第一復員及第二復員部内職員令
法令番号: 勅令第六百八十七號
公布年月日: 昭和20年12月1日
法令の形式: 勅令
朕第一復員及第二復員部內職員令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十年十一月三十日
內閣總理大臣 男爵 幣原喜重郞
海軍大臣 米內光政
陸軍大臣 下村定
勅令第六百八十七號
第一復員及第二復員部內職員令
第一條 第一復員部內ニ別ニ定ムルモノノ外左ノ職員ヲ置キ第一復員省及其ノ所轄官廳ニ分屬セシム
第一復員官
第一復員理事官
第一復員技師
第一復員官補
第一復員技手
前項職員ノ定員ハ第一復員大臣之ヲ定ム
第二條 第二復員部內ニ別ニ定ムルモノノ外左ノ職員ヲ置キ第二復員省及其ノ所轄官廳ニ分屬セシム
第二復員官
第二復員理事官
第二復員技師
第二復員官補
第二復員技手
前項職員ノ定員ハ第二復員大臣之ヲ定ム
第三條 第一復員官及第二復員官ハ勅任又ハ奏任トス上官ノ命ヲ承ケ復員及之ニ關聯スル事項ニ關スル事務ヲ掌ル
勅任ノ第一復員官及第二復員官ノ官等ハ高等官二等トシ其ノ俸給ハ年俸一級四千九百二十圓、二級四千六百五十圓、三級四千三百圓、四級四千五十圓トス
勅任ノ陸軍司政長官又ハ海軍司政長官ニシテ前項ノ一級俸ニ相當スル額ヲ超ユル額ノ俸給ヲ給セラルルモノ勅任ノ第一復員官又ハ第二復員官ニ任ゼラルル場合ニ於テハ其ノ俸給額ト同額ノ俸給ヲ給スルコトヲ得
奏任ノ第一復員官及第二復員官ノ官等及俸給ハ高等官官等俸給令第十四條ニ揭グル諸官ト同一トス
第四條 第一復員理事官及第二復員理事官ハ奏任トス上官ノ命ヲ承ケ事務ヲ掌ル
第五條 第一復員技師及第二復員技師ハ奏任トシ內第一復員大臣又ハ第二復員大臣ノ定ムル員數ヲ限リ勅任ト爲スコトヲ得上官ノ命ヲ承ケ技術ヲ掌ル
第六條 第一復員官補及第二復員官補ハ判任トス上官ノ指揮ヲ承ケ復員及之ニ關聯スル事項ニ關スル事務ニ從事ス
第七條 第一復員技手及第二復員技手ハ判任トス上官ノ指揮ヲ承ケ技術ニ從事ス
第八條 昭和二十年勅令第六百八十六號第二條ノ規定ニ依リ任ゼラレタル第一復員官及第二復員官ノ官等ハ第三條第二項及第四項ノ規定ニ拘ラズ其ノ者ノ其ノ際ニ於ケル陸海軍武官トシテノ官等ニ相當スル官等トス
昭和二十年勅令第六百八十六號第二條ノ規定ニ依リ第一復員官又ハ第二復員官ニ任ゼラレタル者ノ陸海軍武官トシテノ官等ノ在職ハ當該文官ノ相當官等ノ在職ト看做ス
第九條 昭和二十年勅令第六百八十六號第二條ノ規定ニ依リ任ゼラレタル第一復員官、第二復員官、第一復員官補及第二復員官補ノ俸給ハ別ニ辭令ヲ發セラレザルトキハ第三條第二項及第四項ノ規定ニ拘ラズ其ノ者ノ其ノ際ニ於ケル陸海軍武官トシテノ俸給額ニ相當スル級俸(相當スル級俸ナキトキハ其ノ際ニ於ケル俸給額)トス
