大蔵省設置法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第二百六十九号
公布年月日: 昭和27年7月31日
法令の形式: 法律
大蔵省設置法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十七年七月三十一日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第二百六十九号
大蔵省設置法の一部を改正する法律
大蔵省設置法(昭和二十四年法律第百四十四号)の一部を次のように改正する。
目次を次のように改める。
目次
第一章
総則(第一條―第四條)
第二章
本省
第一節
内部部局(第五條―第十三條)
第二節
附属機関(第十四條―第十七條)
第三節
地方支分部局(第十八條―第二十六條)
第一款
財務局(第十九條―第二十二條)
第二款
税関(第二十三條―第二十六條)
第三章
国税庁
第一節
総則(第二十七條―第二十九條)
第二節
内部部局(第三十條―第三十八條)
第三節
附属機関(第三十九條―第四十一條)
第四節
地方支分部局(第四十二條―第四十七條)
第四章
職員(第四十八條・第四十九條)
附則
第三條第四号を同條第五号とし、以下一号ずつ繰り下げ、同條第三号の次に次の一号を加える。
四 外国為替
第四條第十七号を削り、同條第十八号を同條第十七号とし、以下同條第二十二号までを一号ずつ繰り上げ、同條第二十三号を次のように改める。
二十二 法令の定めるところに従い、国税庁の所属職員(協議団以外の国税庁及び国税局の附属機関の職員を除く。以下同じ。)の職務に関係のある犯罪について捜査を行い、必要な措置をとること。
二十三 酒類の製造業及び販売業を免許し、これらを営む者を監督すること。
第四條第三十一号を次のように改める。
三十一 賠償、外貨債その他の渉外負債及び在外資金その他の在外資産に関する財務を管理すること。
第四條第三十六号を次のように改める。
三十六 貨幣及び紙幣を発行し、日本銀行券の発行を監督すること。
第四條第五十号を同條第五十七号とし、同條第四十一号中「株式又は社債」を「有価証券」に改め、同号を同條第五十号とし、同條第四十二号を削り、同條第四十三号を同條第五十一号とし、同條第四十四号を削り、同條第四十五号を同條第五十二号とし、同條第四十六号中「貴金属の精製、配給」を「金地金の配給、貴金属の精製」に改め、同号を同條第五十三号とし、同條第四十七号中「証券類」の下に「及び印刷物」を加え、同号を同條第五十四号とし、同條第四十八号中「その他の印刷物」を「、広報宣伝資料等の政府刊行物」に改め、同号を同條第五十五号とし、同條第四十九号中「印刷庁」を「印刷局」に改め、同号を同條第五十六号とし、同條第三十八号から第四十号までを次のように改める。
三十八 特別の法律により設立された金融機関を監督すること。
三十九 金融機関の融資及び金利を規制すること。
四十 大蔵省の所管に属する物資の価格の統制を行うこと。
四十一 外国為替資金を管理及び運営し、その他外貨資金を管理すること。
四十二 外国為替相場を決定し、維持すること。
四十三 対外取引の決済條件を定めること。
四十四 所掌事務に係る外国為替の管理をすること。
四十五 外国為替予算案(貿易に係る部分を除く。)を作成し、外国為替予算案の準備に関する事務の取りまとめを行うこと。
四十六 外国投資家の投資及び事業活動を調整すること。
四十七 証券取引所を登録し、これを監督すること。
四十八 証券業者及び証券業協会を登録し、これらを監督すること。
四十九 証券投資信託の委託会社を登録し、これを監督すること。
第五條第一項中「五局」を「六局」に、
銀行局
銀行局
為替局
に改め、同條第二項を削り、第三項を第二項とし、第四項を第三項とする。
第六條を次のように改める。
(特別な職)
第六條 本省に財務参事官一人を置く。
2 財務参事官は、命を受け、大蔵省の所掌事務のうち第四條第三十一号に掲げる権限に属する事項その他国際的に処理を要する事項に係るものの総合調整を行う。
3 大臣官房に官房長を置く。
4 官房長は、命を受け、大臣官房の事務を掌理する。
5 大臣官房に日本専売公社監理官一人を置く。
6 日本専売公社監理官は、命を受け、専売制度を調査、企画及び立案し、日本専売公社を監督する。
7 主計局に次長二人、理財局に次長一人を置く。
8 次長は、局長を助け、局務を整理する。
第七條第一項第十六号を同項第十七号とし、同項第十五号の次に次の一号を加える。
十六 専売品(アルコールを除く。)の価格の決定に関すること。
第七條第二項を削る。
第八條第八号を削り、同條第九号を同條第八号とし、以下一号ずつ繰り上げる。
第九條第一項第五号中「保税倉庫」を「指定保税地域、特許上屋、保税倉庫」に改め、同号を同項第六号とし、以下一号ずつ繰り下げ、同項第四号を同項第五号とし、同項第三号を同項第四号とし、同項第二号を同項第三号とし、同項第一号の次に次の一号を加える。
二 租税収入の見積及び決算の調査を行うこと。
第九條第二項中「第三号から第八号まで」を「第四号から第九号まで」に改める。
第十條第五号中「(国民貯蓄債券を除く。以下第六号において同じ。)」を削り、同條第十号から第二十二号までを次のように改める。
十 紙幣類似証券の取締を行うこと。
十一 金の買取及び売渡並びに使用、取引及び輸出入を規制すること。
十二 金地金(歯科用金地金を除く。)の価格を決定すること。
十三 資金運用部資金を管理及び運用すること。
十四 米国対日援助見返資金を管理並びに運用及び使用すること。
十五 産業資金の需給を調整すること。
十六 企業会計の基準の設定、原価計算の統一その他企業の経理に関すること。
十七 商品券の取締を行うこと。
十八 社債等の登録を行うこと。
十九 証券取引制度を調査、企画及び立案すること。
二十 証券取引所を登録し、これを監督すること。
二十一 証券業者及び証券業協会を登録し、これらを監督すること。
二十二 証券投資信託の委託会社を登録し、これを監督すること。
二十三 有価証券の発行に関する届出書又は報告書を審査し、必要な措置をとること。
二十四 公認会計士(会計士補を含む。)及び計理士の登録及び監督を行うこと。
二十五 政府契約に基く支払の遅延防止に関し、報告の徴取、実地監査及び指示を行うこと。
二十六 平和回復に伴い処理を要する賠償、外貨債その他の渉外負債に関する財務を管理すること。
二十七 平和回復に伴い処理を要する在外資金、渉外債権その他の在外資産に関する財務を管理すること。
二十八 在外公館等借入金の返済に関すること。
二十九 外国に居住する本邦人(外国に本店を有する本邦法人を含む。)が本邦内に有する財産を管理すること。
第十一條第八号を削り、同條第九号を同條第八号とし、以下同條第十一号までを一号ずつ繰り上げ、同條第十二号中「の取得又は貸借」を「に関する権利の取得」に改め、同号を同條第十一号とする。
第十二條第一項第二号を削り、同項第三号を同項第二号とし、以下同項第十三号までを一号ずつ繰り上げ、同項第十四号及び第十五号を削り、同項第十六号を同項第十三号とし、同項第十七号を同項第十四号とし、同項第十八号を削り、同條第二項中「第三号から第六号」を「第二号から第五号」に「第八号から第十号」を「第七号から第九号」に改める。
第三章中「第三章 外局」を「第三章 国税庁」に改め、同章中第二十四條、第一節、第一節の二、
第二節
国税庁
第一款
総則
、「第二款 内部部局」、「第三款 附属機関」、「第四款 地方支分部局」、第三節及び第四節を削り、第三十六條を第四十二條とし、同條の前に次の節名を加える。
第四節 地方支分部局
第三十七條を第四十三條とする。
第三十八條第二項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同條第三項とし、同條第一項の次に次の一項を加える。
2 前項の規定にかかわらず、大蔵省令で定める国税局には、調査査察部を置かないことができる。
第三十八條を第四十四條とし、第三十八條の二を第四十五條とする。
第三十九條第一項の表中地方酒類審議会の項中「、類別及び種別」を「及び類別」に改め、同條を第四十六條とする。
第四十條第二項中「税務署」を「税務署及び税務署の支署」に、「管轄区域及び」を「管轄区域、所掌事務の範囲及び」に改め、同項を同條第三項とし、同條第一項の次に次の一項を加える。
2 税務署の所掌事務の一部を分掌させるため、所要の地に、税務署の支署を置く。
第四十條を第四十七條とし、第四十一條を削る。
第三十三條の四を第三十九條とし、同條の前に次の節名を加える。
第三節 附属機関
第三十四條を第四十條とする。
第三十五條第一項の表中中央酒類審議会の項中「、類別及び種別」を「及び類別」に改め、同條を第四十一條とする。
第三十二條に次の一号を加え、同條を第三十四條とする。
