(関東州酒税令外一件中改正ノ件)
法令番号: 勅令第百九十號
公布年月日: 昭和19年3月31日
法令の形式: 勅令
朕關東州酒稅令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十九年三月三十一日
內閣總理大臣 東條英機
大東亞大臣 靑木一男
勅令第百九十號
關東州酒稅令中左ノ通改正ス
第十四條ノ二 酒類販賣業(販賣ノ仲介業ヲ含ム以下同ジ)ヲ爲サントスル者ハ政府ノ免許ヲ受クベシ但シ酒類製造者ガ其ノ製造場ニ於テ爲ス販賣業及大使ノ定ムル販賣業ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
前項ノ免許ハ販賣場ヲ有スル者ニ在リテハ販賣場一箇所每ニ之ヲ受クベシ
第十五條中「第十三條」ノ下ニ「及前條」ヲ、「製造場」ノ下ニ「又ハ販賣場」ヲ加フ
第十六條中「酒類製造」ノ下ニ「又ハ酒類販賣業」ヲ加ヘ「製造事業」ヲ「製造若ハ販賣業ノ事業」ニ、「製造ヲ爲ス」ヲ「製造若ハ販賣業ヲ爲ス」ニ改ム
第十七條中「酒類製造」ノ下ニ「又ハ酒類販賣業」ヲ、「製造場」ノ下ニ「又ハ販賣場」ヲ加フ
第十八條ニ左ノ一項ヲ加フ
酒類販賣業ノ免許ヲ受ケタル者其ノ販賣業ヲ廢止シタルトキハ其ノ旨ヲ政府ニ申吿スベシ
第十九條中「酒類製造業」ノ下ニ「又ハ酒類販賣業」ヲ、「製造」ノ下ニ「又ハ販賣業」ヲ加フ
第二十條 削除
第二十一條 酒稅ノ稅率左ノ如シ
一 淸酒
第一級  一石ニ付  二百五十圓  酒精分二十度ヲ超ユルトキハ酒精分二十度ヲ超ユル一度每ニ十三圓ヲ加フ
第二級  一石ニ付  百七十圓  酒精分二十度ヲ超ユルトキハ酒精分二十度ヲ超ユル一度每ニ九圓ヲ加フ
第三級  一石ニ付  百五十圓  酒精分二十度ヲ超ユルトキハ酒精分二十度ヲ超ユル一度每ニ八圓ヲ加フ
二 合成淸酒
第一級  一石ニ付  百七十圓  酒精分二十度ヲ超ユルトキハ酒精分二十度ヲ超ユル一度每ニ九圓ヲ加フ
第二級  一石ニ付  百五十圓  酒精分二十度ヲ超ユルトキハ酒精分二十度ヲ超ユル一度每ニ八圓ヲ加フ
三 黃酒 一石ニ付 百五十圓
四 白酒及味淋  一石ニ付  二百圓  酒精分二十八度ヲ超ユルトキハ酒精分二十八度ヲ超ユル一度每ニ八圓ヲ加フ
五 酒精 一石ニ付 酒精分一度每ニ三圓二十錢
六 燒酎  一石ニ付  百三十圓  酒精分五十度ヲ超ユルトキハ酒精分五十度ヲ超ユル一度每ニ三圓ヲ加フ
七 麥酒 一石ニ付 百四十圓
八 果實酒 一石ニ付 百五十圓
九 雜酒  一石ニ付  二百二十圓  酒精分二十度ヲ超ユルトキハ酒精分二十度ヲ超ユル一度每ニ十一圓ヲ加フ
淸酒及合成淸酒ノ級別ハ大使之ヲ定ム
第二十二條乃至第二十六條 削除
第二十七條第一項中「酒類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ改ム
第二十九條第一項中「(黃酒及燒酎ヲ除ク)」ヲ削リ「種類每」ヲ「種類及級別每」ニ改ム
第三十條中「酒類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ改ム
第三十條ノ二 左ノ各號ノ一ニ該當スル場合ニ於テハ製造場ニ現存スル酒類ハ大使ノ定ムル所ニ依リ之ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ酒稅ヲ徵收ス
一 第三十七條ノ規定ニ依リ擔保ノ提供又ハ酒類ノ保存ヲ命ゼラレタル場合ニ於テ其ノ提供又ハ保存ヲ爲サザルトキ
二 政府ノ承認ヲ受ケ酒類製造ノ原料ニ供スル爲製造シタル酒類ヲ大使ノ定ムル所ニ依リ當該原料ニ供シタルトキ
