(樺太大東亜戦争特別税令及樺太特別行為税令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第九十六號
公布年月日: 昭和19年2月26日
法令の形式: 勅令
朕樺太大東亞戰爭特別稅令及樺太特別行爲稅令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十九年二月二十五日
內閣總理大臣 東條英機
大藏大臣 石渡莊太郞
勅令第九十六號
第一條 樺太大東亞戰爭特別稅令中左ノ通改正ス
第二十三條中第二種ヲ左ノ如ク改ム
第二種
一 麻雀場、撞球場
二 前號ニ揭グルモノヲ除クノ外一定ノ設備ヲ爲シ公衆ノ遊技又ハ之ニ類スル行爲ノ用ニ供スル場所ニシテ樺太廳長官ノ定ムルモノ
第二十四條第一項ヲ左ノ如ク改ム
入場稅ノ稅率左ノ如シ
第一種ノ場所
入場料ガ一人一囘七十五錢未滿ノモノ 入場料ノ百分ノ二十五
入場料ガ一人一囘一圓五十錢未滿ノモノ 入場料ノ百分ノ五十五
入場料ガ一人一囘三圓未滿ノモノ 入場料ノ百分ノ八十五
入場料ガ一人一囘五圓未滿ノモノ 入場料ノ百分ノ百二十
入場料ガ一人一囘五圓以上ノモノ 入場料ノ百分ノ百七十
囘數、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ爲シタルモノ
入場料ガ一人一囘一圓五十錢未滿ノモノ 入場料ノ百分ノ八十五
入場料ガ一人一囘一圓五十錢以上ノモノ 入場料ノ百分ノ百二十五
第二種ノ場所
撞球場、第二種第二號ノ場所 入場料ノ百分ノ三十
麻雀場 入場料ノ百分ノ七十
第三十五條第一項ヲ左ノ如ク改ム
物品稅ハ左ニ揭グル物品ニシテ樺太廳長官ノ定ムルモノニ之ヲ課ス
第一種
甲類
一 貴石若ハ半貴石又ハ之ヲ用ヒタル製品
二 眞珠又ハ眞珠ヲ用ヒタル製品
三 貴金屬製品又ハ金若ハ白金ヲ用ヒタル製品
四 鼈甲製品
五 珊瑚製品、琥珀製品、象牙製品及七寶製品
六 毛皮又ハ毛皮製品
七 羽毛、羽毛製品又ハ羽毛ヲ用ヒタル製品
乙類
八 書畫及骨董
九 室內裝飾用品
十 圍碁及將棋用具
十一 貴金屬ヲ鍍シ又ハ張リタル製品ニシテ別號ニ揭ゲザルモノ
十二 皮革製品ニシテ別號ニ揭ゲザルモノ
十三 盆栽、盆石及鉢植類
十四 愛玩用動物及同用品
十五 庭木竝ニ庭園用ノ石材及石工品
十六 簾、釣燈籠及提灯類
十七 鐵瓶竝ニ茶道、香道及華道用具
十八 花、花輪及花束類
十九 釣用具類
二十 銘竹木
丙類
二十一 帽子、杖、鞭及傘
二十二 履物
二十三 家具
二十四 織物、メリヤス、レース、フェルト及同製品竝ニ組物
二十五 印章及印判類
二十六 果物
丁類
二十七 
二十八 箱、樽其ノ他類似ノ容器(通常小賣ニ用ヒザル容器ヲ除ク)ニ入レタル食料品
第二種
甲類
一 寫眞機、寫眞引伸機、映寫機、同部分品及附屬品竝ニ現像燒付用器具
二 寫眞用ノ乾板、フィルム及感光紙
三 蓄音器及同部分品
四 蓄音器用レコード
五 樂器、同部分品及附屬品
六 雙眼鏡、隻眼鏡及同ケース
七 銃及同部分品
八 藥莢及彈丸
九 ゴルフ用具、同部分品及附屬品
十 娛樂用ノモーターボート、スカール及ヨット
十一 撞球用具
十二 ネオン管及同變壓器
十三 喫煙用ライター及電氣マッチ
十四 乘用自動車
十五 化粧品
乙類
十六 扇風機及同部分品
十七 煖房用ノ電氣、瓦斯又ハ礦油ストーブ
十八 冷藏器及同部分品
十九 金庫及鋼鐵製家具
二十 時計及同部分品
二十一 照明器具
二十二 電氣器具及瓦斯器具
二十三 大理石、大理石ニ類スル裝飾用石材及之ヲ原料トスル擬石竝ニ陶磁器製タイル
二十四 文房具
二十五 身邊用細貨類及化粧用具
二十六 喫煙用具
二十七 扇子及團扇
二十八 鞄及トランク類竝ニ行李
二十九 飾物、玩具、遊戲具、搖籃及乳母車類
三十 運動具
三十一 漆器、陶磁器及硝子製器具ニシテ第一種又ハ第二種ノ各號ニ揭ゲザルモノ
三十二 煙火類
三十三 薰物及線香類
三十四 シャンプー及洗粉
三十五 紅茶、烏龍茶、包種茶、珈琲、ココア及其ノ代用物、玉露竝ニ碾茶
三十六 嗜好飮料但シ酒類及淸涼飮料ヲ除ク
三十七 菓子
三十八 グルタミン酸ソーダヲ主成分トスル調味料
丙類
三十九 ラヂオ聽取機及同部分品
四十 受信用眞空管、マイクロホン、擴聲用增幅器及擴聲器
四十一 電球類及需氣配線用品
四十二 携行用ノ電燈、同ケース及電池
