法人税法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第40号
公布年月日: 昭和33年3月31日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

法人の税負担軽減のため、法人税率を一律2%引き下げ、中小法人の軽減税率適用範囲を年所得100万円以下から200万円以下に拡大する。これにより、普通法人の税率は年200万円以下が33%、200万円超が38%となり、特別法人・公益法人等は28%となる。また清算所得に対する税率も、普通法人は43%、特別法人は38%に引き下げられる。さらに、申告手続きの適正化のため、災害等による確定申告書の提出期限延期申請に対し、期限を指定して承認できるようにする。

参照した発言:
第28回国会 衆議院 大蔵委員会 第2号

審議経過

第28回国会

衆議院
(昭和33年2月6日)
参議院
(昭和33年2月11日)
衆議院
(昭和33年2月26日)
(昭和33年3月6日)
(昭和33年3月13日)
(昭和33年3月19日)
(昭和33年3月20日)
参議院
(昭和33年3月20日)
衆議院
(昭和33年3月25日)
(昭和33年3月27日)
(昭和33年3月28日)
参議院
(昭和33年3月28日)
(昭和33年3月29日)
(昭和33年3月31日)
(昭和33年3月31日)
衆議院
(昭和33年4月25日)
参議院
(昭和33年4月25日)
法人税法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十三年三月三十一日
内閣総理大臣 岸信介
法律第四十号
法人税法の一部を改正する法律
法人税法(昭和二十二年法律第二十八号)の一部を次のように改正する。
第九条の六第一項中「(証券投資信託の終了若しくは証券投資信託契約の一部の解約に因る収益の分配又は元本の追加信託をなしうる証券投資信託の収益の分配については、内国法人から受ける利益の配当又は剰余金の分配に係る部分として命令の定めるところにより計算した金額の分配に限る。以下同じ。)」を削り、「当該利益の配当、剰余金の分配又は証券投資信託の収益の分配に因り受けた金額」を「当該利益の配当若しくは剰余金の分配に因り受けた金額又は証券投資信託の収益の分配に因り受けた金額のうち内国法人から受ける利益の配当若しくは剰余金の分配に係るものとして命令の定めるところにより計算した金額」に、「当該利子の額」を「命令の定めるところにより計算した利子の額」に改める。
第十七条第一項第一号中「百分の三十」を「百分の二十八」に、「百万円」を「二百万円」に、「百分の三十五」を「百分の三十三」に、「百分の四十」を「百分の三十八」に改め、同項第二号中「百分の四十」を「百分の三十八」に、「百分の四十五」を「百分の四十三」に改め、同条第二項中「百万円」を「二百万円」に改め、同条第三項第二号中「負債の利子の額」の下に「で同項に規定する利子の額の計算に準じて算出したもの」を加える。
第十八条第一項中「その決算確定の日から二十日以内」を「その指定した日まで」に改め、同条第二項中「申告書」を「同項本文の規定による申告書」に、「決算確定の予定日」を「申告書の提出期限として指定を受けようとする日」に改め、同条第四項中「当該申請の承認があつたものとみなす。」を「当該申請に係る指定を受けようとする日を政府の指定した日としてその承認があつたものとみなす。」に改め、同条第五項中「当該申請の承認」を「当該申請について申告書の提出期限を指定して承認をなし」に改める。
第二十一条第一項中「その決算確定の日から二十日以内」を「その指定した日まで」に改める。
第二十六条第四項中「百分の四十」を「百分の三十八」に、「百分の三十」を「百分の二十八」に改める。
第二十六条の八第四項中「充当をなす日までの期間」の下に「(第一項の規定に基く還付の請求が当該中間納付額に係る事業年度の第二十一条の規定による申告書の提出期限後になされた場合には、当該期限の翌日から当該請求のなされた日までの期間を除く。)」を加える。
第三十三条の二第四項に後段として次のように加える。
この場合において、第二十六条の八第四項中「(第一項の規定に基く還付の請求が当該中間納付額に係る事業年度の第二十一条の規定による申告書の提出期限後になされた場合には、当該期限の翌日から当該請求のなされた日までの期間を除く。)」とあるのは、「(第三十条の規定による決定により還付をなす場合には、当該中間納付額に係る事業年度の第二十一条の規定による申告書の提出期限の翌日から当該決定のなされた日までの期間を除く。)」と読み替えるものとする。
第四十三条の二第一項中「又は欠損金額」を「若しくは欠損金額又は法人税額」に改め、同条第二項各号中「課税標準」の下に「又は法人税額」を加える。