五 酒類の価格を決定すること。
第三十二條の二第二号中「価格差益」の下に「及び物価統制令(昭和二十一年勅令第百十八号)第二十條に規定する割増金」を加え、同條を第三十五條とする。
第三十三條を第三十六條とする。
第三十三條の二第一項中「第三十條」を「第三十二條」に改め、同條を第三十七條とする。
第三十三條の三を第三十八條とする。
第三十條第八号中「第三十三條の三」を「第三十八條」に改め、同條を第三十二條とする。
第三十一條を第三十三條とし、第二十九條の二を第三十一條とし、第二十九條を第三十條とし、同條の前に次の節名を加える。
第二節 内部部局
第二十八條中「第二十一号から第二十三号まで及び第四十四号」を「第二十号から第二十三号まで及び第四十号(酒類に係る場合に限る。)」に改め、同條を第二十九條とする。
第二十七條を第二十八條とし、同條の前に次のように加える。
第一節 総則
(設置)
第二十七條 国家行政組織法第三條第二項の規定に基いて、大蔵省の外局として、国税庁を置く。
第二十一條を第二十四條とし、第二十二條を第二十五條とし、第二十三條を第二十六條とする。
第二十條中「第一項第三号から第八号」を「第一項第一号及び第二号に掲げるもの(関税及びとん税に関するものに限る。)並びに同條第四号から第九号」に改め、同條第三号中「外国為替及び外国貿易管理法」の下に「(昭和二十四年法律第二百二十八号)」を加え、同條を第二十三條とする。
第十八條及び第十九條を削り、第十四條を第十八條とする。
第十五條中「、証券取引委員会及び公認会計士管理委員会」を削り、「第一項第三号から第八号まで」を「第一項第一号から第九号まで」に改め、同條を第十九條とする。
第十六條を第二十條とし、第十七條を第二十一條とし、同條の次に次の一條を加える。
(財務部及び財務局又は財務部の出張所)
第二十二條 財務局の所掌事務の一部を分掌させるため、所要の地に、財務部を置く。
2 財務局又は財務部の所掌事務の一部を分掌させるため、所要の地に、財務局又は財務部の出張所を置く。
3 財務部及び財務局又は財務部の出張所の名称、位置、管轄区域、所掌事務の範囲及び内部組織は、大蔵省令で定める。
第十三條の見出しを「(その他の附属機関)」に改め、同條第一項中「左の表」を「第十四條に規定するものの外、左の表」に改め、同項の表金利調整審議会の項中「(貸金業者の貸付の利率及び媒介の手数料を含む。)」を削り、同表中
在外公館等借入金評価審議会
大蔵大臣の諮問に応じて、在外公館等借入金の返済の準備に資するために必要な、当該借入金を表示する現地通貨の評価に関する事項を調査審議すること。
在外公館等借入金評価審議会
大蔵大臣の諮問に応じて、在外公館等借入金の返済の準備に資するために必要な、当該借入金を表示する現地通貨の評価に関する事項を調査審議すること。
企業会計審議会
企業会計の基準の設定及び原価計算の統一その他企業会計制度の整備改善に関し、大蔵大臣の諮問に応じて調査審議し、又は大蔵大臣に対して必要な勧告及び報告を行うこと。
証券取引審議会
大蔵大臣の諮問に応じて、有価証券の発行及び売買その他の取引に関する重要事項に関し、調査審議すること。
外国為替審議会
大蔵大臣の諮問に応じて、外国為替の管理に関する重要事項に関し、調査審議すること。
外資審議会
大蔵大臣の諮問に応じて、本邦に対する外国資本の投下に関する重要事項に関し、調査審議すること。
公認会計士審査会
大蔵大臣の諮問に応じて、公認会計士制度の運営及び公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)の規定による公認会計士等に対する懲戒処分に関し調査審議し、並びに公認会計士試験及び特別公認会計士試験を行うこと。
に改め、同條を第十七條とし、第二章第二節中同條の前に次の三條を加える。
(附属機関)
第十四條 本省に、附属機関として、左の機関を置く。
造幣局
印刷局
(造幣局)
第十五條 造幣局は、造幣事業を行う機関とし、左の事務をつかさどる。
一 貨幣を製造し、旧貨幣等を鋳つぶすこと。
二 貨幣、貨幣地金及び貴金属の地金を出納保管すること。
三 金地金を配給すること。
四 章はい、記章、極印、合金及び金属工芸品を製造すること。
五 貴金属の地金及び陶たかすを精製すること。
六 貴金属及び製品の品位を証明すること。
七 貨幣地金その他の物品の試金を行うこと。
八 重要金属の地金及び鉱物を分析及び試験すること。