第三十一條第三項及第四項中「酒類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ改ム
第三十二條中「酒類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ改メ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
前項本文ノ規定ニ依リ戾入又ハ移入シタル酒類ニ付級別ヲ低下シテ移出シタル場合ニ於テハ大使ノ定ムル所ニ依リ移出シタル月分以降ノ酒稅額ヨリ前級ニ付定メラレタル稅率ニ依リ算出シタル酒稅額ト後級ニ付定メラレタル稅率ニ依リ算出シタル酒稅額トノ差額ニ相當スル金額ヲ控除ス
第三十三條乃至第三十五條 削除
第三十六條第一項、第四項及第五項中「酒類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ改ム
第三十七條 政府ハ酒類製造者ニ對シ大使ノ定ムル所ニ依リ酒稅ニ付擔保ヲ提供スベキコト又ハ納稅ノ擔保トシテ酒類ヲ保存スベキコトヲ命ズルコトヲ得
第四十條中「第二十五條」ヲ「第三十條第二項、第三十條ノ二第一號」ニ改ム
第四十一條中「但書」ヲ削ル
第四十一條ノ二 酒類ヲ製造シタルトキハ大使ノ定ムル所ニ依リ其ノ石數及酒精分ヲ檢定ス
第四十二條中「製造石數ノ査定又ハ」ヲ「前條ノ規定ニ依ル」ニ改メ但書ヲ削ル
第四十三條中「酒類ニ種類ノ異ル酒類」ノ上ニ「第四十一條ノ二ノ規定ニ依ル檢定後ニ於テ」ヲ加フ
第四十五條第二項中「酒類造石稅及酒類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ改ム
第四十六條中「又ハ設備」ヲ「、設備又ハ價格」ニ改ム
第四十八條中「酒類ノ販賣業者」ヲ「酒類販賣業者」ニ改ム
第四十九條及第五十條中「醪又ハ麴ノ製造者」ヲ「醪若ハ麴ノ製造者又ハ酒類販賣業者」ニ改ム
第五十三條第一項中「五千圓以下ノ罰金ニ處シ其ノ製造ニ係ル酒類竝ニ其ノ機械、器具及容器ハ之ヲ沒收ス」ヲ「一萬圓以下ノ罰金ニ處ス」ニ、同條第二項中「前項」ヲ「第一項」ニ、「酒類造石稅及酒類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ改メ同條第一項ノ次ニ左ノ二項ヲ加フ
前項ノ罪ヲ犯シタル者ハ情狀ニ因リ二年以下ノ懲役若ハ其ノ製造ニ係ル酒類ニ對スル酒稅ノ十倍ニ相當スル金額ガ一萬圓ヲ超ユルトキ一萬圓ヲ超エ其ノ酒稅ノ十倍以下ニ相當スル罰金ニ處シ又ハ懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
前二項ノ場合ニ於テハ其ノ製造ニ係ル酒類竝ニ其ノ機械、器具及容器ハ之ヲ沒收ス
第五十四條 左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ酒稅ノ五倍ニ相當スル罰金ニ處ス
一 詐僞其ノ他不正ノ行爲ニ依リ酒稅ノ免除ヲ得又ハ得ントシタル者
二 前條第一項及前號ノ外詐僞其ノ他不正ノ行爲ニ依リ酒稅ヲ逋脫シ又ハ逋脫セントシタル者
前項ノ場合ニ於テハ直ニ其ノ酒稅ヲ徵收ス
第五十五條 前條ノ罪ヲ犯シタル者ハ情狀ニ因リ二年以下ノ懲役若ハ酒稅ノ五倍ヲ超エ十倍以下ニ相當スル罰金ニ處シ又ハ懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
前條第一項及前項ノ場合ニ於テ罰金額ガ二十圓ニ滿タザルトキハ之ヲ二十圓トス
前條第二項ノ規定ハ第一項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第五十六條 第四十六條ノ規定ニ依ル命令又ハ同條ノ命令ニ基ク處分ニ違反シタル者ハ二年以下ノ懲役又ハ三萬圓以下ノ罰金ニ處ス
前項ノ罪ヲ犯シタル者ニハ情狀ニ因リ懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
第一項ノ罪ヲ犯シタル者ニ對シテハ關東州間接國稅犯則者處分令ハ之ヲ適用セズ
第五十七條第一項中「五百圓」ヲ「千圓」ニ改メ第四號及第九號ヲ削リ第一號ヲ第二號トシ以下第三號迄順次一號宛繰下ゲ同項ニ第一號トシテ左ノ一號ヲ加フ
一 第十四條ノ二ノ規定ニ違反シ免許ヲ受ケズシテ酒類販賣業ヲ爲シタル者
同條第二項中「第三號」ヲ「第四號」ニ、「酒類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ改ム
同條第三項中「第四號及」ヲ削リ「酒類造石稅及酒類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ改ム
同條第五項中「酒類造石稅及酒類庫出稅」ヲ「酒稅」ニ改ム
第五十八條中「百圓」ヲ「五百圓」ニ改ム
第五十九條第一項第四號中「擔保ノ提供」ノ下ニ「又ハ酒類ノ保存」ヲ、「其ノ提供」ノ下ニ「又ハ保存」ヲ加フ
第六十一條ノ二 酒類販賣業者左ノ各號ノ一ニ該當スルトキハ政府ハ酒類販賣業ノ免許ヲ取消スコトヲ得
一 本令ニ違反シ處罰又ハ處分セラレタルトキ
二 二年以上引續キ酒類ノ販賣ヲ爲サザルトキ
第五十九條第二項ノ規定ハ前項ノ規定ニ依リ免許ヲ取消サレタル者ニ付之ヲ準用ス
第六十二條中「第一條ノ規定ハ」ノ下ニ「第五十六條第一項、」ヲ加フ
附 則
本令ハ昭和十九年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
本令施行前ヨリ引續キ酒類販賣業ヲ爲ス者本令施行後一月以內ニ其ノ旨ヲ政府ニ申吿スルトキハ本令施行ノ日ニ於テ本令ニ依リ酒類販賣業ノ免許ヲ受ケタルモノト看做ス
昭和十八年九月一日以後ニ査定セラレタル淸酒ニシテ本令施行ノ際製造場ニ現存スルモノニ付テハ酒類造石稅ハ之ヲ免除ス
前項ニ規定スル酒類造石稅ヲ除クノ外從前ノ規定ニ依リ賦課シ又ハ賦課スベカリシ酒類造石稅及酒類庫出稅ニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル
昭和十八年八月三十一日以前ニ査定ヲ受ケタル淸酒又ハ本令施行前ニ査定ヲ受ケタル合成淸酒、黃酒、白酒、味淋、燒酎及雜酒ニシテ本令施行ノ際製造場ニ現存スルモノニ課スベキ酒稅ニ付テハ從前ノ規定ニ依ル酒類造石稅ニ相當スル金額ニシテ大使ノ定ムルモノヲ控除ス
酒類ノ製造者又ハ販賣業者ガ本令施行ノ際製造場又ハ保稅地域以外ノ場所ニ於テ各種類ヲ通ジ合計一石以上ノ酒類ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ以テ製造者ト看做シ其ノ所持スル酒類ニ對シ酒稅ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ本令施行ノ日ニ於テ其ノ酒類ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ改正後ノ關東州酒稅令第二十一條ノ規定ニ依リ算出シタル稅額ト從前ノ規定ニ依ル酒類造石稅ニ相當スル金額ニシテ大使ノ定ムルモノ及從前ノ規定ニ依リ算出シタル酒類庫出稅額ノ合計額トノ差額ヲ以テ其ノ稅額トシ大使ノ定ムル所ニ依リ之ヲ徵收ス
前項ノ製造者又ハ販賣業者ハ其ノ所持スル酒類ノ種類及級別每ニ數量、價格及貯藏ノ場所ヲ本令施行後一月以內ニ政府ニ申吿スベシ
本令施行ノ際製造場ニ現存スル酒類ニシテ戾入又ハ移入シタルモノニ付テハ第三十二條第一項ノ規定ニ拘ラズ之ヲ移出シタルトキ酒稅ヲ徵收ス此ノ場合ニ於テハ第六項ニ規定スル稅額ヲ以テ其ノ稅額トス
大正十一年勅令第二百號中左ノ通改正ス
第一條中「罰金又ハ科料ニ該ル」ヲ削リ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ規定ハ懲役ノ刑ニ處スル場合ニ於テハ之ヲ適用セズ
朕関東州酒税令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十九年三月三十一日
内閣総理大臣 東条英機
大東亜大臣 青木一男
勅令第百九十号
関東州酒税令中左ノ通改正ス
第十四条ノ二 酒類販売業(販売ノ仲介業ヲ含ム以下同ジ)ヲ為サントスル者ハ政府ノ免許ヲ受クベシ但シ酒類製造者ガ其ノ製造場ニ於テ為ス販売業及大使ノ定ムル販売業ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
前項ノ免許ハ販売場ヲ有スル者ニ在リテハ販売場一箇所毎ニ之ヲ受クベシ
第十五条中「第十三条」ノ下ニ「及前条」ヲ、「製造場」ノ下ニ「又ハ販売場」ヲ加フ
第十六条中「酒類製造」ノ下ニ「又ハ酒類販売業」ヲ加ヘ「製造事業」ヲ「製造若ハ販売業ノ事業」ニ、「製造ヲ為ス」ヲ「製造若ハ販売業ヲ為ス」ニ改ム
第十七条中「酒類製造」ノ下ニ「又ハ酒類販売業」ヲ、「製造場」ノ下ニ「又ハ販売場」ヲ加フ
第十八条ニ左ノ一項ヲ加フ
酒類販売業ノ免許ヲ受ケタル者其ノ販売業ヲ廃止シタルトキハ其ノ旨ヲ政府ニ申告スベシ
第十九条中「酒類製造業」ノ下ニ「又ハ酒類販売業」ヲ、「製造」ノ下ニ「又ハ販売業」ヲ加フ
第二十条 削除
第二十一条 酒税ノ税率左ノ如シ
一 清酒
第一級  一石ニ付  二百五十円  酒精分二十度ヲ超ユルトキハ酒精分二十度ヲ超ユル一度毎ニ十三円ヲ加フ
第二級  一石ニ付  百七十円  酒精分二十度ヲ超ユルトキハ酒精分二十度ヲ超ユル一度毎ニ九円ヲ加フ
第三級  一石ニ付  百五十円  酒精分二十度ヲ超ユルトキハ酒精分二十度ヲ超ユル一度毎ニ八円ヲ加フ
二 合成清酒
第一級  一石ニ付  百七十円  酒精分二十度ヲ超ユルトキハ酒精分二十度ヲ超ユル一度毎ニ九円ヲ加フ
第二級  一石ニ付  百五十円  酒精分二十度ヲ超ユルトキハ酒精分二十度ヲ超ユル一度毎ニ八円ヲ加フ
三 黄酒 一石ニ付 百五十円
四 白酒及味淋  一石ニ付  二百円  酒精分二十八度ヲ超ユルトキハ酒精分二十八度ヲ超ユル一度毎ニ八円ヲ加フ
五 酒精 一石ニ付 酒精分一度毎ニ三円二十銭
六 焼酎  一石ニ付  百三十円  酒精分五十度ヲ超ユルトキハ酒精分五十度ヲ超ユル一度毎ニ三円ヲ加フ
七 麦酒 一石ニ付 百四十円
八 果実酒 一石ニ付 百五十円
九 雑酒  一石ニ付  二百二十円  酒精分二十度ヲ超ユルトキハ酒精分二十度ヲ超ユル一度毎ニ十一円ヲ加フ
清酒及合成清酒ノ級別ハ大使之ヲ定ム
第二十二条乃至第二十六条 削除
第二十七条第一項中「酒類庫出税」ヲ「酒税」ニ改ム
第二十九条第一項中「(黄酒及焼酎ヲ除ク)」ヲ削リ「種類毎」ヲ「種類及級別毎」ニ改ム
第三十条中「酒類庫出税」ヲ「酒税」ニ改ム
第三十条ノ二 左ノ各号ノ一ニ該当スル場合ニ於テハ製造場ニ現存スル酒類ハ大使ノ定ムル所ニ依リ之ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ酒税ヲ徴収ス
