輸出硫安売掛金経理臨時措置法
法令番号: 法律第109号
公布年月日: 昭和38年6月21日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

硫安の輸出価格と国内価格の差額(輸出赤字)は、これまで硫安生産業者の輸出会社に対する売掛金として処理されてきた。しかし近年、国際的な輸出競争の激化により輸出赤字が増加し、硫安工業の合理化のため問題解決が求められている。政府は硫安工業対策を決定し、今後の輸出における売掛金計上を中止するとともに、過去の累積売掛金を硫安生産業者に償却させることとした。ただし、巨額の売掛金を一度に償却すると経営上の大きな負担となるため、10年以内の繰り延べ償却を可能とする臨時措置として本法案を提案する。これにより、硫安工業の再建と健全な輸出産業としての育成を図る。

参照した発言:
第43回国会 衆議院 商工委員会 第22号

審議経過

第43回国会

参議院
(昭和38年3月27日)
衆議院
(昭和38年5月7日)
参議院
(昭和38年5月7日)
衆議院
(昭和38年5月28日)
(昭和38年5月31日)
(昭和38年6月4日)
参議院
(昭和38年6月6日)
(昭和38年6月11日)
(昭和38年6月13日)
(昭和38年6月14日)
(昭和38年6月28日)
輸出硫安売掛金経理臨時措置法をここに公布する。
御名御璽
昭和三十八年六月二十一日
内閣総理大臣 池田勇人
法律第百九号
輸出硫安売掛金経理臨時措置法
(取立不能見込額の繰延)
第一条 日本硫安輸出株式会社に対して硫酸アンモニアを売り渡し、その売渡しに係る売掛金を有している者は、当該売掛金のうち取り立てることができないと見込まれる額に相当する金額(以下「取立不能見込額」という。)を、この法律の施行後最初に到来する決算期において、貸借対照表の資産の部に計上することができる。この場合においては、この法律の施行後最初に到来する決算期から十年以内に、毎決算期に均等額以上の償却をしなければならない。
2 前項の規定により取立不能見込額を計上する場合には、輸出硫安繰延損失という名称を用いなければならない。
(配当の限度)
第二条 前条第一項の規定により取立不能見込額を計上した者は、商法(明治三十二年法律第四十八号)第二百九十条第一項の規定により利益の配当をすることができる限度とされた金額から前条第一項の規定により計上された金額を控除した額に相当する金額を限度として利益の配当をすることができる。
2 商法第二百六十六条第一項第一号(違法配当に関する取締役の責任)及び第二百九十条第二項(違法配当の場合の債権者の返還請求)の規定は、前項の場合に準用する。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 この法律は、施行の日から十年以内に廃止するものとする。
通商産業大臣 福田一
内閣総理大臣 池田勇人