保険募集の取締に関する法律の一部を改正する法律
法令番号: 法律第152号
公布年月日: 昭和26年4月20日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

保険募集の取締に関する法律の一部を改正する法律案は況が改善されてきたものの、生命保険会社と契約者間の契約上の紛争が依然として続いているため、契約者保護と保険事業の健全な発達を図る目的で提案された。主な改正点として、生命保険会社の役員・使用人の登録と生命保険募集人の登録の統一化、下請生命保険募集人の届出制から登録制への移行、損害賠償責任に関する統一的規定の設置、契約の不当な乗り換え募集の禁止などが含まれている。

参照した発言:
第10回国会 衆議院 大蔵委員会 第38号

審議経過

第10回国会

衆議院
(昭和26年3月20日)
参議院
(昭和26年3月20日)
衆議院
(昭和26年3月22日)
参議院
(昭和26年3月22日)
(昭和26年3月23日)
衆議院
(昭和26年3月24日)
(昭和26年3月26日)
(昭和26年6月5日)
参議院
(昭和26年6月6日)
保險募集の取締に関する法律の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十六年四月二十日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第百五十二号
保險募集の取締に関する法律の一部を改正する法律
保險募集の取締に関する法律(昭和二十三年法律第百七十一号)の一部を次のように改正する。
第一條中「並びに募集を行う生命保險会社の役員及び使用人」を削る。
第二條第一項を次のように改める。
この法律において「生命保險募集人」とは、生命保險会社の役員(代表権を有する役員及び監査役を除く。)若しくは使用人若しくはこれらの者の使用人又は生命保險会社の委託を受けた者(法人でない社団及び財団を含む。)若しくはその者の役員(代表権を有する役員及び監査役を除く。)、管理人若しくは使用人で、その保險会社のために生命保險契約の締結の媒介をなすものをいう。
同條第二項中「締結の代理をなす者」の下に「(法人でない社団及び財団を含む。以下同じ。)」を加える。
同條第四項を次のように改める。
4 この法律において「所属保險会社」とは、生命保險募集人、損害保險会社の役員若しくは使用人又は損害保險代理店若しくはその役員若しくは使用人が募集する保險契約の保險者となるべき保險会社をいう。
第三條第二項第三号中「委託保險会社」を「所属保險会社」に改め、同條第三項第一号及び第二号を次のように改め、同條第四項を削る。
一 生命保險募集人又は損害保險代理店であることを証する書面。但し、委託に基く生命保險募集人及び損害保險代理店にあつては、募集に関する委託契約書に限る。
二 法人又は法人でない社団若しくは財団であるときは、定款又は寄附行為(法人でない社団若しくは財団にあつてはこれらに準ずるもの。以下第七條において同じ。)、役員又は管理人の履歴書及び戸籍抄本又はこれに準ずるもの並びに当該法人又は法人でない社団若しくは財団が第五條第一項第二号、第三号及び第五号に掲げる者に該当しないことを誓約する書面
三 個人であるときは、その者(その者に法定代理人があるときは、その者及びその法定代理人)の履歴書及び戸籍抄本又はこれに準ずるもの並びにその者が第五條第一号から第四号までに掲げる者に該当しないことを誓約する書面
第四條の見出しを「(登録簿及び登録の通知)」に改め、同條第二項第三号中「委託保險会社」を「所属保險会社」に改め、同條に次の一項を加える。
3 大蔵大臣は、前項の規定による登録をした場合においては、遅滯なく、その旨を文書をもつて申請者に通知しなければならない。
第五條第一項中「申請者につき事実を調査した後、」を削り、同項第五号中「代表者若しくは」を削り、同條第二項を次のように改める。
2 大蔵大臣は、前項の規定により登録を拒否しようとするときは、あらかじめ登録申請者にその旨を通知し、その者又はその代理人の出頭を求め、釈明のための証拠を提出する機会を與えるため、大蔵大臣の指定する職員をして聽聞させなければならない。
3 前項の場合において、大蔵大臣は、聽聞される者が正当な理由がないのに、聽聞に応じないときは、聽聞を行わないで登録を拒否することができる。
第六條中「遅滯なく、」の下に「理由を記載した文書をもつて、」を加える。
第七條及び第八條を次のように改める。
(生命保險募集人又は損害保險代理店の届出事項)
第七條 生命保險募集人又は損害保險代理店は、第三條第二項各号に掲げる事項又は同條第三項第一号に掲げる書類若しくは同項第二号に掲げる定款又は寄附行為に記載された事項について変更があつたときは、遅滯なく、その旨を大蔵大臣に届け出なければならない。
2 生命保險募集人又は損害保險代理店は、第五條第一項第一号、第二号、第四号及び第五号の一に掲げる者に該当することとなつたとき又は登録当時同項第一号から第五号までの一に掲げる者に該当していたことが判明したときは、遅滯なく、その旨を大蔵大臣に届け出なければならない。
3 生命保險募集人又は損害保險代理店が左の各号の一に該当することとなつたときは、当該各号に掲げる者は、遅滯なく、その旨を大蔵大臣に届け出なければならない。
一 募集の業務を廃止した場合においては、当該生命保險募集人又は損害保險代理店であつた者
二 個人が死亡した場合においては、その相続人
三 個人が破産し、又は法人が破産に因り解散した場合においては、その破産管財人
四 法人が合併に因り解散した場合においては、その業務を執行する役員であつた者
五 法人が合併又は破産以外の事由に因り解散した場合においては、その清算人
六 法人でない社団又は財団が消滅した場合においては、その管理人であつた者
(登録の取消)
第七條の二 大蔵大臣は、第二十條第一項の規定により登録を取り消す場合を除く外、生命保險募集人又は損害保險代理店が左の各号の一に該当するときは、その登録を取り消さなければならない。
一 第五條第一項第一号、第二号、第四号及び第五号の一に掲げる者に該当することとなつたとき又は登録当時同項第一号から第五号までの一に該当していたことが判明したとき。
二 登録当時第五條第一項第六号に掲げる者に該当していたことが判明したとき。
三 不正の手段により第四條第二項の規定による登録を受けていたとき。
2 第五條第二項及び第三項の規定は、前項の規定による登録の取消について、これを準用する。この場合において、第五條第二項中「登録申請者」とあるのは「当該生命保險募集人又は損害保險代理店」と読み替えるものとする。
(登録のまつ消)
第七條の三 大蔵大臣は、左に掲げる場合においては、生命保險募集人登録簿又は損害保險代理店登録簿につき、当該生命保險募集人又は損害保險代理店に関する登録をまつ消しなければならない。
一 前條又は第二十條第一項の規定により登録を取り消したとき。
二 第七條第三項の規定による届出があつたとき。
三 大蔵大臣が第七條第三項各号に掲げる場合に該当するものと認めて、同項各号に掲げる者に通知して、その者又はその代理人の出頭を求め、釈明のための証拠を提出する機会を與えるため、その職員をして聽聞させた後、その事実を確認したとき。
(損害保險代理店の役員又は使用人の届出)
第八條 損害保險代理店は、役員(監査役以外の代表権を有しない役員をいう。第十條及び第十六條の場合を除き、以下同じ。)又は使用人に募集を行わせる場合においては、その者の氏名及び住所を大蔵大臣に届け出なければならない。
2 損害保險代理店は、前項の規定により届け出た事項について変更を生じたとき又は同項の規定により届け出た役員若しくは使用人が募集を行わないこととなつたとき若しくはこれらの者が死亡したときは、遅滯なく、その旨を大蔵大臣に届け出なければならない。
第九條中「保險会社」を「損害保險会社」に改める。
第十條第一項中「委託を受けている」を削り、同條第二項中「又は使用人」を「若しくは使用人若しくはこれらの者の使用人」に改め、「委託を受けて」の下に「募集を行い、若しくは他の生命保險会社の委託を受けて募集を行う者の役員若しくは使用人として」を加える。
第十一條の見出し中「委託保險会社」を「所属保險会社」に改め、同條第一項中「委託保險会社」を「所属保險会社」に、「又は損害保險代理店」を「、損害保險会社の役員若しくは使用人又は損害保險代理店」に改め、同項但書を削り、同條第二項中「前項」を「第一項」に、「又は損害保險代理店」を「、損害保險会社の役員若しくは使用人又は損害保險代理店」に改め、同項を同條第三項とし、同條第三項を同條第四項とし、同條第一項の次に第二項として次の一項を加える。
