が第十九条の三、第十九条の四、第二十四条の三第一項、第二十四条の四又は第二十四条の五第三項若しくは第四項の規定に違反している事実があり、その事実が私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第十九条の規定に違反していると認めるときは、公正取引委員会に対し、同法の規定に従い適当な措置をとるべきことを求めることができる。
4 中小企業庁長官は、前項の規定により措置をとるべきことを求めたときは、遅滞なく、当該元請負人につき第三条第一項の許可をした建設大臣又は都道府県知事に、その旨を通知しなければならない。
第四十五条第一項中「左の」を「次の」に、「一年以下」を「三年以下」に、「十万円以下」を「三十万円以下」に改め、同項第一号中「第十条」を「第三条第一項」に、「登録」を「許可」に改め、同号の次に次の一号を加える。
一の二 第十六条の規定に違反して下請契約を締結した者
第四十五条第一項第二号中「第二十八条第二項」を「第二十八条第三項」に改め、「(同条第四項において準用する場合を含む。)」を削り、同号の次に次の一号を加える。
二の二 第二十九条の四第一項の規定による営業の禁止の処分に違反して建設業を営んだ者
第四十五条第一項第三号中「基いて」を「基づいて」に、「第八条第一項の規定による登録」を「第三条第一項の許可(同条第三項の許可の更新を含む。)」に改める。
第四十六条中「左の」を「次の」に改め、同条第一号中「第六条の規定」を「第五条(第十七条において準用する場合を含む。)の規定」に、「登録申請書」を「許可申請書」に、「第七条の規定」を「第六条(第十七条において準用する場合を含む。)の規定」に改め、同条第二号中「第十三条第一項又は第三項から第五項までの規定」を「第十一条第一項から第四項まで(第十七条において準用する場合を含む。)の規定」に改め、同条第三号中「第十三条第六項の規定」を「第十一条第五項(第十七条において準用する場合を含む。)の規定」に改める。
第四十七条中「左の」を「次の」に改め、第一号から第三号までを次のように改める。
一 第二十六条第一項から第三項までの規定による主任技術者又は監理技術者を置かなかつた者
二 第二十六条の二の規定に違反した者
三 第二十九条の三第一項後段の規定による通知をしなかつた者
第四十七条第四号及び第五号中「第三十一条第一項」の下に「又は第四十二条の二第一項」を加える。
第四十九条中「左の」を「次の」に改め、同条第一号中「第十四条の規定」を「第十二条(第十七条において準用する場合を含む。)の規定」に改め、同条中第二号から第四号までを削り、第五号を第二号とし、第六号を第三号とし、第三号の次に次の一号を加える。
四 第四十条の二の規定に違反した者
別表を次のように改める。
別表
土木一式工事
土木工事業
建築一式工事
建築工事業
大工工事
大工工事業
左官工事
左官工事業
とび・土工・コンクリート工事
とび・土工工事業
石工事
石工事業
屋根工事
屋根工事業
電気工事
電気工事業
管工事
管工事業
タイル・れんが・ブロック工事
タイル・れんが・ブロック工事業
鋼構造物工事
鋼構造物工事業
鉄筋工事
鉄筋工事業
ほ装工事
ほ装工事業
しゆんせつ工事
しゆんせつ工事業
板金工事
板金工事業
ガラス工事
ガラス工事業
塗装工事
塗装工事業
防水工事
防水工事業
内装仕上工事
内装仕上工事業
機械器具設置工事
機械器具設置工事業
熱絶縁工事
熱絶縁工事業
電気通信工事
電気通信工事業
造園工事
造園工事業
さく井工事
さく井工事業
建具工事
建具工事業
水道施設工事
水道施設工事業
消防施設工事
消防施設工事業
清掃施設工事
清掃施設工事業
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して一年を経過した日から施行する。
(経過措置)
2 この法律の施行の際現にこの法律による改正後の建設業法(以下「新法」という。)第二条第一項及び第二項の規定により新たに建設業となる事業を営んでいる者は、この法律の施行の日から六十日間は、新法第三条第一項の許可(以下「新法の許可」という。)を受けないでも、引き続き当該建設業を営むことができる。その者がその期間内に当該許可の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請に対し許可をするかどうかの処分がある日まで、同様とする。
3 前項の規定により引き続き建設業を営むことができる者が、同項前段に規定する期間内に新法の許可を受けなかつた場合においては、その者は、新法第三条第一項の規定にかかわらず、当該期間内に新法の許可の申請をしてその期間が経過する際まだ申請に対し許可をするかどうかの処分がされていないときはこの法律の施行の日から当該処分がある日まで、その他のときはこの法律の施行の日から六十日を経過する日までの間に締結した請負契約に係る建設工事に限り、施工することができる。
4 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の建設業法(以下「旧法」という。)の規定により登録を受けて建設業を営んでいる者(新法第三条第一項ただし書の規定により、新法の許可を受けないで建設業を営むことができる者に該当するものを除く。)は、この法律の施行の日から二年間は、新法の許可を受けないでも、引き続き当該登録(その更新を含む。)を受けている限り、旧法第二条第一項に規定する建設工事に係る建設業を引き続き営むことができる。その者がその期間内に当該許可の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請に対し許可をするかどうかの処分がある日まで、同様とする。
5 前項の場合において、同項の登録を受けて建設業を営んでいる者の営む旧法第二条第一項に規定する建設工事については、この法律附則に別段の定めがあるものを除くほか、なお従前の例による。
6 附則第四項の規定により引き続き建設業を営むことができる者は、同項前段に規定する期間内においても新法の許可を受けることができるものとし、その者がその期間内に新法の許可を受けたときは、その者に係る前項の規定によりその例によるものとされる旧法第八条第一項の規定による登録は、その効力を失う。
7 建設大臣又は都道府県知事は、前項の規定により新法の許可を申請した者が新法第七条第三号及び第四号に掲げる基準に適合しているかどうかを審査する場合には、その者の建設業についての実績を配慮しなければならない。
8 新法第二条第四項及び第五項、第三章(第二十四条の五及び第二十四条の六を除く。)並びに第三章の二の規定(第二十五条の十三第三項の規定に係る罰則を含む。)は、附則第四項の規定により引き続き建設業を営むことができる者についても、適用する。この場合においては、その引き続き建設業を営むことができる者を新法の建設業者とみなすものとし、新法第二十五条の九第一項及び第二項中「許可」とあるのは、「登録」とする。
9 附則第四項の規定により引き続き建設業を営むことができる者が、同項前段に規定する期間内に新法の許可を受けた場合においては、その者は、当該許可を受ける前に締結した請負契約に係る旧法第二条第一項に規定する建設工事を施工することができる。
10 附則第四項の規定により引き続き建設業を営むことができる者が、同項前段に規定する期間内に新法の許可を受けなかつた場合において、当該期間内に新法の許可の申請をしてその期間が経過する際まだ申請に対し許可をするかどうかの処分がされていないときはこの法律の施行の日から当該処分がある日まで、その他のときはこの法律の施行の日から二年を経過する日までの間に締結した請負契約があるときは、当該請負契約に係る建設工事の施工に関しては、その者につき当該処分がある日又は当該期間が経過する日において附則第五項の規定によりその例によるものとされる旧法第十五条第一項の規定による登録の抹消があつたものとみなし、なお従前の例による。
11 この法律の施行の際旧法第二十五条の十九第一項の規定による異議の申出がされている事件の処理については、なお従前の例による。
12 新法の許可を受けた建設業者が、旧法の建設業者であつた間に旧法第二十八条第一項に規定する場合に該当した場合における当該建設業者に対する処分及び注文者に対する勧告については、新法第二十八条第一項に規定する相当の場合に該当したものとみなして、新法第二十八条及び第二十九条の規定を適用する。この場合において、新法第二十八条第三項中「一年以内」とあるのは、「六月以内」とする。
13 旧法第二十九条第一項第五号又は第六号に該当した場合における同項の規定による登録の取消しは、新法第八条(第十七条において準用する場合を含む。)の規定の適用については、新法第二十九条第五号又は第六号に該当した場合における同条の規定による許可の取消しとみなす。
14 この法律の施行前にした行為及びこの法律附則の規定により従前の例によることとされる建設工事に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(登録免許税法の一部改正)
15 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。
附則第八条に次の一項を加える。
5 建設業法の一部を改正する法律(昭和四十六年法律第三十一号)附則第四項の規定により引き続き建設業を営むことができる者で建設大臣の登録を受けているものが、同項前段に規定する期間内に同法による改正後の建設業法第五条(同法第十七条において準用する場合を含む。)の規定による許可の申請をし、当該申請に係る同法第三条第一項の建設大臣の許可を受ける場合における当該許可に係る登録免許税の課税標準及び税率は、建設業法の一部を改正する法律による改正後の登録免許税法第九条の規定にかかわらず、当該許可件数一件につき一万円とする。
別表第一中
四十四 建設業者の登録
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第八条第一項(登録の実施)の登録で建設大臣の備える建設業者登録簿にするもの(更新の登録を除く。)
登録件数
一件につき五万円
四十四 建設業の許可
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第三条第一項(建設業の許可)の建設大臣がする建設業(同法別表の下欄に掲げる建設業をいう。以下この号において同じ。)の許可(許可の更新及び次の区分ごとに他の建設業についてすでに建設大臣の許可がされている場合における許可を除くものとし、二以上の建設業について同時に建設大臣の許可がされる場合には、次の区分ごとにこれらの許可を一の許可とみなす。)
(一) 建設業法第三条第一項第一号に掲げる者に係る同項の許可
許可件数
一件につき五万円
(二) 建設業法第三条第一項第二号に掲げる者に係る同項の許可
許可件数
一件につき五万円
に改める。
内閣総理大臣 佐藤栄作
大蔵大臣 福田赳夫
通商産業大臣 宮澤喜一
建設大臣 根本龍太郎
建設業法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和四十六年四月一日
内閣総理大臣 佐藤栄作
法律第三十一号
建設業法の一部を改正する法律
建設業法(昭和二十四年法律第百号)の一部を次のように改正する。
目次中「(第一条―第三条)」を「(第一条・第二条)」に、「第二章 建設業者の登録(第四条―第十七条)」を
第二章
建設業の許可
第一節
通則(第三条・第四条)
第二節
一般建設業の許可(第五条―第十四条)
第三節
特定建設業の許可(第十五条―第十七条)
に改め、「第二章の二 総合工事業者及び専門工事業者(第十七条の二―第十七条の七)」を削り、「第三章 建設工事の請負契約(第十八条―第二十四条)」を
第三章
建設工事の請負契約
第一節
通則(第十八条―第二十四条)
第二節
元請負人の義務(第二十四条の二―第二十四条の六)
に改める。
第一条を次のように改める。
(目的)
第一条 この法律は、建設業を営む者の資質の向上、建設工事の請負契約の適正化等を図ることによつて、建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護するとともに、建設業の健全な発達を促進し、もつて公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。
第二条第一項中「別表に掲げるものをいい、その種類は、同表に掲げるもののほか、土木一式工事及び建築一式工事とする」を「別表の上欄に掲げるものをいう」に改め、同条第二項中「総合、専門、元請、下請その他何らの名義をもつてするを問わず」を「元請、下請その他いかなる名義をもつてするかを問わず」に改め、同条第三項中「第八条の規定による登録」を「第三条第一項の許可」に改め、同条に次の二項を加える。
4 この法律において「下請契約」とは、建設工事を他の者から請け負つた建設業を営む者と他の建設業を営む者との間で当該建設工事の全部又は一部について締結される請負契約をいう。
5 この法律において「発注者」とは、建設工事(他の者から請け負つたものを除く。)の注文者をいい、「元請負人」とは、下請契約における注文者で建設業者であるものをいい、「下請負人」とは、下請契約における請負人をいう。
第二条の次に次の章名及び節名を附する。
第二章 建設業の許可
第一節 通則
第三条を次のように改める。
(建設業の許可)
第三条 建設業を営もうとする者は、次に掲げる区分により、この章で定めるところにより、二以上の都道府県の区域内に営業所(本店又は支店若しくは政令で定めるこれに準ずるものをいう。以下同じ。)を設けて営業をしようとする場合にあつては建設大臣の、一の都道府県の区域内にのみ営業所を設けて営業をしようとする場合にあつては当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とする者は、この限りでない。
一 建設業を営もうとする者であつて、次号に掲げる者以外のもの
二 建設業を営もうとする者であつて、その営業にあたつて、その者が発注者から直接請け負う一件の建設工事につき、その工事の全部又は一部を、下請代金の額(その工事に係る下請契約が二以上あるときは、下請代金の額の総額)が政令で定める金額以上となる下請契約を締結して施工しようとするもの
2 前項の許可は、別表の上欄に掲げる建設工事の種類ごとに、それぞれ同表の下欄に掲げる建設業に分けて与えるものとする。
3 第一項の許可は、三年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
4 第一項第一号に掲げる者に係る同項の許可(前項の許可の更新を含む。以下「一般建設業の許可」という。)を受けた者が、当該許可に係る建設業について、第一項第二号に掲げる者に係る同項の許可(前項の許可の更新を含む。以下「特定建設業の許可」という。)を受けたときは、その者に対する当該建設業に係る一般建設業の許可は、その効力を失う。
「第二章 建設業者の登録」を削る。
第四条を次のように改める。
(附帯工事)
