(関東州大東亜戦争特別税令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第百八十九號
公布年月日: 昭和19年3月31日
法令の形式: 勅令
朕關東州大東亞戰爭特別稅令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十九年三月三十一日
內閣總理大臣 東條英機
大東亞大臣 靑木一男
勅令第百八十九號
關東州大東亞戰爭特別稅令中左ノ通改正ス
第九條 利益配當稅ハ前條ノ法人ヨリ支拂ヲ受クル利益ノ配當ニ付之ヲ賦課シ配當金中配當率年一割ノ割合ヲ以テ算出シタル金額ヲ超ユル金額ノ百分ノ二十五ニ相當スル金額ヲ以テ其ノ稅額トス
前項ノ利益ノ配當ハ其ノ支拂ヲ受クベキ金額ニ依ル
第十三條中「百分ノ十五」ヲ「百分ノ二十五」ニ改メ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ公債又ハ社債ノ利子ハ其ノ支拂ヲ受ケタル金額ニ依ル
第十三條ノ二 公債及社債利子稅ハ其ノ支拂ヲ受ケタル時ニ於ケル稅率ニ依リ之ヲ賦課ス
第十五條ノ二中「活動寫眞」ヲ「映畫」ニ改ム
第十六條ノ二 通行稅ハ左ノ區別ニ依リ之ヲ課ス
一等 乘車船區間ノ粁程一粁又ハ其ノ端數ニ付 八厘
二等 乘車船區間ノ粁程一粁又ハ其ノ端數ニ付 四厘
三等 乘車船區間ノ粁程一粁又ハ其ノ端數ニ付 二厘
囘數乘車船、定期乘車船、團體乘車船其ノ他通常ノ運賃ニ比シ低額ナル運賃ニ依ル乘車船ノ契約ヲ爲シタル場合ニ於テハ通行稅ハ當該乘車船ノ運賃ノ通常ノ運賃ニ對スル割合ヲ前項及第五項ノ規定ニ依ル稅額ニ乘ジタル金額ニ依リ之ヲ課ス
定期乘車船ノ契約ヲ爲シタル場合ニ於ケル前項ノ通常ノ運賃ノ計算ハ大使之ヲ定ム
貸切乘車船ノ契約ヲ爲シタル場合ニ於テハ通行稅ハ第一項ノ規定ニ依ル稅額ニ乘客定員數ヲ乘ジタル金額ニ依リ之ヲ課ス
第一項ニ規定スル通行稅ハ十二歲未滿ノ乘客ニ付テハ其ノ半額トス
第十六條ノ三第一項中「寢臺車ニ乘車」ヲ「寢臺車船ニ乘車船」ニ、「百分ノ十」ヲ「百分ノ二十」ニ改メ同條第二項ヲ左ノ如ク改ム
前項ノ規定ニ依ル稅額ニ十錢ニ滿タザル端數アル場合ニ於テハ其ノ端數ガ五錢以上ナルトキハ之ヲ五錢トシ五錢ニ滿タザルトキハ之ヲ切捨ツ但シ其ノ全額五錢ニ滿タザルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第十六條ノ四乃至第十六條ノ七ヲ削ル
第十七條 乘車船區間三十粁以下ノ三等乘客及定期乘車船ノ契約ニ依ル三等乘客ニハ通行稅ヲ課セズ但シ前條ノ規定ニ依ル通行稅ハ此ノ限ニ在ラズ
第十八條 左ノ各號ノ一ニ該當スルトキハ第十六條ノ二第一項及第十七條ノ乘車船區間ノ粁程ノ計算ハ大使之ヲ定ム
一 定期乘車船ノ契約ヲ爲シタルトキ
二 往復乘車船又ハ廻遊乘車船ノ契約ヲ爲シタルトキ
三 運賃ガ均一ニ定メラレタルトキ
四 連絡運輸ノ契約ヲ爲シタルトキ
五 同一契約ニ依リ汽車、電車、乘合自動車又ハ汽船ノ中二以上ニ乘車船シタルトキ
第十九條中「第一號第五號、第十六條ノ四第一項第一號第五號」ヲ削リ「第十六條ノ二第二項及第十六條ノ四第二項」ヲ「第十六條ノ二第四項」ニ改ム
第二十條ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ連絡運輸ノ場合ニ於ケル通行稅ノ納付ニ付テハ大使ノ定ムル所ニ依ル
第二十三條中「舞踏場、」ヲ削ル
第二十四條第一項中
麻雀場 入場料ノ百分ノ四十
舞踏場、ゴルフ場 入場料ノ百分ノ六十
麻雀場 入場料ノ百分ノ五十
ゴルフ場 入場料ノ百分ノ九十
ニ改ム
