陸軍刑務所及陸軍拘禁所令
法令番号: 勅令第二百九十四號
公布年月日: 昭和20年5月17日
法令の形式: 勅令
朕陸軍監獄官制改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十年五月十六日
內閣總理大臣 男爵 鈴木貫太郞
陸軍大臣 阿南惟幾
勅令第二百九十四號
陸軍刑務所及陸軍拘禁所令
第一條 陸軍刑務所及陸軍拘禁所ハ陸軍監獄令ニ依ル陸軍監獄トス
陸軍刑務所ニハ懲役監、禁錮監、拘留場及拘置監ヲ置キ陸軍拘禁所ニハ拘留場及拘置監ヲ置ク
第二條 陸軍刑務所ハ東京、大阪及小倉ニ、陸軍拘禁所ハ旭川、札幌、弘前、仙臺、宇都宮、長野、金澤、名古屋、京都、廣島、善通寺、福岡、久留米、熊本、羅南、京城、臺北其ノ他陸軍大臣ノ指定スル地ニ之ヲ置キ各其ノ所在地名ヲ冠稱ス
第三條 陸軍刑務所及陸軍拘禁所ニ左ノ職員ヲ置ク
所長
所員
看守長
看守
第四條 所長ハ陸軍法務部將校ヲ以テ之ニ充ツ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依リ當該刑務所又ハ拘禁所ノ所在地ヲ管轄スル軍管區司令官又ハ師管區司令官ニ隷シ所務ヲ掌理ス
第五條 所員ハ陸軍法務部將校ヲ以テ之ニ充ツ所長ノ命ヲ承ケ各擔任ノ業務ヲ掌ル
第六條 看守長ハ陸軍ノ法務部ノ准士官又ハ下士官ヲ以テ之ニ充ツ上官ノ命ヲ承ケ庶務及戒護ニ從事シ部下ノ看守ヲ指揮監督ス
第七條 看守ハ陸軍ノ法務部ノ下士官又ハ兵長ヲ以テ之ニ充ツ上官ノ命ヲ承ケ看守、護送、門衞等ノ事務ニ服ス
第八條 陸軍刑務所及陸軍拘禁所ニ法務上等兵ヲ置ク
第九條 軍管區司令官又ハ師管區司令官ハ陸軍刑務所ノ經理ニ關スル事務ヲ當該司令官ノ隷下ノ部隊ノ所屬經理部將校以下ヲシテ管掌セシメ陸軍刑務所又ハ陸軍拘禁所ノ衞生ニ關スル事務ヲ當該司令官ノ隷下ノ部隊ノ所屬衞生部將校以下ヲシテ管掌セシムルモノトス
附 則
本令ハ昭和二十年六月一日ヨリ之ヲ施行ス
朕陸軍監獄官制改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十年五月十六日
内閣総理大臣 男爵 鈴木貫太郎
陸軍大臣 阿南惟幾
勅令第二百九十四号
陸軍刑務所及陸軍拘禁所令
第一条 陸軍刑務所及陸軍拘禁所ハ陸軍監獄令ニ依ル陸軍監獄トス
陸軍刑務所ニハ懲役監、禁錮監、拘留場及拘置監ヲ置キ陸軍拘禁所ニハ拘留場及拘置監ヲ置ク
第二条 陸軍刑務所ハ東京、大阪及小倉ニ、陸軍拘禁所ハ旭川、札幌、弘前、仙台、宇都宮、長野、金沢、名古屋、京都、広島、善通寺、福岡、久留米、熊本、羅南、京城、台北其ノ他陸軍大臣ノ指定スル地ニ之ヲ置キ各其ノ所在地名ヲ冠称ス
第三条 陸軍刑務所及陸軍拘禁所ニ左ノ職員ヲ置ク
所長
所員
看守長
看守
第四条 所長ハ陸軍法務部将校ヲ以テ之ニ充ツ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依リ当該刑務所又ハ拘禁所ノ所在地ヲ管轄スル軍管区司令官又ハ師管区司令官ニ隷シ所務ヲ掌理ス
第五条 所員ハ陸軍法務部将校ヲ以テ之ニ充ツ所長ノ命ヲ承ケ各担任ノ業務ヲ掌ル
第六条 看守長ハ陸軍ノ法務部ノ准士官又ハ下士官ヲ以テ之ニ充ツ上官ノ命ヲ承ケ庶務及戒護ニ従事シ部下ノ看守ヲ指揮監督ス
第七条 看守ハ陸軍ノ法務部ノ下士官又ハ兵長ヲ以テ之ニ充ツ上官ノ命ヲ承ケ看守、護送、門衛等ノ事務ニ服ス
第八条 陸軍刑務所及陸軍拘禁所ニ法務上等兵ヲ置ク
第九条 軍管区司令官又ハ師管区司令官ハ陸軍刑務所ノ経理ニ関スル事務ヲ当該司令官ノ隷下ノ部隊ノ所属経理部将校以下ヲシテ管掌セシメ陸軍刑務所又ハ陸軍拘禁所ノ衛生ニ関スル事務ヲ当該司令官ノ隷下ノ部隊ノ所属衛生部将校以下ヲシテ管掌セシムルモノトス
附 則
本令ハ昭和二十年六月一日ヨリ之ヲ施行ス