第四条 建設業者は、許可を受けた建設業に係る建設工事を請け負う場合においては、当該建設工事に附帯する他の建設業に係る建設工事を請け負うことができる。
第四条の次に次の節名を附する。
第二節 一般建設業の許可
第五条を削る。
第六条の見出し中「登録」を「許可」に改め、同条各号列記以外の部分を次のように改める。
一般建設業の許可(以下第八条第二号を除き、この節において「許可」という。)を受けようとする者は、建設省令で定めるところにより、二以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業をしようとする場合にあつては建設大臣に、一の都道府県の区域内にのみ営業所を設けて営業をしようとする場合にあつては当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事に、次に掲げる事項を記載した許可申請書を提出しなければならない。
第六条第五号を次のように改める。
五 許可を受けようとする建設業
第六条第六号中「行つている」を「行なつている」に改め、同条を第五条とする。
第七条(見出しを含む。)中「登録申請書」を「許可申請書」に、「左の各号に」を「次に」に改め、同条第二号中「二年」を「三年」に、「各事業年度」を「各営業年度」に改め、同条第四号中「登録申請者(法人である場合においては、当該法人及びその役員)」を「許可を受けようとする者(法人である場合においては当該法人、その役員及び政令で定める使用人、個人である場合においてはその者及び政令で定める使用人)」に、「第十一条第一項各号」を「第八条各号」に改め、同条第五号中「第五条」を「次条第一号及び第二号」に改め、同条第六号中「営業に関する」を削り、同条を第六条とし、同条の次に次の一条を加える。
(許可の基準)
第七条 建設大臣又は都道府県知事は、許可を受けようとする者が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、許可をしてはならない。
一 法人である場合においてはその役員(業務を執行する社員、取締役又はこれらに準ずる者をいう。以下同じ。)のうち常勤であるものの一人が、個人である場合においてはその者又はその支配人のうち一人が次のいずれかに該当する者であること。
イ 許可を受けようとする建設業に関し五年以上経営業務の管理責任者としての経験を有する者
ロ 建設大臣がイに掲げる者と同等以上の能力を有するものと認定した者
二 その営業所ごとに、次のいずれかに該当する者で専任のものを置く者であること。
イ 許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関し学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)による高等学校(旧中等学校令(昭和十八年勅令第三十六号)による実業学校を含む。以下同じ。)を卒業した後五年以上又は同法による大学(旧大学令(大正七年勅令第三百八十八号)による大学を含む。以下同じ。)若しくは高等専門学校(旧専門学校令(明治三十六年勅令第六十一号)による専門学校を含む。以下同じ。)を卒業した後三年以上実務の経験を有する者で在学中に建設省令で定める学科を修めたもの
ロ 許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関し十年以上実務の経験を有する者
ハ 建設大臣がイ又はロに掲げる者と同等以上の知識及び技術又は技能を有するものと認定した者
三 法人である場合においては当該法人又はその役員若しくは政令で定める使用人が、個人である場合においてはその者又は政令で定める使用人が、請負契約に関して不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者でないこと。
四 請負契約(第三条第一項ただし書の政令で定める軽微な建設工事に係るものを除く。)を履行するに足りる財産的基礎又は金銭的信用を有しないことが明らかな者でないこと。
第八条から第十条までを次のように改める。
第八条 建設大臣又は都道府県知事は、許可を受けようとする者が次の各号の一(許可の更新を受けようとする者にあつては、第一号又は第五号から第八号までの一)に該当するとき、又は許可申請書若しくはその添附書類中に重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、許可をしてはならない。
一 禁治産者若しくは準禁治産者又は破産者で復権を得ないもの
二 第二十九条第五号又は第六号に該当することにより一般建設業の許可又は特定建設業の許可を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
三 第二十八条第三項の規定により営業の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者
四 許可を受けようとする建設業について第二十九条の四の規定により営業を禁止され、その禁止の期間が経過しない者
五 一年以上の懲役若しくは禁錮の刑に処せられ、又はこの法律の規定により、若しくは建設工事の施工若しくは建設工事に従事する労働者の使用に関する法令の規定で政令で定めるものにより罰金以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は刑の執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
六 営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号の一に該当するもの
七 法人でその役員又は政令で定める使用人のうちに、第一号、第二号、第四号又は第五号に該当する者(第二号に該当する者についてはその者が第二十九条の規定により許可を取り消される以前から、第四号に該当する者についてはその者が第二十九条の四の規定により営業を禁止される以前から、建設業者である当該法人の役員又は政令で定める使用人であつた者を除く。)のあるもの
八 個人で政令で定める使用人のうちに、第一号、第二号、第四号又は第五号に該当する者(第二号に該当する者についてはその者が第二十九条の規定により許可を取り消される以前から、第四号に該当する者についてはその者が第二十九条の四の規定により営業を禁止される以前から、建設業者である当該個人の政令で定める使用人であつた者を除く。)のあるもの
(許可換えの場合における従前の許可の効力)
第九条 許可に係る建設業者が許可を受けた後次の各号の一に該当して引き続き許可を受けた建設業を営もうとする場合において、第三条第一項の規定により建設大臣又は都道府県知事の許可を受けたときは、その者に係る従前の建設大臣又は都道府県知事の許可は、その効力を失う。
一 建設大臣の許可を受けた者が一の都道府県の区域内にのみ営業所を有することとなつたとき。
二 都道府県知事の許可を受けた者が当該都道府県の区域内における営業所を廃止して、他の一の都道府県の区域内に営業所を設置することとなつたとき。
三 都道府県知事の許可を受けた者が二以上の都道府県の区域内に営業所を有することとなつたとき。
(登録免許税及び許可手数料)
第十条 許可を受けようとする者は、次に掲げる区分により、登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)で定める登録免許税又は政令で定める許可手数料を納めなければならない。
一 建設大臣の許可(第三条第三項の許可の更新を除く。)を受けようとする者(すでに他の建設業について建設大臣の許可を受けている者を除く。)については、登録免許税