2 前項の規定は、左に掲げる場合においては、これを適用しない。
一 生命保險会社の役員又はその使用人である生命保險募集人及び損害保險会社の役員で募集を行うものについては、所属保險会社が当該役員の選任につき相当の注意をなし、且つ、これらの者の行う募集につき保險契約者に加えた損害の防止につとめたとき。
二 生命保險会社の使用人又はその使用人である生命保險募集人及び損害保險会社の使用人で募集を行うものについては、所属保險会社が当該使用人(生命保險会社の使用人の使用人を除く。)の雇傭につき相当の注意をなし、且つ、これらの者の行う募集につき保險契約者に加えた損害の防止につとめたとき。
三 生命保險会社の委託に基く生命保險募集人及びその役員又は使用人である生命保險募集人並びに損害保險代理店については、所属保險会社が当該生命保險募集人又は損害保險代理店の委託をなすにつき相当の注意をなし、且つ、これらの者の行う募集につき保險契約者に加えた損害の防止につとめたとき。
第十二條第一項及び第十三條中「委託保險会社」を「所属保險会社」に改める。
第十四條中「保險会社の役員」を「損害保險会社の役員」に改め、「使用人又は生命保險募集人若しくは損害保險代理店」の下に「(第八條第一項の規定により届け出た損害保險代理店の役員及び使用人を含む。以下本條及び第十九條において同じ。)」を加え、「それらの者の所属する保險会社若しくは委託保險会社」を「これらの者の所属保險会社」に改める。
第十六條第一項中「保險会社の役員」を「損害保險会社の役員」に改め、同項に次の一号を加える。
五 保險契約者又は被保險者に対して、既に成立している保險契約(以下本号中既存保險契約という。)を不当に消滅させることにより新たな保險契約の申込をさせ、若しくは新たな保險契約の申込をさせることにより既存保險契約を不当に消滅させ、若しくは既存保險契約を不当に消滅させ、若しくは不当に保險契約の申込をさせ、又はこれらのことをすすめる行為
第十八條第一項中「保險会社は、その役員及び使用人又は第四條の規定により登録された生命保險募集人若しくは」を「生命保險会社は、第四條第二項の規定により登録された生命保險募集人に対する場合、損害保險会社は、その役員若しくは使用人又は同項の規定により登録された」に改め、同條第三項中「生命保險募集人又は」を「生命保險募集人は、第四條第二項の規定により登録された生命保險募集人に対する場合、」に、「第八條」を「第八條第一項」に、「第四條」を「第四條第二項」に改め、「生命保險募集人若しくは」を削る。
第二十條第一項第一号中「他の法令」を「この法律」に改め、「大蔵大臣の命令」の下に「若しくは他の法令」を加え、同條第二項から第五項までを次のように改める。
2 第五條第二項及び第三項並びに第六條の規定は、前項の規定による業務の停止及び登録の取消について、これを準用する。この場合において、第五條第二項中「登録申請者」とあるのは「当該生命保險募集人又は損害保險代理店」と、同條第三項中「聽聞に応じないときは」とあるのは「出頭を求められた日後一月内に出頭しないときは」と読み替えるものとする。
第二十一條を次のように改める。
(外国生命保險事業者の役員等に対する規定の適用除外)
第二十一條 第三條から第七條の三まで及び第九條並びに第二十條(登録の取消の処分に関する部分に限る。)の規定は、外国生命保險事業者の役員及び使用人については、これを適用しない。
第二十三條中「生命保險会社」の下に「又は損害保險会社」を加える。
第二十五條第二号中「(第二十一條において準用する場合を含む。以下同じ。)」を削る。
第二十六條を次のように改める。
第二十六條 第七條又は第八條の規定による届出を怠つた者は、これを五千円以下の過料に処する。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 この法律施行の際改正前の保險募集の取締に関する法律第二十一條の規定により役員使用人登録簿に登録されている者は、この法律施行後は、改正後の保險募集の取締に関する法律第四條第二項の規定により生命保險募集人登録簿に登録されている者とみなす。