第三十五條第一項ヲ左ノ如ク改ム
物品稅ハ左ニ揭グル物品ニシテ大使ノ定ムルモノニ之ヲ課ス
第一種
甲類
一 貴石若ハ半貴石又ハ之ヲ用ヒタル製品
二 眞珠又ハ眞珠ヲ用ヒタル製品
三 貴金屬製品又ハ金若ハ白金ヲ用ヒタル製品
四 鼈甲製品
五 珊瑚製品、琥珀製品、象牙製品及七寶製品
六 毛皮又ハ毛皮製品但シ第八號ニ揭グルモノヲ除ク
七 羽毛、羽毛製品又ハ羽毛ヲ用ヒタル製品
乙類
八 犬毛皮、兎毛皮及同製品
九 書畫及骨董
十 室內裝飾用品
十一 圍碁及將棋用具
十二 貴金屬ヲ鍍シ又ハ張リタル製品ニシテ別號ニ揭ゲザルモノ
十三 皮革製品ニシテ別號ニ揭ゲザルモノ
十四 盆栽、盆石及鉢植類
十五 愛玩用動物及同用品
十六 庭木竝ニ庭園用ノ石材及石工品
十七 簾、釣燈籠及提灯類
十八 鐵瓶竝ニ茶道、香道及華道用具
十九 花、花輪及花束類
二十 釣用具類
二十一 銘竹木
丙類
二十二 帽子、杖、鞭及傘
二十三 家具
二十四 織物、メリヤス、レース、フェルト及同製品竝ニ組物
二十五 印章及印判類
二十六 果物
丁類
二十七 靴及履物
二十八 箱、樽其ノ他類似ノ容器(通常小賣ニ用ヒザル容器ヲ除ク)ニ入レタル食料品
第二種
甲類
一 寫眞機、寫眞引伸機、映寫機、同部分品及附屬品竝ニ現像燒付用器具
二 寫眞用ノ乾板、フィルム及感光紙
三 蓄音器及同部分品
四 蓄音器用レコード
五 樂器、同部分品及附屬品
六 雙眼鏡、隻眼鏡及同ケース
七 銃及同部分品
八 藥莢及彈丸
九 ゴルフ用具、同部分品及附屬品
十 娛樂用ノモーターボート、スカール及ヨット
十一 撞球用具
十二 ネオン管及同變壓器
十三 喫煙用ライター及電氣マッチ
十四 乘用自動車
十五 化粧品
乙類
十六 扇風機及同部分品
十七 煖房用ノ電氣、瓦斯又ハ礦油ストーブ
十八 冷藏器及同部分品
十九 金庫及鋼鐵製家具
二十 時計及同部分品
二十一 照明器具
二十二 電氣器具及瓦斯器具
二十三 大理石、大理石ニ類スル裝飾用石材及之ヲ原料トスル擬石竝ニ陶磁器製タイル
二十四 文房具
二十五 身邊用細貨類及化粧用具
二十六 喫煙用具
二十七 扇子及團扇
二十八 鞄及トランク類竝ニ行李
二十九 飾物、玩具、遊戲具、搖籃及乳母車類
三十 運動具
三十一 漆器、陶磁器及硝子製器具ニシテ第一種又ハ第二種ノ各號ニ揭ゲザルモノ
三十二 煙火類
三十三 薰物及線香類
三十四 シャンプー及洗粉
三十五 紅茶、烏龍茶、包種茶、支那茶、珈琲、ココア及其ノ代用物、玉露竝ニ碾茶
三十六 嗜好飮料但シ酒類及淸涼飮料ヲ除ク
三十七 菓子
三十八 グルタミン酸ソーダヲ主成分トスル調味料
丙類
三十九 ラヂオ聽取機及同部分品
四十 受信用眞空管、マイクロホン、擴聲用增幅器及擴聲器
四十一 電球類及電氣配線用品
四十二 携行用ノ電燈、同ケース及電池
四十三 魔法瓶、水筒類及同部分品
四十四 計算機
四十五 タイプライター、同部分品及附屬品
四十六 謄寫器及同附屬品
四十七 金錢登錄機
四十八 タイムスタンプ、タイムレコーダ及同附屬品
四十九 ミシン及同部分品竝ニミシン用針
五十 幻燈機、實物投影機及同ケース
五十一 安全剃刄
五十二 カレンダー、繪葉書竝ニ觀賞用ノ寫眞及印刷物類
五十三 齒磨
五十四 バター、チーズ、クリーム及其ノ代用物竝ニジャム
五十五 綠茶
五十六 酒類粕
五十七 食品加工料
五十八 ハム、ベーコン、ソーセージ其ノ他燻製ノ肉類及魚類
五十九 寒天
丁類
六十 事務用器具及事務用品
六十一 電話機、電話交換機、同部分品及附屬品
六十二 板硝子
六十三 敷物類
六十四 紙及セロファン
六十五 靴塗料類
六十六 折箱、割箸、祝箸及爪楊枝類
六十七 滋養强壯劑及口中劑
六十八 防蟲劑、殺蟲劑及防臭劑
六十九 調味料
七十 罐、罎、壼其ノ他類似ノ容器(通常小賣ニ用ヒザル容器ヲ除ク)ニ入レタル食料品
七十一 海苔
七十二 飴、葡萄糖及麥芽糖
七十三 蜂蜜
七十四 食用油脂
第三十六條 物品稅ノ稅率左ノ如シ
第一種
甲類 物品ノ價格百分ノ八十
乙類 物品ノ價格百分ノ四十 第三十九條ノ規定ニ依ル場合ニ在リテハ百分ノ五十
丙類 物品ノ價格百分ノ二十
丁類 物品ノ價格百分ノ十
第二種
甲類 物品ノ價格百分ノ八十
乙類 物品ノ價格百分ノ四十
丙類 物品ノ價格百分ノ三十
丁類 物品ノ價格百分ノ二十
第三十九條中「第十六號」ヲ「第九號」ニ改ム
第四十條 製造場以外ノ場所ニ於テ販賣ノ爲化粧品其ノ他大使ノ定ムル物品ヲ容器ニ充塡シ又ハ改裝スルトキハ之ヲ當該物品ノ製造ト看做ス
第四十一條第二號ヲ左ノ如ク改ム
二 製造場內ニ於テ第二種ノ物品以外ノ物品又ハ大使ノ定ムル第二種ノ物品ノ原料トシテ使用セラレタルトキ
第四十六條第一項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ大使ノ定ムルモノニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
第四十九條ノ三第一項ヲ左ノ如ク改ム
遊興飮食稅ノ稅率左ノ如シ
一 藝妓ノ花代 料金ノ百分ノ百二十六
二 藝妓ノ花代ニ類スル料金ニシテ大使ノ定ムルモノ(以下其ノ他ノ花代ト稱ス) 料金ノ百分ノ四十八
三 藝妓ノ花代又ハ其ノ他ノ花代ヲ伴フ遊興飮食ノ料金但シ藝妓ノ花代及其ノ他ノ花代ヲ除ク 料金ノ百分ノ五十
四 大使ノ定ムル料理店ニ於ケル遊興飮食ノ料金但シ藝妓ノ花代及其ノ他ノ花代ヲ除ク 料金ノ百分ノ六十
五 前各號以外ノ遊興飮食ノ料金 料金ノ百分ノ三十
六 旅館ニ於ケル宿泊ノ料金
イ 一人一泊十圓ニ滿タザルモノ 料金ノ百分ノ二十
ロ 一人一泊十圓以上ノモノ 料金ノ百分ノ三十
第四十九條ノ四第一項中「三圓」ヲ「二圓」ニ改ム
第五十一條ノ三中「處シ直ニ其ノ稅金ヲ徵收ス」ヲ「處ス」ニ改メ但書ヲ削リ同條ニ左ノ三項ヲ加フ
前項ノ罪ヲ犯シタル者ハ情狀ニ因リ二年以下ノ懲役若ハ其ノ逋脫シ若ハ逋脫セントシタル稅金ノ五倍ヲ超エ十倍以下ニ相當スル罰金ニ處シ又ハ懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
前二項ノ場合ニ於テ罰金額ガ二十圓ニ滿タザルトキハ之ヲ二十圓トス
第一項及第二項ノ場合ニ於テハ直ニ其ノ稅金ヲ徵收ス
第五十一條ノ四第一項中「三百圓」ヲ「千圓」ニ改ム
第五十一條ノ五中「百圓」ヲ「五百圓」ニ改ム
第五十二條ノ二第一項中「左ニ揭グル團體」ノ下ニ「(其ノ組織スル團體ヲ含ム)」ヲ加フ
第五十二條ノ三ヲ第五十三條トス
第五十二條ノ三 前條第一項ノ規定ニ依リ徵稅上必要ナル施設ヲ爲シ又ハ徵收事務ノ補助ヲ爲スベキコトヲ命ゼラレタル團體(徵收補助團體ト稱ス以下同ジ)ノ代表者ハ當該事業ニ關スル帳簿ヲ備ヘ大使ノ定ムル事項ヲ之ニ記載スベシ
第五十二條ノ四 稅務官吏ハ徵收補助團體ノ代表者ニ對シ當該事業ニ關シ質問ヲ爲シ若ハ報吿ヲ爲サシメ又ハ帳簿書類其ノ他ノ物件ヲ檢査スルコトヲ得
政府ハ必要アリト認ムルトキハ徵收補助團體ノ代表者ニ對シ當該事業ノ執行ニ關シ監督上必要ナル命令ヲ爲スコトヲ得
第五十二條ノ五 徵收補助團體ノ團體員ヨリ徵收スベキ入場稅、物品稅及遊興飮食稅ニ付テハ大使ノ定ムル所ニ依リ當該團體ノ代表者ニ對シ團體員ノ納付スベキ入場稅額、物品稅額又ハ遊興飮食稅額ノ合計額、納期日及納付場所ヲ指定シ之ヲ吿知スルコトヲ得
前項ノ吿知アリタルトキハ徵收補助團體ノ代表者ハ直ニ各團體員ニ對シ大使ノ定ムル事項ヲ通知スベシ
第一項ノ規定ニ依リ代表者ニ對シ吿知ヲ爲シタルトキハ各團體員ニ對シ明治四十年勅令第五十六號ニ於テ準用スル國稅徵收法第六條ノ規定ニ依リ吿知ヲ爲シタルモノト看做ス
第五十二條ノ六 左ノ場合ニ於テハ徵收補助團體ノ代表者ヲ五百圓以下ノ過料ニ處ス
一 第五十二條ノ四第二項ノ規定ニ依ル命令ニ違反シタルトキ
二 前條第二項ノ規定ニ依ル通知ヲ爲サザルトキ
第五十二條ノ七 左ノ場合ニ於テハ徵收補助團體ノ代表者ヲ三百圓以下ノ過料ニ處ス
一 第五十二條ノ三ノ規定ニ依ル帳簿ノ記載ヲ怠リ若ハ詐リ又ハ帳簿ヲ隱匿シタルトキ
二 第五十二條ノ四第一項ノ規定ニ依ル稅務官吏ノ質問ニ對シ答辯ヲ爲サズ若ハ虛僞ノ陳述ヲ爲シ又ハ其ノ職務ノ執行ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シタルトキ
三 第五十二條ノ四第一項ノ規定ニ違反シ報吿ヲ爲サズ又ハ虛僞ノ報吿ヲ爲シタルトキ
附 則
第一條 本令ハ昭和十九年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
第二條 改正前ノ關東州大東亞戰爭特別稅令第三十五條第一項第一種各號ニ揭グル物品ニシテ改正後ノ同項第二種各號ニ揭グルモノニ對シ從前ノ規定ニ依リ賦課シ又ハ賦課スベカリシ物品稅ニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル
第三條 本令施行前ヨリ引續キ關東州大東亞戰爭特別稅令第三十五條ノ改正規定ニ依リ物品稅ヲ課スルコトト爲リタル第一種ノ物品ノ小賣業ヲ營ム者又ハ同第二種ノ物品ノ製造ヲ爲ス者本令施行後一月以內ニ其ノ旨ヲ政府ニ申吿スルトキハ本令施行ノ日ニ於テ同令第四十八條ノ規定ニ依リ申吿シタルモノト看做ス
第四條 改正後ノ關東州大東亞戰爭特別稅令第三十五條第一項ニ揭グル第二種ノ物品ノ製造者若ハ販賣者又ハ大使ノ定ムル者ガ本令施行ノ際製造場又ハ保稅地域以外ノ場所ニ於テ同項各號ニ揭グル品名每ニ價格五百圓以上ノ物品ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ以テ製造者ト看做シ之ニ物品稅ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ本令施行ノ日ニ於テ其ノ物品ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ大使ノ定ムル所ニ依リ其ノ物品稅ヲ徵收ス但シ從前ノ規定ニ依リ物品稅ヲ課セラレタル物品ニ付テハ其ノ課セラレタル稅額ニ相當スル金額ヲ控除シタル金額ヲ以テ其ノ稅額トス
前項ノ物品中改正後ノ關東州大東亞戰爭特別稅令第四十六條第一項又ハ同令第四十七條第一項ノ規定ニ該當スルモノニ付テハ前項ノ規定ニ拘ラズ大使ノ定ムル所ニ依リ其ノ物品稅ヲ徵收セザルコトヲ得
第一項ノ物品中大使ノ定ムルモノニ付テハ同項ノ規定ニ拘ラズ大使ノ定ムル所ニ依リ當該物品ヲ其ノ貯藏ノ場所ヨリ移出シタルトキ其ノ物品稅ヲ徵收スルコトヲ得
第一項ノ製造者若ハ販賣者又ハ大使ノ定ムル者ハ同項ノ物品ニ付其ノ品名每ニ數量、價格及貯藏ノ場所ヲ本令施行後一月以內ニ政府ニ申吿スベシ
第五條 前條第一項ノ場合ニ於テハ改正前ノ關東州大東亞戰爭特別稅令第三十五條第一項第一種各號ニ揭グル物品ノ販賣者ニシテ前條第一項ノ販賣者ニ該當スルモノハ改正後ノ同令第五十二條ノ二乃至第五十二條ノ七ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ同令第五十二條ノ二ニ規定スル第一種ノ物品ノ小賣業者ト看做ス
朕関東州大東亜戦争特別税令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十九年三月三十一日
内閣総理大臣 東条英機
大東亜大臣 青木一男
勅令第百八十九号
関東州大東亜戦争特別税令中左ノ通改正ス
第九条 利益配当税ハ前条ノ法人ヨリ支払ヲ受クル利益ノ配当ニ付之ヲ賦課シ配当金中配当率年一割ノ割合ヲ以テ算出シタル金額ヲ超ユル金額ノ百分ノ二十五ニ相当スル金額ヲ以テ其ノ税額トス
前項ノ利益ノ配当ハ其ノ支払ヲ受クベキ金額ニ依ル
第十三条中「百分ノ十五」ヲ「百分ノ二十五」ニ改メ同条ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ公債又ハ社債ノ利子ハ其ノ支払ヲ受ケタル金額ニ依ル
第十三条ノ二 公債及社債利子税ハ其ノ支払ヲ受ケタル時ニ於ケル税率ニ依リ之ヲ賦課ス
第十五条ノ二中「活動写真」ヲ「映画」ニ改ム
第十六条ノ二 通行税ハ左ノ区別ニ依リ之ヲ課ス
一等 乗車船区間ノ粁程一粁又ハ其ノ端数ニ付 八厘
二等 乗車船区間ノ粁程一粁又ハ其ノ端数ニ付 四厘
三等 乗車船区間ノ粁程一粁又ハ其ノ端数ニ付 二厘
回数乗車船、定期乗車船、団体乗車船其ノ他通常ノ運賃ニ比シ低額ナル運賃ニ依ル乗車船ノ契約ヲ為シタル場合ニ於テハ通行税ハ当該乗車船ノ運賃ノ通常ノ運賃ニ対スル割合ヲ前項及第五項ノ規定ニ依ル税額ニ乗ジタル金額ニ依リ之ヲ課ス
定期乗車船ノ契約ヲ為シタル場合ニ於ケル前項ノ通常ノ運賃ノ計算ハ大使之ヲ定ム
貸切乗車船ノ契約ヲ為シタル場合ニ於テハ通行税ハ第一項ノ規定ニ依ル税額ニ乗客定員数ヲ乗ジタル金額ニ依リ之ヲ課ス
第一項ニ規定スル通行税ハ十二歳未満ノ乗客ニ付テハ其ノ半額トス
第十六条ノ三第一項中「寝台車ニ乗車」ヲ「寝台車船ニ乗車船」ニ、「百分ノ十」ヲ「百分ノ二十」ニ改メ同条第二項ヲ左ノ如ク改ム
前項ノ規定ニ依ル税額ニ十銭ニ満タザル端数アル場合ニ於テハ其ノ端数ガ五銭以上ナルトキハ之ヲ五銭トシ五銭ニ満タザルトキハ之ヲ切捨ツ但シ其ノ全額五銭ニ満タザルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第十六条ノ四乃至第十六条ノ七ヲ削ル
第十七条 乗車船区間三十粁以下ノ三等乗客及定期乗車船ノ契約ニ依ル三等乗客ニハ通行税ヲ課セズ但シ前条ノ規定ニ依ル通行税ハ此ノ限ニ在ラズ
第十八条 左ノ各号ノ一ニ該当スルトキハ第十六条ノ二第一項及第十七条ノ乗車船区間ノ粁程ノ計算ハ大使之ヲ定ム
一 定期乗車船ノ契約ヲ為シタルトキ
二 往復乗車船又ハ廻遊乗車船ノ契約ヲ為シタルトキ
三 運賃ガ均一ニ定メラレタルトキ
四 連絡運輸ノ契約ヲ為シタルトキ
五 同一契約ニ依リ汽車、電車、乗合自動車又ハ汽船ノ中二以上ニ乗車船シタルトキ
第十九条中「第一号第五号、第十六条ノ四第一項第一号第五号」ヲ削リ「第十六条ノ二第二項及第十六条ノ四第二項」ヲ「第十六条ノ二第四項」ニ改ム
第二十条ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ連絡運輸ノ場合ニ於ケル通行税ノ納付ニ付テハ大使ノ定ムル所ニ依ル
第二十三条中「舞踏場、」ヲ削ル
第二十四条第一項中
麻雀場 入場料ノ百分ノ四十
舞踏場、ゴルフ場 入場料ノ百分ノ六十
麻雀場 入場料ノ百分ノ五十
ゴルフ場 入場料ノ百分ノ九十
ニ改ム
第三十五条第一項ヲ左ノ如ク改ム
物品税ハ左ニ掲グル物品ニシテ大使ノ定ムルモノニ之ヲ課ス
第一種
甲類
一 貴石若ハ半貴石又ハ之ヲ用ヒタル製品
二 真珠又ハ真珠ヲ用ヒタル製品
三 貴金属製品又ハ金若ハ白金ヲ用ヒタル製品
四 鼈甲製品
五 珊瑚製品、琥珀製品、象牙製品及七宝製品
六 毛皮又ハ毛皮製品但シ第八号ニ掲グルモノヲ除ク
七 羽毛、羽毛製品又ハ羽毛ヲ用ヒタル製品
乙類
八 犬毛皮、兎毛皮及同製品
九 書画及骨董
十 室内装飾用品
十一 囲碁及将棋用具
十二 貴金属ヲ鍍シ又ハ張リタル製品ニシテ別号ニ掲ゲザルモノ
十三 皮革製品ニシテ別号ニ掲ゲザルモノ
十四 盆栽、盆石及鉢植類
十五 愛玩用動物及同用品
十六 庭木並ニ庭園用ノ石材及石工品
十七 簾、釣灯籠及提灯類
十八 鉄瓶並ニ茶道、香道及華道用具
十九 花、花輪及花束類
二十 釣用具類
二十一 銘竹木
丙類
二十二 帽子、杖、鞭及傘
二十三 家具
二十四 織物、メリヤス、レース、フェルト及同製品並ニ組物
二十五 印章及印判類
二十六 果物
丁類
二十七 靴及履物
二十八 箱、樽其ノ他類似ノ容器(通常小売ニ用ヒザル容器ヲ除ク)ニ入レタル食料品
第二種
甲類
一 写真機、写真引伸機、映写機、同部分品及附属品並ニ現像焼付用器具
二 写真用ノ乾板、フィルム及感光紙
三 蓄音器及同部分品
四 蓄音器用レコード
五 楽器、同部分品及附属品
六 双眼鏡、隻眼鏡及同ケース
七 銃及同部分品
八 薬莢及弾丸
九 ゴルフ用具、同部分品及附属品
十 娯楽用ノモーターボート、スカール及ヨット
十一 撞球用具
十二 ネオン管及同変圧器
十三 喫煙用ライター及電気マッチ
十四 乗用自動車
十五 化粧品
乙類
十六 扇風機及同部分品
十七 煖房用ノ電気、瓦斯又ハ礦油ストーブ
十八 冷蔵器及同部分品
十九 金庫及鋼鉄製家具
二十 時計及同部分品
二十一 照明器具
二十二 電気器具及瓦斯器具
二十三 大理石、大理石ニ類スル装飾用石材及之ヲ原料トスル擬石並ニ陶磁器製タイル
二十四 文房具
二十五 身辺用細貨類及化粧用具
二十六 喫煙用具
二十七 扇子及団扇
二十八 鞄及トランク類並ニ行李
二十九 飾物、玩具、遊戯具、揺籃及乳母車類
三十 運動具
三十一 漆器、陶磁器及硝子製器具ニシテ第一種又ハ第二種ノ各号ニ掲ゲザルモノ
三十二 煙火類
三十三 薫物及線香類
三十四 シャンプー及洗粉
三十五 紅茶、烏龍茶、包種茶、支那茶、珈琲、ココア及其ノ代用物、玉露並ニ碾茶
三十六 嗜好飲料但シ酒類及清涼飲料ヲ除ク
三十七 菓子
三十八 グルタミン酸ソーダヲ主成分トスル調味料
丙類
三十九 ラヂオ聴取機及同部分品
四十 受信用真空管、マイクロホン、拡声用増幅器及拡声器
四十一 電球類及電気配線用品
四十二 携行用ノ電灯、同ケース及電池
四十三 魔法瓶、水筒類及同部分品
四十四 計算機
四十五 タイプライター、同部分品及附属品
四十六 謄写器及同附属品
四十七 金銭登録機
四十八 タイムスタンプ、タイムレコーダ及同附属品
四十九 ミシン及同部分品並ニミシン用針
五十 幻灯機、実物投影機及同ケース
五十一 安全剃刄
五十二 カレンダー、絵葉書並ニ観賞用ノ写真及印刷物類
五十三 歯磨
五十四 バター、チーズ、クリーム及其ノ代用物並ニジャム
五十五 緑茶
五十六 酒類粕
五十七 食品加工料
五十八 ハム、ベーコン、ソーセージ其ノ他燻製ノ肉類及魚類
五十九 寒天
丁類
六十 事務用器具及事務用品
六十一 電話機、電話交換機、同部分品及附属品
六十二 板硝子
六十三 敷物類
六十四 紙及セロファン
六十五 靴塗料類
六十六 折箱、割箸、祝箸及爪楊枝類
六十七 滋養強壮剤及口中剤
六十八 防虫剤、殺虫剤及防臭剤
六十九 調味料
七十 缶、罎、壼其ノ他類似ノ容器(通常小売ニ用ヒザル容器ヲ除ク)ニ入レタル食料品
七十一 海苔
七十二 飴、葡萄糖及麦芽糖
七十三 蜂蜜
七十四 食用油脂
第三十六条 物品税ノ税率左ノ如シ
第一種
甲類 物品ノ価格百分ノ八十
乙類 物品ノ価格百分ノ四十 第三十九条ノ規定ニ依ル場合ニ在リテハ百分ノ五十
丙類 物品ノ価格百分ノ二十
丁類 物品ノ価格百分ノ十
第二種
甲類 物品ノ価格百分ノ八十
乙類 物品ノ価格百分ノ四十
丙類 物品ノ価格百分ノ三十
丁類 物品ノ価格百分ノ二十
第三十九条中「第十六号」ヲ「第九号」ニ改ム
第四十条 製造場以外ノ場所ニ於テ販売ノ為化粧品其ノ他大使ノ定ムル物品ヲ容器ニ充填シ又ハ改装スルトキハ之ヲ当該物品ノ製造ト看做ス
第四十一条第二号ヲ左ノ如ク改ム
二 製造場内ニ於テ第二種ノ物品以外ノ物品又ハ大使ノ定ムル第二種ノ物品ノ原料トシテ使用セラレタルトキ
第四十六条第一項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ大使ノ定ムルモノニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
第四十九条ノ三第一項ヲ左ノ如ク改ム
遊興飲食税ノ税率左ノ如シ
一 芸妓ノ花代 料金ノ百分ノ百二十六
二 芸妓ノ花代ニ類スル料金ニシテ大使ノ定ムルモノ(以下其ノ他ノ花代ト称ス) 料金ノ百分ノ四十八
三 芸妓ノ花代又ハ其ノ他ノ花代ヲ伴フ遊興飲食ノ料金但シ芸妓ノ花代及其ノ他ノ花代ヲ除ク 料金ノ百分ノ五十
四 大使ノ定ムル料理店ニ於ケル遊興飲食ノ料金但シ芸妓ノ花代及其ノ他ノ花代ヲ除ク 料金ノ百分ノ六十
五 前各号以外ノ遊興飲食ノ料金 料金ノ百分ノ三十
六 旅館ニ於ケル宿泊ノ料金
イ 一人一泊十円ニ満タザルモノ 料金ノ百分ノ二十
ロ 一人一泊十円以上ノモノ 料金ノ百分ノ三十
第四十九条ノ四第一項中「三円」ヲ「二円」ニ改ム
第五十一条ノ三中「処シ直ニ其ノ税金ヲ徴収ス」ヲ「処ス」ニ改メ但書ヲ削リ同条ニ左ノ三項ヲ加フ
前項ノ罪ヲ犯シタル者ハ情状ニ因リ二年以下ノ懲役若ハ其ノ逋脱シ若ハ逋脱セントシタル税金ノ五倍ヲ超エ十倍以下ニ相当スル罰金ニ処シ又ハ懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
前二項ノ場合ニ於テ罰金額ガ二十円ニ満タザルトキハ之ヲ二十円トス
第一項及第二項ノ場合ニ於テハ直ニ其ノ税金ヲ徴収ス
第五十一条ノ四第一項中「三百円」ヲ「千円」ニ改ム
第五十一条ノ五中「百円」ヲ「五百円」ニ改ム
第五十二条ノ二第一項中「左ニ掲グル団体」ノ下ニ「(其ノ組織スル団体ヲ含ム)」ヲ加フ
第五十二条ノ三ヲ第五十三条トス
第五十二条ノ三 前条第一項ノ規定ニ依リ徴税上必要ナル施設ヲ為シ又ハ徴収事務ノ補助ヲ為スベキコトヲ命ゼラレタル団体(徴収補助団体ト称ス以下同ジ)ノ代表者ハ当該事業ニ関スル帳簿ヲ備ヘ大使ノ定ムル事項ヲ之ニ記載スベシ
第五十二条ノ四 税務官吏ハ徴収補助団体ノ代表者ニ対シ当該事業ニ関シ質問ヲ為シ若ハ報告ヲ為サシメ又ハ帳簿書類其ノ他ノ物件ヲ検査スルコトヲ得
政府ハ必要アリト認ムルトキハ徴収補助団体ノ代表者ニ対シ当該事業ノ執行ニ関シ監督上必要ナル命令ヲ為スコトヲ得
第五十二条ノ五 徴収補助団体ノ団体員ヨリ徴収スベキ入場税、物品税及遊興飲食税ニ付テハ大使ノ定ムル所ニ依リ当該団体ノ代表者ニ対シ団体員ノ納付スベキ入場税額、物品税額又ハ遊興飲食税額ノ合計額、納期日及納付場所ヲ指定シ之ヲ告知スルコトヲ得
