行政書士法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第八十六号
公布年月日: 昭和35年5月20日
法令の形式: 法律
行政書士法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十五年五月二十日
内閣総理大臣 岸信介
法律第八十六号
行政書士法の一部を改正する法律
行政書士法(昭和二十六年法律第四号)の一部を次のように改正する。
第十五条第一項中「行政書士会を設立することができる」を「一箇の行政書士会を設立しなければならない」に改める。
第十六条中第六号を第七号とし、第三号から第五号までを一号ずつ繰り下げ、第二号の次に次の一号を加える。
三 入会及び退会に関する規定
第十六条の次に次の三条を加える。
(会則の認可)
第十六条の二 行政書士会の会則を定め、又はこれを変更するには、都道府県知事の認可を受けなければならない。
(入会)
第十六条の三 行政書士は、登録を受けた都道府県の区域内に設立された行政書士会に入会届を提出した時から、当該行政書士会の会員となる。
(会則の遵守義務)
第十六条の四 行政書士は、その所属する行政書士会の会則を守らなければならない。
第十七条を次のように改める。
(行政書士会の報告義務)
第十七条 行政書士会は、所属の行政書士が、この法律又はこの法律に基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したと認めるときは、その旨を都道府県知事に報告しなければならない。
第十八条を次のように改める。
(行政書士会連合会)
第十八条 行政書士会は、会則を定めて、全国を通じて一箇の行政書士会連合会を設立しなければならない。
2 行政書士会連合会は、行政書士の品位を保持し、その業務の改善進歩を図るため、行政書士会及びその会員の指導及び連絡に関する事務を行なうことを目的とする。
(監督)
第十八条の二 都道府県知事は行政書士会につき、自治庁長官は行政書士会連合会につき、必要があると認めるときは、報告を求め、又はその行なう業務について勧告することができる。
第十九条の見出しを「(非行政書士等の取締り)」に改め、同条第一項中「行政書士でない者は」を「行政書士会に入会している行政書士でない者は」に改める。
第二十条中「行政書士連合会」を「行政書士会連合会」に改める。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、昭和三十五年十月一日から施行する。ただし、附則第二項から第五項までの規定は、公布の日から施行する。
(行政書士会に関する経過規定)
2 この法律の公布の際現に存する行政書士会は、この法律の施行前に、この法律による改正後の行政書士法(以下「新法」という。)第十六条及び第十六条の二の規定の例により、会則を変更し、都道府県知事の認可を受けることができる。
3 前項の規定による会則の変更は、この法律の施行の日にその効力を生ずるものとし、この法律による改正前の行政書士法の規定により設立された行政書士会は、同項の規定により認可を受けたものに限り、この法律の施行後も、引き続き、新法の規定による行政書士会として存続するものとする。
4 行政書士は、この法律の公布の日から同法の施行の日の前日までの間において、新法第十五条から第十六条の二までの規定の例により、会則を定めて都道府県知事の認可を受け、行政書士会を設立することができる。
5 前項の規定により認可を受けた会則は、この法律の施行の日にその効力を生ずるものとし、当該行政書士会は、この法律の施行の日において新法の規定により設立されたものとみなす。
(行政書士会連合会の設立)
6 新法の規定による行政書士会は、この法律の施行後三月以内に、新法第十八条の規定による行政書士会連合会を設立しなければならない。
(総理府令への委任)
7 この法律による改正前の行政書士法の規定による行政書士会及び行政書士会連合会の解散に関し必要な事項は、総理府令で定める。
内閣総理大臣 岸信介