2 造幣局は、その所掌事務を遂行するため、第四條第一号から第十二号まで、第五十二号及び第五十三号に掲げる権限を行使する。
3 造幣局の長は、造幣局長とする。
4 造幣局は、大阪市に置く。
5 造幣局に、左の二部を置く。
総務部
作業部
6 造幣局に、その所掌する作業に関する研究、講習及び指導を行わせるため、研究所を、造幣局部内職員の診療を行わせるため、病院を置く。
7 造幣局の所掌事務の一部を分掌させるため、東京都及び広島県佐伯郡五日市町に造幣局の支局を、熊本市に造幣局の出張所を置く。
8 造幣局の研究所及び病院の名称、位置及び内部組織並びに造幣局の支局及び出張所の名称及び内部組織は、大蔵省令で定める。
(印刷局)
第十六條 印刷局は、印刷事業を行う機関とし、左の事務をつかさどる。
一 日本銀行券、紙幣、国債、印紙、郵便切手、郵便はがきその他証券類及び印刷物を製造すること。
二 官報、法令全書、広報宣伝資料等の政府刊行物を編集、製造及び発行すること。
三 印刷局の業務上必要な用紙を製造すること。
四 すき入紙の製造の取締を行うこと。
2 印刷局は、その所掌事務を遂行するため、第四條第一号から第十二号まで及び第五十四号から第五十六号までに掲げる権限を行使する。
3 印刷局の長は、印刷局長とする。
4 印刷局は、東京都に置く。
5 印刷局に、局長官房及び左の二部を置く。
業務部
製造部
6 印刷局に、左の表の上欄に掲げる機関を置き、その設置の目的は、それぞれ下欄に記載する通りとする。
種類
目的
研究所
印刷及び製紙に関する研究、講習及び指導を行うこと。
工場
印刷及び製紙を行うこと。
教習所
印刷及び製紙に従事する職員に対して、職務上必要な教習を行うこと。
病院
印刷局部内職員の診療を行うこと。
7 印刷局の所掌事務の一部を分掌させるため、岡山市、出雲市、松山市、高知市及び徳島県三好郡池田町に印刷局の出張所を置く。
8 第六項に掲げる機関の名称、位置及び内部組織並びに印刷局の出張所の名称及び内部組織は、大蔵省令で定める。
第二章第一節に次の一條を加える。
(為替局の事務)
第十三條 為替局においては、左の事務をつかさどる。
一 国際金融及び外国為替に関する制度を調査、企画及び立案すること。
二 国際収支の調整を図ること。
三 外国為替資金を管理及び運営し、その他外貨資金を管理すること。
四 外国為替相場の決定及び対外取引を行う通貨の指定その他対外決済の方式に関する事務を管理すること。
五 所掌事務に係る外国為替の取引を管理すること。
六 外国為替予算案(貿易に係る部分を除く。)を作成し、外国為替予算案の準備に関する事務を整理し、その他閣僚審議会の事務を処理すること。
七 外国為替の損失補償に関すること。
八 外国為替銀行及び両替商に関する事務を処理すること。
九 国際通貨基金及び国際復興開発銀行に関すること。
十 外国投資家の技術援助及び事業活動並びに株式その他の財産の取得を管理及び調整すること。
十一 外国政府の不動産に関する権利の取得の審査を行うこと。
十二 本邦からの海外投資に関する事務を管理すること。
十三 外国為替及び国際収支に関する統計を作製すること。
第五十七條を次のように改める。
(人事管理に関する事項)
第四十八條 造幣局及び印刷局の職員(造幣局長及び印刷局長を除く。)の任免は、それぞれ造幣局長及び印刷局長が行う。
2 前項に定めるものの外、大蔵省に置かれる職員の任免、昇任、懲戒その他人事管理に関する事項については、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)の定めるところによる。
第五十八條を第四十九條とする。
附則第五項以下を削る。
附 則
1 この法律は、昭和二十七年八月一日から施行する。
2 左に掲げる法律は、廃止する。
一 外国為替管理委員会設置法(昭和二十四年法律第二百二十九号)
二 外資委員会設置法(昭和二十五年法律第百六十四号)
3 従前の大蔵省の機関及び職員(証券取引委員会の委員長及び委員並びに公認会計士管理委員会の委員を除く。)は、この法律(法律に基く命令を含む。)に別段の定がある場合を除く外、改正後の大蔵省設置法による相当の機関及びその職員となり、同一性をもつて存続するものとする。
4 この法律施行の際現に外国為替管理委員会及び外資委員会の職員(特別職の職員を除く。)である者は、別に辞令を発せられない場合においては、同一の勤務條件をもつて大蔵省の本省の相当の職員となるものとする。
