地方財政法及び地方財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第127号
公布年月日: 昭和32年5月23日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

地方財政法の改正では、長期的な健全財政維持のため、財政運営や契約締結について十分な考慮を求めることを明確化した。また、屠場等の特定事業については特別会計での経理を義務付け、経理の明確化を図った。さらに、国土調査法の改正に伴い、国庫補助負担金に関する規定を整備した。地方財政再建促進特別措置法については、財政再建債を起こしている団体が、財政再建計画承認日以前に許可を受け、承認日以後に借り入れた退職手当債を利子補給の対象とすることとした。これは、現行法では財政再建債として扱えず利子補給の対象とならない不合理を解消するためである。

参照した発言:
第26回国会 衆議院 地方行政委員会 第13号

審議経過

第26回国会

衆議院
(昭和32年3月20日)
参議院
(昭和32年3月22日)
(昭和32年3月26日)
衆議院
(昭和32年4月2日)
(昭和32年4月3日)
(昭和32年4月10日)
(昭和32年4月11日)
(昭和32年4月12日)
参議院
(昭和32年4月23日)
(昭和32年4月24日)
衆議院
(昭和32年5月19日)
参議院
(昭和32年5月19日)
地方財政法及び地方財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十二年五月二十三日
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 石井光次郎
法律第百二十七号
地方財政法及び地方財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律
第一条 地方財政法(昭和二十三年法律第百九号)の一部を次のように改正する。
第四条の三を第四条の四とし、第四条の二を第四条の三とし、第四条の次に次の一条を加える。
(地方公共団体における年度間の財政運営の考慮)
第四条の二 地方公共団体は、予算を編成し、若しくは執行し、又は予算をもつて定めるもの以外の債務の負担の原因となる契約の締結その他支出の増加若しくは収入の減少の原因となる行為をしようとする場合においては、当該年度のみならず、翌年度以降における財政の状況をも考慮して、その健全な運営をそこなうことがないようにしなければならない。
第五条第三項中「第三百十三条第二項」を「第三百十三条第三項」に、「同法同条第三項」を「同法同条第五項」に改める。
第六条の見出し中「公営企業」を「公営企業等」に改め、同条に次の一項を加える。
2 前項の公営企業の外、地方公共団体が行う事業のうち、主としてその経費を当該事業の経営に伴う収入をもつて充てるもので政令で定めるものについては、その経理は、特別会計を設けてこれを行わなければならない。
第七条第二項中「前条」を「前条第一項」に改める。
第十条第二十三号の次に次の一号を加える。
二十三の二 内閣総理大臣が定める特定計画に基く地籍調査に要する経費
第十一条の二中「第十条の二第四号」を「第十条第八号の二、第十条の二第四号」に改める。
第十七条の二第三項中「不服があるときは、」の下に「自治庁長官を経由して、」を加える。
第二十条の二第一項中「又は支出時期その他支出」を「、支出時期、支出金の交付に当つて附された条件その他支出金の交付に当つてされた指示その他の行為」に改め、「地方公共団体は、」の下に「自治庁長官を経由して内閣に対し意見を申し出、又は」を加える。
第二条 地方財政再建促進特別措置法(昭和三十年法律第百九十五号)の一部を次のように改正する。
附則第四項中「財政再建団体がその財政再建計画について第三条第一項の規定による自治庁長官の承認を受ける日前に」を「財政再建団体(財政再建債を起さない財政再建団体を除く。以下本項中同じ。)が」に、「当該承認を受けた日以後においては、」を「当該財政再建団体の財政再建計画について第三条第一項の規定による自治庁長官の承認を受けた日以後(当該承認を受けた日以後において起された地方債については、当該起された日以後)においては、」に改め、「当該承認を受けた日以後の分」の下に「(当該承認を受けた日以後において起された地方債については、当該起された日以後の分)」を加える。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 改正後の地方財政再建促進特別措置法附則第四項の規定は、財政再建団体が、同法の施行の日以後この法律の施行の日の前日までの間において地方財政再建促進特別措置法第二十四条第一項の規定により起した地方債についても、適用する。
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 石井光次郎
大蔵大臣 池田勇人