二 前号に掲げる者以外の者については、許可手数料
第十一条及び第十二条を削る。
第十三条第一項中「建設業者」を「許可に係る建設業者」に、「第六条各号」を「第五条第一号から第四号まで及び第六号」に、「遅滞なく」を「二週間以内に」に改め、同条第二項を削り、同条第三項中「建設業者」を「許可に係る建設業者」に、「第七条第一号」を「第六条第一号」に改め、同項を同条第二項とし、同条第四項中「建設業者」を「許可に係る建設業者」に、「第七条第三号」を「第六条第三号」に改め、同項を同条第三項とし、同条第五項中「建設業者」を「許可に係る建設業者」に、「第五条第一項各号の一」を「第七条第一号イ又はロ」に、「その役員若しくは使用人のいずれでもなくなつた場合若しくは同項第三号」を「、法人である場合においてはその役員、個人である場合においてはその支配人でなくなつた場合若しくは同号ロ」に、「同条第二項各号の一」を「同条第二号イ、ロ若しくはハ」に改め、「のある都道府県の営業所」を削り、「同項第三号」を「同号ハ」に、「遅滞なく」を「二週間以内に」に、「第七条第五号」を「第六条第五号」に改め、同項を同条第四項とし、同条第六項中「建設業者」を「許可に係る建設業者」に、「第五条第一項各号に規定する要件をそなえる者を欠くに至つたとき、同条第二項」を「第七条第一号若しくは第二号」に、「第十一条第一項第一号及び第三号から第六号まで」を「第八条第一号及び第五号から第八号まで」に、「遅滞なく」を「二週間以内に」に改め、同項を同条第五項とし、同条を第十一条とする。
第十四条各号列記以外の部分中「建設業者」を「許可に係る建設業者」に、「左の」を「次の」に改め、同条第一号中「建設業者」を「許可に係る建設業者」に、同条第四号中「建設業」を「許可を受けた建設業」に、「建設業者」を「当該許可に係る建設業者」に改め、同条を第十二条とする。
第十五条及び第十七条を削る。
第十六条の見出し中「登録簿等」を「提出書類」に改め、同条中「登録簿並びに第七条、第十三条第一項及び第三項から第五項まで、第十七条の三並びに第十七条の四第一項」を「第五条、第六条及び第十一条第一項から第四項まで」に、「建設業者登録簿閲覧所」を「閲覧所」に改め、同条を第十三条とし、同条の次に次の一条及び一節を加える。
(省令への委任)
第十四条 この節に規定するもののほか、許可の申請に関し必要な事項は、建設省令で定める。
第三節 特定建設業の許可
(許可の基準)
第十五条 建設大臣又は都道府県知事は、特定建設業の許可を受けようとする者が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、許可をしてはならない。
一 第七条第一号及び第三号に該当する者であること。
二 その営業所ごとに第七条第二号イ、ロ又はハに該当し、かつ、次のいずれかに該当する者で専任のものを置く者であること。
イ 許可を受けようとする建設業に係る建設工事で、発注者から直接請け負い、その請負代金の額が政令で定める金額以上であるものに関し二年以上指導監督的な実務の経験を有する者
ロ 建設大臣がイに掲げる者と同等以上の能力を有するものと認定した者
三 発注者との間の請負契約で、その請負代金の額が政令で定める金額以上であるものを履行するに足りる財産的基礎を有すること。
(下請契約の締結の制限)
第十六条 特定建設業の許可を受けた者でなければ、その者が発注者から直接請け負つた建設工事を施工するための次の各号の一に該当する下請契約を締結してはならない。
一 その下請契約に係る下請代金の額が、一件で、第三条第一項第二号の政令で定める金額以上である下請契約
二 その下請契約を締結することにより、その下請契約及びすでに締結された当該建設工事を施工するための他のすべての下請契約に係る下請代金の額の総額が、第三条第一項第二号の政令で定める金額以上となる下請契約
(準用規定)
第十七条 第五条、第六条及び第八条から第十四条までの規定は、特定建設業の許可及び特定建設業の許可を受けた者(以下「特定建設業者」という。)について準用する。この場合において、第六条第五号中「次条第一号及び第二号」とあるのは「第七条第一号及び第十五条第二号」と、第八条第二号及び第五号中「二年」とあるのは「三年」と読み替えるものとする。
第二章の二を削る。
第三章中第十八条の前に次の節名を附する。
第一節 通則
第十九条中「左の各号に」を「次に」に、「書面により明らかにしなければならない」を「書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない」に改め、同条第四号中「支払の定」を「支払の定め」に改め、同条第五号中「工事中止」を「工事着手の延期若しくは工事の全部若しくは一部の中止」に、「損害の負担に関する定」を「工期の変更、請負代金の額の変更又は損害の負担及びそれらの額の算定方法に関する定め」に改め、同条第六号中「因る損害の負担に関する定」を「よる工期の変更又は損害の負担及びその額の算定方法に関する定め」に改め、同条第七号中「基く」を「基づく」に改め、同号の次に次の二号を加える。
七の二 工事の施工により第三者が損害を受けた場合における賠償金の負担に関する定め
七の三 注文者が工事に使用する資材を提供し、又は建設機械その他の機械を貸与するときは、その内容及び方法に関する定め
第十九条第八号を次のように改める。
八 注文者が工事の全部又は一部の完成を確認するための検査の時期及び方法並びに引渡しの時期
第十九条第九号中「時期」を「時期及び方法」に改め、同条に次の一項を加える。
2 請負契約の当事者は、請負契約の内容で前項に掲げる事項に該当するものを変更するときは、その変更の内容を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。
第十九条の次に次の四条を加える。
(現場代理人の選任等に関する通知)
第十九条の二 請負人は、請負契約の履行に関し工事現場に現場代理人を置く場合においては、当該現場代理人の権限に関する事項及び当該現場代理人の行為についての注文者の請負人に対する意見の申出の方法を、書面により注文者に通知しなければならない。
2 注文者は、請負契約の履行に関し工事現場に監督員を置く場合においては、当該監督員の権限に関する事項及び当該監督員の行為についての請負人の注文者に対する意見の申出の方法を、実面により請負人に通知しなければならない。
(不当に低い請負代金の禁止)
第十九条の三 注文者は、自己の取引上の地位を不当に利用して、その注文した建設工事を施工するために通常必要と認められる原価に満たない金額を請負代金の額とする請負契約を締結してはならない。
(不当な使用資材等の購入強制の禁止)
第十九条の四 注文者は、請負契約の締結後、自己の取引上の地位を不当に利用して、その注文した建設工事に使用する資材若しくは機械器具又はこれらの購入先を指定し、これらを請負人に購入させて、その利益を害してはならない。
(発注者に対する勧告)
第十九条の五 建設業者と請負契約を締結した発注者(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)第二条第一項に規定する事業者に該当するものを除く。)が前二条の規定に違反した場合において、特に必要があると認めるときは、当該建設業者の許可をした建設大臣又は都道府県知事は、当該発注者に対して必要な勧告をすることができる。
