法人税法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第八十号
公布年月日: 昭和34年3月31日
法令の形式: 法律
法人税法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十四年三月三十一日
内閣総理大臣 岸信介
法律第八十号
法人税法の一部を改正する法律
法人税法(昭和二十二年法律第二十八号)の一部を次のように改正する。
第九条の六第二項第四号を次のように改める。
四 法人が株式を有している場合において、その株式を発行する法人が、利益の全部若しくは一部をもつて株式の消却をなし、又は積立金額の全部若しくは一部を資本に組み入れたときにおけるその消却した株式に対応する資本の金額(当該株式の消却に充てた利益の金額が当該株式に対応する資本の金額に満たない場合には、当該利益の金額)又は資本に組み入れた積立金額のうち、それぞれ、その株式を有している法人がその消却の時において有する消却されなかつた株式又は当該法人がその資本の組入の時において有するその株式を発行する法人の株式に対応する部分の金額
第二十四条第一項及び第二項中「所得金額」の下に「若しくは清算所得金額」を加え、同条の次に次の一条を加える。
(更正の請求)
第二十四条の二 第十八条又は第二十一条の規定による申告書(これらの申告書の提出期限から一箇月以内に提出された第二十三条の規定による申告書でこれらの申告書に記載すべき事項を記載したものを含む。)を提出した法人は、当該申告書に記載した所得金額若しくは法人税額の計算が法人税に関する法令の規定に従つていなかつたこと又は当該計算に誤があつたことに因り、当該所得金額又は法人税額が過大である場合においては、当該申告書に係る第十八条又は第二十一条の規定による申告書の提出期限から一箇月以内に限り、命令の定めるところにより、政府に対し、当該所得金額又は法人税額につき第二十九条第一項の規定による更正をなすべき旨の請求をなすことができる。
第十八条若しくは第二十一条の規定による申告書に記載すべき所得金額若しくは法人税額又は第二十六条の四第一項の規定による法人税額の還付の請求の基礎となつた欠損金額につき、第二十四条の規定による修正申告書を提出し、又は第二十九条乃至第三十一条の規定による更正若しくは決定を受けた法人は、当該修正申告書の提出又は当該更正若しくは決定に伴い、当該修正申告又は当該更正若しくは決定に係る事業年度後の事業年度分の第十八条又は第二十一条の規定による申告書に記載すべき所得金額又は法人税額が過大となる場合においては、当該修正申告書を提出した日又は当該更正若しくは決定の通知を受けた日から一箇月以内に限り、命令の定めるところにより、政府に対し、当該所得金額又は法人税額につき第二十九条第一項又は第三十一条第一項の規定による更正をなすべき旨の請求をなすことができる。
政府は、法人が通信、交通の状況その他やむを得ない事由に因り前二項の規定による更正の請求をその期限内にすることができないと認める場合においては、命令の定めるところにより、その期限を延長することができる。
政府は、第一項又は第二項の規定による更正の請求があつた場合においては、その請求に係る所得金額又は法人税額について調査し、当該調査に基き、これを更正し、又はその請求の理由がない旨を当該請求をなした法人に通知する。
第一項又は第二項の規定による更正の請求があつた場合においても、政府は、税金の徴収を猶予しない。ただし、政府において相当の理由があると認めるときは、税金の全部又は一部の徴収を猶予することができる。
第二十五条第一項中「前条」を「第二十四条」に改め、同条第三項を次のように改める。
第一項の政府の承認を受けようとする法人は、青色申告書を提出しようとする事業年度開始の日の前日までに、命令で定める事項を記載した申請書を政府に提出しなければならない。ただし、当該事業年度が次の各号に掲げる事業年度に該当する場合には、当該各号に掲げる日の前日までにこれを提出することができる。
一 内国法人にあつてはその設立後、外国法人にあつては新たに外国法人となつた後、第五条第一項各号に掲げる法人又は人格のない社団等にあつては新たに収益事業を開始した後の最初の事業年度 それぞれ当該設立の日、外国法人となつた日又は新たに収益事業を開始した日(以下次号において設立の日等という。)から三箇月を経過した日と当該最初の事業年度終了の日とのいずれか早い日
二 設立の日等から前号の最初の事業年度終了の日までの期間が三箇月に満たない場合におけるその直後の事業年度 設立の日等から三箇月を経過した日と当該直後の事業年度終了の日とのいずれか早い日
第二十五条第九項に後段として次のように加える。
この場合において、前項の規定による承認の取消の通知をするときは、当該通知の書面にその取消の基因となつた事実が同項各号のいずれに該当するかを附記しなければならない。
第三十一条第一項中「不足額」を「過不足額」に改め、同条第二項中「過大」の下に「又は過小」を加える。
第三十一条の二第一項中「第七章の規定による再調査の請求」を「第二十四条の二の規定による更正の請求、第七章の規定による再調査」に、「その決定又は判決」を「当該更正の請求に因る更正又は当該再調査若しくは審査の請求に対する決定若しくは当該訴訟に対する判決」に、「当該決定又は判決」を「当該更正、決定又は判決」に改める。
第三十四条第一項中「第三十二条」を「第二十四条の二第四項、第三十二条」に、「その通知を受けた課税標準」を「その通知を受けた第二十四条の二第四項に規定する事項若しくは課税標準」に改め、同条第二項を次のように改める。
第二十四条の二第三項及び第五項の規定は、前項の場合について、これを準用する。
第三十四条第三項中「前項の場合において、当該請求」を「前項において準用する第二十四条の二第五項の規定の適用がある場合において、第一項の規定による請求」に改め、同条第四項中「第一項」の下に「及び第二十四条の二第三項」を加え、同条第五項中「前項の」を「前項において準用する第一項の規定による」に改める。
第三十五条第二項中「前条第二項、第三項及び第五項の規定」を「第二十四条の二第三項及び第五項並びに前条第三項及び第五項の規定」に改め、同条第三項第二号中「再調査の請求があつた日」を「税務署長に対し再調査の請求をなした日」に改める。
附 則
この法律は、昭和三十四年四月一日から施行する。
大蔵大臣 佐藤榮作
内閣総理大臣 岸信介
法人税法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十四年三月三十一日
内閣総理大臣 岸信介
法律第八十号
法人税法の一部を改正する法律
法人税法(昭和二十二年法律第二十八号)の一部を次のように改正する。
第九条の六第二項第四号を次のように改める。
四 法人が株式を有している場合において、その株式を発行する法人が、利益の全部若しくは一部をもつて株式の消却をなし、又は積立金額の全部若しくは一部を資本に組み入れたときにおけるその消却した株式に対応する資本の金額(当該株式の消却に充てた利益の金額が当該株式に対応する資本の金額に満たない場合には、当該利益の金額)又は資本に組み入れた積立金額のうち、それぞれ、その株式を有している法人がその消却の時において有する消却されなかつた株式又は当該法人がその資本の組入の時において有するその株式を発行する法人の株式に対応する部分の金額
第二十四条第一項及び第二項中「所得金額」の下に「若しくは清算所得金額」を加え、同条の次に次の一条を加える。
(更正の請求)
第二十四条の二 第十八条又は第二十一条の規定による申告書(これらの申告書の提出期限から一箇月以内に提出された第二十三条の規定による申告書でこれらの申告書に記載すべき事項を記載したものを含む。)を提出した法人は、当該申告書に記載した所得金額若しくは法人税額の計算が法人税に関する法令の規定に従つていなかつたこと又は当該計算に誤があつたことに因り、当該所得金額又は法人税額が過大である場合においては、当該申告書に係る第十八条又は第二十一条の規定による申告書の提出期限から一箇月以内に限り、命令の定めるところにより、政府に対し、当該所得金額又は法人税額につき第二十九条第一項の規定による更正をなすべき旨の請求をなすことができる。
第十八条若しくは第二十一条の規定による申告書に記載すべき所得金額若しくは法人税額又は第二十六条の四第一項の規定による法人税額の還付の請求の基礎となつた欠損金額につき、第二十四条の規定による修正申告書を提出し、又は第二十九条乃至第三十一条の規定による更正若しくは決定を受けた法人は、当該修正申告書の提出又は当該更正若しくは決定に伴い、当該修正申告又は当該更正若しくは決定に係る事業年度後の事業年度分の第十八条又は第二十一条の規定による申告書に記載すべき所得金額又は法人税額が過大となる場合においては、当該修正申告書を提出した日又は当該更正若しくは決定の通知を受けた日から一箇月以内に限り、命令の定めるところにより、政府に対し、当該所得金額又は法人税額につき第二十九条第一項又は第三十一条第一項の規定による更正をなすべき旨の請求をなすことができる。
政府は、法人が通信、交通の状況その他やむを得ない事由に因り前二項の規定による更正の請求をその期限内にすることができないと認める場合においては、命令の定めるところにより、その期限を延長することができる。
政府は、第一項又は第二項の規定による更正の請求があつた場合においては、その請求に係る所得金額又は法人税額について調査し、当該調査に基き、これを更正し、又はその請求の理由がない旨を当該請求をなした法人に通知する。
第一項又は第二項の規定による更正の請求があつた場合においても、政府は、税金の徴収を猶予しない。ただし、政府において相当の理由があると認めるときは、税金の全部又は一部の徴収を猶予することができる。
第二十五条第一項中「前条」を「第二十四条」に改め、同条第三項を次のように改める。
第一項の政府の承認を受けようとする法人は、青色申告書を提出しようとする事業年度開始の日の前日までに、命令で定める事項を記載した申請書を政府に提出しなければならない。ただし、当該事業年度が次の各号に掲げる事業年度に該当する場合には、当該各号に掲げる日の前日までにこれを提出することができる。
一 内国法人にあつてはその設立後、外国法人にあつては新たに外国法人となつた後、第五条第一項各号に掲げる法人又は人格のない社団等にあつては新たに収益事業を開始した後の最初の事業年度 それぞれ当該設立の日、外国法人となつた日又は新たに収益事業を開始した日(以下次号において設立の日等という。)から三箇月を経過した日と当該最初の事業年度終了の日とのいずれか早い日
二 設立の日等から前号の最初の事業年度終了の日までの期間が三箇月に満たない場合におけるその直後の事業年度 設立の日等から三箇月を経過した日と当該直後の事業年度終了の日とのいずれか早い日
第二十五条第九項に後段として次のように加える。
この場合において、前項の規定による承認の取消の通知をするときは、当該通知の書面にその取消の基因となつた事実が同項各号のいずれに該当するかを附記しなければならない。
第三十一条第一項中「不足額」を「過不足額」に改め、同条第二項中「過大」の下に「又は過小」を加える。
第三十一条の二第一項中「第七章の規定による再調査の請求」を「第二十四条の二の規定による更正の請求、第七章の規定による再調査」に、「その決定又は判決」を「当該更正の請求に因る更正又は当該再調査若しくは審査の請求に対する決定若しくは当該訴訟に対する判決」に、「当該決定又は判決」を「当該更正、決定又は判決」に改める。
第三十四条第一項中「第三十二条」を「第二十四条の二第四項、第三十二条」に、「その通知を受けた課税標準」を「その通知を受けた第二十四条の二第四項に規定する事項若しくは課税標準」に改め、同条第二項を次のように改める。
第二十四条の二第三項及び第五項の規定は、前項の場合について、これを準用する。
第三十四条第三項中「前項の場合において、当該請求」を「前項において準用する第二十四条の二第五項の規定の適用がある場合において、第一項の規定による請求」に改め、同条第四項中「第一項」の下に「及び第二十四条の二第三項」を加え、同条第五項中「前項の」を「前項において準用する第一項の規定による」に改める。
第三十五条第二項中「前条第二項、第三項及び第五項の規定」を「第二十四条の二第三項及び第五項並びに前条第三項及び第五項の規定」に改め、同条第三項第二号中「再調査の請求があつた日」を「税務署長に対し再調査の請求をなした日」に改める。
附 則
この法律は、昭和三十四年四月一日から施行する。
大蔵大臣 佐藤栄作
内閣総理大臣 岸信介