内閣総理大臣 吉田茂
大蔵大臣 池田勇人
経済安定本部総裁 吉田茂
大蔵省設置法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十七年七月三十一日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第二百六十九号
大蔵省設置法の一部を改正する法律
大蔵省設置法(昭和二十四年法律第百四十四号)の一部を次のように改正する。
目次を次のように改める。
目次
第一章
総則(第一条―第四条)
第二章
本省
第一節
内部部局(第五条―第十三条)
第二節
附属機関(第十四条―第十七条)
第三節
地方支分部局(第十八条―第二十六条)
第一款
財務局(第十九条―第二十二条)
第二款
税関(第二十三条―第二十六条)
第三章
国税庁
第一節
総則(第二十七条―第二十九条)
第二節
内部部局(第三十条―第三十八条)
第三節
附属機関(第三十九条―第四十一条)
第四節
地方支分部局(第四十二条―第四十七条)
第四章
職員(第四十八条・第四十九条)
附則
第三条第四号を同条第五号とし、以下一号ずつ繰り下げ、同条第三号の次に次の一号を加える。
四 外国為替
第四条第十七号を削り、同条第十八号を同条第十七号とし、以下同条第二十二号までを一号ずつ繰り上げ、同条第二十三号を次のように改める。
二十二 法令の定めるところに従い、国税庁の所属職員(協議団以外の国税庁及び国税局の附属機関の職員を除く。以下同じ。)の職務に関係のある犯罪について捜査を行い、必要な措置をとること。
二十三 酒類の製造業及び販売業を免許し、これらを営む者を監督すること。
第四条第三十一号を次のように改める。
三十一 賠償、外貨債その他の渉外負債及び在外資金その他の在外資産に関する財務を管理すること。
第四条第三十六号を次のように改める。
三十六 貨幣及び紙幣を発行し、日本銀行券の発行を監督すること。
第四条第五十号を同条第五十七号とし、同条第四十一号中「株式又は社債」を「有価証券」に改め、同号を同条第五十号とし、同条第四十二号を削り、同条第四十三号を同条第五十一号とし、同条第四十四号を削り、同条第四十五号を同条第五十二号とし、同条第四十六号中「貴金属の精製、配給」を「金地金の配給、貴金属の精製」に改め、同号を同条第五十三号とし、同条第四十七号中「証券類」の下に「及び印刷物」を加え、同号を同条第五十四号とし、同条第四十八号中「その他の印刷物」を「、広報宣伝資料等の政府刊行物」に改め、同号を同条第五十五号とし、同条第四十九号中「印刷庁」を「印刷局」に改め、同号を同条第五十六号とし、同条第三十八号から第四十号までを次のように改める。
三十八 特別の法律により設立された金融機関を監督すること。
三十九 金融機関の融資及び金利を規制すること。
四十 大蔵省の所管に属する物資の価格の統制を行うこと。
四十一 外国為替資金を管理及び運営し、その他外貨資金を管理すること。
四十二 外国為替相場を決定し、維持すること。
四十三 対外取引の決済条件を定めること。
四十四 所掌事務に係る外国為替の管理をすること。
四十五 外国為替予算案(貿易に係る部分を除く。)を作成し、外国為替予算案の準備に関する事務の取りまとめを行うこと。
四十六 外国投資家の投資及び事業活動を調整すること。
四十七 証券取引所を登録し、これを監督すること。
四十八 証券業者及び証券業協会を登録し、これらを監督すること。
四十九 証券投資信託の委託会社を登録し、これを監督すること。
第五条第一項中「五局」を「六局」に、
銀行局
銀行局
為替局
に改め、同条第二項を削り、第三項を第二項とし、第四項を第三項とする。
第六条を次のように改める。
(特別な職)
第六条 本省に財務参事官一人を置く。
2 財務参事官は、命を受け、大蔵省の所掌事務のうち第四条第三十一号に掲げる権限に属する事項その他国際的に処理を要する事項に係るものの総合調整を行う。
3 大臣官房に官房長を置く。
4 官房長は、命を受け、大臣官房の事務を掌理する。
5 大臣官房に日本専売公社監理官一人を置く。
6 日本専売公社監理官は、命を受け、専売制度を調査、企画及び立案し、日本専売公社を監督する。
7 主計局に次長二人、理財局に次長一人を置く。
8 次長は、局長を助け、局務を整理する。
第七条第一項第十六号を同項第十七号とし、同項第十五号の次に次の一号を加える。