第二十条の見出し中「見積期間」を「見積期間等」に改め、同条中「、契約を締結する」を「契約を締結する」に、「、入札を行う以前に」を「入札を行なう以前に、第十九条第一項第一号及び第三号から第十一号までに掲げる事項について、できる限り具体的な内容を提示し、かつ、当該提示から当該契約の締結又は入札までに」に、「見積」を「見積り」に改める。
第二十二条第三項中「注文者」を「発注者」に改める。
第二十三条中「元請負人」を「請負人」に、「但し」を「ただし」に改める。
第三章中第二十四条の次に次の一節を加える。
第二節 元請負人の義務
(下請負人の意見の聴取)
第二十四条の二 元請負人は、その請け負つた建設工事を施行するために必要な工程の細目、作業方法その他元請負人において定めるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ、下請負人の意見をきかなければならない。
(下請代金の支払)
第二十四条の三 元請負人は、請負代金の出来形部分に対する支払又は工事完成後における支払を受けたときは、当該支払の対象となつた建設工事を施工した下請負人に対して、当該元請負人が支払を受けた金額の出来形に対する割合及び当該下請負人が施工した出来形部分に相応する下請代金を、当該支払を受けた日から一月以内で、かつ、できる限り短い期間内に支払わなければならない。
2 元請負人は、前払金の支払を受けたときは、下請負人に対して、資材の購入、労働者の募集その他建設工事の着手に必要な費用を前払金として支払うよう適切な配慮をしなければならない。
(検査及び引渡し)
第二十四条の四 元請負人は、下請負人からその請け負つた建設工事が完成した旨の通知を受けたときは、当該通知を受けた日から二十日以内で、かつ、できる限り短い期間内に、その完成を確認するための検査を完了しなければならない。
2 元請負人は、前項の検査によつて建設工事の完成を確認した後、下請負人が申し出たときは、直ちに、当該建設工事の目的物の引渡しを受けなければならない。ただし、下請契約において定められた工事完成の時期から二十日を経過した日以前の一定の日に引渡しを受ける旨の特約がされている場合には、この限りでない。
(特定建設業者の下請代金の支払期日等)
第二十四条の五 特定建設業者が注文者となつた下請契約(下請契約における請負人が特定建設業者又は資本金額が政令で定める金額以上の法人であるものを除く。以下この条において同じ。)における下請代金の支払期日は、前条第二項の申出の日(同項ただし書の場合にあつては、その一定の日。以下この条において同じ。)から起算して五十日を経過する日以前において、かつ、できる限り短い期間内において定められなければならない。
2 特定建設業者が注文者となつた下請契約において、下請代金の支払期日が定められなかつたときは前条第二項の申出の日が、前項の規定に違反して下請代金の支払期日が定められたときは同条第二項の申出の日から起算して五十日を経過する日が下請代金の支払期日と定められたものとみなす。
3 特定建設業者は、当該特定建設業者が注文者となつた下請契約に係る下請代金の支払につき、当該下請代金の支払期日までに一般の金融機関(預金又は貯金の受入れ及び資金の融通を業とする者をいう。)による割引を受けることが困難であると認められる手形を交付してはならない。
4 特定建設業者は、当該特定建設業者が注文者となつた下請契約に係る下請代金を第一項の規定により定められた支払期日又は第二項の支払期日までに支払わなければならない。当該特定建設業者がその支払をしなかつたときは、当該特定建設業者は、下請負人に対して、前条第二項の申出の日から起算して五十日を経過した日から当該下請代金の支払をする日までの期間について、その日数に応じ、当該未払金額に建設省令で定める率を乗じて得た金額を遅延利息として支払わなければならない。
(下請負人に対する特定建設業者の指導等)
第二十四条の六 発注者から直接建設工事を請け負つた特定建設業者は、当該建設工事の下請負人が、その下請負に係る建設工事の施工に関し、この法律の規定又は建設工事の施工若しくは建設工事に従事する労働者の使用に関する法令の規定で政令で定めるものに違反しないよう、当該下請負人の指導に努めるものとする。
2 前項の特定建設業者は、その請け負つた建設工事の下請負人である建設業を営む者が同項に規定する規定に違反していると認めたときは、当該建設業を営む者に対し、当該違反している事実を指摘して、その是正を求めるように努めるものとする。
3 第一項の特定建設業者が前項の規定により是正を求めた場合において、当該建設業を営む者が当該違反している事実を是正しないときは、同項の特定建設業者は、当該建設業を営む者が建設業者であるときはその許可をした建設大臣又は都道府県知事に、その他の建設業を営む者であるときはその建設工事の現場を管轄する都道府県知事に、すみやかに、その旨を通報しなければならない。
第二十五条の九第一項中「、第二十五条の十五第二項に規定するもののほか」を削り、「登録」を「許可」に改め、同条第二項中「登録」を「許可」に改め、同項に次の二号を加える。
三 当事者の双方が許可を受けないで建設業を営む者である場合であつて、その紛争に係る建設工事の現場が当該都道府県の区域内にあるとき。
四 前項第三号に掲げる場合及び第二号に掲げる場合のほか、当事者の一方のみが許可を受けないで建設業を営む者である場合であつて、その紛争に係る建設工事の現場が当該都道府県の区域内にあるとき。
第二十五条の十五第二項を削る。
第二十五条の十九を次のように改める。
第二十五条の十九 削除
第二十六条の見出しを「(主任技術者の設置等)」に改め、同条第二項中「建設業者は、」を削り、「専任の主任技術者を置かなければならない」を「前二項の規定により置かなければならない主任技術者又は監理技術者は、工事現場ごとに、専任の者でなければならない」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項中「建設業者は、」の下に「その請け負つた」を加え、「第五条第二項各号の一」を「当該建設工事に関し第七条第二号イ、ロ又はハ」に、「於ける」を「おける」に改め、同項の次に次の一項を加える。
2 発注者から直接建設工事を請け負つた特定建設業者は、当該建設工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の額(当該下請契約が二以上あるときは、それらの請負代金の額の総額)が第三条第一項第二号の政令で定める金額以上になる場合においては、前項の規定にかかわらず、当該建設工事に関し第七条第二号イ、ロ又はハに該当し、かつ、第十五条第二号イ又はロに該当する者で当該工事現場における建設工事の施工の技術上の管理をつかさどるもの(以下「監理技術者」という。)を置かなければならない。
第二十六条の次に次の一条を加える。
第二十六条の二 土木工事業又は建築工事業を営む者は、土木一式工事又は建築一式工事を施工する場合において、土木一式工事又は建築一式工事以外の建設工事(第三条第一項ただし書の政令で定める軽微な建設工事を除く。)を施工するときは、当該建設工事に関し第七条第二号イ、ロ又はハに該当する者で当該工事現場における当該建設工事の施工の技術上の管理をつかさどるものを置いて自ら施工する場合のほか、当該建設工事に係る建設業の許可を受けた建設業者に当該建設工事を施工させなければならない。
2 建設業者は、許可を受けた建設業に係る建設工事に附帯する他の建設工事(第三条第一項ただし書の政令で定める軽微な建設工事を除く。)を施工する場合においては、当該建設工事に関し第七条第二号イ、ロ又はハに該当する者で当該工事現場における当該建設工事の施工の技術上の管理をつかさどるものを置いて自ら施工する場合のほか、当該建設工事に係る建設業の許可を受けた建設業者に当該建設工事を施工させなければならない。
