家畜伝染病予防法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第28号
公布年月日: 昭和31年3月24日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

畜産振興の基本条件である家畜衛生と伝染病対策について、近年の家畜防疫態勢の整備状況や乳牛等の飼養密度増大に伴い、現行法の運用に実情と合わない点が生じている。そこで、都道府県間の家畜移動に関する健康証明書の要件緩和、乳牛・種雄牛に対するブルセラ病検査の年1回以上の義務化、ブルセラ病による殺処分牛の補償額引き上げ(評価額の3分の1から5分の4へ)、都道府県間の伝染病発生相互通報義務の規定等を行い、家畜防疫の運営適正化を図るため法改正を行うものである。

参照した発言:
第24回国会 衆議院 農林水産委員会 第5号

審議経過

第24回国会

衆議院
(昭和31年2月9日)
参議院
(昭和31年2月9日)
(昭和31年2月23日)
衆議院
(昭和31年3月1日)
(昭和31年3月6日)
(昭和31年3月8日)
参議院
(昭和31年3月16日)
(昭和31年3月19日)
(昭和31年3月30日)
衆議院
(昭和31年6月3日)
家畜伝染病予防法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十一年三月二十四日
内閣総理大臣 鳩山一郎
法律第二十八号
家畜伝染病予防法の一部を改正する法律
家畜伝染病予防法(昭和二十六年法律第百六十六号)の一部を次のように改正する。
目次中「第十二条」を「第十二条の二」に改める。
第五条の見出し中「健康証明書」を「証明書」に改め、同条第一項中「政令で定める家畜の所有者は、家畜の伝染性疾病にかかつていない旨の健康証明書」を「牛(省令で定めるものを除く。)、馬又は豚の所有者は、牛にあつてはブルセラ病及び結核病、馬にあつては馬伝染性貧血、豚にあつては豚コレラにかかつていない旨の証明書」に改め、同条第三項中「第一項の健康証明書」を「第一項本文の証明書」に改め、同条第四項中「第一項第一号の一定期間並びに同項の健康証明書、同項第二号の証明書及び」を「第一項本文及び第二号の証明書の様式、同項第一号の一定期間並びに」に改める。
第十二条第二項中「及び第五条第一項の健康証明書のある家畜」を削り、同条の次に次の一条を加える。
(報告及び通報の義務)
第十二条の二 都道府県知事は、この章の規定により家畜の伝染性疾病の発生の予防のためとつた措置につき、省令の定めるところにより、その実施状況及び実施の結果を農林大臣に報告するとともに関係都道府県知事に通報しなければならない。
第二十四条中「前条第一項」の下に「若しくは第三項」を加える。
第三十条に次の一項を加える。
2 前項の検査、注射又は薬浴には、第七条及び第八条の規定を準用する。
第三十一条第一項中「結核病」を「ブルセラ病及び結核病」に改める。
第四十六条第一項中「第三十条」を「第三十条第一項並びに同条第二項において準用する第七条及び第八条」に改める。
第五十二条中「動物の所有者」の下に「、獣医師、家畜の伝染性疾病の病原体の所有者」を加える。
第五十八条第一項各号列記以外の部分中「左に掲げる家畜」を「左に掲げる動物」に、「当該家畜の死体」を「当該動物の死体」に改め、同項第二号中「結核病」を「ブルセラ病、結核病」に改め、同項第四号中「第三十条」を「第三十条第一項、第三十一条第一項」に改め、同条第二項中「家畜」を「動物」に改める。
第六十一条中「第八条」の下に「(第三十条第二項及び第三十一条第三項において準用する場合を含む。)」を加える。
第六十五条第七号中「第三十条」を「第三十条第一項」に改める。
附 則
1 この法律は、昭和三十一年四月一日から施行する。
2 改正前の家畜伝染病予防法第五条第三項の規定により発行された健康証明書でこの法律の施行の際現に効力を有するものは、その有効期間中に限り、改正後の同条第一項本文の証明書とみなす。
3 前項に規定する健康証明書のある家畜についての家畜伝染病予防法第十二条第二項の規定の適用については、当該健康証明書の有効期間中に限り、なお従前の例による。
4 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、この法律の施行後でも、なお従前の例による。
大蔵大臣 一万田尚登
農林大臣 河野一郎
内閣総理大臣 鳩山一郎