(樺太大東亜戦争特別税令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第九十八號
公布年月日: 昭和18年2月28日
法令の形式: 勅令
朕樺太大東亞戰爭特別稅令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年二月二十八日
內閣總理大臣 東條英機
內務大臣 湯澤三千男
勅令第九十八號
樺太大東亞戰爭特別稅令中左ノ通改正ス
第十五條ノ二第三號中「活動寫眞」ヲ「映畫」ニ改ム
第二十三條中「第一種ノ場所ニ入場スル者又ハ第二種ノ場所ノ設備ヲ利用スル者」ヲ「第一種ノ場所ヘノ入場又ハ第二種ノ場所ノ設備ノ利用」ニ、同條第一種第一號中「活動寫眞」ヲ「映畫」ニ改ム
第二十四條 入場稅ノ稅率左ノ如シ
第一種ノ場所
入場料ガ一人一囘七十五錢未滿ナルトキ 入場料ノ百分ノ十五
入場料ガ一人一囘一圓五十錢未滿ナルトキ 入場料ノ百分ノ三十五
入場料ガ一人一囘三圓未滿ナルトキ 入場料ノ百分ノ五十
入場料ガ一人一囘五圓未滿ナルトキ 入場料ノ百分ノ七十
入場料ガ一人一囘五圓以上ナルトキ入場料ノ百分ノ百
囘數、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ爲シタルトキ
入場料ガ一人一囘一圓五十錢未滿ナルトキ 入場料ノ百分ノ五十
入場料ガ一人一囘一圓五十錢以上ナルトキ 入場料ノ百分ノ七十五
第二種ノ場所
撞球場 入場料ノ百分ノ二十五
麻雀場 入場料ノ百分ノ四十
本令ニ於テ入場料トハ名義ノ何タルヲ問ハズ第一種ノ催物(第一種ノ場所ニ於ケル演劇、映畫、演藝、觀物、競馬其ノ他ノ催物ヲ謂フ以下同ジ)若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ガ第一種ノ場所ニ入場シ又ハ第二種ノ場所ノ設備ヲ利用スル者ヨリ其ノ入場又ハ設備ノ利用ニ付取得スベキ金額ヲ謂フ
入場料ノ算定ニ關シテハ樺太廳長官之ヲ定ム
第二十六條中「(第一種ノ場所ニ於ケル演劇、活動寫眞、演藝、觀物、競馬其ノ他ノ催物ヲ謂フ以下同ジ)」ヲ削ル
第二十七條 入場稅ハ第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ヨリ之ヲ徵收ス
第二十七條ノ二 第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ハ每月分ノ入場料金ヲ催物又ハ設備ノ種類每ニ稅率ノ區別ニ從ヒ區分シテ記載シタル申吿書ヲ翌月十日迄ニ政府ニ提出スベシ但シ第一種ノ催物若ハ設備ノ開催若ハ經營又ハ第二種ノ場所ノ經營ヲ廢止シタル場合ニ於テハ直ニ之ヲ提出スベシ
前項ノ申吿書ノ提出ナキトキ又ハ政府ニ於テ申吿ヲ不相當ト認メタルトキハ政府ハ其ノ課稅標準額ヲ決定ス
第二十七條ノ三 入場稅ハ每月分ヲ翌月末日迄ニ納付スベシ但シ前條第一項但書ノ場合ニ於テハ直ニ之ヲ納付スベシ
第三十條中「入場者」ヲ「入場」ニ改ム
第三十一條 特別入場稅ノ稅率左ノ如シ
特別入場料ガ一人一囘一圓五十錢未滿ナルトキ
特別入場料ノ百分ノ十五
特別入場料ガ一人一囘一圓五十錢以上ナルトキ
特別入場料ノ百分ノ三十五
