(労務調整令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第五百十三號
公布年月日: 昭和18年6月19日
法令の形式: 勅令
朕勞務調整令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年六月十八日
內閣總理大臣 東條英機
厚生大臣 小泉親彥
內務大臣 安藤紀三郞
大東亞大臣 靑木一男
勅令第五百十三號
勞務調整令中左ノ通改正ス
第一條中「就職及退職ノ制限」ヲ「就職、從業、退職又ハ賃金、給料其ノ他ノ從業條件ニ關スル命令」ニ改ム
第三條第二項、第五條、第六條、第八條、第十條、第十七條及第二十條第二項中「道府縣」ヲ「都道府縣」ニ改ム
第八條ノ二 厚生大臣又ハ地方長官(東京都ニ在リテハ警視總監以下同ジ)必要アリト認ムルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ業種又ハ職種ヲ指定シテ男子從業者ノ雇入、使用、就職及從業ヲ禁止又ハ制限スルコトヲ得
第三章ノ二 從業者ノ雇入及就職ノ命令
第十一條ノ二 厚生大臣又ハ地方長官ハ命令ノ定ムル所ニ依リ時局ノ要請ニ依ル企業整備ノ爲法令、法令ニ基ク命令又ハ行政官廳ノ指導若ハ勸奬ニ基キ事業ノ全部又ハ一部ヲ廢止又ハ休止スル工場、事業場其ノ他ノ場所ノ從業者ニ對シ厚生大臣ノ指定スル工場、事業場其ノ他ノ場所ニ就職スルコトヲ命ズルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ指定セラレタル工場、事業場其ノ他ノ場所ノ事業主(以下指定事業主ト稱ス)ハ命令ノ定ムル所ニ依リ同項ノ規定ニ依ル命令ヲ受ケタル者(以下指定就職者ト稱ス)ヨリ就職ノ申出アリタルトキハ之ヲ雇入ルルコトヲ要ス
指定就職者指定事業主トノ間ニ前二項ノ規定ニ依ル雇傭關係成立シタルトキ其ノ者ト時局ノ要請ニ依ル企業整備ノ爲法令、法令ニ基ク命令又ハ行政官廳ノ指導若ハ勸奬ニ基キ事業ノ全部又ハ一部ヲ廢止又ハ休止スル工場、事業場其ノ他ノ場所ノ事業主トノ間ニ雇傭關係ノ存スル場合ニ於テハ之ヲ存續セシムルコトヲ得ズ
第一項ノ指定ハ指定スベキ工場、事業場其ノ他ノ場所ノ事業主ニ對スル通知ニ依リ之ヲ行フコトヲ得
第十一條ノ三 前條第一項ノ規定ニ依ル命令ハ國民職業指導所ノ職業紹介其ノ他ノ方法ニ依リ所要ノ勞務ヲ得ラレザル場合ニ之ヲ爲スモノトス
第十一條ノ四 第十一條ノ二第一項ノ規定ニ依ル命令ハ之ニ依ル勞務ノ配置ヲ必要トスル工場、事業場其ノ他ノ場所ノ事業主ノ厚生大臣又ハ地方長官ニ對スル申請ニ依リ之ヲ爲ス
第十一條ノ五 指定事業主指定就職者ノ賃金其ノ他ノ給與ヲ定ムルニ當リテハ其ノ者ノ技能程度、從事スベキ業務及場所等ニ應ジ且從前ノ賃金其ノ他ノ給與及之ニ準ズベキ收入ヲ斟酌スベシ
指定就職者ノ雇入ハ其ノ者ガ從前賃金統制令第十條第一項ノ最高初給賃金ノ定アル勞務者タリシ場合ハ同條第二項ノ規定ノ適用ニ關シテハ從前ノ事業主ノ雇入レタル時ニ於テ雇入レタルモノト看做ス
厚生大臣又ハ地方長官必要アリト認ムルトキハ指定事業主又ハ指定就職者ニ對シ指定就職者ノ受クベキ賃金、給料其ノ他ノ從業條件ニ關シ命令ヲ爲スコトヲ得
第十一條ノ六 指定事業主ハ指定就職者ノ年齡、知識、技能程度及身體ノ狀態等ヲ斟酌シ其ノ適正ナル配置ヲ爲スコトニ注意スベシ
第十四條及第十五條中「就職及退職」ヲ「就職、從業、退職又ハ賃金、給料其ノ他ノ從業條件」ニ改ム
第十六條第一項中「(東京府ニ在リテハ警視總監)」ヲ削リ「就職及退職」ヲ「就職、從業、退職又ハ賃金、給料其ノ他ノ從業條件」ニ改ム
第十七條第一項中「使用及解雇」ヲ「使用、解雇及賃金、給料其ノ他ノ從業條件」ニ、同條第二項中「使用又ハ解雇」ヲ「使用、解雇又ハ賃金、給料其ノ他ノ從業條件」ニ改ム
附 則
本令ハ昭和十八年七月一日ヨリ之ヲ施行ス但シ朝鮮、臺灣、樺太及南洋群島ニ在リテハ昭和十八年八月一日ヨリ之ヲ施行ス
朕労務調整令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年六月十八日
内閣総理大臣 東条英機
厚生大臣 小泉親彦
内務大臣 安藤紀三郎
大東亜大臣 青木一男
勅令第五百十三号
労務調整令中左ノ通改正ス
第一条中「就職及退職ノ制限」ヲ「就職、従業、退職又ハ賃金、給料其ノ他ノ従業条件ニ関スル命令」ニ改ム
第三条第二項、第五条、第六条、第八条、第十条、第十七条及第二十条第二項中「道府県」ヲ「都道府県」ニ改ム
第八条ノ二 厚生大臣又ハ地方長官(東京都ニ在リテハ警視総監以下同ジ)必要アリト認ムルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ業種又ハ職種ヲ指定シテ男子従業者ノ雇入、使用、就職及従業ヲ禁止又ハ制限スルコトヲ得
第三章ノ二 従業者ノ雇入及就職ノ命令
第十一条ノ二 厚生大臣又ハ地方長官ハ命令ノ定ムル所ニ依リ時局ノ要請ニ依ル企業整備ノ為法令、法令ニ基ク命令又ハ行政官庁ノ指導若ハ勧奨ニ基キ事業ノ全部又ハ一部ヲ廃止又ハ休止スル工場、事業場其ノ他ノ場所ノ従業者ニ対シ厚生大臣ノ指定スル工場、事業場其ノ他ノ場所ニ就職スルコトヲ命ズルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ指定セラレタル工場、事業場其ノ他ノ場所ノ事業主(以下指定事業主ト称ス)ハ命令ノ定ムル所ニ依リ同項ノ規定ニ依ル命令ヲ受ケタル者(以下指定就職者ト称ス)ヨリ就職ノ申出アリタルトキハ之ヲ雇入ルルコトヲ要ス
指定就職者指定事業主トノ間ニ前二項ノ規定ニ依ル雇傭関係成立シタルトキ其ノ者ト時局ノ要請ニ依ル企業整備ノ為法令、法令ニ基ク命令又ハ行政官庁ノ指導若ハ勧奨ニ基キ事業ノ全部又ハ一部ヲ廃止又ハ休止スル工場、事業場其ノ他ノ場所ノ事業主トノ間ニ雇傭関係ノ存スル場合ニ於テハ之ヲ存続セシムルコトヲ得ズ
第一項ノ指定ハ指定スベキ工場、事業場其ノ他ノ場所ノ事業主ニ対スル通知ニ依リ之ヲ行フコトヲ得
第十一条ノ三 前条第一項ノ規定ニ依ル命令ハ国民職業指導所ノ職業紹介其ノ他ノ方法ニ依リ所要ノ労務ヲ得ラレザル場合ニ之ヲ為スモノトス
第十一条ノ四 第十一条ノ二第一項ノ規定ニ依ル命令ハ之ニ依ル労務ノ配置ヲ必要トスル工場、事業場其ノ他ノ場所ノ事業主ノ厚生大臣又ハ地方長官ニ対スル申請ニ依リ之ヲ為ス
第十一条ノ五 指定事業主指定就職者ノ賃金其ノ他ノ給与ヲ定ムルニ当リテハ其ノ者ノ技能程度、従事スベキ業務及場所等ニ応ジ且従前ノ賃金其ノ他ノ給与及之ニ準ズベキ収入ヲ斟酌スベシ
指定就職者ノ雇入ハ其ノ者ガ従前賃金統制令第十条第一項ノ最高初給賃金ノ定アル労務者タリシ場合ハ同条第二項ノ規定ノ適用ニ関シテハ従前ノ事業主ノ雇入レタル時ニ於テ雇入レタルモノト看做ス
厚生大臣又ハ地方長官必要アリト認ムルトキハ指定事業主又ハ指定就職者ニ対シ指定就職者ノ受クベキ賃金、給料其ノ他ノ従業条件ニ関シ命令ヲ為スコトヲ得
第十一条ノ六 指定事業主ハ指定就職者ノ年齢、知識、技能程度及身体ノ状態等ヲ斟酌シ其ノ適正ナル配置ヲ為スコトニ注意スベシ
第十四条及第十五条中「就職及退職」ヲ「就職、従業、退職又ハ賃金、給料其ノ他ノ従業条件」ニ改ム
第十六条第一項中「(東京府ニ在リテハ警視総監)」ヲ削リ「就職及退職」ヲ「就職、従業、退職又ハ賃金、給料其ノ他ノ従業条件」ニ改ム
第十七条第一項中「使用及解雇」ヲ「使用、解雇及賃金、給料其ノ他ノ従業条件」ニ、同条第二項中「使用又ハ解雇」ヲ「使用、解雇又ハ賃金、給料其ノ他ノ従業条件」ニ改ム
附 則
本令ハ昭和十八年七月一日ヨリ之ヲ施行ス但シ朝鮮、台湾、樺太及南洋群島ニ在リテハ昭和十八年八月一日ヨリ之ヲ施行ス