十六 専売品(アルコールを除く。)の価格の決定に関すること。
第七条第二項を削る。
第八条第八号を削り、同条第九号を同条第八号とし、以下一号ずつ繰り上げる。
第九条第一項第五号中「保税倉庫」を「指定保税地域、特許上屋、保税倉庫」に改め、同号を同項第六号とし、以下一号ずつ繰り下げ、同項第四号を同項第五号とし、同項第三号を同項第四号とし、同項第二号を同項第三号とし、同項第一号の次に次の一号を加える。
二 租税収入の見積及び決算の調査を行うこと。
第九条第二項中「第三号から第八号まで」を「第四号から第九号まで」に改める。
第十条第五号中「(国民貯蓄債券を除く。以下第六号において同じ。)」を削り、同条第十号から第二十二号までを次のように改める。
十 紙幣類似証券の取締を行うこと。
十一 金の買取及び売渡並びに使用、取引及び輸出入を規制すること。
十二 金地金(歯科用金地金を除く。)の価格を決定すること。
十三 資金運用部資金を管理及び運用すること。
十四 米国対日援助見返資金を管理並びに運用及び使用すること。
十五 産業資金の需給を調整すること。
十六 企業会計の基準の設定、原価計算の統一その他企業の経理に関すること。
十七 商品券の取締を行うこと。
十八 社債等の登録を行うこと。
十九 証券取引制度を調査、企画及び立案すること。
二十 証券取引所を登録し、これを監督すること。
二十一 証券業者及び証券業協会を登録し、これらを監督すること。
二十二 証券投資信託の委託会社を登録し、これを監督すること。
二十三 有価証券の発行に関する届出書又は報告書を審査し、必要な措置をとること。
二十四 公認会計士(会計士補を含む。)及び計理士の登録及び監督を行うこと。
二十五 政府契約に基く支払の遅延防止に関し、報告の徴取、実地監査及び指示を行うこと。
二十六 平和回復に伴い処理を要する賠償、外貨債その他の渉外負債に関する財務を管理すること。
二十七 平和回復に伴い処理を要する在外資金、渉外債権その他の在外資産に関する財務を管理すること。
二十八 在外公館等借入金の返済に関すること。
二十九 外国に居住する本邦人(外国に本店を有する本邦法人を含む。)が本邦内に有する財産を管理すること。
第十一条第八号を削り、同条第九号を同条第八号とし、以下同条第十一号までを一号ずつ繰り上げ、同条第十二号中「の取得又は貸借」を「に関する権利の取得」に改め、同号を同条第十一号とする。
第十二条第一項第二号を削り、同項第三号を同項第二号とし、以下同項第十三号までを一号ずつ繰り上げ、同項第十四号及び第十五号を削り、同項第十六号を同項第十三号とし、同項第十七号を同項第十四号とし、同項第十八号を削り、同条第二項中「第三号から第六号」を「第二号から第五号」に「第八号から第十号」を「第七号から第九号」に改める。
第三章中「第三章 外局」を「第三章 国税庁」に改め、同章中第二十四条、第一節、第一節の二、
第二節
国税庁
第一款
総則
、「第二款 内部部局」、「第三款 附属機関」、「第四款 地方支分部局」、第三節及び第四節を削り、第三十六条を第四十二条とし、同条の前に次の節名を加える。
第四節 地方支分部局
第三十七条を第四十三条とする。
第三十八条第二項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 前項の規定にかかわらず、大蔵省令で定める国税局には、調査査察部を置かないことができる。
第三十八条を第四十四条とし、第三十八条の二を第四十五条とする。
第三十九条第一項の表中地方酒類審議会の項中「、類別及び種別」を「及び類別」に改め、同条を第四十六条とする。
第四十条第二項中「税務署」を「税務署及び税務署の支署」に、「管轄区域及び」を「管轄区域、所掌事務の範囲及び」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 税務署の所掌事務の一部を分掌させるため、所要の地に、税務署の支署を置く。
第四十条を第四十七条とし、第四十一条を削る。
第三十三条の四を第三十九条とし、同条の前に次の節名を加える。
第三節 附属機関
第三十四条を第四十条とする。
第三十五条第一項の表中中央酒類審議会の項中「、類別及び種別」を「及び類別」に改め、同条を第四十一条とする。
第三十二条に次の一号を加え、同条を第三十四条とする。
五 酒類の価格を決定すること。