四十三 魔法瓶、水筒類及同部分品
四十四 計算機
四十五 タイプライター、同部分品及附屬品
四十六 謄寫器及同附屬品
四十七 金錢登錄機
四十八 タイムスタンプ、タイムレコーダ及同附屬品
四十九 ミシン及同部分品竝ニミシン用針
五十 幻燈機、實物投影機及同ケース
五十一 安全剃刄
五十二 カレンダー、繪葉書竝ニ觀賞用ノ寫眞及印刷物類
五十三 齒磨
五十四 バター、チーズ、クリーム及其ノ代用物竝ニジャム
五十五 綠茶
五十六 酒類粕
五十七 食品加工料
五十八 ハム、ベーコン、ソーセージ其ノ他燻製ノ肉類及魚類
五十九 寒天
丁類
六十 事務用器具及事務用品
六十一 電話機、電話交換機、同部分品及附屬品
六十二 板硝子
六十三 敷物類
六十四 紙及セロファン
六十五 靴塗料類
六十六 折箱、割箸、祝箸及爪楊枝類
六十七 滋養强壯劑及口中劑
六十八 防蟲劑、殺蟲劑及防臭劑
六十九 調味料
七十 罐、罎、壺其ノ他類似ノ容器(通常小賣ニ用ヒザル容器ヲ除ク)ニ入レタル食料品
七十一 海苔
第三種
一 燐寸
二 酒類
三 飴、葡萄糖及麥芽糖
四 サッカリン
五 蜂蜜
第三十六條第一項及第二項ヲ左ノ如ク改ム
物品稅ノ稅率左ノ如シ
第一種
甲類 物品ノ價格百分ノ百二十
乙類 物品ノ價格百分ノ六十
丙類 物品ノ價格百分ノ四十
丁類 物品ノ價格百分ノ二十
第二種
甲類 物品ノ價格百分ノ百二十
乙類 物品ノ價格百分ノ六十
丙類 物品ノ價格百分ノ四十
丁類 物品ノ價格百分ノ二十
第三種
一 燐寸 千本ニ付 二十五錢
二 酒類
イ 淸酒 一石ニ付 百二十三圓
ロ 合成淸酒 一石ニ付 百十八圓
ハ 濁酒 一石ニ付 五十一圓
ニ 白酒 一石ニ付 百九十五圓
ホ 味淋 一石ニ付 百六十三圓
ヘ 燒酎 一石ニ付 百十五圓
ト 麥酒 一石ニ付 九十七圓
チ 酒精含有飮料
第一級 一石ニ付 二百七十圓
第二級 一石ニ付 百九十圓
三 飴、葡萄糖及麥芽糖 百斤ニ付 十二圓
四 サッカリン 一瓩ニ付 五十圓
五 蜂蜜 百斤ニ付 十二圓
前項ノ規定ニ拘ラズ樺太廳長官ノ定ムル第一種甲類ノ物品ニ付テハ其ノ價格ノ百分ノ五十、同種乙類及丙類竝ニ第二種乙類ノ物品ニ付テハ其ノ價格ノ百分ノ八十ノ稅率ニ依ル
第一項ノ規定ニ拘ラズ樺太廳長官ノ定ムル第一種丙類ノ物品ニ付テハ其ノ價格ノ百分ノ二十ノ稅率ニ依ル
第三十九條中「第十六號」ヲ「第八號」ニ改ム
第四十條 製造場以外ノ場所ニ於テ販賣ノ爲化粧品其ノ他樺太廳長官ノ定ムル物品ヲ容器ニ充塡シ又ハ改裝スルトキハ之ヲ其ノ物品ノ製造ト看做ス
第四十一條第二號中「又ハ第三種ノ物品以外ノ物品」ヲ「若ハ第三種ノ物品以外ノ物品又ハ樺太廳長官ノ定ムル第二種ノ物品」ニ改ム
第四十六條第一項第一號ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ樺太廳長官ノ定ムルモノヲ除ク
第四十九條ノ三第一項ヲ左ノ如ク改ム
遊興飮食稅ノ稅率左ノ如シ
一 藝妓ノ花代 料金ノ百分ノ二百九十
二 藝妓ノ花代ニ類スル料金ニシテ樺太廳長官ノ定ムルモノ(以下其ノ他ノ花代ト稱ス) 料金ノ百分ノ百十五
三 藝妓ノ花代又ハ其ノ他ノ花代ヲ伴フ遊興飮食ノ料金但シ藝妓ノ花代及其ノ他ノ花代ヲ除ク 料金ノ百分ノ九十五
四 樺太廳長官ノ定ムル料理店ニ於ケル遊興飮食ノ料金但シ藝妓ノ花代及其ノ他ノ花代ヲ除ク 料金ノ百分ノ百十五
五 前各號以外ノ遊興飮食ノ料金
イ 一人一囘二圓五十錢ニ滿タザルモノ 料金ノ百分ノ二十五
ロ 一人一囘五圓ニ滿タザルモノ 料金ノ百分ノ四十五
ハ 一人一囘五圓以上ノモノ 料金ノ百分ノ七十五
六 旅館ニ於ケル宿泊ノ料金
イ 一人一泊五圓ニ滿タザルモノ 料金ノ百分ノ十五
ロ 一人一泊十圓ニ滿タザルモノ 料金ノ百分ノ三十五
ハ 一人一泊十圓以上ノモノ 料金ノ百分ノ六十五
第四十九條ノ十一 政府ハ樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ第二十三條ニ規定スル第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ經營者若ハ第二種ノ場所ノ經營者、第三十五條第一項ニ規定スル第一種ノ物品ノ小賣業者若ハ第二種若ハ第三種ノ物品ノ製造者又ハ第四十九條ノ二第一項ニ規定スル場所ノ經營者ニ對シ料金領收書ノ發行、納稅證紙ノ貼用其ノ他取締上必要ナル事項ヲ命ズルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ納稅證紙ヲ貼用スル場合ニ於ケル入場稅、物品稅及遊興飮食稅ニ付テハ樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ其ノ稅額ノ計算上生ズル十錢未滿ノ端數ニシテ樺太廳長官ノ定ムルモノヲ切捨ツルコトヲ得
