輸出品取締法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第278号
公布年月日: 昭和24年12月21日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

輸出品取締法は輸出品の品質改善と海外における評価向上を目的として制定されたが、世界的なドル安やポンド切下げに伴う国際市場での競争激化に対応するため、さらなる改善強化が必要となった。主な改正点は三つあり、第一に、粗悪品輸出防止のため、主務大臣が必要に応じて輸出品の最低標準や包装条件を設定できるようにすること、第二に、検査責任者を輸出業者に限定せず生産業者も可能とすること、第三に、輸出品検査の完全な励行を確保するため、臨検検査に関する規定を整備することである。これらの改正により、現状の課題に対処していく。

参照した発言:
第6回国会 衆議院 通商産業委員会 第6号

審議経過

第6回国会

参議院
(昭和24年11月10日)
衆議院
(昭和24年11月12日)
参議院
(昭和24年11月14日)
衆議院
(昭和24年11月15日)
(昭和24年11月16日)
(昭和24年11月17日)
(昭和24年11月19日)
参議院
(昭和24年11月21日)
(昭和24年11月22日)
衆議院
(昭和24年12月3日)
参議院
(昭和24年12月4日)
輸出品取締法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十四年十二月二十一日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第二百七十八号
輸出品取締法の一部を改正する法律
輸出品取締法(昭和二十三年法律第百五十三号)の一部を次のように改正する。
第三條中「標準」の下に「並びに等級を表示すべき様式」を加える。
第四條を次のように改める。
第四條 主務大臣は、輸出品の品目を指定して、その各々につき、保健、衛生、安全若しくは純度に関する最低の標準若しくは包裝條件又は通常の用法においては正常の機能を果すことができないような輸出品の輸出を防止するための最低の標準若しくは包裝條件を定めることができる。
第五條の見出しを「(品目の指定並びに標準及び條件の決定の方法)」に改め、同條第一項中「前二條の規定による」の下に「輸出品の品目並びに」を加える。
第六條及び第七條を次のように改める。
(標準及び條件の表示)
第六條 第三條の規定により指定された輸出品は、その輸出品を輸出し、若しくは輸出品として政府に讓り渡す者(以下「輸出業者」という。)又はその輸出品を生産し、若しくは加工する者(以下「生産業者」という。)が同條の規定により定められた様式に従う表示並びに表示の年月日及び表示をした者の氏名又は名称を附したものでなければ、これを輸出し、又は輸出品として政府に讓り渡してはならない。
2 輸出業者又は生産業者は、第三條の規定により指定された輸出品に前項の表示をするときは、同條の規定により定められた標準に適合する等級を表示しなければならない。
第七條 第四條の規定により指定された輸出品は、同條の規定により定められた標準又は條件に達したものであつて、輸出業者又は生産業者が主務大臣が定める様式によるその旨の表示並びに表示の年月日及び表示をした者の氏名又は名称を附したものでなければ、これを輸出し、又は輸出品として政府に讓り渡してはならない。
2 輸出業者又は生産業者は、第四條の規定により指定された輸出品に前項の表示をするときは、その輸出品が同條の規定により定められた標準又は條件に達しているのでなければ、その表示をしてはならない。
第七條の次に次の一條を加える。
第七條の二 主務大臣は、第三條又は第四條の規定により指定された輸出品について前二條の規定の実施を確保するため特に必要があると認めるときは、その職員に、事務所、事業所若しくは倉庫に立ち入り、その輸出品を検査させ、又はその輸出品の輸出業者若しくは前二條の規定による表示をする生産業者に対し、その輸出品の所在の場所若しくは輸出の時期に関する報告を求めることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証票を携帶し、且つ、関係人の請求があるときは、これを呈示しなければならない。
第八條第一項中「第六條第二項(前條第二項において準用する場合を含む。)」を「前條第一項」に改める。
第九條の見出しを「(表示の訂正等)」に改め、同條第一項中「第六條第二項」を「第七條の二第一項」に、「同條第一項の規定により輸出品に附した等級」を「第六條第一項の表示」に、「その輸出品に附した等級」を「その輸出品に附した表示」に改め、同條第二項を次のように改め、同條第三項から第六項までを削る。
2 第四條の規定により指定された輸出品が、第七條の二第一項の規定による検査の結果、第四條の規定により定められた標準又は條件に達していないことが決定されたときは、その輸出品に附した表示は、これをまつ消しなければならない。
第十條中「第六條第二項(第七條第二項において準用する場合を含む。)」を「第七條の二第一項」に改め、同條第一項中「又は前條第二項若しくは第三項の規定による買取の指示」を削り、同條第二項中「若しくは前條第二項若しくは第三項の規定による買取の指示」を削る。
第十二條中「第六條第一項、第七條第一項」を「第六條、第七條」に改める。
第十三條を次のように改める。
第十三條 削除
第十五條第一項中「第四條に掲げる輸出品を生産し、又は加工する者」を「第四條の規定により指定された輸出品の生産業者」に改める。