囘數、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ爲シタルトキ
特別入場料ノ百分ノ三十五
本令ニ於テ特別入場料トハ名義ノ何タルヲ問ハズ前條ニ規定スル運動競技ノ主催者ガ該競技場ニ入場スル者ヨリ其ノ入場ニ付取得スベキ金額ヲ謂フ
特別入場料ノ算定ニ關シテハ樺太廳長官之ヲ定ム
第三十三條 特別入場稅ハ第三十條ニ規定スル運動競技ノ主催者ヨリ之ヲ徵收ス
第三十三條ノ二 第三十條ニ規定スル運動競技ノ主催者ハ該競技終了後直ニ其ノ特別入場料金ヲ稅率ノ區別ニ從ヒ區分シテ記載シタル申吿書ヲ政府ニ提出スベシ但シ樺太廳長官ノ定ムル場合ニ於テハ翌月十日迄ニ之ヲ提出スベシ
第二十七條ノ二第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第三十三條ノ三 特別入場稅ハ運動競技ノ終了後二十日以內ニ納付スベシ但シ前條第一項但書ノ場合ニ於テハ翌月末日迄ニ之ヲ納付スベシ
第三十五條第一項第一種第七號中「羽毛製品」ノ上ニ「羽毛、」ヲ加ヘ同種第三十四號中「及香道用具」ヲ「、香道及華道用具」ニ改ム
同種第三十六號中「花輪」ノ上ニ「花、」ヲ加ヘ同種ニ左ノ一號ヲ加フ
四十 箱、樽其ノ他類似ノ容器(通常小賣ニ用ヒザル容器ヲ除ク)ニ入レタル食料品
同項第二種第一號中「附屬品」ノ下ニ「竝ニ現像燒付用器具」ヲ加ヘ同種第六號中「及隻眼鏡」ヲ「、隻眼鏡及同ケース」ニ改ム
同種第二十七號中「大理石」ノ下ニ「、大理石ニ類スル裝飾用石材」ヲ加ヘ同種第三十三號中「輪轉謄寫機」ヲ「謄寫器」ニ改ム
同種第三十五號中「タイムスタンプ」ノ下ニ「、タイムレコーダ」ヲ、同種第三十六號中「ミシン及」ノ下ニ「同部分品竝ニ」ヲ加ヘ同種第三十七號中「板硝子」ヲ「幻燈機、實物投影機及同ケース」ニ、同種第三十八號中「紙及セロファン」ヲ「バター、チーズ、クリーム及其ノ代用物」ニ、同種第四十一號中「調味料」ヲ「グルタミン酸ソーダヲ主成分トスル調味料」ニ改ム
同種ニ左ノ如ク加フ
四十二 安全剃刄
丁類
四十三 板硝子
四十四 紙及セロファン
四十五 靴塗料類
四十六 調味料
四十七 酒類粕
四十八 罐、罎、壺其ノ他類似ノ容器(通常小賣ニ用ヒザル容器ヲ除ク)ニ入レタル食料品
四十九 滋養强壯劑及口中劑
同項第三種ニ左ノ一號ヲ加フ
五 蜂蜜
同條第二項ヲ左ノ如ク改ム
同一物品ニシテ第一種及第二種ニ該當スルモノハ之ヲ第二種トシ甲類ニ該當スル物品ニシテ乙類、丙類又ハ丁類ノ何レカニ該當スルモノハ之ヲ甲類トシ乙類ニ該當スル物品ニシテ丙類又ハ丁類ノ何レカニ該當スルモノハ之ヲ乙類トシ同一物品ニシテ丙類及丁類ニ該當スルモノハ之ヲ丙類トス
第三十六條 物品稅ノ稅率左ノ如シ
第一種
甲類 物品ノ價格百分ノ八十
乙類 物品ノ價格百分ノ三十
丙類 物品ノ價格百分ノ十
第二種
甲類 物品ノ價格百分ノ八十
乙類 物品ノ價格百分ノ三十
丙類 物品ノ價格百分ノ二十
丁類 物品ノ價格百分ノ十
第三種
一 燐寸 千本ニ付 十五錢
二 酒類
イ 淸酒 一石ニ付 百二十三圓
ロ 合成淸酒 一石ニ付 百十八圓
ハ 濁酒 一石ニ付 五十一圓
ニ 白酒 一石ニ付 百九十五圓
ホ 味淋 一石ニ付 百六十三圓
ヘ 燒酎及酒精 一石ニ付 百十五圓
ト 麥酒 一石ニ付 九十七圓