第二十七条の三第二項中「注文者」を「発注者」に改める。
第二十八条第一項中「登録」を「許可」に、「左の」を「次の」に、「この法律若しくはこの法律に基く政令若しくは省令」を「この法律の規定(第十九条の三、第十九条の四及び第二十四条の三から第二十四条の五までを除く。)」に改め、同項に後段として次のように加える。
特定建設業者が第四十一条第二項又は第三項の規定による勧告に従わない場合において必要があると認めるときも、同様とする。
第二十八条第一項第一号中「故意又は過失により建設工事の施工を粗雑にした」を「建設工事を適切に施工しなかつた」に、「虞」を「おそれ」に改め、同項第三号中「その役員」を「当該法人又はその役員」に、「その営業所を代表する者」を「政令で定める使用人」に改め、「法令に違反して罰金以上の刑に処せられ、又は建設工事に関する」を削り、同項第五号中「第二十六条第二項」を「第二十六条第一項又は第二項」に改め、「主任技術者」の下に「又は監理技術者」を加え、「且つ」を「かつ」に改め、同項第六号を次のように改める。
六 建設業者が、第三条第一項の規定に違反して同項の許可を受けないで建設業を営む者と下請契約を締結したとき。
第二十八条第一項に次の二号を加える。
七 建設業者が、特定建設業者以外の建設業を営む者と下請代金の額が第三条第一項第二号の政令で定める金額以上となる下請契約を締結したとき。
八 建設業者が、情を知つて、第三項の規定により営業の停止を命ぜられている者又は第二十九条の四第一項の規定により営業を禁止されている者と当該停止され、又は禁止されている営業の範囲に係る下請契約を締結したとき。
第二十八条第四項及び第五項を削り、同条第三項中「第一項第一号に該当する建設業者」を「第一項第一号若しくは第三号に該当する建設業者又は第二項第一号に該当する第三条第一項の許可を受けないで建設業を営む者」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項中「前項各号」を「第一項各号の一」に、「、又は前項」を「若しくは同項」に改め、「従わないとき」の下に「又は建設業を営む者が前項各号の一に該当するとき若しくは同項の規定による指示に従わないとき」を加え、「当該建設業者」を「その者」に、「六月以内」を「一年以内」に、「若しくは」を「又は」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 都道府県知事は、その管轄する区域内で建設工事を施工している第三条第一項の許可を受けないで建設業を営む者が次の各号の一に該当する場合においては、当該建設業を営む者に対して、必要な指示をすることができる。
一 建設工事を適切に施工しなかつたために公衆に危害を及ぼしたとき、又は危害を及ぼすおそれが大であるとき。
二 請負契約に関し著しく不誠実な行為をしたとき。
第二十九条の前の見出し中「登録」を「許可」に改め、同条第一項中「登録」を「許可」に、「左の」を「次の」に改め、同項第一号及び第二号を次のように改める。
一 一般建設業の許可を受けた建設業者にあつては第七条第一号又は第二号、特定建設業者にあつては同条第一号又は第十五条第二号に規定する要件を欠くに至つた場合
二 第八条第一号又は第五号から第八号まで(第十七条において準用する場合を含む。)のいずれかに該当するに至つた場合
第二十九条第一項第二号の次に次の一号を加える。
二の二 第九条各号(第十七条において準用する場合を含む。)の一に該当する場合において一般建設業の許可又は特定建設業の許可を受けないとき。
第二十九条第一項第三号中「登録」を「許可」に改め、同項第四号を次のように改める。
四 第十二条各号(第十七条において準用する場合を含む。)の一に該当するに至つた場合
第二十九条第一項第五号中「第八条第一項の規定による登録」を「第三条第一項の許可(同条第三項の許可の更新を含む。)」に改め、同条第六号中「同条第二項」を「同条第三項」に改め、「(同条第四項において準用する場合を含む。)」を削り、同条第二項を削る。
第二十九条の二中「登録」を「許可」に改め、同条の次に次の二条を加える。
(許可の取消し等の場合における建設工事の措置)
第二十九条の三 第三条第三項の規定により建設業の許可がその効力を失つた場合にあつては当該許可に係る建設業者であつた者又はその一般承継人は、第二十八条第三項の規定により営業の停止を命ぜられた場合又は前二条の規定により建設業の許可を取り消された場合にあつては当該処分を受けた者又はその一般承継人は、許可がその効力を失う前又は当該処分を受ける前に締結された請負契約に係る建設工事に限り施工することができる。この場合において、これらの者は、許可がその効力を失つた後又は当該処分を受けた後、二週間以内に、その旨を当該建設工事の注文者に通知しなければならない。
2 特定建設業者であつた者又はその一般承継人若しくは特定建設業者の一般承継人が前項の規定により建設工事を施工する場合においては、第十六条の規定は、適用しない。
3 建設大臣又は都道府県知事は、第一項の規定にかかわらず、公益上必要があると認めるときは、当該建設工事の施工の差止めを命ずることができる。
4 第一項の規定により建設工事を施工する者で建設業者であつたもの又はその一般承継人は、当該建設工事を完成する目的の範囲内においては、建設業者とみなす。
5 建設工事の注文者は、第一項の規定により通知を受けた日又は同項に規定する許可がその効力を失つたこと、若しくは処分があつたことを知つた日から三十日以内に限り、その建設工事の請負契約を解除することができる。
(営業の禁止)
第二十九条の四 建設大臣又は都道府県知事は、建設業者その他の建設業を営む者に対して第二十八条第三項の規定により営業の停止を命ずる場合においては、その者が法人であるときはその役員及び当該処分の原因である事実について相当の責任を有する政令で定める使用人(当該処分の日前六十日以内においてその役員又はその政令で定める使用人であつた者を含む。次項において同じ。)に対して、個人であるときはその者及び当該処分の原因である事実について相当の責任を有する政令で定める使用人(当該処分の日前六十日以内においてその政令で定める使用人であつた者を含む。次項において同じ。)に対して、当該停止を命ずる範囲の営業について、当該停止を命ずる期間と同一の期間を定めて、新たに営業を開始すること(当該停止を命ずる範囲の営業をその目的とする法人の役員になることを含む。)を禁止しなければならない。
2 建設大臣又は都道府県知事は、第二十九条第五号又は第六号に該当することにより建設業者の許可を取り消す場合においては、当該建設業者が法人であるときはその役員及び当該処分の原因である事実について相当の責任を有する政令で定める使用人に対して、個人であるときは当該処分の原因である事実について相当の責任を有する政令で定める使用人に対して、当該取消しに係る建設業について、二年間、新たに営業(第三条第一項ただし書の政令で定める軽微な建設工事のみを請け負うものを除く。)を開始することを禁止しなければならない。
第三十条中「各号」を「各号の一」に、「登録」を「許可」に、「若しくは都道府県知事又は建設業者が建設業を営んでいる地を管轄する都道府県知事」を「又は都道府県知事」に改め、同条に次の一項を加える。
2 第三条第一項の許可を受けないで建設業を営む者に第二十八条第二項各号の一に該当する事実があるときは、その利害関係人は、当該建設業を営む者が当該建設工事を施工している地を管轄する都道府県知事に対し、その事実を申告し、適当な措置をとるべきことを求めることができる。