附 則
1 この法律は、昭和三十三年四月一日から施行する。
2 この附則に特別の定がある場合を除くほか、改正後の法人税法(以下「新法」という。)の規定は、法人(新法第一条第二項に規定する人格のない社団等を含む。以下同じ。)の昭和三十三年四月一日以後に終了する事業年度分の法人税及び同日以後の解散又は合併による清算所得に対する法人税(清算所得に対する法人税を課される法人の清算中の事業年度に係る法人税及び残余財産の一部分配により納付すべき法人税を含む。以下同じ。)について適用し、法人の同日前に終了した事業年度分の法人税及び同日前の解散又は合併による清算所得に対する法人税については、なお従前の例による。
3 法人の昭和三十三年四月一日以後最初に終了する事業年度が六月をこえる場合において、当該事業年度に係る改正前の法人税法(以下「旧法」という。)第十九条又は第二十条の規定による申告書の提出期限が同日前であるときは、その法人の当該申告書に係る法人税として納付した、又は納付すべきであつた法人税については、なお従前の例による。
4 法人が昭和三十三年四月一日以後に新法第十九条第一項本文の規定による申告書を提出する場合(新法第十九条第六項の規定により当該申告書の提出があつたものとみなされる場合を含む。)において、同条第一項に規定する前事業年度の法人税として納付した税額若しくは納付すべきことが確定した税額又は同条第二項に規定する被合併法人の確定法人税額が新法第十七条の規定により算出されたものでないときは、これらの税額のうち各事業年度の所得に対する税額(旧法第十七条の二の規定により加算した法人税額を除く。)は、新法第十九条第一項本文及び第二項の規定にかかわらず、当該事業年度又は被合併法人の確定法人税額の計算の基礎となつた事業年度分の所得について新法第十七条の規定を適用するものとして計算した金額による。
5 新法第九条の六第一項の規定は、法人が昭和三十三年四月一日以後に分配を受けるべき証券投資信託の収益の分配について適用し、同日前に分配を受けるべき収益の分配については、なお従前の例による。
6 新法第二十六条の八第四項及び第三十三条の二第四項の規定は、この法律の施行後にこれらの規定に規定する還付の請求又は決定があつた場合において還付すべき新法第二十六条の八第一項に規定する中間納付額(以下「中間納付額」という。)に加算すべき金額の計算について適用し、この法律の施行前に当該還付の請求又は決定があつた場合において還付すべき中間納付額に加算すべき金額の計算については、なお従前の例による。
7 新法第二十六条の八第四項及び第三十三条の二第四項の規定を適用する場合において、中間納付額の還付がこの法律の施行前に旧法第二十一条の規定による申告書の提出期限の到来した事業年度に係るものであるときは、新法第二十六条の八第四項中「当該期限の翌日」とあり、又は新法第三十三条の二第四項中「当該中間納付額に係る事業年度の第二十一条の規定による申告書の提出期限の翌日」とあるのは、「法人税法の一部を改正する法律(昭和三十三年法律第四十号)の施行の日」と読み替えるものとする。
大蔵大臣 一萬田尚登
内閣総理大臣 岸信介
法人税法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十三年三月三十一日
内閣総理大臣 岸信介
法律第四十号
法人税法の一部を改正する法律
法人税法(昭和二十二年法律第二十八号)の一部を次のように改正する。
第九条の六第一項中「(証券投資信託の終了若しくは証券投資信託契約の一部の解約に因る収益の分配又は元本の追加信託をなしうる証券投資信託の収益の分配については、内国法人から受ける利益の配当又は剰余金の分配に係る部分として命令の定めるところにより計算した金額の分配に限る。以下同じ。)」を削り、「当該利益の配当、剰余金の分配又は証券投資信託の収益の分配に因り受けた金額」を「当該利益の配当若しくは剰余金の分配に因り受けた金額又は証券投資信託の収益の分配に因り受けた金額のうち内国法人から受ける利益の配当若しくは剰余金の分配に係るものとして命令の定めるところにより計算した金額」に、「当該利子の額」を「命令の定めるところにより計算した利子の額」に改める。
第十七条第一項第一号中「百分の三十」を「百分の二十八」に、「百万円」を「二百万円」に、「百分の三十五」を「百分の三十三」に、「百分の四十」を「百分の三十八」に改め、同項第二号中「百分の四十」を「百分の三十八」に、「百分の四十五」を「百分の四十三」に改め、同条第二項中「百万円」を「二百万円」に改め、同条第三項第二号中「負債の利子の額」の下に「で同項に規定する利子の額の計算に準じて算出したもの」を加える。
第十八条第一項中「その決算確定の日から二十日以内」を「その指定した日まで」に改め、同条第二項中「申告書」を「同項本文の規定による申告書」に、「決算確定の予定日」を「申告書の提出期限として指定を受けようとする日」に改め、同条第四項中「当該申請の承認があつたものとみなす。」を「当該申請に係る指定を受けようとする日を政府の指定した日としてその承認があつたものとみなす。」に改め、同条第五項中「当該申請の承認」を「当該申請について申告書の提出期限を指定して承認をなし」に改める。
第二十一条第一項中「その決算確定の日から二十日以内」を「その指定した日まで」に改める。
第二十六条第四項中「百分の四十」を「百分の三十八」に、「百分の三十」を「百分の二十八」に改める。
第二十六条の八第四項中「充当をなす日までの期間」の下に「(第一項の規定に基く還付の請求が当該中間納付額に係る事業年度の第二十一条の規定による申告書の提出期限後になされた場合には、当該期限の翌日から当該請求のなされた日までの期間を除く。)」を加える。
第三十三条の二第四項に後段として次のように加える。
この場合において、第二十六条の八第四項中「(第一項の規定に基く還付の請求が当該中間納付額に係る事業年度の第二十一条の規定による申告書の提出期限後になされた場合には、当該期限の翌日から当該請求のなされた日までの期間を除く。)」とあるのは、「(第三十条の規定による決定により還付をなす場合には、当該中間納付額に係る事業年度の第二十一条の規定による申告書の提出期限の翌日から当該決定のなされた日までの期間を除く。)」と読み替えるものとする。
第四十三条の二第一項中「又は欠損金額」を「若しくは欠損金額又は法人税額」に改め、同条第二項各号中「課税標準」の下に「又は法人税額」を加える。
附 則
1 この法律は、昭和三十三年四月一日から施行する。
2 この附則に特別の定がある場合を除くほか、改正後の法人税法(以下「新法」という。)の規定は、法人(新法第一条第二項に規定する人格のない社団等を含む。以下同じ。)の昭和三十三年四月一日以後に終了する事業年度分の法人税及び同日以後の解散又は合併による清算所得に対する法人税(清算所得に対する法人税を課される法人の清算中の事業年度に係る法人税及び残余財産の一部分配により納付すべき法人税を含む。以下同じ。)について適用し、法人の同日前に終了した事業年度分の法人税及び同日前の解散又は合併による清算所得に対する法人税については、なお従前の例による。
3 法人の昭和三十三年四月一日以後最初に終了する事業年度が六月をこえる場合において、当該事業年度に係る改正前の法人税法(以下「旧法」という。)第十九条又は第二十条の規定による申告書の提出期限が同日前であるときは、その法人の当該申告書に係る法人税として納付した、又は納付すべきであつた法人税については、なお従前の例による。
4 法人が昭和三十三年四月一日以後に新法第十九条第一項本文の規定による申告書を提出する場合(新法第十九条第六項の規定により当該申告書の提出があつたものとみなされる場合を含む。)において、同条第一項に規定する前事業年度の法人税として納付した税額若しくは納付すべきことが確定した税額又は同条第二項に規定する被合併法人の確定法人税額が新法第十七条の規定により算出されたものでないときは、これらの税額のうち各事業年度の所得に対する税額(旧法第十七条の二の規定により加算した法人税額を除く。)は、新法第十九条第一項本文及び第二項の規定にかかわらず、当該事業年度又は被合併法人の確定法人税額の計算の基礎となつた事業年度分の所得について新法第十七条の規定を適用するものとして計算した金額による。
5 新法第九条の六第一項の規定は、法人が昭和三十三年四月一日以後に分配を受けるべき証券投資信託の収益の分配について適用し、同日前に分配を受けるべき収益の分配については、なお従前の例による。
6 新法第二十六条の八第四項及び第三十三条の二第四項の規定は、この法律の施行後にこれらの規定に規定する還付の請求又は決定があつた場合において還付すべき新法第二十六条の八第一項に規定する中間納付額(以下「中間納付額」という。)に加算すべき金額の計算について適用し、この法律の施行前に当該還付の請求又は決定があつた場合において還付すべき中間納付額に加算すべき金額の計算については、なお従前の例による。
7 新法第二十六条の八第四項及び第三十三条の二第四項の規定を適用する場合において、中間納付額の還付がこの法律の施行前に旧法第二十一条の規定による申告書の提出期限の到来した事業年度に係るものであるときは、新法第二十六条の八第四項中「当該期限の翌日」とあり、又は新法第三十三条の二第四項中「当該中間納付額に係る事業年度の第二十一条の規定による申告書の提出期限の翌日」とあるのは、「法人税法の一部を改正する法律(昭和三十三年法律第四十号)の施行の日」と読み替えるものとする。
大蔵大臣 一万田尚登
内閣総理大臣 岸信介