前項ノ告知アリタルトキハ徴収補助団体ノ代表者ハ直ニ各団体員ニ対シ大使ノ定ムル事項ヲ通知スベシ
第一項ノ規定ニ依リ代表者ニ対シ告知ヲ為シタルトキハ各団体員ニ対シ明治四十年勅令第五十六号ニ於テ準用スル国税徴収法第六条ノ規定ニ依リ告知ヲ為シタルモノト看做ス
第五十二条ノ六 左ノ場合ニ於テハ徴収補助団体ノ代表者ヲ五百円以下ノ過料ニ処ス
一 第五十二条ノ四第二項ノ規定ニ依ル命令ニ違反シタルトキ
二 前条第二項ノ規定ニ依ル通知ヲ為サザルトキ
第五十二条ノ七 左ノ場合ニ於テハ徴収補助団体ノ代表者ヲ三百円以下ノ過料ニ処ス
一 第五十二条ノ三ノ規定ニ依ル帳簿ノ記載ヲ怠リ若ハ詐リ又ハ帳簿ヲ隠匿シタルトキ
二 第五十二条ノ四第一項ノ規定ニ依ル税務官吏ノ質問ニ対シ答弁ヲ為サズ若ハ虚偽ノ陳述ヲ為シ又ハ其ノ職務ノ執行ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シタルトキ
三 第五十二条ノ四第一項ノ規定ニ違反シ報告ヲ為サズ又ハ虚偽ノ報告ヲ為シタルトキ
附 則
第一条 本令ハ昭和十九年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
第二条 改正前ノ関東州大東亜戦争特別税令第三十五条第一項第一種各号ニ掲グル物品ニシテ改正後ノ同項第二種各号ニ掲グルモノニ対シ従前ノ規定ニ依リ賦課シ又ハ賦課スベカリシ物品税ニ関シテハ仍従前ノ例ニ依ル
第三条 本令施行前ヨリ引続キ関東州大東亜戦争特別税令第三十五条ノ改正規定ニ依リ物品税ヲ課スルコトト為リタル第一種ノ物品ノ小売業ヲ営ム者又ハ同第二種ノ物品ノ製造ヲ為ス者本令施行後一月以内ニ其ノ旨ヲ政府ニ申告スルトキハ本令施行ノ日ニ於テ同令第四十八条ノ規定ニ依リ申告シタルモノト看做ス
第四条 改正後ノ関東州大東亜戦争特別税令第三十五条第一項ニ掲グル第二種ノ物品ノ製造者若ハ販売者又ハ大使ノ定ムル者ガ本令施行ノ際製造場又ハ保税地域以外ノ場所ニ於テ同項各号ニ掲グル品名毎ニ価格五百円以上ノ物品ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ以テ製造者ト看做シ之ニ物品税ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ本令施行ノ日ニ於テ其ノ物品ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ大使ノ定ムル所ニ依リ其ノ物品税ヲ徴収ス但シ従前ノ規定ニ依リ物品税ヲ課セラレタル物品ニ付テハ其ノ課セラレタル税額ニ相当スル金額ヲ控除シタル金額ヲ以テ其ノ税額トス
前項ノ物品中改正後ノ関東州大東亜戦争特別税令第四十六条第一項又ハ同令第四十七条第一項ノ規定ニ該当スルモノニ付テハ前項ノ規定ニ拘ラズ大使ノ定ムル所ニ依リ其ノ物品税ヲ徴収セザルコトヲ得
第一項ノ物品中大使ノ定ムルモノニ付テハ同項ノ規定ニ拘ラズ大使ノ定ムル所ニ依リ当該物品ヲ其ノ貯蔵ノ場所ヨリ移出シタルトキ其ノ物品税ヲ徴収スルコトヲ得
第一項ノ製造者若ハ販売者又ハ大使ノ定ムル者ハ同項ノ物品ニ付其ノ品名毎ニ数量、価格及貯蔵ノ場所ヲ本令施行後一月以内ニ政府ニ申告スベシ
第五条 前条第一項ノ場合ニ於テハ改正前ノ関東州大東亜戦争特別税令第三十五条第一項第一種各号ニ掲グル物品ノ販売者ニシテ前条第一項ノ販売者ニ該当スルモノハ改正後ノ同令第五十二条ノ二乃至第五十二条ノ七ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ同令第五十二条ノ二ニ規定スル第一種ノ物品ノ小売業者ト看做ス