第三十二条の二第二号中「価格差益」の下に「及び物価統制令(昭和二十一年勅令第百十八号)第二十条に規定する割増金」を加え、同条を第三十五条とする。
第三十三条を第三十六条とする。
第三十三条の二第一項中「第三十条」を「第三十二条」に改め、同条を第三十七条とする。
第三十三条の三を第三十八条とする。
第三十条第八号中「第三十三条の三」を「第三十八条」に改め、同条を第三十二条とする。
第三十一条を第三十三条とし、第二十九条の二を第三十一条とし、第二十九条を第三十条とし、同条の前に次の節名を加える。
第二節 内部部局
第二十八条中「第二十一号から第二十三号まで及び第四十四号」を「第二十号から第二十三号まで及び第四十号(酒類に係る場合に限る。)」に改め、同条を第二十九条とする。
第二十七条を第二十八条とし、同条の前に次のように加える。
第一節 総則
(設置)
第二十七条 国家行政組織法第三条第二項の規定に基いて、大蔵省の外局として、国税庁を置く。
第二十一条を第二十四条とし、第二十二条を第二十五条とし、第二十三条を第二十六条とする。
第二十条中「第一項第三号から第八号」を「第一項第一号及び第二号に掲げるもの(関税及びとん税に関するものに限る。)並びに同条第四号から第九号」に改め、同条第三号中「外国為替及び外国貿易管理法」の下に「(昭和二十四年法律第二百二十八号)」を加え、同条を第二十三条とする。
第十八条及び第十九条を削り、第十四条を第十八条とする。
第十五条中「、証券取引委員会及び公認会計士管理委員会」を削り、「第一項第三号から第八号まで」を「第一項第一号から第九号まで」に改め、同条を第十九条とする。
第十六条を第二十条とし、第十七条を第二十一条とし、同条の次に次の一条を加える。
(財務部及び財務局又は財務部の出張所)
第二十二条 財務局の所掌事務の一部を分掌させるため、所要の地に、財務部を置く。
2 財務局又は財務部の所掌事務の一部を分掌させるため、所要の地に、財務局又は財務部の出張所を置く。
3 財務部及び財務局又は財務部の出張所の名称、位置、管轄区域、所掌事務の範囲及び内部組織は、大蔵省令で定める。
第十三条の見出しを「(その他の附属機関)」に改め、同条第一項中「左の表」を「第十四条に規定するものの外、左の表」に改め、同項の表金利調整審議会の項中「(貸金業者の貸付の利率及び媒介の手数料を含む。)」を削り、同表中
在外公館等借入金評価審議会
大蔵大臣の諮問に応じて、在外公館等借入金の返済の準備に資するために必要な、当該借入金を表示する現地通貨の評価に関する事項を調査審議すること。
在外公館等借入金評価審議会
大蔵大臣の諮問に応じて、在外公館等借入金の返済の準備に資するために必要な、当該借入金を表示する現地通貨の評価に関する事項を調査審議すること。
企業会計審議会
企業会計の基準の設定及び原価計算の統一その他企業会計制度の整備改善に関し、大蔵大臣の諮問に応じて調査審議し、又は大蔵大臣に対して必要な勧告及び報告を行うこと。
証券取引審議会
大蔵大臣の諮問に応じて、有価証券の発行及び売買その他の取引に関する重要事項に関し、調査審議すること。
外国為替審議会
大蔵大臣の諮問に応じて、外国為替の管理に関する重要事項に関し、調査審議すること。
外資審議会
大蔵大臣の諮問に応じて、本邦に対する外国資本の投下に関する重要事項に関し、調査審議すること。
公認会計士審査会
大蔵大臣の諮問に応じて、公認会計士制度の運営及び公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)の規定による公認会計士等に対する懲戒処分に関し調査審議し、並びに公認会計士試験及び特別公認会計士試験を行うこと。
に改め、同条を第十七条とし、第二章第二節中同条の前に次の三条を加える。
(附属機関)
第十四条 本省に、附属機関として、左の機関を置く。
造幣局
印刷局
(造幣局)
第十五条 造幣局は、造幣事業を行う機関とし、左の事務をつかさどる。
一 貨幣を製造し、旧貨幣等を鋳つぶすこと。
二 貨幣、貨幣地金及び貴金属の地金を出納保管すること。
三 金地金を配給すること。
四 章はい、記章、極印、合金及び金属工芸品を製造すること。
五 貴金属の地金及び陶たかすを精製すること。
六 貴金属及び製品の品位を証明すること。
七 貨幣地金その他の物品の試金を行うこと。
八 重要金属の地金及び鉱物を分析及び試験すること。
2 造幣局は、その所掌事務を遂行するため、第四条第一号から第十二号まで、第五十二号及び第五十三号に掲げる権限を行使する。
3 造幣局の長は、造幣局長とする。
4 造幣局は、大阪市に置く。
5 造幣局に、左の二部を置く。
総務部
作業部
6 造幣局に、その所掌する作業に関する研究、講習及び指導を行わせるため、研究所を、造幣局部内職員の診療を行わせるため、病院を置く。
7 造幣局の所掌事務の一部を分掌させるため、東京都及び広島県佐伯郡五日市町に造幣局の支局を、熊本市に造幣局の出張所を置く。
8 造幣局の研究所及び病院の名称、位置及び内部組織並びに造幣局の支局及び出張所の名称及び内部組織は、大蔵省令で定める。
(印刷局)
第十六条 印刷局は、印刷事業を行う機関とし、左の事務をつかさどる。
一 日本銀行券、紙幣、国債、印紙、郵便切手、郵便はがきその他証券類及び印刷物を製造すること。
二 官報、法令全書、広報宣伝資料等の政府刊行物を編集、製造及び発行すること。
三 印刷局の業務上必要な用紙を製造すること。
四 すき入紙の製造の取締を行うこと。
2 印刷局は、その所掌事務を遂行するため、第四条第一号から第十二号まで及び第五十四号から第五十六号までに掲げる権限を行使する。
3 印刷局の長は、印刷局長とする。
4 印刷局は、東京都に置く。
5 印刷局に、局長官房及び左の二部を置く。
業務部
製造部
6 印刷局に、左の表の上欄に掲げる機関を置き、その設置の目的は、それぞれ下欄に記載する通りとする。
種類
目的
研究所
印刷及び製紙に関する研究、講習及び指導を行うこと。
工場
印刷及び製紙を行うこと。
教習所
印刷及び製紙に従事する職員に対して、職務上必要な教習を行うこと。
病院
印刷局部内職員の診療を行うこと。
7 印刷局の所掌事務の一部を分掌させるため、岡山市、出雲市、松山市、高知市及び徳島県三好郡池田町に印刷局の出張所を置く。
8 第六項に掲げる機関の名称、位置及び内部組織並びに印刷局の出張所の名称及び内部組織は、大蔵省令で定める。
第二章第一節に次の一条を加える。
(為替局の事務)
第十三条 為替局においては、左の事務をつかさどる。
一 国際金融及び外国為替に関する制度を調査、企画及び立案すること。
二 国際収支の調整を図ること。
三 外国為替資金を管理及び運営し、その他外貨資金を管理すること。
四 外国為替相場の決定及び対外取引を行う通貨の指定その他対外決済の方式に関する事務を管理すること。
五 所掌事務に係る外国為替の取引を管理すること。
六 外国為替予算案(貿易に係る部分を除く。)を作成し、外国為替予算案の準備に関する事務を整理し、その他閣僚審議会の事務を処理すること。
七 外国為替の損失補償に関すること。
八 外国為替銀行及び両替商に関する事務を処理すること。
九 国際通貨基金及び国際復興開発銀行に関すること。
十 外国投資家の技術援助及び事業活動並びに株式その他の財産の取得を管理及び調整すること。
十一 外国政府の不動産に関する権利の取得の審査を行うこと。
十二 本邦からの海外投資に関する事務を管理すること。
十三 外国為替及び国際収支に関する統計を作製すること。
第五十七条を次のように改める。
(人事管理に関する事項)
第四十八条 造幣局及び印刷局の職員(造幣局長及び印刷局長を除く。)の任免は、それぞれ造幣局長及び印刷局長が行う。
2 前項に定めるものの外、大蔵省に置かれる職員の任免、昇任、懲戒その他人事管理に関する事項については、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)の定めるところによる。
第五十八条を第四十九条とする。
附則第五項以下を削る。
附 則
1 この法律は、昭和二十七年八月一日から施行する。
2 左に掲げる法律は、廃止する。
一 外国為替管理委員会設置法(昭和二十四年法律第二百二十九号)
二 外資委員会設置法(昭和二十五年法律第百六十四号)
3 従前の大蔵省の機関及び職員(証券取引委員会の委員長及び委員並びに公認会計士管理委員会の委員を除く。)は、この法律(法律に基く命令を含む。)に別段の定がある場合を除く外、改正後の大蔵省設置法による相当の機関及びその職員となり、同一性をもつて存続するものとする。
4 この法律施行の際現に外国為替管理委員会及び外資委員会の職員(特別職の職員を除く。)である者は、別に辞令を発せられない場合においては、同一の勤務条件をもつて大蔵省の本省の相当の職員となるものとする。
内閣総理大臣 吉田茂
大蔵大臣 池田勇人
経済安定本部総裁 吉田茂