第三十一条第一項中「(建設大臣の登録を受けた者を除く。)」を削る。
第三十二条第一項中「第十一条第一項(第十三条第二項において準用する場合を含む。)、第十五条第一項第二号、第二十八条第一項若しくは第二項(同条第四項において準用する場合を含む。)又は第二十九条」を「第二十八条第一項から第三項まで、第二十九条又は第二十九条の四第一項若しくは第二項」に、「当該建設業者」を「当該処分をしようとする建設業者その他の建設業を営む者、役員又は政令で定める使用人」に、「行い」を「行ない」に、「但し」を「ただし」に、「行わない」を「行なわない」に改め、同条第二項を削る。
第四十条中「第十七条の二第一項又は第十七条の七の規定により称することができる名称」を「許可を受けた別表の下欄の区分による建設業の名称、一般建設業又は特定建設業の別」に改める。
第四十条の二から第四十二条までを次のように改める。
(表示の制限)
第四十条の二 建設業を営む者は、当該建設業について、第三条第一項の許可を受けていないのに、その許可を受けた建設業者であると明らかに誤認されるおそれのある表示をしてはならない。
(建設業を営む者及び建設業者団体に対する指導、助言及び勧告)
第四十一条 建設大臣又は都道府県知事は、建設業を営む者又は第二十七条の六の届出のあつた建設業者団体に対して、建設工事の適正な施工を確保し、又は建設業の健全な発達を図るために必要な指導、助言及び勧告を行なうことができる。
2 特定建設業者が発注者から直接請け負つた建設工事の全部又は一部を施工している他の建設業を営む者が、当該建設工事の施工のために使用している労働者に対する賃金の支払を遅滞した場合において、必要があると認めるときは、当該特定建設業者の許可をした建設大臣又は都道府県知事は、当該特定建設業者に対して、支払を遅滞した賃金のうち当該建設工事における労働の対価として適正と認められる賃金相当額を立替払することその他の適切な措置を講ずることを勧告することができる。
3 特定建設業者が発注者から直接請け負つた建設工事の全部又は一部を施工している他の建設業を営む者が、当該建設工事の施工に関し他人に損害を加えた場合において、必要があると認めるときは、当該特定建設業者の許可をした建設大臣又は都道府県知事は、当該特定建設業者に対して、当該他人が受けた損害につき、適正と認められる金額を立替払することその他の適切な措置を講ずることを勧告することができる。
(公正取引委員会への措置請求等)
第四十二条 建設大臣又は都道府県知事は、その許可を受けた建設業者が第十九条の三、第十九条の四、第二十四条の三第一項、第二十四条の四又は第二十四条の五第三項若しくは第四項の規定に違反している事実があり、その事実が私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第十九条の規定に違反していると認めるときは、公正取引委員会に対し、同法の規定に従い適当な措置をとるべきことを求めることができる。
2 建設大臣又は都道府県知事は、中小企業者(中小企業基本法(昭和三十八年法律第百五十四号)第二条に規定する中小企業者をいう。次条において同じ。)である下請負人と下請契約を締結した元請負人について、前項の規定により措置をとるべきことを求めたときは、遅滞なく、中小企業庁長官にその旨を通知しなければならない。
第四十二条の次に次の一条を加える。
第四十二条の二 中小企業庁長官は、中小企業者である下請負人の利益を保護するため特に必要があると認めるときは、元請負人若しくは下請負人に対しその取引に関する報告をさせ、又はその職員に元請負人若しくは下請負人の営業所その他営業に関係のある場所に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により職員が立ち入るときは、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
3 中小企業庁長官は、第一項の規定による報告又は検査の結果中小企業者である下請負人と下請契約を締結した元請負人が第十九条の三、第十九条の四、第二十四条の三第一項、第二十四条の四又は第二十四条の五第三項若しくは第四項の規定に違反している事実があり、その事実が私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第十九条の規定に違反していると認めるときは、公正取引委員会に対し、同法の規定に従い適当な措置をとるべきことを求めることができる。
4 中小企業庁長官は、前項の規定により措置をとるべきことを求めたときは、遅滞なく、当該元請負人につき第三条第一項の許可をした建設大臣又は都道府県知事に、その旨を通知しなければならない。
第四十五条第一項中「左の」を「次の」に、「一年以下」を「三年以下」に、「十万円以下」を「三十万円以下」に改め、同項第一号中「第十条」を「第三条第一項」に、「登録」を「許可」に改め、同号の次に次の一号を加える。
一の二 第十六条の規定に違反して下請契約を締結した者
第四十五条第一項第二号中「第二十八条第二項」を「第二十八条第三項」に改め、「(同条第四項において準用する場合を含む。)」を削り、同号の次に次の一号を加える。
二の二 第二十九条の四第一項の規定による営業の禁止の処分に違反して建設業を営んだ者
第四十五条第一項第三号中「基いて」を「基づいて」に、「第八条第一項の規定による登録」を「第三条第一項の許可(同条第三項の許可の更新を含む。)」に改める。
第四十六条中「左の」を「次の」に改め、同条第一号中「第六条の規定」を「第五条(第十七条において準用する場合を含む。)の規定」に、「登録申請書」を「許可申請書」に、「第七条の規定」を「第六条(第十七条において準用する場合を含む。)の規定」に改め、同条第二号中「第十三条第一項又は第三項から第五項までの規定」を「第十一条第一項から第四項まで(第十七条において準用する場合を含む。)の規定」に改め、同条第三号中「第十三条第六項の規定」を「第十一条第五項(第十七条において準用する場合を含む。)の規定」に改める。
第四十七条中「左の」を「次の」に改め、第一号から第三号までを次のように改める。
一 第二十六条第一項から第三項までの規定による主任技術者又は監理技術者を置かなかつた者
二 第二十六条の二の規定に違反した者
三 第二十九条の三第一項後段の規定による通知をしなかつた者
第四十七条第四号及び第五号中「第三十一条第一項」の下に「又は第四十二条の二第一項」を加える。
第四十九条中「左の」を「次の」に改め、同条第一号中「第十四条の規定」を「第十二条(第十七条において準用する場合を含む。)の規定」に改め、同条中第二号から第四号までを削り、第五号を第二号とし、第六号を第三号とし、第三号の次に次の一号を加える。
四 第四十条の二の規定に違反した者
別表を次のように改める。
別表
土木一式工事
土木工事業
建築一式工事
建築工事業
大工工事
大工工事業
左官工事
左官工事業
とび・土工・コンクリート工事
とび・土工工事業
石工事
石工事業
屋根工事
屋根工事業
電気工事
電気工事業
管工事
管工事業
タイル・れんが・ブロック工事
タイル・れんが・ブロック工事業
鋼構造物工事
鋼構造物工事業
鉄筋工事
鉄筋工事業
ほ装工事
ほ装工事業
しゆんせつ工事
しゆんせつ工事業
板金工事
板金工事業
ガラス工事
ガラス工事業
塗装工事
塗装工事業
防水工事
防水工事業
内装仕上工事
内装仕上工事業
機械器具設置工事
機械器具設置工事業
熱絶縁工事
熱絶縁工事業