チ 酒精含有飮料
第一級 一石ニ付 二百七十圓
第二級 一石ニ付 百九十圓
三 飴、葡萄糖及麥芽糖
イ 麥芽糖化ノ方法ニ依リ製造シタル飴 百斤ニ付 五圓
ロ 其ノ他ノ飴竝ニ葡萄糖及麥芽糖 百斤ニ付 五圓五十錢
四 サッカリン 一瓩ニ付 二十圓
五 蜂蜜 百斤ニ付 五圓
前項ノ規定ニ拘ラズ樺太廳長官ノ定ムル第一種甲類ノ物品ニ付テハ其ノ價格ノ百分ノ五十、同種乙類ノ物品ニ付テハ其ノ價格ノ百分ノ六十ノ稅率ニ依ル
酒精含有飮料ノ級別ハ樺太廳長官之ヲ定ム
第三十六條ノ二 淸酒、合成淸酒、燒酎及麥酒ニシテ樺太廳長官ノ定ムル用途ニ充ツル爲樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ製造場ヨリ移出スルモノニ付テハ前條第一項ニ規定スル稅率ニ依リ算出シタル金額ト此等ノ酒類一石ニ付三十五圓ノ割合ニ依リ算出シタル金額トノ差額ニ相當スル物品稅ヲ輕減ス
前項ノ酒類ハ樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ政府ノ承認ヲ受クルニ非ザレバ其ノ用途ヲ變更スルコトヲ得ズ
前項ノ規定ニ依リ政府ノ承認ヲ受ケタル場合ニ於テハ其ノ承認ヲ受ケタル者ヨリ直ニ第一項ノ輕減額ニ相當スル物品稅ヲ徵收ス
第三十六條ノ三 政府ノ承認ヲ受ケ樺太廳長官ノ定ムル酒精ヲ原料トシテ製造シタル酒類ニ付テハ樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ其ノ物品稅ヲ輕減又ハ免除ス
第四十條中「又ハ調味料」ヲ「、調味料、靴塗料類、滋養强壯劑又ハ口中劑」ニ改ム
第四十一條 第二種又ハ第三種ノ物品ガ左ノ各號ノ一ニ該當スル場合ニ於テハ之ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做ス
一 製造場內ニ於テ飮用又ハ食用ニ供セラレタルトキ但シ緣茶又ハ蜂蜜ガ飮用又ハ食用ニ供セラレタルトキヲ除ク
二 製造場內ニ於テ第二種又ハ第三種ノ物品以外ノ物品ノ原料トシテ使用セラレタルトキ
第四十二條第一項中「第三種ノ物品ノ製造者ハ每月其ノ製造場ヨリ移出シタル物品ニ付」ノ下ニ「酒類ニ付テハ其ノ種類及級別每ニ石數ヲ第三十六條ノ二ニ規定スル酒類ト其ノ他ノ酒類トニ區分シテ、其ノ他ノ物品ニ付テハ」ヲ加フ
第四十三條第二項中「第四十五條第一項」ノ下ニ「又ハ第四十六條第一項」ヲ加ヘ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
前項本文ノ規定ニ依リ戾入又ハ移入シタル酒類ニ付級別ヲ低下シテ移出シタル場合ニ於テハ樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ移出シタル月分以降ノ物品稅額ヨリ前級ニ付定メラレタル稅率ニ依リ算出シタル物品稅額ト後級ニ付定メラレタル稅率ニ依リ算出シタル物品稅額トノ差額ニ相當スル金額ヲ控除ス
第四十六條第一項第一號中「第二種ノ物品」ヲ「第二種又ハ第三種ノ物品」ニ改メ同項第二號ヲ削リ第三號ヲ第二號トス
同條第四項中「第三號」ヲ「第二號」ニ改ム
第四十九條ノ二ニ左ノ一項ヲ加フ
第一項ノ場所以外ノ場所ニ於テ遊興飮食スル場合ニ於テ藝妓若ハ藝妓ニ類スル者又ハ飮食物ガ第一項ノ場所以外ノ場所ニシテ樺太廳長官ノ定ムルモノヨリ派出又ハ供給ヲ受クルモノナルトキハ其ノ場所ハ之ヲ料理店ト看做シ其ノ遊興飮食ハ之ヲ料理店ニ於ケル遊興飮食ト看做ス
第四十九條ノ三第一項ヲ左ノ如ク改ム
遊興飮食稅ノ稅率左ノ如シ
一 藝妓ノ花代 料金ノ百分ノ百九十
二 藝妓ノ花代ニ類スル料金ニシテ樺太廳長官ノ定ムルモノ(以下其ノ他ノ花代ト稱ス) 料金ノ百分ノ九十五
三 藝妓ノ花代又ハ其ノ他ノ花代ヲ伴フ遊興飮食ノ料金但シ藝妓ノ花代及其ノ他ノ花代ヲ除ク 料金ノ百分ノ四十五
四 樺太廳長官ノ定ムル料理店ニ於ケル遊興飮食ノ料金但シ藝妓ノ花代及其ノ他ノ花代ヲ除ク 料金ノ百分ノ五十五
五 前各號以外ノ遊興飮食ノ料金
イ 一人一囘二圓五十餞ニ滿タザルモノ 料金ノ百分ノ二十五
ロ 一人一囘五圓ニ滿タザルモノ 料金ノ百分ノ三十五
ハ 一人一囘五圓以上ノモノ 料金ノ百分ノ四十五
六 旅館ニ於ケル宿泊ノ料金
イ 一人一泊五圓ニ滿タザルモノ 料金ノ百分ノ十五
ロ 一人一泊十圓ニ滿タザルモノ 料金ノ百分ノ二十五
ハ 一人一泊十圓以上ノモノ 料金ノ百分ノ四十五
同條第二項中「前條」ヲ「前條第一項」ニ改ム
第四十九條ノ四第一項中「五圓」ヲ「三圓」ニ改ム
第四十九條ノ五、第四十九條ノ六及第四十九條ノ八乃至第四十九條ノ十中「第四十九條ノ二」ヲ「第四十九條ノ二第一項」ニ改ム
第四十九條ノ十一 政府ハ樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ第四十九條ノ二第一項ニ規定スル場所ノ經營者ニ對シ料金領收書ノ發行其ノ他取締上必要ナル事項ヲ命ズルコトヲ得
第五十條中「、第二十條、第二十七條又ハ第三十三條」ヲ「又ハ第二十條」ニ改ム
第五十二條ノ二第一項中「第四十九條ノ二」ヲ「第四十九條ノ二第一項」ニ、同條第二項ヲ左ノ如ク改メ同條ヲ第五十二條ノ四トス
第五十二條ノ二第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第五十二條ノ二 政府ハ第二十三條ニ規定スル第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ノ組織スル團體ニ對シ入場稅ニ付徵稅上必要ナル施設ヲ爲シ又ハ徵收事務ノ補助ヲ爲スベキコトヲ命ズルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テハ前項ノ團體ニ對シ樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ交付金ヲ交付スルコトヲ得
第五十二條ノ三 政府ハ第三十五條第一項ニ規定スル第一種ノ物品ノ小賣業者又ハ第二種若ハ第三種ノ物品ノ製造者ノ組織スル團體ニ對シ物品稅ニ付徵稅上必要ナル施設ヲ爲シ又ハ徵收事務ノ補助ヲ爲スベキコトヲ命ズルコトヲ得
前條第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第五十四條ノ二中「飴」ヲ「飴若ハ蜂蜜」ニ改ム
附 則
第一條 本令施行ノ期日ハ各規定ニ付樺太廳長官之ヲ定ム但シ附則第七條ノ規定ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
