租税特別措置法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第265号
公布年月日: 昭和26年11月27日
法令の形式: 法律

改正対象法令

審議経過

第10回国会

衆議院
(昭和26年5月16日)
参議院
(昭和26年5月16日)
(昭和26年5月17日)
衆議院
(昭和26年5月18日)
(昭和26年5月21日)
(昭和26年5月22日)
(昭和26年5月26日)
参議院
衆議院
(昭和26年5月27日)
参議院
(昭和26年5月31日)
(昭和26年6月2日)
衆議院
(昭和26年6月5日)
参議院
(昭和26年7月24日)
(昭和26年8月8日)

第11回国会

参議院
(昭和26年8月17日)
(昭和26年8月19日)

第12回国会

参議院
(昭和26年11月14日)
(昭和26年11月20日)
衆議院
(昭和26年11月21日)
参議院
(昭和26年11月21日)
衆議院
(昭和26年11月22日)
(昭和26年11月30日)
参議院
(昭和26年11月30日)
租税特別措置法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十六年十一月二十七日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第二百六十五号
租税特別措置法の一部を改正する法律
租税特別措置法(昭和二十一年法律第十五号)の一部を次のように改正する。
第一條中「設ける。」を「設け、並びに資産再評価法の特例を設ける。」に改める。
第十一條の次に次の四條を加える。
第十二條 資産再評価法第三條に規定する基準日(以下基準日という。)において個人の有する漁業権、入漁権又は漁業権を目的とする賃借権若しくは使用貸借による借主の権利が漁業法施行法第一條の規定により消滅した場合においては、これらの権利を資産再評価法第八條第二項に規定する資産とみなし、これらの権利の消滅を当該資産の譲渡とみなして同法の規定を適用する。
前項に規定する資産について資産再評価法第八條第二項の規定により行われたものとみなされた再評価の再評価額は、同法の規定にかかわらず、前項に規定する個人が漁業法施行法第九條の規定により交付を受けるべき補償金の額とする。
第十三條 基準日において法人の有する漁業権、入漁権又は漁業権を目的とする賃借権若しくは使用貸借による借主の権利については、当該法人は、これらの資産について、基準日に帳簿価額があると否とにかかわらず、又、資産再評価法第六條第一項の規定による再評価を行つたと否とにかかわらず、同法第十三條の二第一項の規定による再評価を行うことができるものとする。
前項に規定する資産について法人が資産再評価法第十三條の二第一項の規定により行う再評価の再評価額の限度額は、同法の規定にかかわらず、当該法人が漁業法施行法第九條の規定により交付を受けるべき補償金の額とする。
第一項に規定する資産のうち基準日に帳簿価額がないもの(資産再評価法第七條各号に掲げる資産を除く。)について法人が同法第十三條の二第一項の規定により行つた再評価の再評価差額は、同法第四十條第一項の規定にかかわらず、当該資産の再評価額に相当する金額とする。
第一項に規定する資産について資産再評価法第十三條の二第一項の規定により再評価を行つた法人が、漁業法施行法第十六條に規定する漁業権証券をもつて同法第九條の規定による補償金の交付を受けた場合においては、当該漁業権証券に附すべき帳簿価額は、当該資産の再評価額に当該漁業権証券の額面金額のその交付を受けた漁業権証券の額面金額の合計額に対する割合を乗じて算出した金額による。
前項の場合において、法人が当該資産について再評価日以後減価償却を行つたとき、又は当該補償金として漁業権証券と金銭との交付を受けたときにおいては、同項の帳簿価額の基礎となるべき金額は、同項の規定にかかわらず、当該資産の再評価額からそれぞれ当該資産の減価償却額に相当する額又は当該金銭の額を控除した額による。
第十四條 基準日において個人の有する土地、土地の上に存する権利、立木、家屋又は土地の上に存するその他の物件(以下土地等という。)が河川法、土地收用法、都市計画法、道路法、不良住宅地区改良法、水防法、土地改良法又は命令で指定するその他の法令(以下土地收用法等という。)の規定に基き收用された場合においては、当該土地等につき資産再評価法第八條第二項又は第九條第一項の規定により行われたものとみなされた再評価の再評価額は、同法の規定にかかわらず、当該土地等の收用に因り交付を受けるべき補償金の額(当該收用を受けた資産が所得税法第十條の六に規定する資産である場合には、資産再評価法第四十二條第四項本文に規定する減価の価額を加算した金額)とする。