電気通信工事
電気通信工事業
造園工事
造園工事業
さく井工事
さく井工事業
建具工事
建具工事業
水道施設工事
水道施設工事業
消防施設工事
消防施設工事業
清掃施設工事
清掃施設工事業
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して一年を経過した日から施行する。
(経過措置)
2 この法律の施行の際現にこの法律による改正後の建設業法(以下「新法」という。)第二条第一項及び第二項の規定により新たに建設業となる事業を営んでいる者は、この法律の施行の日から六十日間は、新法第三条第一項の許可(以下「新法の許可」という。)を受けないでも、引き続き当該建設業を営むことができる。その者がその期間内に当該許可の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請に対し許可をするかどうかの処分がある日まで、同様とする。
3 前項の規定により引き続き建設業を営むことができる者が、同項前段に規定する期間内に新法の許可を受けなかつた場合においては、その者は、新法第三条第一項の規定にかかわらず、当該期間内に新法の許可の申請をしてその期間が経過する際まだ申請に対し許可をするかどうかの処分がされていないときはこの法律の施行の日から当該処分がある日まで、その他のときはこの法律の施行の日から六十日を経過する日までの間に締結した請負契約に係る建設工事に限り、施工することができる。
4 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の建設業法(以下「旧法」という。)の規定により登録を受けて建設業を営んでいる者(新法第三条第一項ただし書の規定により、新法の許可を受けないで建設業を営むことができる者に該当するものを除く。)は、この法律の施行の日から二年間は、新法の許可を受けないでも、引き続き当該登録(その更新を含む。)を受けている限り、旧法第二条第一項に規定する建設工事に係る建設業を引き続き営むことができる。その者がその期間内に当該許可の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請に対し許可をするかどうかの処分がある日まで、同様とする。
5 前項の場合において、同項の登録を受けて建設業を営んでいる者の営む旧法第二条第一項に規定する建設工事については、この法律附則に別段の定めがあるものを除くほか、なお従前の例による。
6 附則第四項の規定により引き続き建設業を営むことができる者は、同項前段に規定する期間内においても新法の許可を受けることができるものとし、その者がその期間内に新法の許可を受けたときは、その者に係る前項の規定によりその例によるものとされる旧法第八条第一項の規定による登録は、その効力を失う。
7 建設大臣又は都道府県知事は、前項の規定により新法の許可を申請した者が新法第七条第三号及び第四号に掲げる基準に適合しているかどうかを審査する場合には、その者の建設業についての実績を配慮しなければならない。
8 新法第二条第四項及び第五項、第三章(第二十四条の五及び第二十四条の六を除く。)並びに第三章の二の規定(第二十五条の十三第三項の規定に係る罰則を含む。)は、附則第四項の規定により引き続き建設業を営むことができる者についても、適用する。この場合においては、その引き続き建設業を営むことができる者を新法の建設業者とみなすものとし、新法第二十五条の九第一項及び第二項中「許可」とあるのは、「登録」とする。
9 附則第四項の規定により引き続き建設業を営むことができる者が、同項前段に規定する期間内に新法の許可を受けた場合においては、その者は、当該許可を受ける前に締結した請負契約に係る旧法第二条第一項に規定する建設工事を施工することができる。
10 附則第四項の規定により引き続き建設業を営むことができる者が、同項前段に規定する期間内に新法の許可を受けなかつた場合において、当該期間内に新法の許可の申請をしてその期間が経過する際まだ申請に対し許可をするかどうかの処分がされていないときはこの法律の施行の日から当該処分がある日まで、その他のときはこの法律の施行の日から二年を経過する日までの間に締結した請負契約があるときは、当該請負契約に係る建設工事の施工に関しては、その者につき当該処分がある日又は当該期間が経過する日において附則第五項の規定によりその例によるものとされる旧法第十五条第一項の規定による登録の抹消があつたものとみなし、なお従前の例による。
11 この法律の施行の際旧法第二十五条の十九第一項の規定による異議の申出がされている事件の処理については、なお従前の例による。
12 新法の許可を受けた建設業者が、旧法の建設業者であつた間に旧法第二十八条第一項に規定する場合に該当した場合における当該建設業者に対する処分及び注文者に対する勧告については、新法第二十八条第一項に規定する相当の場合に該当したものとみなして、新法第二十八条及び第二十九条の規定を適用する。この場合において、新法第二十八条第三項中「一年以内」とあるのは、「六月以内」とする。
13 旧法第二十九条第一項第五号又は第六号に該当した場合における同項の規定による登録の取消しは、新法第八条(第十七条において準用する場合を含む。)の規定の適用については、新法第二十九条第五号又は第六号に該当した場合における同条の規定による許可の取消しとみなす。
14 この法律の施行前にした行為及びこの法律附則の規定により従前の例によることとされる建設工事に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(登録免許税法の一部改正)
15 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。
附則第八条に次の一項を加える。
5 建設業法の一部を改正する法律(昭和四十六年法律第三十一号)附則第四項の規定により引き続き建設業を営むことができる者で建設大臣の登録を受けているものが、同項前段に規定する期間内に同法による改正後の建設業法第五条(同法第十七条において準用する場合を含む。)の規定による許可の申請をし、当該申請に係る同法第三条第一項の建設大臣の許可を受ける場合における当該許可に係る登録免許税の課税標準及び税率は、建設業法の一部を改正する法律による改正後の登録免許税法第九条の規定にかかわらず、当該許可件数一件につき一万円とする。
別表第一中
四十四 建設業者の登録
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第八条第一項(登録の実施)の登録で建設大臣の備える建設業者登録簿にするもの(更新の登録を除く。)
登録件数
一件につき五万円
四十四 建設業の許可
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第三条第一項(建設業の許可)の建設大臣がする建設業(同法別表の下欄に掲げる建設業をいう。以下この号において同じ。)の許可(許可の更新及び次の区分ごとに他の建設業についてすでに建設大臣の許可がされている場合における許可を除くものとし、二以上の建設業について同時に建設大臣の許可がされる場合には、次の区分ごとにこれらの許可を一の許可とみなす。)
(一) 建設業法第三条第一項第一号に掲げる者に係る同項の許可
許可件数
一件につき五万円
(二) 建設業法第三条第一項第二号に掲げる者に係る同項の許可
許可件数
一件につき五万円
に改める。
内閣総理大臣 佐藤栄作
大蔵大臣 福田赳夫
通商産業大臣 宮沢喜一
建設大臣 根本龍太郎