簡易生命保険法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第63号
公布年月日: 昭和39年4月20日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

簡易生命保険の保険金の最高制限額を現行の50万円から100万円に、最低制限額を1万円から5万円に引き上げるとともに、新種の特別養老保険制度を創設することを目的とする。最高制限額の引き上げは、社会経済事情の変化に対応し、国民の経済生活の安定と福祉増進を図るためである。また、終戦直後の大量契約の集中満期による事業規模縮小を防ぐ必要がある。特別養老保険は、従来の養老保険の性格を維持しつつ、死亡時の保険金を満期時の2倍とすることで、死亡保障を強化した新しい保険である。

参照した発言:
第46回国会 衆議院 逓信委員会 第3号

審議経過

第46回国会

衆議院
(昭和39年2月14日)
参議院
(昭和39年2月18日)
(昭和39年2月27日)
(昭和39年3月3日)
(昭和39年3月5日)
(昭和39年3月10日)
(昭和39年3月12日)
(昭和39年3月17日)
(昭和39年3月18日)
衆議院
(昭和39年3月25日)
(昭和39年3月26日)
(昭和39年3月27日)
参議院
(昭和39年3月31日)
衆議院
(昭和39年4月1日)
(昭和39年4月3日)
(昭和39年4月9日)
参議院
(昭和39年4月15日)
簡易生命保険法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十九年四月二十日
内閣総理大臣 池田勇人
法律第六十三号
簡易生命保険法の一部を改正する法律
簡易生命保険法(昭和二十四年法律第六十八号)の一部を次のように改正する。
第七条第一項、第八条及び第九条中「又は第十六条の養老保険」を「、第十六条の養老保険又は第十六条の三の特別養老保険」に改める。
第十一条の見出し中「及び養老保険」を「、養老保険及び特別養老保険」に改め、同条中「又は第十六条の養老保険」を「、第十六条の養老保険又は第十六条の三の特別養老保険」に改める。
第十四条中「及び家族保険」を「、家族保険及び特別養老保険」に改める。
第十六条中「支払をするもの」の下に「(第十六条の三に規定するものを除く。)」を加える。
第十六条の二の次に次の一条を加える。
(特別養老保険)
第十六条の三 特別養老保険とは、被保険者の生存中に保険期間が満了し、又はその期間の満了前に被保険者が死亡したことに因り保険金の支払をするものであつて、保険期間の満了前に被保険者が死亡したことに因り支払をする場合の保険金額を保険期間が満了したことに因り支払をする場合の保険金額の二倍の額とするものをいう。
第十七条第一項中「、昭和三十七年三月三十一日までは三十万円、同年四月一日以後は五十万円」を「百万円」に改め、同条第二項中「一万円」を「五万円」に改める。
第十八条第一号中「養老保険」の下に「及び特別養老保険」を加え、同条第三号中「家族保険にあつては、主たる被保険者に係る保険金額」を「家族保険にあつては主たる被保険者に係る保険金額、特別養老保険にあつては保険期間が満了したことに因り支払をする場合の保険金額」に改める。
第二十二条第二項中「又は養老保険」を「、養老保険又は特別養老保険」に改める。
第二十五条第二項第六号中「又は養老保険」を「、養老保険又は特別養老保険」に改め、同項第八号中「養老保険」の下に「又は特別養老保険」を加える。
第三十一条第一項中「これと同額」の下に「(特別養老保険の保険契約にあつては、保険期間が満了したことに因り支払をする場合の保険金額と同額)」を加える。
第三十四条第一項、第三十六条第一項、第三十七条第一項及び第二項並びに第三十八条第一項中「又は養老保険」を「、養老保険又は特別養老保険」に改める。
第四十五条第一項中「第十五条、第十六条又は第十六条の二」を「第十五条から第十六条の三まで」に、「又は家族保険」を「、家族保険又は特別養老保険」に改め、同項第一号から第三号までを次のように改める。
一 両上肢を腕関節以上で失つたとき又は両上肢の用を全く廃したとき。
二 両下肢を足関節以上で失つたとき又は両下肢の用を全く廃したとき。
三 一上肢を腕関節以上で失い、かつ、一下肢を足関節以上で失つたとき又は一上肢及び一下肢の用を全く廃したとき。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 この法律の施行前に効力が発生した簡易生命保険契約に係る保険金額の最低制限額については、なお従前の例による。
郵政大臣 古池信三
内閣総理大臣 池田勇人