(施行期日)
第一条 この法律は、昭和四十三年五月一日から施行する。
(一般的経過規定)
第二条 この法律の施行前に課した、又は課すべきであつた酒税については、なお従前の例による。
(税率の特例)
第三条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から昭和四十六年三月三十一日までの間に酒類の製造場から移出され、又は保税地域から引き取られる酒類のうち、改正後の酒税法(以下「新酒税法」という。)に規定するウイスキー一級若しくは二級又はブランデー一級若しくは二級に該当する酒類で同法第二十二条の二第一項に規定する政令で定める金額をこえるものについては、同項の規定にかかわらず、同法第二十二条の規定を適用する。
(酒類の種類等に係る経過規定)
第四条 この法律の施行の際、酒類の製造場に、現存する酒類のうち、改正前の酒税法(以下「旧酒税法」という。)第三条第九号ロの規定に該当する酒類でその原料中発芽させた穀類の重量が水以外の原料の重量の百分の十五以上百分の二十未満のもの(酒類の原料とするものに限る。)その他当該酒類の種類がこの法律の施行により旧酒税法の規定による種類と異なる種類となるもので政令で定めるもの(酒類の原料とするものに限る。)に係る当該酒類の種類については、昭和四十六年三月三十一日までの間、なお従前の例による。
2 この法律の施行の際、旧酒税法の規定によるウイスキー、ブランデー又はスピリッツのうちこの法律の施行により従前の種類と異なる種類となるもので政令で定めるものにつき旧酒税法の規定により製造免許又は販売業免許を受けていた者は、この法律の施行の際、政令で定めるところにより新酒税法の規定により酒類の製造免許又は販売業免許を受けたものとみなす。
(届出に係る経過規定)
第五条 施行日から昭和四十六年三月三十一日までの間に、酒類製造者又は酒類販売業者が、酒類の製造場又は保税地域以外の場所でウイスキー一級若しくは二級又はブランデー一級若しくは二級に該当する酒類を詰め替え又は改装する場合には、新酒税法第五十条の二の規定による届出を要しない。
2 酒類製造者又は酒類販売業者が、新酒税法第二十二条の二第一項の表の酒類欄に掲げる酒類(前項に規定する酒類を除く。)について施行日以後十日以内に同法第五十条の二第二号に掲げる行為をする場合には、同条の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、その旨を、施行日から十日以内に、当該場所の所在地の所轄税務署長に届け出なければならない。
3 前項の規定による届出をした者は、施行日に新酒税法第五十条の二の規定による届出をしたものとみなす。
(未納税移出等に係る経過規定)
第六条 次の各号に掲げる酒類のうち、施行日前に酒類の製造場から移出されたもので、酒税法第二十八条第三項(同法第二十九条第三項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の届出又は承認に係るもの(当該届出又は承認に係る同法第二十八条第三項各号に掲げる日が施行日以後に到来するものに限る。)について、当該各号に掲げる日までに同項に規定する書類が提出されなかつた場合における当該酒類に係る酒税の税率は、新酒税法の税率とする。
一 清酒特級(当該清酒についての新酒税法の税率により算出した場合の酒税額が旧酒税法の税率により算出した場合の酒税額をこえることとなるものに限る。)
四 ウイスキー類(新酒税法第三条第九号に規定するウイスキー類をいい、当該ウイスキー類について同法の税率により算出した場合の酒税額が旧酒税法の税率により算出した場合の酒税額をこえることとなるものに限る。)
五 スピリッツ(新酒税法第四条第一項に規定するスピリッツをいい、当該スピリッツについて同法の税率により算出した場合の酒税額が旧酒税法の税率により算出した場合の酒税額をこえることとなるものに限る。)
六 発ぽう酒(新酒税法第二十二条第一項第十号イ(1)又は(2)に該当するものに限る。)
2 ウイスキー一級若しくは二級又はブランデー一級若しくは二級に該当する酒類で新酒税法第二十二条の二第一項に規定する政令で定める金額をこえるもの(以下「従価税率適用ウイスキー一級等」という。)のうち、昭和四十六年四月一日前に酒類の製造場から移出されたもので、同法第二十八条第三項の届出又は承認に係るもの(当該届出又は承認に係る同項各号に掲げる日が同年四月一日以後に到来するものに限る。)について、当該各号に掲げる日までに同項に規定する書類が提出されなかつた場合における当該酒類に係る酒税の税率は、同法第二十二条の二第一項の税率とする。
(未納税引取等に係る経過規定)
第七条 次の表の上欄に掲げる法律の規定により酒税の免除を受けて施行日前に保税地域から引き取られた前条第一項各号に掲げる酒類について、施行日以後に同表の下欄に掲げる法律の規定に該当することとなつた場合における酒税の税率は、新酒税法の税率とする。
免除の規定 |
追徴の規定 |
酒税法第二十八条の二第一項 |
同法第二十八条の二第六項 |
輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(昭和三十年法律第三十七号)第十一条第一項 |
同法第十一条第三項 |
輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第十二条第一項 |
同法第十二条第三項 |
輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第十三条第一項 |
