(恩給法中改正法律)
法令番号: 法律第14号
公布年月日: 昭和20年2月15日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

本改正案は主に4点の改正を提案している。第一に、戦死時に二階等以上進級した軍人の恩給額算定における制限撤廃。第二に、公務傷病による退職者への傷病年金給与条件の緩和。第三に、内国の交戦地域での勤務に対する加算制度の新設。第四に、台湾・朝鮮出身の公務員に対する在勤加算制度の創設である。特に第一の改正では、特別攻撃隊の戦死者が進級後の階級相当の恩給を受けられない現状を改善し、第二の改正では、人員不足の現状を考慮して、受傷後一年を超えて退職した場合でも傷病年金を給付可能とすることを目指している。

参照した発言:
第86回帝国議会 貴族院 本会議 第3号

審議経過

第86回帝国議会

貴族院
(昭和20年1月21日)
(昭和20年1月26日)
衆議院
(昭和20年1月27日)
(昭和20年2月2日)
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル恩給法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十年二月十四日
內閣總理大臣 小磯國昭
海軍大臣 米內光政
外務大臣兼大東亞大臣 重光葵
陸軍大臣 杉山元
大藏大臣 石渡莊太郞
運輸通信大臣 前田米藏
司法大臣 松阪廣政
內務大臣 大達茂雄
文部大臣 伯爵 兒玉秀雄
農商大臣 島田俊雄
軍需大臣 吉田茂
厚生大臣 相川勝六
法律第十四號
恩給法中左ノ通改正ス
第十八條第一項中「又ハ神宮皇學館」ヲ削ル
第三十三條ノ二 公務員內國ノ交戰ノ地域內ニ於テ危險ヲ顧ミス其ノ職務ヲ以テ勤務シタルトキハ其ノ期間ノ一月ニ付二月以內ヲ加算ス
前項ノ內國ノ交戰ノ地域及期間竝加算ノ程度ハ勅裁ヲ以テ之ヲ定ム
第四十六條ノ二第一項ヲ左ノ如ク改ム
公務員公務ノ爲永續性ヲ有スル傷痍ヲ受ケ又ハ疾病ニ罹リ不具癈疾ノ程度ニ至ラサルモ勅令ノ定ムル程度ニ達シ失格原因ナクシテ退職シタルトキハ之ニ傷病年金ヲ給ス
第五十九條ノ二第一項中「特例ニ從フ」ノ下ニ「但シ戰鬪ノ爲傷痍ヲ受ケ之カ爲死亡シタル際二階等以上進級シタル軍人ニ付テハ此ノ限ニ在ラス」ヲ加フ
第六十五條ノ二第二項中「前項」ヲ「前二項」ニ改メ同條第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
前條第一項但書ノ規定ハ傷病年金ヲ給スヘキ者ノ退職當時ノ階等ニ付之ヲ準用ス
第七十五條第二項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ戰鬪ノ爲傷痍ヲ受ケ之カ爲死亡シタル際二階等以上進級シタル軍人ニ付テハ此ノ限ニ在ラス
第九十一條第一項中「內地人タル」ヲ削リ同項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ臺灣又ハ朝鮮ニ本籍ヲ有スル公務員其ノ本籍ノ存スル地域ニ在勤シタルトキ其ノ在勤期間ニ付テハ此ノ限ニ在ラス
附 則
第一條 本法ハ昭和二十年四月一日ヨリ之ヲ施行ス但シ第三十三條ノ二ノ改正規定ハ昭和十九年一月一日ヨリ之ヲ適用ス
