未帰還者留守家族等援護法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第129号
公布年月日: 昭和30年8月5日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

留守家族手当の月額を本年10月分より2,355円に増額すること、及び帰還患者に対する療養の給付期間を3年間延長することを主な内容とする改正案である。前者は戦傷病者戦没者遺族等援護法に基づく遺族年金の増額に伴い、留守家族と遺族の処遇の均衡を図るためのものである。後者は、未帰還者留守家族等援護法施行前に帰還した者への療養給付期間が本年12月28日で満了することから、さらに3年間延長するものである。

参照した発言:
第22回国会 衆議院 社会労働委員会 第13号

審議経過

第22回国会

衆議院
(昭和30年5月25日)
参議院
(昭和30年5月27日)
衆議院
(昭和30年7月6日)
(昭和30年7月14日)
(昭和30年7月15日)
(昭和30年7月18日)
(昭和30年7月19日)
参議院
(昭和30年7月26日)
(昭和30年7月28日)
(昭和30年7月29日)
(昭和30年7月30日)
衆議院
(昭和30年7月25日)
未帰還者留守家族等援護法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十年八月五日
内閣総理大臣 鳩山一郎
法律第百二十九号
未帰還者留守家族等援護法の一部を改正する法律
未帰還者留守家族等援護法(昭和二十八年法律第百六十一号)の一部を次のように改正する。
第八条中「二千三百円(昭和二十八年十二月三十一日までは二千百円)」を「二千九百三十七円」に改める。
附則第四十項中「留守家族手当」の下に「及び附則第四十三項の規定による手当」を加える。
附則第四十一項中「一年間」を「四年間」に改める。
附則第四十二項の次に次の三項を加える。
(留守家族手当又は特別手当の額に相当する額の手当の支給)
43 未帰還者につき留守家族手当又は特別手当が支給されている場合において、未帰還者留守家族等援護法の一部を改正する法律(昭和三十年法律第百二十九号)の施行後、当該未帰還者が帰還し、又は当該未帰還者の死亡の事実が判明するに至つたときは、当該未帰還者が帰還せず、又は当該未帰還者の死亡の事実が判明するに至らなかつたとすれば、留守家族手当又は特別手当の支給を受けるべき者(当該未帰還者が帰還し、又は当該未帰還者の死亡の事実が判明するに至つた日の属する月以後において、第七条に規定する条件に該当するに至つた者(以下単に「新該当者」という。)を除く。)に対し、その者が支給を受けるべき留守家族手当又は特別手当の額(新該当者に係る分を除く。)に相当する額の手当を、当該未帰還者の帰還した日の属する月の翌月以後三箇月間又は当該未帰還者の死亡の事実が判明するに至つた日の属する月の翌月以後六箇月間、毎月、支給する。
(恩給法及び戦傷病者戦没者遺族等援護法との調整)
44 前項の規定による手当の支給に係る未帰還者であつた者(以下単に「未帰還者であつた者」という。)に関し、恩給法の規定による普通恩給若しくは扶助料(地方公共団体において支給するこれらに相当する給付を含む。)又は遺族援護法の規定による遺族年金を受ける権利につき裁定があつた場合においては、その者に関し、当該裁定のあつた日の属する月の翌月分以降、当該普通恩給、扶助料又は遺族年金の支給額の限度において、同項の規定による手当を支給しない。
45 未帰還者であつた者に関し、恩給法の規定による普通恩給若しくは扶助料又は遺族援護法の規定による遺族年金の支給が行われる場合において、その者の帰還した日(その者が帰還後退職したときは、その退職の日)の属する月の翌月分以降又はその者の死亡の事実が判明した日の属する月の翌月分以降、当該普通恩給、扶助料又は遺族年金を受ける権利につき裁定のあつた日の属する月(当該裁定が附則第四十三項の規定による手当の支給を終えるべき月の翌月以後あつた場合は、当該手当の支給を終えるべき月)までの分として、附則第四十三項の規定による手当が支給されたときは、その支給された額は、政令で定めるところにより、当該普通恩給、扶助料又は遺族年金の内払とみなす。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第八条の改正規定は、昭和三十年十月一日から施行する。
2 昭和三十年十月分から昭和三十一年六月分までの留守家族手当の額を算出する場合においては、第八条の改正規定にかかわらず、同条中「二千九百三十七円」とあるのは、「二千五百八十三円」と読み替えるものとする。
内閣総理大臣 鳩山一郎
法務大臣 花村四郎
外務大臣 重光葵
大蔵大臣 一万田尚登
文部大臣 松村謙三
厚生大臣 川崎秀二
農林大臣 河野一郎
通商産業大臣 石橋湛山
運輸大臣 三木武夫
郵政大臣 松田竹千代
労働大臣 西田隆男
建設大臣 竹山祐太郎