一 第三十七条ノ規定ニ依リ担保ノ提供又ハ酒類ノ保存ヲ命ゼラレタル場合ニ於テ其ノ提供又ハ保存ヲ為サザルトキ
二 政府ノ承認ヲ受ケ酒類製造ノ原料ニ供スル為製造シタル酒類ヲ大使ノ定ムル所ニ依リ当該原料ニ供シタルトキ
第三十一条第三項及第四項中「酒類庫出税」ヲ「酒税」ニ改ム
第三十二条中「酒類庫出税」ヲ「酒税」ニ改メ同条ニ左ノ一項ヲ加フ
前項本文ノ規定ニ依リ戻入又ハ移入シタル酒類ニ付級別ヲ低下シテ移出シタル場合ニ於テハ大使ノ定ムル所ニ依リ移出シタル月分以降ノ酒税額ヨリ前級ニ付定メラレタル税率ニ依リ算出シタル酒税額ト後級ニ付定メラレタル税率ニ依リ算出シタル酒税額トノ差額ニ相当スル金額ヲ控除ス
第三十三条乃至第三十五条 削除
第三十六条第一項、第四項及第五項中「酒類庫出税」ヲ「酒税」ニ改ム
第三十七条 政府ハ酒類製造者ニ対シ大使ノ定ムル所ニ依リ酒税ニ付担保ヲ提供スベキコト又ハ納税ノ担保トシテ酒類ヲ保存スベキコトヲ命ズルコトヲ得
第四十条中「第二十五条」ヲ「第三十条第二項、第三十条ノ二第一号」ニ改ム
第四十一条中「但書」ヲ削ル
第四十一条ノ二 酒類ヲ製造シタルトキハ大使ノ定ムル所ニ依リ其ノ石数及酒精分ヲ検定ス
第四十二条中「製造石数ノ査定又ハ」ヲ「前条ノ規定ニ依ル」ニ改メ但書ヲ削ル
第四十三条中「酒類ニ種類ノ異ル酒類」ノ上ニ「第四十一条ノ二ノ規定ニ依ル検定後ニ於テ」ヲ加フ
第四十五条第二項中「酒類造石税及酒類庫出税」ヲ「酒税」ニ改ム
第四十六条中「又ハ設備」ヲ「、設備又ハ価格」ニ改ム
第四十八条中「酒類ノ販売業者」ヲ「酒類販売業者」ニ改ム
第四十九条及第五十条中「醪又ハ麹ノ製造者」ヲ「醪若ハ麹ノ製造者又ハ酒類販売業者」ニ改ム
第五十三条第一項中「五千円以下ノ罰金ニ処シ其ノ製造ニ係ル酒類並ニ其ノ機械、器具及容器ハ之ヲ没収ス」ヲ「一万円以下ノ罰金ニ処ス」ニ、同条第二項中「前項」ヲ「第一項」ニ、「酒類造石税及酒類庫出税」ヲ「酒税」ニ改メ同条第一項ノ次ニ左ノ二項ヲ加フ
前項ノ罪ヲ犯シタル者ハ情状ニ因リ二年以下ノ懲役若ハ其ノ製造ニ係ル酒類ニ対スル酒税ノ十倍ニ相当スル金額ガ一万円ヲ超ユルトキ一万円ヲ超エ其ノ酒税ノ十倍以下ニ相当スル罰金ニ処シ又ハ懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
前二項ノ場合ニ於テハ其ノ製造ニ係ル酒類並ニ其ノ機械、器具及容器ハ之ヲ没収ス
第五十四条 左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ酒税ノ五倍ニ相当スル罰金ニ処ス
一 詐偽其ノ他不正ノ行為ニ依リ酒税ノ免除ヲ得又ハ得ントシタル者
二 前条第一項及前号ノ外詐偽其ノ他不正ノ行為ニ依リ酒税ヲ逋脱シ又ハ逋脱セントシタル者
前項ノ場合ニ於テハ直ニ其ノ酒税ヲ徴収ス
第五十五条 前条ノ罪ヲ犯シタル者ハ情状ニ因リ二年以下ノ懲役若ハ酒税ノ五倍ヲ超エ十倍以下ニ相当スル罰金ニ処シ又ハ懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
前条第一項及前項ノ場合ニ於テ罰金額ガ二十円ニ満タザルトキハ之ヲ二十円トス
前条第二項ノ規定ハ第一項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第五十六条 第四十六条ノ規定ニ依ル命令又ハ同条ノ命令ニ基ク処分ニ違反シタル者ハ二年以下ノ懲役又ハ三万円以下ノ罰金ニ処ス
前項ノ罪ヲ犯シタル者ニハ情状ニ因リ懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