3 この法律施行の際改正前の保險募集の取締に関する法律第八條(同法第二十一條において準用する場合を含む。)の規定による届出がされている者(損害保險代理店の役員及び使用人を除く。)は、この法律施行の日後三月を経過する日までは、改正後の保險募集の取締に関する法律第四條第二項の規定により生命保險募集人登録簿に登録されている者とみなす。
4 この法律施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
大蔵大臣 池田勇人
内閣総理大臣 吉田茂
保険募集の取締に関する法律の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十六年四月二十日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第百五十二号
保険募集の取締に関する法律の一部を改正する法律
保険募集の取締に関する法律(昭和二十三年法律第百七十一号)の一部を次のように改正する。
第一条中「並びに募集を行う生命保険会社の役員及び使用人」を削る。
第二条第一項を次のように改める。
この法律において「生命保険募集人」とは、生命保険会社の役員(代表権を有する役員及び監査役を除く。)若しくは使用人若しくはこれらの者の使用人又は生命保険会社の委託を受けた者(法人でない社団及び財団を含む。)若しくはその者の役員(代表権を有する役員及び監査役を除く。)、管理人若しくは使用人で、その保険会社のために生命保険契約の締結の媒介をなすものをいう。
同条第二項中「締結の代理をなす者」の下に「(法人でない社団及び財団を含む。以下同じ。)」を加える。
同条第四項を次のように改める。
4 この法律において「所属保険会社」とは、生命保険募集人、損害保険会社の役員若しくは使用人又は損害保険代理店若しくはその役員若しくは使用人が募集する保険契約の保険者となるべき保険会社をいう。
第三条第二項第三号中「委託保険会社」を「所属保険会社」に改め、同条第三項第一号及び第二号を次のように改め、同条第四項を削る。
一 生命保険募集人又は損害保険代理店であることを証する書面。但し、委託に基く生命保険募集人及び損害保険代理店にあつては、募集に関する委託契約書に限る。
二 法人又は法人でない社団若しくは財団であるときは、定款又は寄附行為(法人でない社団若しくは財団にあつてはこれらに準ずるもの。以下第七条において同じ。)、役員又は管理人の履歴書及び戸籍抄本又はこれに準ずるもの並びに当該法人又は法人でない社団若しくは財団が第五条第一項第二号、第三号及び第五号に掲げる者に該当しないことを誓約する書面
三 個人であるときは、その者(その者に法定代理人があるときは、その者及びその法定代理人)の履歴書及び戸籍抄本又はこれに準ずるもの並びにその者が第五条第一号から第四号までに掲げる者に該当しないことを誓約する書面
第四条の見出しを「(登録簿及び登録の通知)」に改め、同条第二項第三号中「委託保険会社」を「所属保険会社」に改め、同条に次の一項を加える。
3 大蔵大臣は、前項の規定による登録をした場合においては、遅滞なく、その旨を文書をもつて申請者に通知しなければならない。
第五条第一項中「申請者につき事実を調査した後、」を削り、同項第五号中「代表者若しくは」を削り、同条第二項を次のように改める。
2 大蔵大臣は、前項の規定により登録を拒否しようとするときは、あらかじめ登録申請者にその旨を通知し、その者又はその代理人の出頭を求め、釈明のための証拠を提出する機会を与えるため、大蔵大臣の指定する職員をして聴聞させなければならない。
3 前項の場合において、大蔵大臣は、聴聞される者が正当な理由がないのに、聴聞に応じないときは、聴聞を行わないで登録を拒否することができる。
第六条中「遅滞なく、」の下に「理由を記載した文書をもつて、」を加える。
第七条及び第八条を次のように改める。
(生命保険募集人又は損害保険代理店の届出事項)
第七条 生命保険募集人又は損害保険代理店は、第三条第二項各号に掲げる事項又は同条第三項第一号に掲げる書類若しくは同項第二号に掲げる定款又は寄附行為に記載された事項について変更があつたときは、遅滞なく、その旨を大蔵大臣に届け出なければならない。