前項ノ規定ニ依ル相當スル級俸ナキトキノ其ノ際ニ於ケル俸給額ガ年額ヲ以テ定メラレアル陸海軍武官ニシテ第一復員官補又ハ第二復員官補ニ任ゼラルルモノノ俸給ハ其ノ月額トシ圓位未滿ハ之ヲ切捨ツ
第十條 高等官官等俸給令第九條及第十九條竝ニ判任官俸給令第三條及第四條ノ規定ノ適用ニ付テハ前條ノ其ノ際ニ於ケル陸海軍武官トシテノ俸給ヲ受ケタル時ヲ以テ第一復員官、第二復員官、第一復員官補又ハ第二復員官補トシテノ俸給ヲ受ケタル時ト看做ス
前條第一項ノ規定ニ依ル俸給ガ第一復員官又ハ第二復員官ノ一級ノ俸給額ヲ超ユルモノナルトキハ其ノ俸給ハ高等官官等俸給令第九條及第十九條竝ニ判任官俸給令第四條ノ規定ノ適用ニ付之ヲ第一復員官、第二復員官、第一復員官補又ハ第二復員官補ノ一級俸ト看做ス
第十一條 昭和二十年勅令第六百八十六號第二條及前三條ノ規定ハ內地ノ陸海軍武官ノ職ニ充用中進級又ハ增給セル場合ニ於ケル第一復員官、第二復員官、第一復員官補又ハ第二復員官補トシテノ陞敍及增給ニ之ヲ準用ス
第十二條 陸海軍武官ニシテ昭和二十年勅令第六百八十六號第二條ノ規定ニ依リ第一復員官若ハ第一復員官補又ハ第二復員官若ハ第二復員官補ニ任ゼラレタルモノニ對シテハ給與ニ關スルモノヲ除クノ外陸海軍ノ在職武官ニ關スル規定ヲ適用ス
前項ノ規定ノ適用ニ關シ必要ナル事項ハ第一復員大臣又ハ第二復員大臣之ヲ定ム
第十三條 本令施行ノ際現ニ內地(第一復員大臣又ハ第二復員大臣ノ特ニ指定スル地域ヲ除ク以下同ジ)ノ陸海軍部內ノ文官ノ職ニ在ル者別ニ辭令ヲ發セラレザルトキハ陸軍書記官ハ第一復員書記官ニ、海軍書記官ハ第二復員書記官ニ、陸軍敎授、陸軍通譯官、陸軍司政長官、陸軍司政官及陸軍軍政地敎授ハ第一復員官ニ、海軍敎授、海軍通譯官、海軍司政長官及海軍司政官ハ第二復員官ニ、陸軍理事官ハ第一復員理事官ニ、海軍理事官ハ第二復員理事官ニ、陸軍技師ハ第一復員技師ニ、海軍技師ハ第二復員技師ニ、陸軍省職員(兼勤者ヲ除ク)タル陸軍屬ハ第一復員屬ニ、海軍屬ハ第二復員屬ニ、陸軍省職員(兼勤者ヲ除ク)タラザル陸軍屬竝ニ陸軍助敎、陸軍通譯生及陸軍警部ハ第一復員官補ニ、海軍書記、海軍編修書記、海軍助敎、海軍通譯及海軍警部ハ第二復員官補ニ、陸軍技手ハ第一復員技手ニ、海軍技手ハ第二復員技手ニ同官等俸給ヲ以テ任ゼラレタルモノトス此ノ場合ニ於テ陸軍通譯官又ハ海軍通譯官ニシテ其ノ官等ガ高等官八等ナルモノ又ハ其ノ俸給ガ年額千五十圓ナルモノニ付テハ臨時其ノ官等又ハ其ノ年額ノ俸給ヲ設ケラレタルモノトス
第十四條 本令施行ノ際現ニ內地ノ陸海軍部內ノ文官ニシテ休職中ノモノ別ニ辭令ヲ發セラレザルトキハ休職ノ儘前條ノ例ニ依リ第一復員又ハ第二復員部內ノ職員ニ同官等俸給ヲ以テ任ゼラレタルモノトス
第十五條 前二條ノ規定ハ文官任用ノ資格ニ關スル規定ノ適用ヲ妨ゲズ
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
朕第一復員及第二復員部内職員令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十年十一月三十日
内閣総理大臣 男爵 幣原喜重郎
海軍大臣 米内光政
陸軍大臣 下村定
勅令第六百八十七号
第一復員及第二復員部内職員令
第一条 第一復員部内ニ別ニ定ムルモノノ外左ノ職員ヲ置キ第一復員省及其ノ所轄官庁ニ分属セシム
第一復員官
第一復員理事官
第一復員技師
第一復員官補
第一復員技手
前項職員ノ定員ハ第一復員大臣之ヲ定ム
第二条 第二復員部内ニ別ニ定ムルモノノ外左ノ職員ヲ置キ第二復員省及其ノ所轄官庁ニ分属セシム
第二復員官
第二復員理事官
第二復員技師
第二復員官補
第二復員技手
前項職員ノ定員ハ第二復員大臣之ヲ定ム
第三条 第一復員官及第二復員官ハ勅任又ハ奏任トス上官ノ命ヲ承ケ復員及之ニ関連スル事項ニ関スル事務ヲ掌ル
勅任ノ第一復員官及第二復員官ノ官等ハ高等官二等トシ其ノ俸給ハ年俸一級四千九百二十円、二級四千六百五十円、三級四千三百円、四級四千五十円トス
勅任ノ陸軍司政長官又ハ海軍司政長官ニシテ前項ノ一級俸ニ相当スル額ヲ超ユル額ノ俸給ヲ給セラルルモノ勅任ノ第一復員官又ハ第二復員官ニ任ゼラルル場合ニ於テハ其ノ俸給額ト同額ノ俸給ヲ給スルコトヲ得
奏任ノ第一復員官及第二復員官ノ官等及俸給ハ高等官官等俸給令第十四条ニ掲グル諸官ト同一トス
第四条 第一復員理事官及第二復員理事官ハ奏任トス上官ノ命ヲ承ケ事務ヲ掌ル
第五条 第一復員技師及第二復員技師ハ奏任トシ内第一復員大臣又ハ第二復員大臣ノ定ムル員数ヲ限リ勅任ト為スコトヲ得上官ノ命ヲ承ケ技術ヲ掌ル
第六条 第一復員官補及第二復員官補ハ判任トス上官ノ指揮ヲ承ケ復員及之ニ関連スル事項ニ関スル事務ニ従事ス
第七条 第一復員技手及第二復員技手ハ判任トス上官ノ指揮ヲ承ケ技術ニ従事ス
第八条 昭和二十年勅令第六百八十六号第二条ノ規定ニ依リ任ゼラレタル第一復員官及第二復員官ノ官等ハ第三条第二項及第四項ノ規定ニ拘ラズ其ノ者ノ其ノ際ニ於ケル陸海軍武官トシテノ官等ニ相当スル官等トス
昭和二十年勅令第六百八十六号第二条ノ規定ニ依リ第一復員官又ハ第二復員官ニ任ゼラレタル者ノ陸海軍武官トシテノ官等ノ在職ハ当該文官ノ相当官等ノ在職ト看做ス
第九条 昭和二十年勅令第六百八十六号第二条ノ規定ニ依リ任ゼラレタル第一復員官、第二復員官、第一復員官補及第二復員官補ノ俸給ハ別ニ辞令ヲ発セラレザルトキハ第三条第二項及第四項ノ規定ニ拘ラズ其ノ者ノ其ノ際ニ於ケル陸海軍武官トシテノ俸給額ニ相当スル級俸(相当スル級俸ナキトキハ其ノ際ニ於ケル俸給額)トス
