(郵便年金令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第七百二十五號
公布年月日: 昭和18年9月18日
法令の形式: 勅令
朕郵便年金令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年九月十七日
內閣總理大臣 東條英機
遞信大臣 寺島健
勅令第七百二十五號
郵便年金令中左ノ通改正ス
第六條第二項中「十五歲」ヲ「十六歲」ニ、同條第三項中「五年」ヲ「四年、五年」ニ改ム
第七條 郵便年金法第二條第二項ノ遺族ハ年金受取人ノ配偶者、子、父、母、孫、祖父、祖母及兄弟姉妹ニシテ年金受取人ノ死亡當時ヨリ引續キ年金受取人ノ死亡當時屬シタル家ニ在ル者竝ニ年金受取人ノ死亡當時屬シタル家ノ戶主トス但シ故意ニ年金受取人、年金繼續受取人又ハ先順位者タルベキ者ヲ死ニ致シタル者ハ此ノ限ニ在ラズ
年金受取人ノ死亡當時胎兒タル子又ハ孫ニシテ出生當時ヨリ引續キ年金受取人ノ死亡當時屬シタル家ニ在ル者ハ出生ノ日ヨリ前項ノ遺族タル子又ハ孫ト看做ス
第七條ノ二 年金繼續受取人タルベキ者ノ順位ハ前條第一項ニ揭グル順序ニ依ル
前項ノ規定ニ依ル同順位ノ子又ハ兄弟姉妹ノ間ニ在リテハ其ノ順位ニ付テハ民法第九百七十條第一項ノ規定ヲ準用ス
第一項ノ規定ニ依ル同順位ノ孫ノ間ニ在リテハ其ノ順位ハ左ノ各號ノ規定ニ依ル
一 前項ノ規定ニ依リ先順位者タル者ノ子ハ之ヲ後順位者タル者ノ子ヨリ先ニス
二 前號ノ規定ニ依ル同順位ノ孫ノ間ニ在リテハ民法第九百七十條第一項ノ規定ヲ準用ス
第一項ノ規定ニ拘ラズ父母ニ付テハ養父母ヲ先ニシ實父母ヲ後ニシ祖父母ニ付テハ養父母ノ父母ヲ先ニシ實父母ノ父母ヲ後ニシ父母ノ養父母ヲ先ニシ實父母ヲ後ニス
年金受取人ハ年金支拂開始期ニ達シタル後ニ於テ前四項ノ規定ニ依ル年金繼續受取人タルベキ者ノ順位ヲ變更シ之ヲ政府ニ通知スルコトヲ得
前項ノ通知アリタルトキハ年金繼續受取人タルベキ者ノ順位ハ第一項乃至第四項ノ規定ニ拘ラズ其ノ變更セラレタル順位トス
第八條第一項第六號中「一歲以上」ヲ削ル
第九條第一項後段中「前條第一項各號」ヲ「前條第一項第一號乃至第五號」ニ改ム
第十五條第三項中「第七條」ヲ「第七條及第七條ノ二」ニ改ム
第十八條第三項中「同一戶籍內」ヲ「同一ノ家」ニ、「年金受取人ノ戶主」ヲ「其ノ家ノ戶主」ニ、同條第四項中「第七條第二項」ヲ「第七條ノ二第一項乃至第四項」ニ改ム
附 則
本令ハ昭和十八年十月一日ヨリ之ヲ施行ス
本令施行前ノ年金契約ニ付テハ第六條第二項ノ改正規定ニ拘ラズ仍從前ノ規定ニ依ル
本令施行ノ際現ニ年金繼續受取人タル者ハ本令ニ依リ先順位者タル者アルニ至ルモ仍年金繼續受取人タル資格ヲ失フコトナシ
本令施行前年金契約ヲ爲シタル定期年金ノ年金受取人ノ年齡ニ付錯誤アルコトヲ發見シタル場合其ノ年齡ガ本令施行ノ日ニ於テ一歲未滿ナルモノニ付テハ本令施行ノ日ニ於テ年金契約ノ效力發生シタルモノト看做シ年金額ヲ更正ス
郵便年金令第九條第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
朕郵便年金令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年九月十七日
内閣総理大臣 東条英機
逓信大臣 寺島健
勅令第七百二十五号
郵便年金令中左ノ通改正ス
第六条第二項中「十五歳」ヲ「十六歳」ニ、同条第三項中「五年」ヲ「四年、五年」ニ改ム
第七条 郵便年金法第二条第二項ノ遺族ハ年金受取人ノ配偶者、子、父、母、孫、祖父、祖母及兄弟姉妹ニシテ年金受取人ノ死亡当時ヨリ引続キ年金受取人ノ死亡当時属シタル家ニ在ル者並ニ年金受取人ノ死亡当時属シタル家ノ戸主トス但シ故意ニ年金受取人、年金継続受取人又ハ先順位者タルベキ者ヲ死ニ致シタル者ハ此ノ限ニ在ラズ
年金受取人ノ死亡当時胎児タル子又ハ孫ニシテ出生当時ヨリ引続キ年金受取人ノ死亡当時属シタル家ニ在ル者ハ出生ノ日ヨリ前項ノ遺族タル子又ハ孫ト看做ス
第七条ノ二 年金継続受取人タルベキ者ノ順位ハ前条第一項ニ掲グル順序ニ依ル
前項ノ規定ニ依ル同順位ノ子又ハ兄弟姉妹ノ間ニ在リテハ其ノ順位ニ付テハ民法第九百七十条第一項ノ規定ヲ準用ス
第一項ノ規定ニ依ル同順位ノ孫ノ間ニ在リテハ其ノ順位ハ左ノ各号ノ規定ニ依ル
一 前項ノ規定ニ依リ先順位者タル者ノ子ハ之ヲ後順位者タル者ノ子ヨリ先ニス
二 前号ノ規定ニ依ル同順位ノ孫ノ間ニ在リテハ民法第九百七十条第一項ノ規定ヲ準用ス
第一項ノ規定ニ拘ラズ父母ニ付テハ養父母ヲ先ニシ実父母ヲ後ニシ祖父母ニ付テハ養父母ノ父母ヲ先ニシ実父母ノ父母ヲ後ニシ父母ノ養父母ヲ先ニシ実父母ヲ後ニス
年金受取人ハ年金支払開始期ニ達シタル後ニ於テ前四項ノ規定ニ依ル年金継続受取人タルベキ者ノ順位ヲ変更シ之ヲ政府ニ通知スルコトヲ得
前項ノ通知アリタルトキハ年金継続受取人タルベキ者ノ順位ハ第一項乃至第四項ノ規定ニ拘ラズ其ノ変更セラレタル順位トス
第八条第一項第六号中「一歳以上」ヲ削ル
第九条第一項後段中「前条第一項各号」ヲ「前条第一項第一号乃至第五号」ニ改ム
第十五条第三項中「第七条」ヲ「第七条及第七条ノ二」ニ改ム
第十八条第三項中「同一戸籍内」ヲ「同一ノ家」ニ、「年金受取人ノ戸主」ヲ「其ノ家ノ戸主」ニ、同条第四項中「第七条第二項」ヲ「第七条ノ二第一項乃至第四項」ニ改ム
附 則
本令ハ昭和十八年十月一日ヨリ之ヲ施行ス
本令施行前ノ年金契約ニ付テハ第六条第二項ノ改正規定ニ拘ラズ仍従前ノ規定ニ依ル
本令施行ノ際現ニ年金継続受取人タル者ハ本令ニ依リ先順位者タル者アルニ至ルモ仍年金継続受取人タル資格ヲ失フコトナシ
本令施行前年金契約ヲ為シタル定期年金ノ年金受取人ノ年齢ニ付錯誤アルコトヲ発見シタル場合其ノ年齢ガ本令施行ノ日ニ於テ一歳未満ナルモノニ付テハ本令施行ノ日ニ於テ年金契約ノ効力発生シタルモノト看做シ年金額ヲ更正ス
郵便年金令第九条第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス