(関東州大東亜戦争特別税令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第三百三十五號
公布年月日: 昭和18年3月31日
法令の形式: 勅令
朕關東州大東亞戰爭特別稅令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年三月三十日
內閣總理大臣 東條英機
大東亞大臣 靑木一男
勅令第三百三十五號
關東州大東亞戰爭特別稅令中左ノ通改正ス
第一條中「所得稅ヲ增徵シ」ヲ削ル
第二條乃至第六條 削除
第二十三條中「第一種ノ場所ニ入場スル者又ハ第二種ノ場所ノ設備ヲ利用スル者」ヲ「第一種ノ場所ヘノ入場又ハ第二種ノ場所ノ設備ノ利用」ニ、同條第一種第一號中「活動寫眞」ヲ「映畫」ニ改ム
第二十四條 入場稅ノ稅率左ノ如シ
第一種ノ場所
入場料ガ一人一囘七十五錢未滿ナルトキ 入場料ノ百分ノ十
入場料ガ一人一囘一圓五十錢未滿ナルトキ 入場料ノ百分ノ二十五
入場料ガ一人一囘三圓未滿ナルトキ 入場料ノ百分ノ四十
入場料ガ一人一囘四圓五十錢未滿ナルトキ 入場料ノ百分ノ五十五
入場料ガ一人一囘四圓五十錢以上ナルトキ 入場料ノ百分ノ七十
囘數、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ爲シタルトキ
入場料ガ一人一囘一圓五十錢未滿ナルトキ 入場料ノ百分ノ四十
入場料ガ一人一囘一圓五十錢以上ナルトキ 入場料ノ百分ノ五十
第二種ノ場所
撞球場 入場料ノ百分ノ三十
麻雀場 入場料ノ百分ノ四十
舞踏場、ゴルフ場 入場料ノ百分ノ六十
本令ニ於テ入場料トハ名義ノ何タルヲ問ハズ第一種ノ催物(第一種ノ場合ニ於ケル演劇、映畫、演藝、觀物、競馬其ノ他ノ催物ヲ謂フ以下同ジ)若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ガ第一種ノ場所ニ入場シ又ハ第二種ノ場所ノ設備ヲ利用スル者ヨリ其ノ入場又ハ設備ノ利用ニ付取得スベキ金額ヲ謂フ
入場料ノ算定ニ關シテハ大使之ヲ定ム
第二十六條中「(第一種ノ場所ニ於ケル演劇、活動寫眞、演藝、觀物、競馬其ノ他ノ催物ヲ謂フ以下同ジ)」ヲ削ル
第二十七條 入場稅ハ第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ヨリ之ヲ徵收ス
第二十七條ノ二 第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ハ每月分ノ入場料金ヲ催物又ハ設備ノ種類每ニ稅率ノ區別ニ從ヒ區分シテ記載シタル申吿書ヲ翌月十日迄ニ政府ニ提出スベシ但シ第一種ノ催物若ハ設備ノ開催若ハ經營又ハ第二種ノ場所ノ經營ヲ廢止シタル場合ニ於テハ直ニ之ヲ提出スベシ
申吿書ノ提出ナキトキ又ハ政府ニ於テ申吿ヲ不相當ト認メタルトキハ政府ハ其ノ課稅標準額ヲ決定ス
第二十七條ノ三 入場稅ハ每月分ヲ翌月末日迄ニ納付スベシ但シ前條第一項但書ノ場合ニ於テハ直ニ之ヲ納付スベシ
第三十條中「入場者」ヲ「入場」ニ改ム