第一項ノ罪ヲ犯シタル者ニ対シテハ関東州間接国税犯則者処分令ハ之ヲ適用セズ
第五十七条第一項中「五百円」ヲ「千円」ニ改メ第四号及第九号ヲ削リ第一号ヲ第二号トシ以下第三号迄順次一号宛繰下ゲ同項ニ第一号トシテ左ノ一号ヲ加フ
一 第十四条ノ二ノ規定ニ違反シ免許ヲ受ケズシテ酒類販売業ヲ為シタル者
同条第二項中「第三号」ヲ「第四号」ニ、「酒類庫出税」ヲ「酒税」ニ改ム
同条第三項中「第四号及」ヲ削リ「酒類造石税及酒類庫出税」ヲ「酒税」ニ改ム
同条第五項中「酒類造石税及酒類庫出税」ヲ「酒税」ニ改ム
第五十八条中「百円」ヲ「五百円」ニ改ム
第五十九条第一項第四号中「担保ノ提供」ノ下ニ「又ハ酒類ノ保存」ヲ、「其ノ提供」ノ下ニ「又ハ保存」ヲ加フ
第六十一条ノ二 酒類販売業者左ノ各号ノ一ニ該当スルトキハ政府ハ酒類販売業ノ免許ヲ取消スコトヲ得
一 本令ニ違反シ処罰又ハ処分セラレタルトキ
二 二年以上引続キ酒類ノ販売ヲ為サザルトキ
第五十九条第二項ノ規定ハ前項ノ規定ニ依リ免許ヲ取消サレタル者ニ付之ヲ準用ス
第六十二条中「第一条ノ規定ハ」ノ下ニ「第五十六条第一項、」ヲ加フ
附 則
本令ハ昭和十九年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
本令施行前ヨリ引続キ酒類販売業ヲ為ス者本令施行後一月以内ニ其ノ旨ヲ政府ニ申告スルトキハ本令施行ノ日ニ於テ本令ニ依リ酒類販売業ノ免許ヲ受ケタルモノト看做ス
昭和十八年九月一日以後ニ査定セラレタル清酒ニシテ本令施行ノ際製造場ニ現存スルモノニ付テハ酒類造石税ハ之ヲ免除ス
前項ニ規定スル酒類造石税ヲ除クノ外従前ノ規定ニ依リ賦課シ又ハ賦課スベカリシ酒類造石税及酒類庫出税ニ関シテハ仍従前ノ例ニ依ル
昭和十八年八月三十一日以前ニ査定ヲ受ケタル清酒又ハ本令施行前ニ査定ヲ受ケタル合成清酒、黄酒、白酒、味淋、焼酎及雑酒ニシテ本令施行ノ際製造場ニ現存スルモノニ課スベキ酒税ニ付テハ従前ノ規定ニ依ル酒類造石税ニ相当スル金額ニシテ大使ノ定ムルモノヲ控除ス
酒類ノ製造者又ハ販売業者ガ本令施行ノ際製造場又ハ保税地域以外ノ場所ニ於テ各種類ヲ通ジ合計一石以上ノ酒類ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ以テ製造者ト看做シ其ノ所持スル酒類ニ対シ酒税ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ本令施行ノ日ニ於テ其ノ酒類ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ改正後ノ関東州酒税令第二十一条ノ規定ニ依リ算出シタル税額ト従前ノ規定ニ依ル酒類造石税ニ相当スル金額ニシテ大使ノ定ムルモノ及従前ノ規定ニ依リ算出シタル酒類庫出税額ノ合計額トノ差額ヲ以テ其ノ税額トシ大使ノ定ムル所ニ依リ之ヲ徴収ス
前項ノ製造者又ハ販売業者ハ其ノ所持スル酒類ノ種類及級別毎ニ数量、価格及貯蔵ノ場所ヲ本令施行後一月以内ニ政府ニ申告スベシ
本令施行ノ際製造場ニ現存スル酒類ニシテ戻入又ハ移入シタルモノニ付テハ第三十二条第一項ノ規定ニ拘ラズ之ヲ移出シタルトキ酒税ヲ徴収ス此ノ場合ニ於テハ第六項ニ規定スル税額ヲ以テ其ノ税額トス
大正十一年勅令第二百号中左ノ通改正ス
第一条中「罰金又ハ科料ニ該ル」ヲ削リ同条ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ規定ハ懲役ノ刑ニ処スル場合ニ於テハ之ヲ適用セズ