前項の補償金の額は、名義のいかんにかかわらず、土地等の收用の対価たる金額をいうものとし、收用に際して交付を受ける移転料その他当該土地等の收用の対価たる金額以外の金額を含まないものとする。
第十五條 基準日において法人の有する土地等が土地收用法等の規定に基き收用された場合においては、当該法人は、当該土地等について、基準日に帳簿価額があると否とにかかわらず、又、資産再評価法の規定により再評価を行つたと否とにかかわらず、当該收用の日の属する事業年度開始の日現在において再評価を行うことができる。
前項の規定による再評価については、これを資産再評価法第十三條の二第一項の規定による再評価とみなして同法の規定を適用する。但し、左の各号に掲げる事項については、当該各号に定めるところによる。
一 前項の規定による再評価の再評価額の限度額は、資産再評価法の規定にかかわらず、当該法人が当該土地等の收用に因り交付を受けるべき補償金の額とする。
二 当該土地等について資産再評価法第四十條第二項各号の一に該当する事由があり、且つ、当該土地等について同法の規定により再評価を行つた場合において同項の規定により帳簿価額に加算された金額がある場合における前項の規定による再評価の再評価差額については、当該各号に掲げる金額からその加算された金額を控除した金額を当該再評価の再評価日の直前における当該土地等の帳簿価額に加算した金額をもつて当該土地等の同條第一項に規定する帳簿価額とみなして、同項の規定を適用する。
三 当該土地等のうち基準日に帳簿価額がないもの(資産再評価法第七條各号に掲げる資産を除く。)について前項の規定により行つた再評価の再評価差額については、第十三條第三項の規定を準用する。
四 前項の規定による再評価を行つた法人が資産再評価法第四十五條の二第一項の規定により提出すべき申告書の提出期限は、同項の規定にかかわらず、当該再評価の再評価日を含む事業年度の終了の日から二月以内とする。
前條第二項の規定は、前項第一号の補償金の額について、これを準用する。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 改正後の租税特別措置法第十四條及び第十五條の規定は、昭和二十六年一月一日以後土地等の收用があつた場合について適用する。
3 法人が昭和二十六年一月一日からこの法律施行前に終了した事業年度の終了の日までの間において土地收用法等の規定に基き收用を受けた土地等について改正後の租税特別措置法第十五條第一項の規定により再評価を行つた場合においては、当該法人が資産再評価法第四十五條の二第一項の規定により提出すべき申告書の提出期限は、改正後の租税特別措置法第十五條第二項第四号の規定にかかわらず、この法律施行の日から二月以内とする。
大蔵大臣 池田勇人
内閣総理大臣 吉田茂
租税特別措置法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十六年十一月二十七日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第二百六十五号
租税特別措置法の一部を改正する法律
租税特別措置法(昭和二十一年法律第十五号)の一部を次のように改正する。
第一条中「設ける。」を「設け、並びに資産再評価法の特例を設ける。」に改める。
第十一条の次に次の四条を加える。
第十二条 資産再評価法第三条に規定する基準日(以下基準日という。)において個人の有する漁業権、入漁権又は漁業権を目的とする賃借権若しくは使用貸借による借主の権利が漁業法施行法第一条の規定により消滅した場合においては、これらの権利を資産再評価法第八条第二項に規定する資産とみなし、これらの権利の消滅を当該資産の譲渡とみなして同法の規定を適用する。
前項に規定する資産について資産再評価法第八条第二項の規定により行われたものとみなされた再評価の再評価額は、同法の規定にかかわらず、前項に規定する個人が漁業法施行法第九条の規定により交付を受けるべき補償金の額とする。
第十三条 基準日において法人の有する漁業権、入漁権又は漁業権を目的とする賃借権若しくは使用貸借による借主の権利については、当該法人は、これらの資産について、基準日に帳簿価額があると否とにかかわらず、又、資産再評価法第六条第一項の規定による再評価を行つたと否とにかかわらず、同法第十三条の二第一項の規定による再評価を行うことができるものとする。
前項に規定する資産について法人が資産再評価法第十三条の二第一項の規定により行う再評価の再評価額の限度額は、同法の規定にかかわらず、当該法人が漁業法施行法第九条の規定により交付を受けるべき補償金の額とする。
