輸出品取締法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第九号
公布年月日: 昭和28年3月12日
法令の形式: 法律
輸出品取締法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十八年三月十二日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第九号
輸出品取締法の一部を改正する法律
輸出品取締法(昭和二十三年法律第百五十三号)の一部を次のように改正する。
第二条中「をいい、「輸出業者」とは、輸出品を輸出し、又は輸出品として政府に譲り渡す者をいい、「生産業者」とは、輸出品を生産し、又は加工する者」を削る。
第四条を次のように改める。
第四条 主務大臣は、輸出品の品目を指定して、その各々につき、品質に関する最低の標準又は包装条件及びその標準又は条件に達している旨を表示すべき様式を定めることができる。
2 主務大臣は、前項の規定により指定された輸出品の特定の地域における声価を維持するため特に必要があると認めるときは、その品目及び地域を指定して、前項の規定により定められた標準又は条件より高い標準又は条件及びその標準又は条件に達している旨を表示すべき様式を定めることができる。
第六条第一項中「その輸出品の輸出業者又は生産業者が」を削り、「様式に従う表示」の下に「(主務大臣が指定する輸出品にあつては、表示の日の後主務大臣が定める期間を経過しないものに限る。)」を加え、「、又は輸出品として政府に譲り渡し」を削り、同条第二項中「輸出業者又は生産業者は、」を削り、「表示をするとき」を「表示をしようとする者」に改め、同条に次の一項を加える。
3 前二項の規定は、左に掲げる場合は、適用しない。
一 本邦にある外国公館が送付する貨物その他主務省令で定める貨物を輸出するとき。
二 当該貨物の輸出が輸出品の声価を害するおそれがないと認められる場合において、主務大臣が許可したとき。
第七条及び第七条の二を次のように改める。
第七条 第四条第一項の規定により指定された輸出品であつて、同条第二項の規定により指定されないもの及び同条第二項の規定により指定された輸出品であつて、同項の規定により指定された地域以外の地域に輸出されるものは、同条第一項又は第二項の規定により定められた様式に従う表示(主務大臣が指定する輸出品にあつては、表示の日の後主務大臣が定める期間を経過しないものに限る。)並びに表示の年月日及び表示をした者の氏名又は名称を附したものでなければ、これを輸出してはならない。
2 第四条第二項の規定により指定された輸出品であつて、同項の規定により指定された地域に輸出されるものは、同項の規定により定められた様式に従う表示(主務大臣が指定する輸出品にあつては、表示の日の後主務大臣が定める期間を経過しないものに限る。)並びに表示の年月日及び表示をした者の氏名又は名称を附したものでなければ、これを輸出してはならない。
3 第四条第一項又は第二項の規定により指定された輸出品にそれぞれこれらの規定により定められた様式に従う表示をしようとする者は、その輸出品がそれぞれこれらの規定により定められた標準又は条件に達しているときでなければ、その表示をしてはならない。
4 前三項の規定は、前条第三項に掲げる場合は、適用しない。
第七条の二 第三条又は第四条の規定により指定された輸出品であつて、これらの規定により定められた等級又は標準に係る様式に従う表示をするには、特別の機械器具その他の設備又は知識経験を要するものと認めて主務大臣が指定する品目に属するものは、その指定の日から六十日を経過した後は、政府機関又はその品目ごとに主務大臣が行う登録を受けた者でなければ、これらの規定により定められた等級又は標準に係る様式に従う表示をしてはならない。
2 第四条の規定により指定された輸出品であつて、同条の規定により定められた条件に係る様式に従う表示をするには、特別の機械器具その他の設備又は知識経験を要するものと認めて主務大臣が指定する品目に属するものは、その指定の日から六十日を経過した後は、政府機関又はその品目ごとに主務大臣が行う登録を受けた者でなければ、同条の規定により定められた条件に係る様式に従う表示をしてはならない。
3 主務大臣は、前二項の規定による指定をしたときは、その輸出品の品目を官報に公示しなければならない。
4 主務大臣は、第一項又は第二項の規定による登録をしたときは、その登録をした者(以下「被登録者」という。)の氏名又は名称、住所及びこれらの規定による表示の業務に係る事業所の所在地を官報に公示しなければならない。
第七条の三中「前条第一項」の下に「又は第二項」を加える。
第七条の四中「第七条の二第一項」の下に「又は第二項」を加え、第四号を削る。
第七条の五を次のように改める。