第二條 第二十三條ノ改正規定施行前ニ徵收シ又ハ徵收スベカリシ入場稅又ハ特別入場稅ニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル
第三條 第三十五條ノ改正規定ニ依リ物品稅ヲ課スルコトト爲リタル第一種ノ物品ノ小賣業ヲ營ム者又ハ同第二種ノ物品若ハ蜂蜜ノ製造ヲ爲ス者同條ノ改正規定施行後一月以內ニ其ノ旨ヲ政府ニ申吿スルトキハ同條ノ改正規定施行ノ日ニ於テ樺太大東亞戰爭特別稅令第四十八條ノ規定ニ依リ申吿シタルモノト看做ス
第四條 改正後ノ樺太大東亞戰爭特別稅令第三十五條ニ揭グル第二種又ハ第三種ノ物品ノ製造者又ハ販賣者ガ第三十五條ノ改正規定施行ノ際製造場又ハ保稅地域以外ノ場所ニ於テ左ノ各號ノ一ニ該當スル物品ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ以テ製造者ト看做シ之ニ物品稅ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ同條ノ改正規定施行ノ日ニ於テ其ノ物品ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ樺太廳長官ノ定ムル所ニヨリ其ノ物品稅ヲ徵收ス但シ從前ノ規定ニ依リ物品稅ヲ課セラレタル物品ニ付テハ其ノ課セラレタル稅額ニ相當スル金額ヲ控除シタル金額ヲ以テ其ノ稅額トス
一 改正後ノ樺太大東亞戰爭特別稅令第三十五條ニ揭グル第二種ノ物品ニシテ同條各號ニ揭グル品名每ニ價格千圓以上ノモノ
二 五十萬本以上ノ燐寸
三 酒類ニシテ各種類ヲ通ジ合計一石以上ノモノ
四 飴、葡萄糖又ハ麥芽糖ニシテ合計三千斤以上ノモノ
五 十瓩以上ノサッカリン
六 三千斤以上ノ蜂蜜
前項第一號ノ物品中樺太廳長官ノ定ムルモノニ付テハ前項ノ規定ニ拘ラズ樺太廳長官ノ定ムル所ニ依リ當該物品ノ貯藏ノ場所ヨリ移出シタルトキ其ノ物品稅ヲ徵收スルコトヲ得
第一項ノ製造者又ハ販賣者ハ同項第一號ノ物品ニ付テハ其ノ品名每ニ數量、價格及貯藏ノ場所ヲ、第二號乃至第六號ノ物品ニ付テハ其ノ品名每ニ數量及貯藏ノ場所ヲ第三十五條ノ改正規定施行後一月以內ニ政府ニ申吿スベシ
第五條 第三十五條ノ改正規定施行ノ際製造場ニ現存スル酒類ニシテ戾入又ハ移入シタルモノニ付テハ樺太大東亞戰爭特別稅令第四十三條第二項ノ規定ニ拘ラズ之ヲ移出シタルトキ物品稅ヲ徵收ス此ノ場合ニ於テハ前條第一項但書ノ規定ヲ準用ス
第六條 第四十九條ノ二ノ改正規定施行前ヨリ引續キ同條ノ改正規定ニ依リ料理店ト看做サルル場所ヲ經營スル者同條ノ改正規定施行後一月以內ニ其ノ旨ヲ政府ニ申吿スルトキハ同條ノ改正規定施行ノ日ニ於テ樺太大東亞戰爭特別稅令第四十九條ノ九ノ規定ニ依リ申吿シタルモノト看做ス
第七條 昭和十三年勅令第二百十九號第一項中「樺太支那事變特別稅令」ヲ「樺太大東亞戰爭特別稅令」ニ改ム
朕樺太大東亜戦争特別税令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年二月二十八日
内閣総理大臣 東条英機
内務大臣 湯沢三千男
勅令第九十八号
樺太大東亜戦争特別税令中左ノ通改正ス
第十五条ノ二第三号中「活動写真」ヲ「映画」ニ改ム
第二十三条中「第一種ノ場所ニ入場スル者又ハ第二種ノ場所ノ設備ヲ利用スル者」ヲ「第一種ノ場所ヘノ入場又ハ第二種ノ場所ノ設備ノ利用」ニ、同条第一種第一号中「活動写真」ヲ「映画」ニ改ム
第二十四条 入場税ノ税率左ノ如シ
第一種ノ場所
入場料ガ一人一回七十五銭未満ナルトキ 入場料ノ百分ノ十五
入場料ガ一人一回一円五十銭未満ナルトキ 入場料ノ百分ノ三十五
入場料ガ一人一回三円未満ナルトキ 入場料ノ百分ノ五十
入場料ガ一人一回五円未満ナルトキ 入場料ノ百分ノ七十
入場料ガ一人一回五円以上ナルトキ入場料ノ百分ノ百
回数、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ為シタルトキ
入場料ガ一人一回一円五十銭未満ナルトキ 入場料ノ百分ノ五十
入場料ガ一人一回一円五十銭以上ナルトキ 入場料ノ百分ノ七十五
第二種ノ場所
撞球場 入場料ノ百分ノ二十五
麻雀場 入場料ノ百分ノ四十
本令ニ於テ入場料トハ名義ノ何タルヲ問ハズ第一種ノ催物(第一種ノ場所ニ於ケル演劇、映画、演芸、観物、競馬其ノ他ノ催物ヲ謂フ以下同ジ)若ハ設備ノ主催者若ハ経営者又ハ第二種ノ場所ノ経営者ガ第一種ノ場所ニ入場シ又ハ第二種ノ場所ノ設備ヲ利用スル者ヨリ其ノ入場又ハ設備ノ利用ニ付取得スベキ金額ヲ謂フ
入場料ノ算定ニ関シテハ樺太庁長官之ヲ定ム
第二十六条中「(第一種ノ場所ニ於ケル演劇、活動写真、演芸、観物、競馬其ノ他ノ催物ヲ謂フ以下同ジ)」ヲ削ル
第二十七条 入場税ハ第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ経営者又ハ第二種ノ場所ノ経営者ヨリ之ヲ徴収ス
第二十七条ノ二 第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ経営者又ハ第二種ノ場所ノ経営者ハ毎月分ノ入場料金ヲ催物又ハ設備ノ種類毎ニ税率ノ区別ニ従ヒ区分シテ記載シタル申告書ヲ翌月十日迄ニ政府ニ提出スベシ但シ第一種ノ催物若ハ設備ノ開催若ハ経営又ハ第二種ノ場所ノ経営ヲ廃止シタル場合ニ於テハ直ニ之ヲ提出スベシ
前項ノ申告書ノ提出ナキトキ又ハ政府ニ於テ申告ヲ不相当ト認メタルトキハ政府ハ其ノ課税標準額ヲ決定ス
第二十七条ノ三 入場税ハ毎月分ヲ翌月末日迄ニ納付スベシ但シ前条第一項但書ノ場合ニ於テハ直ニ之ヲ納付スベシ
第三十条中「入場者」ヲ「入場」ニ改ム
第三十一条 特別入場税ノ税率左ノ如シ
特別入場料ガ一人一回一円五十銭未満ナルトキ
特別入場料ノ百分ノ十五
特別入場料ガ一人一回一円五十銭以上ナルトキ
特別入場料ノ百分ノ三十五
回数、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ為シタルトキ
特別入場料ノ百分ノ三十五
本令ニ於テ特別入場料トハ名義ノ何タルヲ問ハズ前条ニ規定スル運動競技ノ主催者ガ該競技場ニ入場スル者ヨリ其ノ入場ニ付取得スベキ金額ヲ謂フ
特別入場料ノ算定ニ関シテハ樺太庁長官之ヲ定ム
第三十三条 特別入場税ハ第三十条ニ規定スル運動競技ノ主催者ヨリ之ヲ徴収ス
