農地開発機械公団法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第113号
公布年月日: 昭和40年6月2日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

畜産、特に酪農の振興対策の一環として、農地開発機械公団に共同利用模範牧場の建設及び売り渡し事業を行わせることとした。畜産の生産性向上には、草地資源の開発利用促進と自給飼料資源に基づく多頭数飼養の推進が必要である。公団が農林大臣の指示に従い、牧場施設と経営手段の整備を一体的に行い、経営の安定化を図るとともに、草地開発方式のモデルを確立する。また、草地の共同利用を基礎とする多頭数飼養経営や地方公共団体等による乳牛等の集団的育成事業のモデルとすることを目的とする。

参照した発言:
第48回国会 衆議院 農林水産委員会 第4号

審議経過

第48回国会

衆議院
(昭和40年2月16日)
参議院
(昭和40年2月16日)
衆議院
(昭和40年3月31日)
(昭和40年4月6日)
(昭和40年4月7日)
(昭和40年4月8日)
(昭和40年4月13日)
(昭和40年4月13日)
参議院
(昭和40年5月11日)
(昭和40年5月19日)
(昭和40年5月25日)
衆議院
(昭和40年6月1日)
参議院
(昭和40年6月1日)
(昭和40年6月1日)
農地開発機械公団法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和四十年六月二日
内閣総理大臣 佐藤栄作
法律第百十三号
農地開発機械公団法の一部を改正する法律
農地開発機械公団法(昭和三十年法律第百四十二号)の一部を次のように改正する。
目次中「第三十八条」を「第三十八条の二」に改める。
第一条中「農地の造成」を「農用地の造成」に、「その効果的な運用を行い」を「その効果的な運用を行なうとともに、農事組合法人等が行なう乳牛又は肉用牛の飼養の事業の用に供する草地及び農業用施設の造成等を一体として行ない」に改める。
第七条中「理事三人以内」を「理事四人以内」に改める。
第八条に次の一項を加える。
4 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は農林大臣に意見を提出することができる。
第十八条第一項第一号中「農地」を「農用地」に改め、同項第四号中「前三号」を「前各号」に改め、同号を同項第七号とし、同項第三号中「乳牛の売渡を行うこと。」の下に「(前号に掲げるものを除く。)」を加え、同号を同項第六号とし、同項第二号中「農地」を「農用地」に改め、「工事を行うこと。」の下に「(次号に掲げるものを除く。)」を加え、同号の次に次の三号を加える。
三 農事組合法人若しくは農業(これとあわせ行なう林業を含む。)及びこれに附帯する事業のみを行なうその他の法人で農民が主たる構成員であるもの(農林省令で定めるものに限る。)が行なう乳牛若しくは肉用牛の飼養の事業又は地方公共団体、農業協同組合若しくは農業協同組合連合会が行なう乳牛若しくは肉用牛の育成の事業の用に供する草地(主として家畜の放牧又はその飼料若しくは敷料の採取の目的に供される土地をいう。以下同じ。)につき、委託を受けてその造成又は改良の工事を行なうこと。
四 前号の規定による造成又は改良の工事に係る草地とあわせて同号の飼養の事業又は育成の事業の用に供する畜舎その他の農業用施設の造成及び売渡しを行なうこと。
五 前号の規定による売渡しとあわせて、第三号の飼養の事業に係る乳牛若しくは肉用牛又は同号の飼養の事業若しくは育成の事業の用に供する機械等その他農林省令で定める物の売渡しを行なうこと。
第十八条第二項中「同項第一号及び第二号」を「同項第一号から第四号まで」に、「農地」を「農用地」に改め、同条第三項中「第一項第一号及び第二号並びに」を「同項第一号から第四号まで及び」に改め、同条に次の二項を加える。
4 農林大臣は、公団に対し、第一項第三号から第五号までに掲げる業務につき、これらに係る事業が一体として円滑に行なわれるため必要な指示をすることができる。
5 農林大臣は、第一項第三号又は第五号の規定により農林省令を定めようとするときは、大蔵大臣に協議しなければならない。
第二十四条の見出しを「(借入金及び農地開発機械公団債券)」に改め、同条に次の六項を加える。
5 公団は、次条第一項に規定する場合のほか、農林大臣の認可を受けて、農地開発機械公団債券(以下「債券」という。)を発行することができる。
6 債券の債権者及び公団に対して資金の貸付けをしている国際復興開発銀行は、公団の財産について他の債権者に先だつて自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
7 前項の先取特権の順位は、民法の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。
8 公団は、農林大臣の認可を受けて、債券の発行に関する事務の全部又は一部を銀行又は信託会社に委託することができる。
9 商法(明治三十二年法律第四十八号)第三百九条から第三百十一条まで(受託会社の権限及び義務)の規定は、前項の規定により委託を受けた銀行又は信託会社について準用する。
10 第五項から前項までに定めるもののほか、債券に関し必要な事項は、政令で定める。
第二十五条の見出しを削る。
第二十六条の見出し中「貸付」を「貸付け等」に改め、同条中「貸付をすることができる」を「貸付けをし、又は債券の引受けをすることができる」に改める。
第二十七条に次の一項を加える。
3 政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律第三条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内において、第二十四条第五項の認可を受けて公団の発行する債券に係る債務(国際復興開発銀行等からの外資の受入に関する特別措置に関する法律(昭和二十八年法律第五十一号)第二条第二項又は第三項の規定に基づき政府が保証契約をすることができる債務を除く。)について保証契約をすることができる。
第二十八条中「長期借入金」の下に「及び債券」を加える。
第三十二条第一号中「若しくは第三項ただし書」を「、第三項ただし書、第五項若しくは第八項」に改める。
第六章中第三十八条の次に次の一条を加える。
(他の法令の準用)
第三十八条の二 不動産登記法(明治三十二年法律第二十四号)及び政令で定めるその他の法令については、政令で定めるところにより、公団を国の行政機関とみなして、これらの法令を準用する。
附 則
この法律は、公布の日から起算して六十日をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
大蔵大臣 田中角栄
農林大臣 赤城宗徳
内閣総理大臣 佐藤栄作