第七条の五 主務大臣は、第七条の三の規定による登録の申請が左の各号に適合していると認めるときでなければ、これを登録してはならない。
一 主務大臣が定める機械器具その他の設備を用いて第七条の二第一項又は第二項の規定による表示の業務を行うものであること。
二 主務大臣が定める条件に適合する知識経験を有する者が第七条の二第一項又は第二項の規定による表示の業務に従事し、その数が主務大臣が定める数以上であること。
三 第七条の二第一項又は第二項の規定による表示の業務を行うため主務大臣が定める地域ごとに一以上の事業所を有すること。
四 第七条の二第一項又は第二項の規定による表示の業務以外の業務を行つている場合には、その業務を行うことによつて、これらの規定による表示の業務の運営が不公正となるおそれのないものであること。
五 法人である場合には、その役員又は構成員の構成が第七条の二第一項又は第二項の規定による表示の業務の公正な運営に支障を及ぼすおそれのないものであること。
六 その登録をすることによつて申請に係る品目に属する輸出品に係る第七条の二第一項又は第二項の規定による表示の能力が著しく過剰とならないこと。
2 主務大臣は、前項第一号の機械器具、同項第二号の条件及び数並びに同項第三号の地域を定め、又は変更したときは、これを官報に公示しなければならない。
第七条の六第一項中「第七条の二第一項」の下に「若しくは第二項」を加え、第二号を第四号とし、第一号の次に次の二号を加える。
二 第三項の規定による命令に違反したとき。
三 次条第四項の認可を受けた規程によらないで、第七条の二第一項又は第二項の規定による表示の業務を行つたとき。
第七条の六に次の一項を加える。
3 主務大臣は、被登録者が前条第一項第一号から第五号までに適合しなくなつたと認めるときは、その者に対し、期間を定めて、これらの規定に適合するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
第七条の七中「第七条の二第一項」の下に「又は第二項」を加え、同条に次の三項を加える。
4 被登録者は、第七条の二第一項又は第二項の規定による表示の業務に関する規程を定め、主務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
5 被登録者は、主務大臣の許可を受けなければ、第七条の二第一項又は第二項の規定による表示の業務を休止し、又は廃止してはならない。
6 主務大臣は、前項の規定により許可をしたときは、その旨を官報に公示しなければならない。
第七条の八中「被登録者又は政府機関」を「政府機関又は被登録者」に改め、「第七条の二第一項」の下に「又は第二項」を加える。
第七条の九第一項中「、被登録者の表示の業務を行うための機械器具その他の設備若しくは第七条の七第三項の帳簿」を「若しくは被登録者の業務の状況若しくは帳簿書類その他の物件」に、「輸出品の輸出業者、第六条若しくは第七条の規定による表示をする生産業者若しくは被登録者」を「輸出品に第六条若しくは第七条の規定による表示をする者」に改め、「第七条の二第一項」の下に「又は第二項」を加える。
第八条第二項中「、又は輸出品として政府に譲り渡し」を削る。
第十条を次のように改める。
(不服の申立)
第十条 この法律の規定により行政庁又は被登録者のした処分に不服のある者は、その旨を記載した書面をもつて主務大臣に聴聞会の開催を請求することができる。
2 主務大臣は、前項の請求があつたときは、聴聞会を開いて、不服の事由を審査し、文書をもつて決定をしなければならない。
第十一条の二第一項中「第七条の二第一項」の下に「又は第二項」を、「政府機関」の下に「又は被登録者」を加える。
第十二条中「(第七条の二第二項において準用する場合を含む。)」を削り、「第七条第一項若しくは第二項」を「第七条第一項から第三項まで」に改め、「、第七条の二第一項」を削る。
第十四条中第二号から第四号までを削り、第一号を第二号とし、同条に第一号として次の一号を加える。
一 第七条の二第一項若しくは第二項、第七条の七第一項、第二項若しくは第五項、第七条の八又は第八条第一項の規定に違反した者
第十七条中「第十二条及び前三条」を「その法人又は人の業務に関し、第十二条、第十四条又は第十六条」に改める。
附 則
1 この法律の施行期日は、公布の日から起算して三月をこえない期間内において政令で定める。
2 この法律の施行の際現に改正前の第七条の二第一項の規定による登録を受けている者は、その登録を受けた日から二年間は、改正後の同項の規定により登録を受けたものとみなす。
3 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
厚生大臣 山県勝見
農林大臣 田子一民
通商産業大臣 小笠原三九郎
運輸大臣 石井光次郎
内閣総理大臣 吉田茂