2 生命保険募集人又は損害保険代理店は、第五条第一項第一号、第二号、第四号及び第五号の一に掲げる者に該当することとなつたとき又は登録当時同項第一号から第五号までの一に掲げる者に該当していたことが判明したときは、遅滞なく、その旨を大蔵大臣に届け出なければならない。
3 生命保険募集人又は損害保険代理店が左の各号の一に該当することとなつたときは、当該各号に掲げる者は、遅滞なく、その旨を大蔵大臣に届け出なければならない。
一 募集の業務を廃止した場合においては、当該生命保険募集人又は損害保険代理店であつた者
二 個人が死亡した場合においては、その相続人
三 個人が破産し、又は法人が破産に因り解散した場合においては、その破産管財人
四 法人が合併に因り解散した場合においては、その業務を執行する役員であつた者
五 法人が合併又は破産以外の事由に因り解散した場合においては、その清算人
六 法人でない社団又は財団が消滅した場合においては、その管理人であつた者
(登録の取消)
第七条の二 大蔵大臣は、第二十条第一項の規定により登録を取り消す場合を除く外、生命保険募集人又は損害保険代理店が左の各号の一に該当するときは、その登録を取り消さなければならない。
一 第五条第一項第一号、第二号、第四号及び第五号の一に掲げる者に該当することとなつたとき又は登録当時同項第一号から第五号までの一に該当していたことが判明したとき。
二 登録当時第五条第一項第六号に掲げる者に該当していたことが判明したとき。
三 不正の手段により第四条第二項の規定による登録を受けていたとき。
2 第五条第二項及び第三項の規定は、前項の規定による登録の取消について、これを準用する。この場合において、第五条第二項中「登録申請者」とあるのは「当該生命保険募集人又は損害保険代理店」と読み替えるものとする。
(登録のまつ消)
第七条の三 大蔵大臣は、左に掲げる場合においては、生命保険募集人登録簿又は損害保険代理店登録簿につき、当該生命保険募集人又は損害保険代理店に関する登録をまつ消しなければならない。
一 前条又は第二十条第一項の規定により登録を取り消したとき。
二 第七条第三項の規定による届出があつたとき。
三 大蔵大臣が第七条第三項各号に掲げる場合に該当するものと認めて、同項各号に掲げる者に通知して、その者又はその代理人の出頭を求め、釈明のための証拠を提出する機会を与えるため、その職員をして聴聞させた後、その事実を確認したとき。
(損害保険代理店の役員又は使用人の届出)
第八条 損害保険代理店は、役員(監査役以外の代表権を有しない役員をいう。第十条及び第十六条の場合を除き、以下同じ。)又は使用人に募集を行わせる場合においては、その者の氏名及び住所を大蔵大臣に届け出なければならない。
2 損害保険代理店は、前項の規定により届け出た事項について変更を生じたとき又は同項の規定により届け出た役員若しくは使用人が募集を行わないこととなつたとき若しくはこれらの者が死亡したときは、遅滞なく、その旨を大蔵大臣に届け出なければならない。
第九条中「保険会社」を「損害保険会社」に改める。
第十条第一項中「委託を受けている」を削り、同条第二項中「又は使用人」を「若しくは使用人若しくはこれらの者の使用人」に改め、「委託を受けて」の下に「募集を行い、若しくは他の生命保険会社の委託を受けて募集を行う者の役員若しくは使用人として」を加える。
第十一条の見出し中「委託保険会社」を「所属保険会社」に改め、同条第一項中「委託保険会社」を「所属保険会社」に、「又は損害保険代理店」を「、損害保険会社の役員若しくは使用人又は損害保険代理店」に改め、同項但書を削り、同条第二項中「前項」を「第一項」に、「又は損害保険代理店」を「、損害保険会社の役員若しくは使用人又は損害保険代理店」に改め、同項を同条第三項とし、同条第三項を同条第四項とし、同条第一項の次に第二項として次の一項を加える。
2 前項の規定は、左に掲げる場合においては、これを適用しない。
一 生命保険会社の役員又はその使用人である生命保険募集人及び損害保険会社の役員で募集を行うものについては、所属保険会社が当該役員の選任につき相当の注意をなし、且つ、これらの者の行う募集につき保険契約者に加えた損害の防止につとめたとき。
二 生命保険会社の使用人又はその使用人である生命保険募集人及び損害保険会社の使用人で募集を行うものについては、所属保険会社が当該使用人(生命保険会社の使用人の使用人を除く。)の雇傭につき相当の注意をなし、且つ、これらの者の行う募集につき保険契約者に加えた損害の防止につとめたとき。
三 生命保険会社の委託に基く生命保険募集人及びその役員又は使用人である生命保険募集人並びに損害保険代理店については、所属保険会社が当該生命保険募集人又は損害保険代理店の委託をなすにつき相当の注意をなし、且つ、これらの者の行う募集につき保険契約者に加えた損害の防止につとめたとき。
第十二条第一項及び第十三条中「委託保険会社」を「所属保険会社」に改める。
第十四条中「保険会社の役員」を「損害保険会社の役員」に改め、「使用人又は生命保険募集人若しくは損害保険代理店」の下に「(第八条第一項の規定により届け出た損害保険代理店の役員及び使用人を含む。以下本条及び第十九条において同じ。)」を加え、「それらの者の所属する保険会社若しくは委託保険会社」を「これらの者の所属保険会社」に改める。
第十六条第一項中「保険会社の役員」を「損害保険会社の役員」に改め、同項に次の一号を加える。
五 保険契約者又は被保険者に対して、既に成立している保険契約(以下本号中既存保険契約という。)を不当に消滅させることにより新たな保険契約の申込をさせ、若しくは新たな保険契約の申込をさせることにより既存保険契約を不当に消滅させ、若しくは既存保険契約を不当に消滅させ、若しくは不当に保険契約の申込をさせ、又はこれらのことをすすめる行為
第十八条第一項中「保険会社は、その役員及び使用人又は第四条の規定により登録された生命保険募集人若しくは」を「生命保険会社は、第四条第二項の規定により登録された生命保険募集人に対する場合、損害保険会社は、その役員若しくは使用人又は同項の規定により登録された」に改め、同条第三項中「生命保険募集人又は」を「生命保険募集人は、第四条第二項の規定により登録された生命保険募集人に対する場合、」に、「第八条」を「第八条第一項」に、「第四条」を「第四条第二項」に改め、「生命保険募集人若しくは」を削る。
第二十条第一項第一号中「他の法令」を「この法律」に改め、「大蔵大臣の命令」の下に「若しくは他の法令」を加え、同条第二項から第五項までを次のように改める。
2 第五条第二項及び第三項並びに第六条の規定は、前項の規定による業務の停止及び登録の取消について、これを準用する。この場合において、第五条第二項中「登録申請者」とあるのは「当該生命保険募集人又は損害保険代理店」と、同条第三項中「聴聞に応じないときは」とあるのは「出頭を求められた日後一月内に出頭しないときは」と読み替えるものとする。
第二十一条を次のように改める。
(外国生命保険事業者の役員等に対する規定の適用除外)
第二十一条 第三条から第七条の三まで及び第九条並びに第二十条(登録の取消の処分に関する部分に限る。)の規定は、外国生命保険事業者の役員及び使用人については、これを適用しない。
第二十三条中「生命保険会社」の下に「又は損害保険会社」を加える。
第二十五条第二号中「(第二十一条において準用する場合を含む。以下同じ。)」を削る。
第二十六条を次のように改める。
第二十六条 第七条又は第八条の規定による届出を怠つた者は、これを五千円以下の過料に処する。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 この法律施行の際改正前の保険募集の取締に関する法律第二十一条の規定により役員使用人登録簿に登録されている者は、この法律施行後は、改正後の保険募集の取締に関する法律第四条第二項の規定により生命保険募集人登録簿に登録されている者とみなす。
3 この法律施行の際改正前の保険募集の取締に関する法律第八条(同法第二十一条において準用する場合を含む。)の規定による届出がされている者(損害保険代理店の役員及び使用人を除く。)は、この法律施行の日後三月を経過する日までは、改正後の保険募集の取締に関する法律第四条第二項の規定により生命保険募集人登録簿に登録されている者とみなす。
4 この法律施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
大蔵大臣 池田勇人
内閣総理大臣 吉田茂