第一項ノ規定ニ依リ納稅證紙ヲ貼用スル場合ニ於テハ第二十七條ノ二、第四十二條第一項又ハ第四十九條ノ六第一項ノ規定ニ依ル申吿書ニ入場稅ニ付テハ每月分ノ入場料金ニ對スル入場稅額ヲ、物品稅ニ付テハ每月販賣又ハ移出シタル物品ニ對スル物品稅額ヲ、遊興飮食稅ニ付テハ每月分ノ料金ニ對スル遊興飮食稅額ヲ併セ記載スベシ
第四十九條ノ十二 納稅證紙ハ政府之ヲ作成シ樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ前條第一項ノ主催者、經營者、小賣業者又ハ製造者ニ之ヲ交付ス
前條第一項ノ主催者、經營者、小賣業者又ハ製造者納稅證紙ヲ貼用スルトキハ樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ之ニ消印スベシ
前條第一項ノ主催者、經營者、小賣業者又ハ製造者納稅證紙ヲ亡失シタル場合ニ於テ災害其ノ他已ムコトヲ得ザル事由ニ因リ亡失シタルモノナルコトヲ證明セザルトキハ直ニ其ノ納稅證紙ニ表示セラルル稅金相當額ノ入場稅、物品稅又ハ遊興飮食稅ヲ徵收ス
第五十二條ノ二第一項及第五十二條ノ三第一項中「團體」ノ下ニ「(其ノ組織スル團體ヲ含ム)」ヲ加フ
第五十二條ノ四第一項中「團體」ノ下ニ「(其ノ組織スル團體ヲ含ム)」ヲ加ヘ「設備」ヲ「施設」ニ改ム
第五十二條ノ五 前三條ノ規定ニ依リ徵稅上必要ナル施設ヲ爲シ又ハ徵收事務ノ補助ヲ爲スベキコトヲ命ゼラレタル團體(以下徵收補助團體ト稱ス)ノ代表者ハ當該事業ニ關スル帳簿ヲ備ヘ樺太廳長官ノ定ムル事項ヲ之ニ記載スベシ
第五十二條ノ六 稅務官吏ハ徵收補助團體ノ代表者ニ對シ當該事業ニ關シ質問ヲ爲シ若ハ報吿ヲ爲サシメ又ハ帳簿書類其ノ他ノ物件ヲ檢査スルコトヲ得
政府ハ必要アリト認ムルトキハ徵收補助團體ノ代表者ニ對シ當該事業ノ執行ニ關シ監督上必要ナル命令ヲ爲スコトヲ得
第五十三條中「稅關」ヲ「海運局」ニ改ム
第二條 樺太特別行爲稅令中左ノ通改正ス
第一條ニ左ノ二號ヲ加フ
七 寫眞機、蓄音器、樂器其ノ他樺太廳長官ノ定ムルモノノ修繕
八 金融機關ノ保護預リ(有價證券其ノ他樺太廳長官ノ定ムルモノノ披封預リヲ除ク)及之ニ類スルモノ
第二條 特別行爲稅ノ稅率左ノ如シ
前條第一號、第二號、第五號及第八號ニ揭グル行爲 料金ノ百分ノ五十
前條第三號、第四號及第七號ニ揭グル行爲 料金ノ百分ノ四十
前條第六號ニ揭グル行爲 料金ノ百分ノ三十
第四條中「一圓八十錢」ヲ「二圓五十錢」ニ、「一圓」ヲ「八十錢」ニ改ム
第十二條ノ二 政府ハ樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ第一條ニ揭グル行爲ヲ爲ス業ヲ營ム者ニ對シ料金領收書ノ發行、納稅證紙ノ貼用其ノ他取締上必要ナル事項ヲ命ズルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ納稅證紙ヲ貼用スル場合ニ於ケル特別行爲稅ニ付テハ樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ其ノ稅額ノ計算上生ズル十錢未滿ノ端數ニシテ樺太廳長官ノ定ムルモノヲ切捨ツルコトヲ得
第一項ノ規定ニ依リ納稅證紙ヲ貼用スル場合ニ於テハ第九條第一項ノ規定ニ依ル申吿書ニ每月分ノ料金ニ對スル特別行爲稅額ヲ記載スベシ
第十二條ノ三 納稅證紙ハ政府之ヲ作成シ樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ第一條ニ揭グル行爲ヲ爲ス業ヲ營ム者ニ之ヲ交付ス
第一條ニ揭グル行爲ヲ爲ス業ヲ營ム者納稅證紙ヲ貼用スルトキハ樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ之ニ消印スベシ
第一條ニ揭グル行爲ヲ爲ス業ヲ營ム者納稅證紙ヲ亡失シタル場合ニ於テ災害其ノ他已ムコトヲ得ザル事由ニ因リ亡失シタルモノナルコトヲ證明セザルトキハ直ニ其ノ納稅證紙ニ表示セラルル稅金相當額ノ特別行爲稅ヲ徵收ス