第十六條を次のように改める。
第十六條 第七條の二第一項の規定による報告をせず、若しくは虚僞の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、これを六箇月以下の懲役又は五千円以下の罰金に処する。
第十七條中「前五條」を「第十二條及び前三條」に改める。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 この法律施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
厚生大臣 林讓治
農林大臣 森幸太郎
通商産業大臣 稻垣平太郎
運輸大臣 大屋晋三
内閣総理大臣 吉田茂
輸出品取締法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十四年十二月二十一日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第二百七十八号
輸出品取締法の一部を改正する法律
輸出品取締法(昭和二十三年法律第百五十三号)の一部を次のように改正する。
第三条中「標準」の下に「並びに等級を表示すべき様式」を加える。
第四条を次のように改める。
第四条 主務大臣は、輸出品の品目を指定して、その各々につき、保健、衛生、安全若しくは純度に関する最低の標準若しくは包装条件又は通常の用法においては正常の機能を果すことができないような輸出品の輸出を防止するための最低の標準若しくは包装条件を定めることができる。
第五条の見出しを「(品目の指定並びに標準及び条件の決定の方法)」に改め、同条第一項中「前二条の規定による」の下に「輸出品の品目並びに」を加える。
第六条及び第七条を次のように改める。
(標準及び条件の表示)
第六条 第三条の規定により指定された輸出品は、その輸出品を輸出し、若しくは輸出品として政府に譲り渡す者(以下「輸出業者」という。)又はその輸出品を生産し、若しくは加工する者(以下「生産業者」という。)が同条の規定により定められた様式に従う表示並びに表示の年月日及び表示をした者の氏名又は名称を附したものでなければ、これを輸出し、又は輸出品として政府に譲り渡してはならない。
2 輸出業者又は生産業者は、第三条の規定により指定された輸出品に前項の表示をするときは、同条の規定により定められた標準に適合する等級を表示しなければならない。
第七条 第四条の規定により指定された輸出品は、同条の規定により定められた標準又は条件に達したものであつて、輸出業者又は生産業者が主務大臣が定める様式によるその旨の表示並びに表示の年月日及び表示をした者の氏名又は名称を附したものでなければ、これを輸出し、又は輸出品として政府に譲り渡してはならない。
2 輸出業者又は生産業者は、第四条の規定により指定された輸出品に前項の表示をするときは、その輸出品が同条の規定により定められた標準又は条件に達しているのでなければ、その表示をしてはならない。
第七条の次に次の一条を加える。
第七条の二 主務大臣は、第三条又は第四条の規定により指定された輸出品について前二条の規定の実施を確保するため特に必要があると認めるときは、その職員に、事務所、事業所若しくは倉庫に立ち入り、その輸出品を検査させ、又はその輸出品の輸出業者若しくは前二条の規定による表示をする生産業者に対し、その輸出品の所在の場所若しくは輸出の時期に関する報告を求めることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証票を携帯し、且つ、関係人の請求があるときは、これを呈示しなければならない。
第八条第一項中「第六条第二項(前条第二項において準用する場合を含む。)」を「前条第一項」に改める。
第九条の見出しを「(表示の訂正等)」に改め、同条第一項中「第六条第二項」を「第七条の二第一項」に、「同条第一項の規定により輸出品に附した等級」を「第六条第一項の表示」に、「その輸出品に附した等級」を「その輸出品に附した表示」に改め、同条第二項を次のように改め、同条第三項から第六項までを削る。
2 第四条の規定により指定された輸出品が、第七条の二第一項の規定による検査の結果、第四条の規定により定められた標準又は条件に達していないことが決定されたときは、その輸出品に附した表示は、これをまつ消しなければならない。
第十条中「第六条第二項(第七条第二項において準用する場合を含む。)」を「第七条の二第一項」に改め、同条第一項中「又は前条第二項若しくは第三項の規定による買取の指示」を削り、同条第二項中「若しくは前条第二項若しくは第三項の規定による買取の指示」を削る。
第十二条中「第六条第一項、第七条第一項」を「第六条、第七条」に改める。
第十三条を次のように改める。
第十三条 削除
第十五条第一項中「第四条に掲げる輸出品を生産し、又は加工する者」を「第四条の規定により指定された輸出品の生産業者」に改める。
第十六条を次のように改める。
第十六条 第七条の二第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、これを六箇月以下の懲役又は五千円以下の罰金に処する。
第十七条中「前五条」を「第十二条及び前三条」に改める。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 この法律施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
厚生大臣 林譲治
農林大臣 森幸太郎
通商産業大臣 稲垣平太郎
運輸大臣 大屋晋三
内閣総理大臣 吉田茂