第二條 公務員又ハ之ニ準ズベキ者公務ノ爲永續性ヲ有スル傷痍ヲ受ケ又ハ疾病ニ罹リ不具癈疾ノ程度ニ至ラザルモ勅令ノ定ムル程度ニ達シ昭和十六年十二月八日以後本法施行前失格原因ナクシテ退職シタルモ改正前ノ恩給法第四十六條ノ二ノ規定ニ依リ傷病年金ヲ給セラレザル者ニハ本法施行後勅令ノ定ムル所ニ依リ傷病ノ程度ヲ査定シ將來ニ向ツテ之ヲ給ス
第三條 昭和十六年十二月八日以後本法施行前戰鬪ノ爲傷痍ヲ受ケ之ガ爲死亡シタル際二階等以上進級シタル軍人ノ遺族ニシテ本法施行ノ際現ニ從前ノ規定ニ依リ扶助料ヲ受ケ又ハ受クベキモノニハ當該金額ニ其ノ金額ト本法所定ノ扶助料ノ金額トノ差額ヲ勅令ノ定ムル所ニ依リ將來ニ向ツテ增給ス
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル恩給法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十年二月十四日
内閣総理大臣 小磯国昭
海軍大臣 米内光政
外務大臣兼大東亜大臣 重光葵
陸軍大臣 杉山元
大蔵大臣 石渡荘太郎
運輸通信大臣 前田米蔵
司法大臣 松阪広政
内務大臣 大達茂雄
文部大臣 伯爵 児玉秀雄
農商大臣 島田俊雄
軍需大臣 吉田茂
厚生大臣 相川勝六
法律第十四号
恩給法中左ノ通改正ス
第十八条第一項中「又ハ神宮皇学館」ヲ削ル
第三十三条ノ二 公務員内国ノ交戦ノ地域内ニ於テ危険ヲ顧ミス其ノ職務ヲ以テ勤務シタルトキハ其ノ期間ノ一月ニ付二月以内ヲ加算ス
前項ノ内国ノ交戦ノ地域及期間並加算ノ程度ハ勅裁ヲ以テ之ヲ定ム
第四十六条ノ二第一項ヲ左ノ如ク改ム
公務員公務ノ為永続性ヲ有スル傷痍ヲ受ケ又ハ疾病ニ罹リ不具廃疾ノ程度ニ至ラサルモ勅令ノ定ムル程度ニ達シ失格原因ナクシテ退職シタルトキハ之ニ傷病年金ヲ給ス
第五十九条ノ二第一項中「特例ニ従フ」ノ下ニ「但シ戦闘ノ為傷痍ヲ受ケ之カ為死亡シタル際二階等以上進級シタル軍人ニ付テハ此ノ限ニ在ラス」ヲ加フ
第六十五条ノ二第二項中「前項」ヲ「前二項」ニ改メ同条第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
前条第一項但書ノ規定ハ傷病年金ヲ給スヘキ者ノ退職当時ノ階等ニ付之ヲ準用ス
第七十五条第二項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ戦闘ノ為傷痍ヲ受ケ之カ為死亡シタル際二階等以上進級シタル軍人ニ付テハ此ノ限ニ在ラス
第九十一条第一項中「内地人タル」ヲ削リ同項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ台湾又ハ朝鮮ニ本籍ヲ有スル公務員其ノ本籍ノ存スル地域ニ在勤シタルトキ其ノ在勤期間ニ付テハ此ノ限ニ在ラス
附 則
第一条 本法ハ昭和二十年四月一日ヨリ之ヲ施行ス但シ第三十三条ノ二ノ改正規定ハ昭和十九年一月一日ヨリ之ヲ適用ス
第二条 公務員又ハ之ニ準ズベキ者公務ノ為永続性ヲ有スル傷痍ヲ受ケ又ハ疾病ニ罹リ不具廃疾ノ程度ニ至ラザルモ勅令ノ定ムル程度ニ達シ昭和十六年十二月八日以後本法施行前失格原因ナクシテ退職シタルモ改正前ノ恩給法第四十六条ノ二ノ規定ニ依リ傷病年金ヲ給セラレザル者ニハ本法施行後勅令ノ定ムル所ニ依リ傷病ノ程度ヲ査定シ将来ニ向ツテ之ヲ給ス
第三条 昭和十六年十二月八日以後本法施行前戦闘ノ為傷痍ヲ受ケ之ガ為死亡シタル際二階等以上進級シタル軍人ノ遺族ニシテ本法施行ノ際現ニ従前ノ規定ニ依リ扶助料ヲ受ケ又ハ受クベキモノニハ当該金額ニ其ノ金額ト本法所定ノ扶助料ノ金額トノ差額ヲ勅令ノ定ムル所ニ依リ将来ニ向ツテ増給ス