第十五條第一項中「第九條第一項」ノ下ニ「又ハ第十二條ノ二第三項」ヲ加ヘ同項ニ左ノ一號ヲ加フ
三 第十二條ノ二第一項ノ規定ニ依ル命令ニ違反シタル者
第十八條第一項中「團體」ノ下ニ「(其ノ組織スル團體ヲ含ム)」ヲ加フ
第十九條 前條第一項ノ規定ニ依リ徵稅上必要ナル施設ヲ爲シ又ハ徵收事務ノ補助ヲ爲スベキコトヲ命ゼラレタル團體(徵收補助團體ト稱ス以下同ジ)ノ代表者ハ當該事業ニ關スル帳簿ヲ備ヘ樺太廳長官ノ定ムル事項ヲ之ニ記載スベシ
第二十條 稅務官吏ハ徵收補助團體ノ代表者ニ對シ當該事業ニ關シ質問ヲ爲シ若ハ報吿ヲ爲サシメ又ハ帳簿書類其ノ他ノ物件ヲ檢査スルコトヲ得
政府ハ必要アリト認ムルトキハ徵收補助團體ノ代表者ニ對シ當該事業ノ執行ニ關シ監督上必要ナル命令ヲ爲スコトヲ得
附 則
第三條 本令施行ノ期日ハ樺太廳長官之ヲ定ム
第四條 本令施行前ヨリ引續キ改正後ノ樺太大東亞戰爭特別稅令第二十三條第二種第二號ノ場所ヲ經營スル者本令施行後一月以內ニ其ノ旨ヲ政府ニ申吿スルトキハ本令施行ノ日ニ於テ樺太大東亞戰爭特別稅令第二十八條ノ規定ニ依リ申吿シタルモノト看做ス
第五條 改正前ノ樺太大東亞戰爭特別稅令第三十五條第一種各號ニ揭グル物品ニシテ改正後ノ同條第二種各號ニ揭グルモノニ對シ從前ノ規定ニ依リ賦課シ又ハ賦課スベカリシ物品稅ニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル
本令施行前ヨリ引續キ樺太大東亞戰爭特別稅令第三十五條ノ改正規定ニ依リ物品稅ヲ課スルコトト爲リタル第一種ノ物品ノ小賣業ヲ營ム者又ハ同第二種ノ物品ノ製造ヲ爲ス者本令施行後一月以內ニ其ノ旨ヲ政府ニ申吿スルトキハ本令施行ノ日ニ於テ樺太大東亞戰爭特別稅令第四十八條ノ規定ニ依リ申吿シタルモノト看做ス
改正後ノ樺太大東亞戰爭特別稅令第三十五條ニ揭グル第二種若ハ第三種ノ物品ノ製造者若ハ販賣者又ハ樺太廳長官ノ定ムル者ガ本令施行ノ際製造場又ハ保稅地域以外ノ場所ニ於テ左ノ各號ノ一ニ該當スル物品ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ以テ製造者ト看做シ之ニ物品稅ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ本令施行ノ日ニ於テ其ノ物品ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ其ノ物品稅ヲ徵收ス但シ從前ノ規定ニ依リ物品稅ヲ課セラレタル物品ニ付テハ其ノ課セラレタル稅額ニ相當スル金額ヲ控除シタル金額ヲ以テ其ノ稅額トス
一 改正後ノ樺太大東亞戰爭特別稅令第三十五條ニ揭グル第二種ノ物品ニシテ總價格五百圓以上ノモノ
二 三十萬本以上ノ燐寸
三 飴、葡萄糖又ハ麥芽糖ニシテ合計五百斤以上ノモノ
四 一瓩以上ノサッカリン
五 五百斤以上ノ蜂蜜
前項ノ物品中改正後ノ樺太大東亞戰爭特別稅令第四十六條第一項第一號若ハ第二號又ハ同令第四十七條第一項ノ規定ニ該當スルモノニ付テハ前項ノ規定ニ拘ラズ樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ其ノ物品稅ヲ徵收セザルコトヲ得
第三項ノ物品中樺太廳長官ノ定ムルモノニ付テハ同項ノ規定ニ拘ラズ樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ當該物品ヲ其ノ貯藏ノ場所ヨリ移出シタル時其ノ物品稅ヲ徵收スルコトヲ得
第三項ノ製造者若ハ販賣者又ハ樺太廳長官ノ定ムル者ハ同項第一號ノ物品ニ付テハ其ノ品名每ニ數量、價格及貯藏ノ場所ヲ、第二號乃至第五號ノ物品ニ付テハ其ノ品名每ニ數量及貯藏ノ場所ヲ本令施行後一月以內ニ政府ニ申吿スベシ
第三項ノ場合ニ於テハ改正前ノ樺太大東亞戰爭特別稅令第三十五條第一種各號ニ揭グル物品ノ販賣者ニシテ同項ノ販賣者ニ該當スルモノハ改正後ノ同令第五十二條ノ三、第五十二條ノ五及第五十二條ノ六ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ同令第五十二條ノ三ニ規定スル第一種ノ物品ノ小賣業者ト看做ス
第六條 本令施行前ヨリ引續キ改正後ノ樺太特別行爲稅令第一條第七號又ハ第八號ノ行爲ヲ爲ス業ヲ營ム者本令施行後一月以內ニ其ノ旨ヲ政府ニ申吿スルトキハ本令施行ノ日ニ於テ樺太特別行爲稅令第十一條ノ規定ニ依リ申吿シタルモノト看做ス
朕樺太大東亜戦争特別税令及樺太特別行為税令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十九年二月二十五日
内閣総理大臣 東条英機
大蔵大臣 石渡荘太郎
勅令第九十六号
第一条 樺太大東亜戦争特別税令中左ノ通改正ス
第二十三条中第二種ヲ左ノ如ク改ム
第二種
一 麻雀場、撞球場
二 前号ニ掲グルモノヲ除クノ外一定ノ設備ヲ為シ公衆ノ遊技又ハ之ニ類スル行為ノ用ニ供スル場所ニシテ樺太庁長官ノ定ムルモノ
第二十四条第一項ヲ左ノ如ク改ム
入場税ノ税率左ノ如シ
第一種ノ場所
入場料ガ一人一回七十五銭未満ノモノ 入場料ノ百分ノ二十五
入場料ガ一人一回一円五十銭未満ノモノ 入場料ノ百分ノ五十五
入場料ガ一人一回三円未満ノモノ 入場料ノ百分ノ八十五
入場料ガ一人一回五円未満ノモノ 入場料ノ百分ノ百二十
入場料ガ一人一回五円以上ノモノ 入場料ノ百分ノ百七十
回数、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ為シタルモノ
入場料ガ一人一回一円五十銭未満ノモノ 入場料ノ百分ノ八十五
入場料ガ一人一回一円五十銭以上ノモノ 入場料ノ百分ノ百二十五
第二種ノ場所
撞球場、第二種第二号ノ場所 入場料ノ百分ノ三十
麻雀場 入場料ノ百分ノ七十
第三十五条第一項ヲ左ノ如ク改ム
物品税ハ左ニ掲グル物品ニシテ樺太庁長官ノ定ムルモノニ之ヲ課ス
第一種
甲類
一 貴石若ハ半貴石又ハ之ヲ用ヒタル製品
二 真珠又ハ真珠ヲ用ヒタル製品
三 貴金属製品又ハ金若ハ白金ヲ用ヒタル製品
四 鼈甲製品
五 珊瑚製品、琥珀製品、象牙製品及七宝製品
六 毛皮又ハ毛皮製品
七 羽毛、羽毛製品又ハ羽毛ヲ用ヒタル製品
乙類
八 書画及骨董
九 室内装飾用品
十 囲碁及将棋用具
十一 貴金属ヲ鍍シ又ハ張リタル製品ニシテ別号ニ掲ゲザルモノ
十二 皮革製品ニシテ別号ニ掲ゲザルモノ
十三 盆栽、盆石及鉢植類
十四 愛玩用動物及同用品
十五 庭木並ニ庭園用ノ石材及石工品
十六 簾、釣灯籠及提灯類
十七 鉄瓶並ニ茶道、香道及華道用具
十八 花、花輪及花束類
十九 釣用具類
二十 銘竹木
丙類
二十一 帽子、杖、鞭及傘
二十二 履物
二十三 家具
二十四 織物、メリヤス、レース、フェルト及同製品並ニ組物
二十五 印章及印判類
二十六 果物
丁類
二十七 
二十八 箱、樽其ノ他類似ノ容器(通常小売ニ用ヒザル容器ヲ除ク)ニ入レタル食料品
第二種
甲類
一 写真機、写真引伸機、映写機、同部分品及附属品並ニ現像焼付用器具
二 写真用ノ乾板、フィルム及感光紙
三 蓄音器及同部分品
四 蓄音器用レコード
五 楽器、同部分品及附属品
六 双眼鏡、隻眼鏡及同ケース
七 銃及同部分品
八 薬莢及弾丸
九 ゴルフ用具、同部分品及附属品
十 娯楽用ノモーターボート、スカール及ヨット
十一 撞球用具
十二 ネオン管及同変圧器
十三 喫煙用ライター及電気マッチ
十四 乗用自動車
十五 化粧品
乙類
十六 扇風機及同部分品
十七 煖房用ノ電気、瓦斯又ハ礦油ストーブ
十八 冷蔵器及同部分品
十九 金庫及鋼鉄製家具
二十 時計及同部分品
二十一 照明器具
二十二 電気器具及瓦斯器具
二十三 大理石、大理石ニ類スル装飾用石材及之ヲ原料トスル擬石並ニ陶磁器製タイル
二十四 文房具
二十五 身辺用細貨類及化粧用具
二十六 喫煙用具
二十七 扇子及団扇
二十八 鞄及トランク類並ニ行李
二十九 飾物、玩具、遊戯具、揺籃及乳母車類
三十 運動具
三十一 漆器、陶磁器及硝子製器具ニシテ第一種又ハ第二種ノ各号ニ掲ゲザルモノ
三十二 煙火類
三十三 薫物及線香類
三十四 シャンプー及洗粉
三十五 紅茶、烏龍茶、包種茶、珈琲、ココア及其ノ代用物、玉露並ニ碾茶
三十六 嗜好飲料但シ酒類及清涼飲料ヲ除ク
三十七 菓子
三十八 グルタミン酸ソーダヲ主成分トスル調味料
丙類
三十九 ラヂオ聴取機及同部分品
四十 受信用真空管、マイクロホン、拡声用増幅器及拡声器
四十一 電球類及需気配線用品
四十二 携行用ノ電灯、同ケース及電池
四十三 魔法瓶、水筒類及同部分品
四十四 計算機
四十五 タイプライター、同部分品及附属品
四十六 謄写器及同附属品
四十七 金銭登録機
四十八 タイムスタンプ、タイムレコーダ及同附属品
四十九 ミシン及同部分品並ニミシン用針
五十 幻灯機、実物投影機及同ケース
五十一 安全剃刄
五十二 カレンダー、絵葉書並ニ観賞用ノ写真及印刷物類
五十三 歯磨
五十四 バター、チーズ、クリーム及其ノ代用物並ニジャム
五十五 緑茶
五十六 酒類粕
五十七 食品加工料
五十八 ハム、ベーコン、ソーセージ其ノ他燻製ノ肉類及魚類
五十九 寒天
丁類
六十 事務用器具及事務用品
六十一 電話機、電話交換機、同部分品及附属品
六十二 板硝子
六十三 敷物類
六十四 紙及セロファン
六十五 靴塗料類
六十六 折箱、割箸、祝箸及爪楊枝類
六十七 滋養強壮剤及口中剤
六十八 防虫剤、殺虫剤及防臭剤
六十九 調味料
七十 缶、罎、壺其ノ他類似ノ容器(通常小売ニ用ヒザル容器ヲ除ク)ニ入レタル食料品
七十一 海苔
第三種
一 燐寸
二 酒類
三 飴、葡萄糖及麦芽糖
四 サッカリン
五 蜂蜜
第三十六条第一項及第二項ヲ左ノ如ク改ム
物品税ノ税率左ノ如シ
第一種
甲類 物品ノ価格百分ノ百二十
乙類 物品ノ価格百分ノ六十
丙類 物品ノ価格百分ノ四十
丁類 物品ノ価格百分ノ二十
第二種
甲類 物品ノ価格百分ノ百二十
乙類 物品ノ価格百分ノ六十
丙類 物品ノ価格百分ノ四十
丁類 物品ノ価格百分ノ二十
第三種
一 燐寸 千本ニ付 二十五銭
二 酒類
イ 清酒 一石ニ付 百二十三円
ロ 合成清酒 一石ニ付 百十八円
ハ 濁酒 一石ニ付 五十一円
ニ 白酒 一石ニ付 百九十五円
ホ 味淋 一石ニ付 百六十三円
ヘ 焼酎 一石ニ付 百十五円
ト 麦酒 一石ニ付 九十七円
チ 酒精含有飲料
第一級 一石ニ付 二百七十円
第二級 一石ニ付 百九十円
三 飴、葡萄糖及麦芽糖 百斤ニ付 十二円
四 サッカリン 一瓩ニ付 五十円
五 蜂蜜 百斤ニ付 十二円
前項ノ規定ニ拘ラズ樺太庁長官ノ定ムル第一種甲類ノ物品ニ付テハ其ノ価格ノ百分ノ五十、同種乙類及丙類並ニ第二種乙類ノ物品ニ付テハ其ノ価格ノ百分ノ八十ノ税率ニ依ル
第一項ノ規定ニ拘ラズ樺太庁長官ノ定ムル第一種丙類ノ物品ニ付テハ其ノ価格ノ百分ノ二十ノ税率ニ依ル
第三十九条中「第十六号」ヲ「第八号」ニ改ム
第四十条 製造場以外ノ場所ニ於テ販売ノ為化粧品其ノ他樺太庁長官ノ定ムル物品ヲ容器ニ充填シ又ハ改装スルトキハ之ヲ其ノ物品ノ製造ト看做ス
第四十一条第二号中「又ハ第三種ノ物品以外ノ物品」ヲ「若ハ第三種ノ物品以外ノ物品又ハ樺太庁長官ノ定ムル第二種ノ物品」ニ改ム
第四十六条第一項第一号ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ樺太庁長官ノ定ムルモノヲ除ク
第四十九条ノ三第一項ヲ左ノ如ク改ム
遊興飲食税ノ税率左ノ如シ
一 芸妓ノ花代 料金ノ百分ノ二百九十
二 芸妓ノ花代ニ類スル料金ニシテ樺太庁長官ノ定ムルモノ(以下其ノ他ノ花代ト称ス) 料金ノ百分ノ百十五
三 芸妓ノ花代又ハ其ノ他ノ花代ヲ伴フ遊興飲食ノ料金但シ芸妓ノ花代及其ノ他ノ花代ヲ除ク 料金ノ百分ノ九十五
四 樺太庁長官ノ定ムル料理店ニ於ケル遊興飲食ノ料金但シ芸妓ノ花代及其ノ他ノ花代ヲ除ク 料金ノ百分ノ百十五
五 前各号以外ノ遊興飲食ノ料金
イ 一人一回二円五十銭ニ満タザルモノ 料金ノ百分ノ二十五
ロ 一人一回五円ニ満タザルモノ 料金ノ百分ノ四十五
ハ 一人一回五円以上ノモノ 料金ノ百分ノ七十五
六 旅館ニ於ケル宿泊ノ料金
イ 一人一泊五円ニ満タザルモノ 料金ノ百分ノ十五
ロ 一人一泊十円ニ満タザルモノ 料金ノ百分ノ三十五
ハ 一人一泊十円以上ノモノ 料金ノ百分ノ六十五
第四十九条ノ十一 政府ハ樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ第二十三条ニ規定スル第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ経営者若ハ第二種ノ場所ノ経営者、第三十五条第一項ニ規定スル第一種ノ物品ノ小売業者若ハ第二種若ハ第三種ノ物品ノ製造者又ハ第四十九条ノ二第一項ニ規定スル場所ノ経営者ニ対シ料金領収書ノ発行、納税証紙ノ貼用其ノ他取締上必要ナル事項ヲ命ズルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ納税証紙ヲ貼用スル場合ニ於ケル入場税、物品税及遊興飲食税ニ付テハ樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ其ノ税額ノ計算上生ズル十銭未満ノ端数ニシテ樺太庁長官ノ定ムルモノヲ切捨ツルコトヲ得