第三十一條第一項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ囘數、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ爲シタルトキハ特別入場料ノ百分ノ二十トス
同條第二項及第三項ヲ左ノ如ク改ム
本令ニ於テ特別入場料トハ名義ノ何タルヲ問ハズ前條ニ規定スル運動競技ノ主催者ガ該競技場ニ入場スル者ヨリ其ノ入場ニ付取得スベキ金額ヲ謂フ
特別入場料ノ算定ニ關シテハ大使之ヲ定ム
第三十三條 特別入場稅ハ第三十條ニ規定スル運動競技ノ主催者ヨリ之ヲ徵收ス
第三十三條ノ二 第三十條ニ規定スル運動競技ノ主催者ハ該競技終了後直ニ其ノ特別入場料金ヲ稅率ノ區別ニ從ヒ區分シテ記載シタル申吿書ヲ政府ニ提出スベシ但シ大使ノ定ムル場合ニ於テハ翌月十日迄ニ之ヲ提出スベシ
第二十七條ノ二第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第三十三條ノ三 特別入場稅ハ運動競技ノ終了後二十日以內ニ納付スベシ但シ前條第一項但書ノ場合ニ於テハ翌月末日迄ニ之ヲ納付スベシ
第三十五條第一項第一種第五號中「珊瑚製品」ノ下ニ「、琥珀製品、象牙製品及七寶製品」ヲ、同種第七號中「羽毛製品」ノ上ニ「羽毛、」ヲ加ヘ同種第十六號中「書畵」ヲ「書畫」ニ、同種第三十三號中「及香道用具」ヲ「、香道及華道用具」ニ改ム
同種第三十五號中「花輪」ノ上ニ「花、」ヲ加ヘ同種第三十七號ヲ第三十八號トシ第三十六號ヲ第三十七號トシ同種乙類ニ第三十六號トシテ左ノ如ク加フ
三十六 菓子
同種ニ左ノ一號ヲ加フ
三十九 箱、樽其ノ他類似ノ容器(通常小賣ニ用ヒザル容器ヲ除ク)ニ入レタル食料品
同項第二種第一號中「附屬品」ノ下ニ「竝ニ現像燒付用器具」ヲ加ヘ同種第六號中「及隻眼鏡」ヲ「、隻眼鏡及同ケース」ニ改ム
同種第二十七號中「大理石」ノ下ニ「、大理石ニ類スル裝飾用石材」ヲ加ヘ同種第三十三號中「輪轉謄寫機」ヲ「謄寫器」ニ改ム
同種第三十五號中「タイムスタンプ」ノ下ニ「、タイムレコーダ」ヲ、同種第三十六號中「ミシン及」ノ下ニ「同部分品竝ニ」ヲ加ヘ同種第三十七號中「板硝子」ヲ「幻燈機、實物投影機及同ケース」ニ、同種第三十八號中「紙及セロファン」ヲ「バター、チーズ、クリーム及其ノ代用物」ニ、同種第四十一號中「調味料」ヲ「グルタミン酸ソーダヲ生成分トスル調味料」ニ改ム
同種ニ左ノ如ク加フ
四十二 安全剃刄
丁類
四十三 板硝子
四十四 紙及セロファン
四十五 靴塗料類
四十六 調味料
四十七 酒類粕
四十八 罐、壜、壺其ノ他類似ノ容器(通常小賣ニ用ヒザル容器ヲ除ク)ニ入レタル食料品
四十九 滋養强壯劑及口中劑
同項第三種ノ部ヲ削ル
同條第二項ヲ左ノ如ク改ム
同一物品ニシテ第一種及第二種ニ該當スルモノハ之ヲ第二種トシ甲類ニ該當スル物品ニシテ乙類、丙類又ハ丁類ノ何レカニ該當スルモノハ之ヲ甲類トシ乙類ニ該當スル物品ニシテ丙類又ハ丁類ノ何レカニ該當スルモノハ之ヲ乙類トシ同一物品ニシテ丙類及丁類ニ該當スルモノハ之ヲ丙類トス
第三十六條 物品稅ノ稅率左ノ如シ
第一種
甲類 物品ノ價格百分ノ六十
乙類 物品ノ價格百分ノ三十 第三十九條ノ規定ニ依ル場合ニ在リテハ百分ノ四十
丙類 物品ノ價格百分ノ十
第二種
甲類 物品ノ價格百分ノ六十
乙類 物品ノ價格百分ノ三十
丙類 物品ノ價格百分ノ二十
丁類 物品ノ價格百分ノ十
第三十八條中「又ハ第三種」及「又ハ數量」ヲ削ル
第四十條中「又ハ調味料」ヲ「、調味料、靴塗料類、滋養强壯劑又ハ口中劑」ニ改ム
第四十一條 第二種ノ物品ガ左ノ各號ノ一ニ該當スル場合ニ於テハ之ヲ製造場ヨリ移出シ又ハ保稅地域ヨリ引取リタルモノト看做ス
一 製造場內又ハ保稅地域內ニ於テ飮用又ハ食用ニ供セラレタルトキ
二 製造場內又ハ保稅地域內ニ於テ第二種ノ物品以外ノ物品ノ原料トシテ使用セラレタルトキ
第四十二條第一項中「、第三種ノ物品ノ製造者ハ每月其ノ製造場ヨリ移出シタル物品ニ付其ノ品名每ニ數量ヲ記載シタル申吿書ヲ」ヲ削リ同條第二項中「、第二種又ハ第三種」ヲ「又ハ第二種」ニ改ム
第四十三條第二項ヲ削ル
第四十四條第二項及第四十五條第一項中「又ハ第三種」ヲ削ル
第四十六條第一項ヲ左ノ如ク改ム
大使ノ定ムル所ニ依リ政府ノ承認ヲ受ケ製造場ヨリ移出シ又ハ保稅地域ヨリ引取ル第二種ノ物品ニシテ同種ノ物品ノ製造ノ用ニ供スルモノニ付テハ物品稅ヲ免除ス
第四十九條第一項中「、第二種又ハ第三種」ヲ「又ハ第二種」ニ改メ同條第二項中「若ハ第三種」ヲ削ル
第四十九條ノ二ニ左ノ一項ヲ加フ
第一項ノ場所以外ノ場所ニ於テ遊興飮食スル場合ニ於テ藝妓若ハ藝妓ニ類スル者又ハ飮食物ガ第一項ノ場所以外ノ場所ニシテ大使ノ定ムルモノヨリ派出又ハ供給ヲ受クルモノナルトキハ其ノ場所ハ之ヲ料理店ト看做シ其ノ遊興飮食ハ之ヲ料理店ニ於ケル遊興飮食ト看做ス
第四十九條ノ三第一項ヲ左ノ如ク改ム
遊興飮食稅ノ稅率左ノ如シ
一 藝妓ノ花代 料金ノ百分ノ八十四
二 藝妓ノ花代ニ類スル料金ニシテ大使ノ定ムルモノ(以下其ノ他ノ花代ト稱ス) 料金ノ百分ノ三十六
三 藝妓ノ花代又ハ其ノ他ノ花代ヲ伴フ遊興飮食ノ料金但シ藝妓ノ花代及其ノ他ノ花代ヲ除ク 料金ノ百分ノ四十
四 大使ノ定ムル料理店ニ於ケル遊興飮食ノ料金但シ藝妓ノ花代及其ノ他ノ花代ヲ除ク 料金ノ百分ノ四十
五 前各號以外ノ遊興飮食ノ料金 料金ノ百分ノ二十
六 旅館ニ於ケル宿泊ノ料金 料金ノ百分ノ二十
同條第二項中「前條」ヲ「前條第一項」ニ改ム
第四十九條ノ四第一項中「七圓」ヲ「五圓」ニ改ム
第四十九條ノ五、第四十九條ノ六第一項及第四十九條ノ八乃至第四十九條ノ十中「第四十九條ノ二」ヲ「第四十九條ノ二第一項」ニ改ム
第四十九條ノ十一 政府ハ大使ノ定ムル所ニ依リ第四十九條ノ二第一項ニ規定スル場所ノ經營者ニ對シ料金領收書ノ發行其ノ他取締上必要ナル事項ヲ命ズルコトヲ得
第五十條中「、第二十條、第二十七條又ハ第三十三條」ヲ「又ハ第二十條」ニ改ム
第五十一條第六項中「、第二種又ハ第三種」ヲ「又ハ第二種」ニ改ム
第五十一條ノ三中「物品稅」ノ上ニ「入場稅、」ヲ加フ
第五十一條ノ四第一項第二號中「第四十二條」ヲ「第二十七條ノ二、第四十二條」ニ、同項第四號中「第四十九條ノ二」ヲ「第四十九條ノ二第一項」ニ改メ同項ニ左ノ一號ヲ加フ
五 第四十九條ノ十一ノ規定ニ依ル政府ノ命令ニ違反シタル者
同條第二項中「前項」ノ下ニ「第一號、」ヲ、「直ニ」ノ下ニ「其ノ入場稅、」ヲ加ヘ同條第三項ヲ削ル
第五十一條ノ七中「又ハ第三種」ヲ削リ「第四十九條ノ二」ヲ「第四十九條ノ二第一項」ニ改ム
第五十二條第一項中「本令ニ依リ增徵スル稅額又ハ」ヲ削リ同條第二項ヲ左ノ如ク改ム
市、會其ノ他ノ公共團體ハ入場稅ノ課稅標準タル入場料ニ對シ地方稅ヲ課スルコトヲ得ズ
第五十二條ノ二 政府ハ入場稅、物品稅及遊興飮食稅ニ付左ニ揭グル團體ニ對シ徵稅上必要ナル施設ヲ爲シ又ハ徵收事務ノ補助ヲ爲スベキコトヲ命ズルコトヲ得
一 第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ノ組織スル團體
二 第一種ノ物品ノ小賣業者又ハ第二種ノ物品ノ製造者ノ組織スル團體
三 第四十九條ノ二第一項ニ規定スル場所ノ經營者ノ組織スル團體
前項ノ場合ニ於テハ同項ノ團體ニ對シ大使ノ定ムル所ニ依リ交付金ヲ交付スルコトヲ得
附 則
第一條 本令ハ昭和十八年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
第二條 法人ノ本令施行前ニ終了シタル各事業年度分ノ所得稅、法人ノ本令施行前ニ於ケル解散又ハ合併ニ因ル淸算所得ニ對スル所得稅竝ニ本令施行前ニ賦課シ若ハ賦課スベカリシ又ハ徵收シ若ハ徵收スベカリシ第二種又ハ第三種ノ所得ニ對スル所得稅、入場稅、特別入場稅及第三種ノ物品ニ對スル物品稅ニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル
第三條 本令施行前ヨリ引續キ關東州大東亞戰爭特別稅令第三十五條ノ改正規定ニ依リ物品稅ヲ課スルコトト爲リタル第一種ノ物品ノ小賣業ヲ營ム者又ハ同第二種ノ物品ノ製造ヲ爲ス者本令施行後一月以內ニ其ノ旨ヲ政府ニ申吿スルトキハ本令施行ノ日ニ於テ同令第四十八條ノ規定ニ依リ申吿シタルモノト看做ス
第四條 改正後ノ關東州大東亞戰爭特別稅令第三十五條第一項ニ揭グル第二種ノ物品ノ製造者又ハ販賣者ガ本令施行ノ際製造場又ハ保稅地域以外ノ場所ニ於テ同項各號ニ揭グル品名每ニ價格二千圓以上ノ物品ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ以テ製造者ト看做シ之ニ物品稅ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ本令施行ノ日ニ於テ其ノ物品ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ大使ノ定ムル所ニ依リ其ノ物品稅ヲ徵收ス但シ從前ノ規定ニ依リ物品稅ヲ課セラレタル物品ニ付テハ其ノ課セラレタル稅額ニ相當スル金額ヲ控除シタル金額ヲ以テ其ノ稅額トス
前項ノ物品中大使ノ定ムルモノニ付テハ同項ノ規定ニ拘ラズ大使ノ定ムル所ニ依リ當該物品ノ貯藏ノ場所ヨリ移出シタルトキ其ノ物品稅ヲ徵收スルコトヲ得
第一項ノ製造者又ハ販賣者ハ同項ノ物品ニ付其ノ品名每ニ數量、價格及貯藏ノ場所ヲ本令施行後一月以內ニ政府ニ申吿スベシ
第五條 本令施行前ヨリ引續キ關東州大東亞戰爭特別稅令第四十九條ノ二ノ改正規定ニ依リ料理店ト看做サルル場所ヲ經營スル者本令施行後一月以內ニ其ノ旨ヲ政府ニ申吿スルトキハ本令施行ノ日ニ於テ同令第四十九條ノ九ノ規定ニ依リ申吿シタルモノト看做ス
朕関東州大東亜戦争特別税令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年三月三十日
内閣総理大臣 東条英機
大東亜大臣 青木一男
勅令第三百三十五号
関東州大東亜戦争特別税令中左ノ通改正ス
第一条中「所得税ヲ増徴シ」ヲ削ル
第二条乃至第六条 削除
第二十三条中「第一種ノ場所ニ入場スル者又ハ第二種ノ場所ノ設備ヲ利用スル者」ヲ「第一種ノ場所ヘノ入場又ハ第二種ノ場所ノ設備ノ利用」ニ、同条第一種第一号中「活動写真」ヲ「映画」ニ改ム
第二十四条 入場税ノ税率左ノ如シ
第一種ノ場所
入場料ガ一人一回七十五銭未満ナルトキ 入場料ノ百分ノ十
入場料ガ一人一回一円五十銭未満ナルトキ 入場料ノ百分ノ二十五
入場料ガ一人一回三円未満ナルトキ 入場料ノ百分ノ四十
入場料ガ一人一回四円五十銭未満ナルトキ 入場料ノ百分ノ五十五
入場料ガ一人一回四円五十銭以上ナルトキ 入場料ノ百分ノ七十
回数、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ為シタルトキ
入場料ガ一人一回一円五十銭未満ナルトキ 入場料ノ百分ノ四十
入場料ガ一人一回一円五十銭以上ナルトキ 入場料ノ百分ノ五十
第二種ノ場所
撞球場 入場料ノ百分ノ三十
麻雀場 入場料ノ百分ノ四十
舞踏場、ゴルフ場 入場料ノ百分ノ六十
本令ニ於テ入場料トハ名義ノ何タルヲ問ハズ第一種ノ催物(第一種ノ場合ニ於ケル演劇、映画、演芸、観物、競馬其ノ他ノ催物ヲ謂フ以下同ジ)若ハ設備ノ主催者若ハ経営者又ハ第二種ノ場所ノ経営者ガ第一種ノ場所ニ入場シ又ハ第二種ノ場所ノ設備ヲ利用スル者ヨリ其ノ入場又ハ設備ノ利用ニ付取得スベキ金額ヲ謂フ
入場料ノ算定ニ関シテハ大使之ヲ定ム
第二十六条中「(第一種ノ場所ニ於ケル演劇、活動写真、演芸、観物、競馬其ノ他ノ催物ヲ謂フ以下同ジ)」ヲ削ル
第二十七条 入場税ハ第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ経営者又ハ第二種ノ場所ノ経営者ヨリ之ヲ徴収ス
第二十七条ノ二 第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ経営者又ハ第二種ノ場所ノ経営者ハ毎月分ノ入場料金ヲ催物又ハ設備ノ種類毎ニ税率ノ区別ニ従ヒ区分シテ記載シタル申告書ヲ翌月十日迄ニ政府ニ提出スベシ但シ第一種ノ催物若ハ設備ノ開催若ハ経営又ハ第二種ノ場所ノ経営ヲ廃止シタル場合ニ於テハ直ニ之ヲ提出スベシ
申告書ノ提出ナキトキ又ハ政府ニ於テ申告ヲ不相当ト認メタルトキハ政府ハ其ノ課税標準額ヲ決定ス
第二十七条ノ三 入場税ハ毎月分ヲ翌月末日迄ニ納付スベシ但シ前条第一項但書ノ場合ニ於テハ直ニ之ヲ納付スベシ
第三十条中「入場者」ヲ「入場」ニ改ム
第三十一条第一項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ回数、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ為シタルトキハ特別入場料ノ百分ノ二十トス
同条第二項及第三項ヲ左ノ如ク改ム
本令ニ於テ特別入場料トハ名義ノ何タルヲ問ハズ前条ニ規定スル運動競技ノ主催者ガ該競技場ニ入場スル者ヨリ其ノ入場ニ付取得スベキ金額ヲ謂フ
特別入場料ノ算定ニ関シテハ大使之ヲ定ム
第三十三条 特別入場税ハ第三十条ニ規定スル運動競技ノ主催者ヨリ之ヲ徴収ス
第三十三条ノ二 第三十条ニ規定スル運動競技ノ主催者ハ該競技終了後直ニ其ノ特別入場料金ヲ税率ノ区別ニ従ヒ区分シテ記載シタル申告書ヲ政府ニ提出スベシ但シ大使ノ定ムル場合ニ於テハ翌月十日迄ニ之ヲ提出スベシ
第二十七条ノ二第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第三十三条ノ三 特別入場税ハ運動競技ノ終了後二十日以内ニ納付スベシ但シ前条第一項但書ノ場合ニ於テハ翌月末日迄ニ之ヲ納付スベシ
第三十五条第一項第一種第五号中「珊瑚製品」ノ下ニ「、琥珀製品、象牙製品及七宝製品」ヲ、同種第七号中「羽毛製品」ノ上ニ「羽毛、」ヲ加ヘ同種第十六号中「書画」ヲ「書画」ニ、同種第三十三号中「及香道用具」ヲ「、香道及華道用具」ニ改ム
同種第三十五号中「花輪」ノ上ニ「花、」ヲ加ヘ同種第三十七号ヲ第三十八号トシ第三十六号ヲ第三十七号トシ同種乙類ニ第三十六号トシテ左ノ如ク加フ
三十六 菓子
同種ニ左ノ一号ヲ加フ
三十九 箱、樽其ノ他類似ノ容器(通常小売ニ用ヒザル容器ヲ除ク)ニ入レタル食料品
同項第二種第一号中「附属品」ノ下ニ「並ニ現像焼付用器具」ヲ加ヘ同種第六号中「及隻眼鏡」ヲ「、隻眼鏡及同ケース」ニ改ム
同種第二十七号中「大理石」ノ下ニ「、大理石ニ類スル装飾用石材」ヲ加ヘ同種第三十三号中「輪転謄写機」ヲ「謄写器」ニ改ム
同種第三十五号中「タイムスタンプ」ノ下ニ「、タイムレコーダ」ヲ、同種第三十六号中「ミシン及」ノ下ニ「同部分品並ニ」ヲ加ヘ同種第三十七号中「板硝子」ヲ「幻灯機、実物投影機及同ケース」ニ、同種第三十八号中「紙及セロファン」ヲ「バター、チーズ、クリーム及其ノ代用物」ニ、同種第四十一号中「調味料」ヲ「グルタミン酸ソーダヲ生成分トスル調味料」ニ改ム
同種ニ左ノ如ク加フ
四十二 安全剃刄
丁類
四十三 板硝子
四十四 紙及セロファン
四十五 靴塗料類
四十六 調味料
四十七 酒類粕
四十八 缶、壜、壺其ノ他類似ノ容器(通常小売ニ用ヒザル容器ヲ除ク)ニ入レタル食料品
四十九 滋養強壮剤及口中剤
同項第三種ノ部ヲ削ル
同条第二項ヲ左ノ如ク改ム
同一物品ニシテ第一種及第二種ニ該当スルモノハ之ヲ第二種トシ甲類ニ該当スル物品ニシテ乙類、丙類又ハ丁類ノ何レカニ該当スルモノハ之ヲ甲類トシ乙類ニ該当スル物品ニシテ丙類又ハ丁類ノ何レカニ該当スルモノハ之ヲ乙類トシ同一物品ニシテ丙類及丁類ニ該当スルモノハ之ヲ丙類トス
第三十六条 物品税ノ税率左ノ如シ
第一種
甲類 物品ノ価格百分ノ六十
乙類 物品ノ価格百分ノ三十 第三十九条ノ規定ニ依ル場合ニ在リテハ百分ノ四十
丙類 物品ノ価格百分ノ十
第二種
甲類 物品ノ価格百分ノ六十
乙類 物品ノ価格百分ノ三十
丙類 物品ノ価格百分ノ二十
丁類 物品ノ価格百分ノ十
第三十八条中「又ハ第三種」及「又ハ数量」ヲ削ル
第四十条中「又ハ調味料」ヲ「、調味料、靴塗料類、滋養強壮剤又ハ口中剤」ニ改ム
第四十一条 第二種ノ物品ガ左ノ各号ノ一ニ該当スル場合ニ於テハ之ヲ製造場ヨリ移出シ又ハ保税地域ヨリ引取リタルモノト看做ス
一 製造場内又ハ保税地域内ニ於テ飲用又ハ食用ニ供セラレタルトキ
二 製造場内又ハ保税地域内ニ於テ第二種ノ物品以外ノ物品ノ原料トシテ使用セラレタルトキ
第四十二条第一項中「、第三種ノ物品ノ製造者ハ毎月其ノ製造場ヨリ移出シタル物品ニ付其ノ品名毎ニ数量ヲ記載シタル申告書ヲ」ヲ削リ同条第二項中「、第二種又ハ第三種」ヲ「又ハ第二種」ニ改ム
第四十三条第二項ヲ削ル
第四十四条第二項及第四十五条第一項中「又ハ第三種」ヲ削ル
第四十六条第一項ヲ左ノ如ク改ム
大使ノ定ムル所ニ依リ政府ノ承認ヲ受ケ製造場ヨリ移出シ又ハ保税地域ヨリ引取ル第二種ノ物品ニシテ同種ノ物品ノ製造ノ用ニ供スルモノニ付テハ物品税ヲ免除ス
第四十九条第一項中「、第二種又ハ第三種」ヲ「又ハ第二種」ニ改メ同条第二項中「若ハ第三種」ヲ削ル
第四十九条ノ二ニ左ノ一項ヲ加フ
第一項ノ場所以外ノ場所ニ於テ遊興飲食スル場合ニ於テ芸妓若ハ芸妓ニ類スル者又ハ飲食物ガ第一項ノ場所以外ノ場所ニシテ大使ノ定ムルモノヨリ派出又ハ供給ヲ受クルモノナルトキハ其ノ場所ハ之ヲ料理店ト看做シ其ノ遊興飲食ハ之ヲ料理店ニ於ケル遊興飲食ト看做ス
第四十九条ノ三第一項ヲ左ノ如ク改ム
遊興飲食税ノ税率左ノ如シ
一 芸妓ノ花代 料金ノ百分ノ八十四
二 芸妓ノ花代ニ類スル料金ニシテ大使ノ定ムルモノ(以下其ノ他ノ花代ト称ス) 料金ノ百分ノ三十六
三 芸妓ノ花代又ハ其ノ他ノ花代ヲ伴フ遊興飲食ノ料金但シ芸妓ノ花代及其ノ他ノ花代ヲ除ク 料金ノ百分ノ四十
四 大使ノ定ムル料理店ニ於ケル遊興飲食ノ料金但シ芸妓ノ花代及其ノ他ノ花代ヲ除ク 料金ノ百分ノ四十
五 前各号以外ノ遊興飲食ノ料金 料金ノ百分ノ二十
六 旅館ニ於ケル宿泊ノ料金 料金ノ百分ノ二十
同条第二項中「前条」ヲ「前条第一項」ニ改ム
第四十九条ノ四第一項中「七円」ヲ「五円」ニ改ム
第四十九条ノ五、第四十九条ノ六第一項及第四十九条ノ八乃至第四十九条ノ十中「第四十九条ノ二」ヲ「第四十九条ノ二第一項」ニ改ム
第四十九条ノ十一 政府ハ大使ノ定ムル所ニ依リ第四十九条ノ二第一項ニ規定スル場所ノ経営者ニ対シ料金領収書ノ発行其ノ他取締上必要ナル事項ヲ命ズルコトヲ得
第五十条中「、第二十条、第二十七条又ハ第三十三条」ヲ「又ハ第二十条」ニ改ム
第五十一条第六項中「、第二種又ハ第三種」ヲ「又ハ第二種」ニ改ム
第五十一条ノ三中「物品税」ノ上ニ「入場税、」ヲ加フ
第五十一条ノ四第一項第二号中「第四十二条」ヲ「第二十七条ノ二、第四十二条」ニ、同項第四号中「第四十九条ノ二」ヲ「第四十九条ノ二第一項」ニ改メ同項ニ左ノ一号ヲ加フ
五 第四十九条ノ十一ノ規定ニ依ル政府ノ命令ニ違反シタル者
同条第二項中「前項」ノ下ニ「第一号、」ヲ、「直ニ」ノ下ニ「其ノ入場税、」ヲ加ヘ同条第三項ヲ削ル
第五十一条ノ七中「又ハ第三種」ヲ削リ「第四十九条ノ二」ヲ「第四十九条ノ二第一項」ニ改ム
第五十二条第一項中「本令ニ依リ増徴スル税額又ハ」ヲ削リ同条第二項ヲ左ノ如ク改ム
市、会其ノ他ノ公共団体ハ入場税ノ課税標準タル入場料ニ対シ地方税ヲ課スルコトヲ得ズ
第五十二条ノ二 政府ハ入場税、物品税及遊興飲食税ニ付左ニ掲グル団体ニ対シ徴税上必要ナル施設ヲ為シ又ハ徴収事務ノ補助ヲ為スベキコトヲ命ズルコトヲ得
一 第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ経営者又ハ第二種ノ場所ノ経営者ノ組織スル団体
二 第一種ノ物品ノ小売業者又ハ第二種ノ物品ノ製造者ノ組織スル団体
三 第四十九条ノ二第一項ニ規定スル場所ノ経営者ノ組織スル団体
前項ノ場合ニ於テハ同項ノ団体ニ対シ大使ノ定ムル所ニ依リ交付金ヲ交付スルコトヲ得
附 則
第一条 本令ハ昭和十八年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
第二条 法人ノ本令施行前ニ終了シタル各事業年度分ノ所得税、法人ノ本令施行前ニ於ケル解散又ハ合併ニ因ル清算所得ニ対スル所得税並ニ本令施行前ニ賦課シ若ハ賦課スベカリシ又ハ徴収シ若ハ徴収スベカリシ第二種又ハ第三種ノ所得ニ対スル所得税、入場税、特別入場税及第三種ノ物品ニ対スル物品税ニ関シテハ仍従前ノ例ニ依ル
第三条 本令施行前ヨリ引続キ関東州大東亜戦争特別税令第三十五条ノ改正規定ニ依リ物品税ヲ課スルコトト為リタル第一種ノ物品ノ小売業ヲ営ム者又ハ同第二種ノ物品ノ製造ヲ為ス者本令施行後一月以内ニ其ノ旨ヲ政府ニ申告スルトキハ本令施行ノ日ニ於テ同令第四十八条ノ規定ニ依リ申告シタルモノト看做ス
第四条 改正後ノ関東州大東亜戦争特別税令第三十五条第一項ニ掲グル第二種ノ物品ノ製造者又ハ販売者ガ本令施行ノ際製造場又ハ保税地域以外ノ場所ニ於テ同項各号ニ掲グル品名毎ニ価格二千円以上ノ物品ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ以テ製造者ト看做シ之ニ物品税ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ本令施行ノ日ニ於テ其ノ物品ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ大使ノ定ムル所ニ依リ其ノ物品税ヲ徴収ス但シ従前ノ規定ニ依リ物品税ヲ課セラレタル物品ニ付テハ其ノ課セラレタル税額ニ相当スル金額ヲ控除シタル金額ヲ以テ其ノ税額トス
前項ノ物品中大使ノ定ムルモノニ付テハ同項ノ規定ニ拘ラズ大使ノ定ムル所ニ依リ当該物品ノ貯蔵ノ場所ヨリ移出シタルトキ其ノ物品税ヲ徴収スルコトヲ得
第一項ノ製造者又ハ販売者ハ同項ノ物品ニ付其ノ品名毎ニ数量、価格及貯蔵ノ場所ヲ本令施行後一月以内ニ政府ニ申告スベシ
第五条 本令施行前ヨリ引続キ関東州大東亜戦争特別税令第四十九条ノ二ノ改正規定ニ依リ料理店ト看做サルル場所ヲ経営スル者本令施行後一月以内ニ其ノ旨ヲ政府ニ申告スルトキハ本令施行ノ日ニ於テ同令第四十九条ノ九ノ規定ニ依リ申告シタルモノト看做ス