同法第十三条第三項において準用する関税定率法(明治四十三年法律第五十四号)第十五条第二項、第十六条第二項又は第十七条第三項 |
日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律(昭和二十七年法律第百十二号)第七条(日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律(昭和二十九年法律第百四十九号)第四条において準用する場合を含む。) |
日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律第八条(日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律第四条において準用する場合を含む。) |
2 前項の表の上欄に掲げる法律の規定により酒税の免除を受けて施行日前に保税地域から引き取られた新酒税法第三条第五号、第九号又は第十号に規定するしようちゆう、ウイスキー類又はスピリッツ類(これらの酒類について同法の税率により算出した場合の酒税額が旧酒税法の税率により算出した場合の酒税額に満たないものに限る。)について、施行日以後に同表の下欄に掲げる法律の規定に該当することとなつた場合における酒税の税率は、なお従前の例による。
3 第一項の表の上欄に掲げる法律の規定により酒税の免除を受けて昭和四十六年四月一日前に保税地域から引き取られた従価税率適用ウイスキー一級等について、同日以後に同表の下欄に掲げる法律の規定に該当することとなつた場合における酒税の税率は、新酒税法第二十二条の二第一項の税率とする。
(手持品課税)
第八条 次の表の上欄に掲げる酒類を同表の中欄に掲げる日に酒類の製造場又は保税地域以外の場所において所持する酒類の製造者又は販売業者がある場合において、その数量の合計がそれぞれ同表の下欄に掲げる数量以上であるときは、当該酒類については、その者が酒類製造者としてこれをその日に酒類の製造場から移出したものとみなして、酒税を課する。
上欄 |
中欄 |
下欄 |
附則第六条第一項各号に掲げる酒類 |
新酒税法施行の日 |
九百リットル |
従価税率適用ウイスキー一級等 |
当該従価税率適用ウイスキー一級等に新酒税法第二十二条の二第一項の規定が適用されることとなる日 |
九十リットル |
2 前項の場合においては、次の各号に掲げる酒類の区分に応じ、当該各号に掲げる金額をその税額とする。
一 附則第六条第一項各号に掲げる酒類 新酒税法の税率により算出した金額と旧酒税法の税率により算出した金額との差額に相当する金額
二 従価税率適用ウイスキー一級等で新酒税法第二十二条の二第一項の規定が適用されることとなる日に前項の規定に該当することとなるもの 同条第一項の税率により算出した金額と同法第二十二条の税率により算出した金額との差額に相当する金額
3 第一項の規定による酒税額については、税務署長は、その所轄区域内に所在する貯蔵場所にある同項の規定に該当する酒類(同一の日に同項の規定に該当することとなつたものに限る。)に係る酒税額の合計額が、同一人につき、三万円以下のときは、その該当することとなつた日の属する月の翌月末日限り、三万円をこえるときは、次の各号に掲げる区分に応じ、当該翌月の一日から当該各号に掲げる期間内の各月にその税額を等分して、それぞれその月の末日を納期限として、これを徴収する。
二 その税額が十万円をこえ三十万円以下のとき。三月
三 その税額が三十万円をこえ五十万円以下のとき。四月
4 第一項に規定する者は、その所持する酒類で同項の規定に該当するものの貯蔵場所並びに貯蔵場所ごとに税率の適用区分及び当該区分ごとの数量又は価額その他政令で定める事項を記載した申告書を、当該酒類が同項の規定により製造場から移出されたものとみなされた日から一月以内に、その貯蔵場所の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。
5 次の各号に掲げる場合において、当該各号に掲げる酒類製造者が、政令で定めるところにより、当該酒類が第一項の規定による酒税額を徴収された、又は徴収されるべきものであることにつき、当該酒類のもどし入れ又は移入に係る酒類の製造場の所在地の所轄税務署長の確認を受けたときは、当該酒税額は、酒税法第三十条の規定に準じて、当該酒類につき当該酒類製造者が納付した、又は納付すべき酒税額(第二号に該当する場合は、同号に規定する他の酒類の製造場からの移出により納付された、若しくは納付されるべき又は保税地域からの引取りにより納付された、若しくは納付されるべき若しくは徴収された、若しくは徴収されるべき酒税額)にあわせて、その者に係る酒税額から控除し、又はその者に還付する。
一 酒類製造者がその製造場から移出した酒類で、第一項の規定により酒税額を徴収された、又は徴収されるべきものが当該製造場にもどし入れられた場合 同項の規定の適用がないものとした場合における当該酒類の酒類製造者
二 前号に該当する場合を除き、酒類製造者が、他の酒類の製造場から移出され、又は保税地域から引き取られた酒類で第一項の規定により酒税額を徴収された、又は徴収されるべきものを酒類の製造場に移入し、当該酒類をその移入した製造場からさらに移出した場合 当該酒類製造者
(罰則に係る経過規定)
第九条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる酒税に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。