第一項ノ規定ニ依リ納税証紙ヲ貼用スル場合ニ於テハ第二十七条ノ二、第四十二条第一項又ハ第四十九条ノ六第一項ノ規定ニ依ル申告書ニ入場税ニ付テハ毎月分ノ入場料金ニ対スル入場税額ヲ、物品税ニ付テハ毎月販売又ハ移出シタル物品ニ対スル物品税額ヲ、遊興飲食税ニ付テハ毎月分ノ料金ニ対スル遊興飲食税額ヲ併セ記載スベシ
第四十九条ノ十二 納税証紙ハ政府之ヲ作成シ樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ前条第一項ノ主催者、経営者、小売業者又ハ製造者ニ之ヲ交付ス
前条第一項ノ主催者、経営者、小売業者又ハ製造者納税証紙ヲ貼用スルトキハ樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ之ニ消印スベシ
前条第一項ノ主催者、経営者、小売業者又ハ製造者納税証紙ヲ亡失シタル場合ニ於テ災害其ノ他已ムコトヲ得ザル事由ニ因リ亡失シタルモノナルコトヲ証明セザルトキハ直ニ其ノ納税証紙ニ表示セラルル税金相当額ノ入場税、物品税又ハ遊興飲食税ヲ徴収ス
第五十二条ノ二第一項及第五十二条ノ三第一項中「団体」ノ下ニ「(其ノ組織スル団体ヲ含ム)」ヲ加フ
第五十二条ノ四第一項中「団体」ノ下ニ「(其ノ組織スル団体ヲ含ム)」ヲ加ヘ「設備」ヲ「施設」ニ改ム
第五十二条ノ五 前三条ノ規定ニ依リ徴税上必要ナル施設ヲ為シ又ハ徴収事務ノ補助ヲ為スベキコトヲ命ゼラレタル団体(以下徴収補助団体ト称ス)ノ代表者ハ当該事業ニ関スル帳簿ヲ備ヘ樺太庁長官ノ定ムル事項ヲ之ニ記載スベシ
第五十二条ノ六 税務官吏ハ徴収補助団体ノ代表者ニ対シ当該事業ニ関シ質問ヲ為シ若ハ報告ヲ為サシメ又ハ帳簿書類其ノ他ノ物件ヲ検査スルコトヲ得
政府ハ必要アリト認ムルトキハ徴収補助団体ノ代表者ニ対シ当該事業ノ執行ニ関シ監督上必要ナル命令ヲ為スコトヲ得
第五十三条中「税関」ヲ「海運局」ニ改ム
第二条 樺太特別行為税令中左ノ通改正ス
第一条ニ左ノ二号ヲ加フ
七 写真機、蓄音器、楽器其ノ他樺太庁長官ノ定ムルモノノ修繕
八 金融機関ノ保護預リ(有価証券其ノ他樺太庁長官ノ定ムルモノノ披封預リヲ除ク)及之ニ類スルモノ
第二条 特別行為税ノ税率左ノ如シ
前条第一号、第二号、第五号及第八号ニ掲グル行為 料金ノ百分ノ五十
前条第三号、第四号及第七号ニ掲グル行為 料金ノ百分ノ四十
前条第六号ニ掲グル行為 料金ノ百分ノ三十
第四条中「一円八十銭」ヲ「二円五十銭」ニ、「一円」ヲ「八十銭」ニ改ム
第十二条ノ二 政府ハ樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ第一条ニ掲グル行為ヲ為ス業ヲ営ム者ニ対シ料金領収書ノ発行、納税証紙ノ貼用其ノ他取締上必要ナル事項ヲ命ズルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ納税証紙ヲ貼用スル場合ニ於ケル特別行為税ニ付テハ樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ其ノ税額ノ計算上生ズル十銭未満ノ端数ニシテ樺太庁長官ノ定ムルモノヲ切捨ツルコトヲ得
第一項ノ規定ニ依リ納税証紙ヲ貼用スル場合ニ於テハ第九条第一項ノ規定ニ依ル申告書ニ毎月分ノ料金ニ対スル特別行為税額ヲ記載スベシ
第十二条ノ三 納税証紙ハ政府之ヲ作成シ樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ第一条ニ掲グル行為ヲ為ス業ヲ営ム者ニ之ヲ交付ス
第一条ニ掲グル行為ヲ為ス業ヲ営ム者納税証紙ヲ貼用スルトキハ樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ之ニ消印スベシ
第一条ニ掲グル行為ヲ為ス業ヲ営ム者納税証紙ヲ亡失シタル場合ニ於テ災害其ノ他已ムコトヲ得ザル事由ニ因リ亡失シタルモノナルコトヲ証明セザルトキハ直ニ其ノ納税証紙ニ表示セラルル税金相当額ノ特別行為税ヲ徴収ス
第十五条第一項中「第九条第一項」ノ下ニ「又ハ第十二条ノ二第三項」ヲ加ヘ同項ニ左ノ一号ヲ加フ
三 第十二条ノ二第一項ノ規定ニ依ル命令ニ違反シタル者
第十八条第一項中「団体」ノ下ニ「(其ノ組織スル団体ヲ含ム)」ヲ加フ
第十九条 前条第一項ノ規定ニ依リ徴税上必要ナル施設ヲ為シ又ハ徴収事務ノ補助ヲ為スベキコトヲ命ゼラレタル団体(徴収補助団体ト称ス以下同ジ)ノ代表者ハ当該事業ニ関スル帳簿ヲ備ヘ樺太庁長官ノ定ムル事項ヲ之ニ記載スベシ
第二十条 税務官吏ハ徴収補助団体ノ代表者ニ対シ当該事業ニ関シ質問ヲ為シ若ハ報告ヲ為サシメ又ハ帳簿書類其ノ他ノ物件ヲ検査スルコトヲ得
政府ハ必要アリト認ムルトキハ徴収補助団体ノ代表者ニ対シ当該事業ノ執行ニ関シ監督上必要ナル命令ヲ為スコトヲ得
附 則
第三条 本令施行ノ期日ハ樺太庁長官之ヲ定ム
第四条 本令施行前ヨリ引続キ改正後ノ樺太大東亜戦争特別税令第二十三条第二種第二号ノ場所ヲ経営スル者本令施行後一月以内ニ其ノ旨ヲ政府ニ申告スルトキハ本令施行ノ日ニ於テ樺太大東亜戦争特別税令第二十八条ノ規定ニ依リ申告シタルモノト看做ス
第五条 改正前ノ樺太大東亜戦争特別税令第三十五条第一種各号ニ掲グル物品ニシテ改正後ノ同条第二種各号ニ掲グルモノニ対シ従前ノ規定ニ依リ賦課シ又ハ賦課スベカリシ物品税ニ関シテハ仍従前ノ例ニ依ル
本令施行前ヨリ引続キ樺太大東亜戦争特別税令第三十五条ノ改正規定ニ依リ物品税ヲ課スルコトト為リタル第一種ノ物品ノ小売業ヲ営ム者又ハ同第二種ノ物品ノ製造ヲ為ス者本令施行後一月以内ニ其ノ旨ヲ政府ニ申告スルトキハ本令施行ノ日ニ於テ樺太大東亜戦争特別税令第四十八条ノ規定ニ依リ申告シタルモノト看做ス
改正後ノ樺太大東亜戦争特別税令第三十五条ニ掲グル第二種若ハ第三種ノ物品ノ製造者若ハ販売者又ハ樺太庁長官ノ定ムル者ガ本令施行ノ際製造場又ハ保税地域以外ノ場所ニ於テ左ノ各号ノ一ニ該当スル物品ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ以テ製造者ト看做シ之ニ物品税ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ本令施行ノ日ニ於テ其ノ物品ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ其ノ物品税ヲ徴収ス但シ従前ノ規定ニ依リ物品税ヲ課セラレタル物品ニ付テハ其ノ課セラレタル税額ニ相当スル金額ヲ控除シタル金額ヲ以テ其ノ税額トス
一 改正後ノ樺太大東亜戦争特別税令第三十五条ニ掲グル第二種ノ物品ニシテ総価格五百円以上ノモノ
二 三十万本以上ノ燐寸
三 飴、葡萄糖又ハ麦芽糖ニシテ合計五百斤以上ノモノ
四 一瓩以上ノサッカリン
五 五百斤以上ノ蜂蜜
前項ノ物品中改正後ノ樺太大東亜戦争特別税令第四十六条第一項第一号若ハ第二号又ハ同令第四十七条第一項ノ規定ニ該当スルモノニ付テハ前項ノ規定ニ拘ラズ樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ其ノ物品税ヲ徴収セザルコトヲ得
第三項ノ物品中樺太庁長官ノ定ムルモノニ付テハ同項ノ規定ニ拘ラズ樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ当該物品ヲ其ノ貯蔵ノ場所ヨリ移出シタル時其ノ物品税ヲ徴収スルコトヲ得
第三項ノ製造者若ハ販売者又ハ樺太庁長官ノ定ムル者ハ同項第一号ノ物品ニ付テハ其ノ品名毎ニ数量、価格及貯蔵ノ場所ヲ、第二号乃至第五号ノ物品ニ付テハ其ノ品名毎ニ数量及貯蔵ノ場所ヲ本令施行後一月以内ニ政府ニ申告スベシ
第三項ノ場合ニ於テハ改正前ノ樺太大東亜戦争特別税令第三十五条第一種各号ニ掲グル物品ノ販売者ニシテ同項ノ販売者ニ該当スルモノハ改正後ノ同令第五十二条ノ三、第五十二条ノ五及第五十二条ノ六ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ同令第五十二条ノ三ニ規定スル第一種ノ物品ノ小売業者ト看做ス
第六条 本令施行前ヨリ引続キ改正後ノ樺太特別行為税令第一条第七号又ハ第八号ノ行為ヲ為ス業ヲ営ム者本令施行後一月以内ニ其ノ旨ヲ政府ニ申告スルトキハ本令施行ノ日ニ於テ樺太特別行為税令第十一条ノ規定ニ依リ申告シタルモノト看做ス