第一項に規定する資産のうち基準日に帳簿価額がないもの(資産再評価法第七条各号に掲げる資産を除く。)について法人が同法第十三条の二第一項の規定により行つた再評価の再評価差額は、同法第四十条第一項の規定にかかわらず、当該資産の再評価額に相当する金額とする。
第一項に規定する資産について資産再評価法第十三条の二第一項の規定により再評価を行つた法人が、漁業法施行法第十六条に規定する漁業権証券をもつて同法第九条の規定による補償金の交付を受けた場合においては、当該漁業権証券に附すべき帳簿価額は、当該資産の再評価額に当該漁業権証券の額面金額のその交付を受けた漁業権証券の額面金額の合計額に対する割合を乗じて算出した金額による。
前項の場合において、法人が当該資産について再評価日以後減価償却を行つたとき、又は当該補償金として漁業権証券と金銭との交付を受けたときにおいては、同項の帳簿価額の基礎となるべき金額は、同項の規定にかかわらず、当該資産の再評価額からそれぞれ当該資産の減価償却額に相当する額又は当該金銭の額を控除した額による。
第十四条 基準日において個人の有する土地、土地の上に存する権利、立木、家屋又は土地の上に存するその他の物件(以下土地等という。)が河川法、土地収用法、都市計画法、道路法、不良住宅地区改良法、水防法、土地改良法又は命令で指定するその他の法令(以下土地収用法等という。)の規定に基き収用された場合においては、当該土地等につき資産再評価法第八条第二項又は第九条第一項の規定により行われたものとみなされた再評価の再評価額は、同法の規定にかかわらず、当該土地等の収用に因り交付を受けるべき補償金の額(当該収用を受けた資産が所得税法第十条の六に規定する資産である場合には、資産再評価法第四十二条第四項本文に規定する減価の価額を加算した金額)とする。
前項の補償金の額は、名義のいかんにかかわらず、土地等の収用の対価たる金額をいうものとし、収用に際して交付を受ける移転料その他当該土地等の収用の対価たる金額以外の金額を含まないものとする。
第十五条 基準日において法人の有する土地等が土地収用法等の規定に基き収用された場合においては、当該法人は、当該土地等について、基準日に帳簿価額があると否とにかかわらず、又、資産再評価法の規定により再評価を行つたと否とにかかわらず、当該収用の日の属する事業年度開始の日現在において再評価を行うことができる。
前項の規定による再評価については、これを資産再評価法第十三条の二第一項の規定による再評価とみなして同法の規定を適用する。但し、左の各号に掲げる事項については、当該各号に定めるところによる。
一 前項の規定による再評価の再評価額の限度額は、資産再評価法の規定にかかわらず、当該法人が当該土地等の収用に因り交付を受けるべき補償金の額とする。
二 当該土地等について資産再評価法第四十条第二項各号の一に該当する事由があり、且つ、当該土地等について同法の規定により再評価を行つた場合において同項の規定により帳簿価額に加算された金額がある場合における前項の規定による再評価の再評価差額については、当該各号に掲げる金額からその加算された金額を控除した金額を当該再評価の再評価日の直前における当該土地等の帳簿価額に加算した金額をもつて当該土地等の同条第一項に規定する帳簿価額とみなして、同項の規定を適用する。
三 当該土地等のうち基準日に帳簿価額がないもの(資産再評価法第七条各号に掲げる資産を除く。)について前項の規定により行つた再評価の再評価差額については、第十三条第三項の規定を準用する。
四 前項の規定による再評価を行つた法人が資産再評価法第四十五条の二第一項の規定により提出すべき申告書の提出期限は、同項の規定にかかわらず、当該再評価の再評価日を含む事業年度の終了の日から二月以内とする。
前条第二項の規定は、前項第一号の補償金の額について、これを準用する。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 改正後の租税特別措置法第十四条及び第十五条の規定は、昭和二十六年一月一日以後土地等の収用があつた場合について適用する。
3 法人が昭和二十六年一月一日からこの法律施行前に終了した事業年度の終了の日までの間において土地収用法等の規定に基き収用を受けた土地等について改正後の租税特別措置法第十五条第一項の規定により再評価を行つた場合においては、当該法人が資産再評価法第四十五条の二第一項の規定により提出すべき申告書の提出期限は、改正後の租税特別措置法第十五条第二項第四号の規定にかかわらず、この法律施行の日から二月以内とする。
大蔵大臣 池田勇人
内閣総理大臣 吉田茂