前項ノ規定ニ依ル相当スル級俸ナキトキノ其ノ際ニ於ケル俸給額ガ年額ヲ以テ定メラレアル陸海軍武官ニシテ第一復員官補又ハ第二復員官補ニ任ゼラルルモノノ俸給ハ其ノ月額トシ円位未満ハ之ヲ切捨ツ
第十条 高等官官等俸給令第九条及第十九条並ニ判任官俸給令第三条及第四条ノ規定ノ適用ニ付テハ前条ノ其ノ際ニ於ケル陸海軍武官トシテノ俸給ヲ受ケタル時ヲ以テ第一復員官、第二復員官、第一復員官補又ハ第二復員官補トシテノ俸給ヲ受ケタル時ト看做ス
前条第一項ノ規定ニ依ル俸給ガ第一復員官又ハ第二復員官ノ一級ノ俸給額ヲ超ユルモノナルトキハ其ノ俸給ハ高等官官等俸給令第九条及第十九条並ニ判任官俸給令第四条ノ規定ノ適用ニ付之ヲ第一復員官、第二復員官、第一復員官補又ハ第二復員官補ノ一級俸ト看做ス
第十一条 昭和二十年勅令第六百八十六号第二条及前三条ノ規定ハ内地ノ陸海軍武官ノ職ニ充用中進級又ハ増給セル場合ニ於ケル第一復員官、第二復員官、第一復員官補又ハ第二復員官補トシテノ陞叙及増給ニ之ヲ準用ス
第十二条 陸海軍武官ニシテ昭和二十年勅令第六百八十六号第二条ノ規定ニ依リ第一復員官若ハ第一復員官補又ハ第二復員官若ハ第二復員官補ニ任ゼラレタルモノニ対シテハ給与ニ関スルモノヲ除クノ外陸海軍ノ在職武官ニ関スル規定ヲ適用ス
前項ノ規定ノ適用ニ関シ必要ナル事項ハ第一復員大臣又ハ第二復員大臣之ヲ定ム
第十三条 本令施行ノ際現ニ内地(第一復員大臣又ハ第二復員大臣ノ特ニ指定スル地域ヲ除ク以下同ジ)ノ陸海軍部内ノ文官ノ職ニ在ル者別ニ辞令ヲ発セラレザルトキハ陸軍書記官ハ第一復員書記官ニ、海軍書記官ハ第二復員書記官ニ、陸軍教授、陸軍通訳官、陸軍司政長官、陸軍司政官及陸軍軍政地教授ハ第一復員官ニ、海軍教授、海軍通訳官、海軍司政長官及海軍司政官ハ第二復員官ニ、陸軍理事官ハ第一復員理事官ニ、海軍理事官ハ第二復員理事官ニ、陸軍技師ハ第一復員技師ニ、海軍技師ハ第二復員技師ニ、陸軍省職員(兼勤者ヲ除ク)タル陸軍属ハ第一復員属ニ、海軍属ハ第二復員属ニ、陸軍省職員(兼勤者ヲ除ク)タラザル陸軍属並ニ陸軍助教、陸軍通訳生及陸軍警部ハ第一復員官補ニ、海軍書記、海軍編修書記、海軍助教、海軍通訳及海軍警部ハ第二復員官補ニ、陸軍技手ハ第一復員技手ニ、海軍技手ハ第二復員技手ニ同官等俸給ヲ以テ任ゼラレタルモノトス此ノ場合ニ於テ陸軍通訳官又ハ海軍通訳官ニシテ其ノ官等ガ高等官八等ナルモノ又ハ其ノ俸給ガ年額千五十円ナルモノニ付テハ臨時其ノ官等又ハ其ノ年額ノ俸給ヲ設ケラレタルモノトス
第十四条 本令施行ノ際現ニ内地ノ陸海軍部内ノ文官ニシテ休職中ノモノ別ニ辞令ヲ発セラレザルトキハ休職ノ儘前条ノ例ニ依リ第一復員又ハ第二復員部内ノ職員ニ同官等俸給ヲ以テ任ゼラレタルモノトス
第十五条 前二条ノ規定ハ文官任用ノ資格ニ関スル規定ノ適用ヲ妨ゲズ
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス