大麻取締法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第十五号
公布年月日: 昭和28年3月17日
法令の形式: 法律
大麻取締法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十八年三月十七日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第十五号
大麻取締法の一部を改正する法律
大麻取締法(昭和二十三年法律第百二十四号)の一部を次のように改正する。
第一条中「その種子並びにそれらの製品」を「その製品」に改め、「並びに発芽不能の種子及びその製品」を削る。
第二条第二項及び第三項中「厚生大臣」を「都道府県知事」に改める。
第四条に次の但書を加える。
但し、大麻研究者が、厚生大臣の許可を受けて、大麻を輸入し、又は輸出する場合は、この限りでない。
第五条第一項中「厚生大臣」を「都道府県知事」に改める。
第六条第一項中「厚生省」を「都道府県」に改める。
第七条第一項中「厚生大臣」を「都道府県知事」に改める。
第九条中「国庫」を「都道府県」に改める。
第十条中「厚生大臣」を「都道府県知事」に改め、同条第四項の次に次の三項を加える。
5 大麻取扱者は、大麻取扱者名簿の登録事項に変更を生じたときは、十五日以内に、都道府県知事に届け出なければならない。
6 大麻取扱者は、免許証をき損し、又は亡失したときは、十五日以内に、その事由を記載し、且つ、き損した場合にはその免許証を添えて、都道府県知事に免許証の再交付を申請しなければならない。
7 大麻取扱者は、前項の規定により免許証の再交付を受けた後、亡失した免許証を発見したときは、十五日以内に、都道府県知事にその免許証を返納しなければならない。
第十一条中第一項を削り、第二項中「国庫」を「都道府県」に改め、同項の項番号を削る。
第十二条を次のように改める。
第十二条 削除
第十四条中「種子以外の大麻」を「大麻」に、「厚生大臣」を「都道府県知事」に改める。
第十五条中「厚生大臣」を「都道府県知事」に改め、第一号を削り、第二号を第一号とし、第三号を第二号とし、第四号及び第五号を削る。
第十七条及び第十八条中「厚生大臣」を「都道府県知事」に改める。
第十九条を次のように改める。
第十九条 削除
第二十条を次のように改める。
第二十条 厚生大臣は、法令の規定により国庫に帰属した大麻について、大蔵大臣及び農林大臣と協議して必要な処分をすることができる。
第二十一条第一項中「厚生大臣」の下に「又は都道府県知事」を加え、同条第一項及び第二項中「当該官吏を「麻薬取締官又は麻薬取締員その他の吏員」に改める。
第二十二条を次のように改める。
第二十二条 都道府県は、この法律に基き都道府県知事が行う免許その他大麻取締に要する費用を支弁しなければならない。
第二十五条第一項第一号中「又は第十二条第二項」を削り、同条同項中第二号を削り、第三号を第二号とする。
第二十六条第二号中「第十条第四項」の下に「又は第七項」を加え、同条中第三号を削り、第四号中「第二十条第一項の規定による処分又は」を削り、「立入検査若しくは収去」を「立入、検査又は収去」に改め、同号を第三号とする。
附 則
1 この法律は、昭和二十八年四月一日から施行する。
2 この法律による改正前の規定に基いて厚生大臣のした免許、許可その他の行為は、改正後の規定に基いて都道府県知事のしたものとみなす。
3 この法律による改正前の規定に基いて交付された大麻取扱者の免許証は、改正後の規定に基いて交付されたものとみなす。
4 この法律の施行前にした違反行為(大麻草の種子及びその製品に関する違反行為を除く。)に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
5 昭和二十八年度に限り、この法律による改正後の第九条又は第十一条の規定により納められる手数料は、これらの規定にかかわらず、国庫の収入とし、また、国庫は、麻薬取締法(昭和二十八年法律第十四号)附則第二十二項の規定による改正後の地方財政法(昭和二十三年法律第百九号)第十条第六号の二の規定にかかわらず、予算の定めるところにより、この法律による改正後の規定に基き都道府県知事が行う免許その他の事務に要する費用を都道府県に交付する。
内閣総理大臣 吉田茂
大蔵大臣 向井忠晴
厚生大臣 山県勝見
農林大臣 田子一民