第三十三条ノ二 第三十条ニ規定スル運動競技ノ主催者ハ該競技終了後直ニ其ノ特別入場料金ヲ税率ノ区別ニ従ヒ区分シテ記載シタル申告書ヲ政府ニ提出スベシ但シ樺太庁長官ノ定ムル場合ニ於テハ翌月十日迄ニ之ヲ提出スベシ
第二十七条ノ二第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第三十三条ノ三 特別入場税ハ運動競技ノ終了後二十日以内ニ納付スベシ但シ前条第一項但書ノ場合ニ於テハ翌月末日迄ニ之ヲ納付スベシ
第三十五条第一項第一種第七号中「羽毛製品」ノ上ニ「羽毛、」ヲ加ヘ同種第三十四号中「及香道用具」ヲ「、香道及華道用具」ニ改ム
同種第三十六号中「花輪」ノ上ニ「花、」ヲ加ヘ同種ニ左ノ一号ヲ加フ
四十 箱、樽其ノ他類似ノ容器(通常小売ニ用ヒザル容器ヲ除ク)ニ入レタル食料品
同項第二種第一号中「附属品」ノ下ニ「並ニ現像焼付用器具」ヲ加ヘ同種第六号中「及隻眼鏡」ヲ「、隻眼鏡及同ケース」ニ改ム
同種第二十七号中「大理石」ノ下ニ「、大理石ニ類スル装飾用石材」ヲ加ヘ同種第三十三号中「輪転謄写機」ヲ「謄写器」ニ改ム
同種第三十五号中「タイムスタンプ」ノ下ニ「、タイムレコーダ」ヲ、同種第三十六号中「ミシン及」ノ下ニ「同部分品並ニ」ヲ加ヘ同種第三十七号中「板硝子」ヲ「幻灯機、実物投影機及同ケース」ニ、同種第三十八号中「紙及セロファン」ヲ「バター、チーズ、クリーム及其ノ代用物」ニ、同種第四十一号中「調味料」ヲ「グルタミン酸ソーダヲ主成分トスル調味料」ニ改ム
同種ニ左ノ如ク加フ
四十二 安全剃刄
丁類
四十三 板硝子
四十四 紙及セロファン
四十五 靴塗料類
四十六 調味料
四十七 酒類粕
四十八 缶、罎、壺其ノ他類似ノ容器(通常小売ニ用ヒザル容器ヲ除ク)ニ入レタル食料品
四十九 滋養強壮剤及口中剤
同項第三種ニ左ノ一号ヲ加フ
五 蜂蜜
同条第二項ヲ左ノ如ク改ム
同一物品ニシテ第一種及第二種ニ該当スルモノハ之ヲ第二種トシ甲類ニ該当スル物品ニシテ乙類、丙類又ハ丁類ノ何レカニ該当スルモノハ之ヲ甲類トシ乙類ニ該当スル物品ニシテ丙類又ハ丁類ノ何レカニ該当スルモノハ之ヲ乙類トシ同一物品ニシテ丙類及丁類ニ該当スルモノハ之ヲ丙類トス
第三十六条 物品税ノ税率左ノ如シ
第一種
甲類 物品ノ価格百分ノ八十
乙類 物品ノ価格百分ノ三十
丙類 物品ノ価格百分ノ十
第二種
甲類 物品ノ価格百分ノ八十
乙類 物品ノ価格百分ノ三十
丙類 物品ノ価格百分ノ二十
丁類 物品ノ価格百分ノ十
第三種
一 燐寸 千本ニ付 十五銭
二 酒類
イ 清酒 一石ニ付 百二十三円
ロ 合成清酒 一石ニ付 百十八円
ハ 濁酒 一石ニ付 五十一円
ニ 白酒 一石ニ付 百九十五円
ホ 味淋 一石ニ付 百六十三円
ヘ 焼酎及酒精 一石ニ付 百十五円
ト 麦酒 一石ニ付 九十七円
チ 酒精含有飲料
第一級 一石ニ付 二百七十円
第二級 一石ニ付 百九十円
三 飴、葡萄糖及麦芽糖
イ 麦芽糖化ノ方法ニ依リ製造シタル飴 百斤ニ付 五円
ロ 其ノ他ノ飴並ニ葡萄糖及麦芽糖 百斤ニ付 五円五十銭
四 サッカリン 一瓩ニ付 二十円
五 蜂蜜 百斤ニ付 五円
前項ノ規定ニ拘ラズ樺太庁長官ノ定ムル第一種甲類ノ物品ニ付テハ其ノ価格ノ百分ノ五十、同種乙類ノ物品ニ付テハ其ノ価格ノ百分ノ六十ノ税率ニ依ル
酒精含有飲料ノ級別ハ樺太庁長官之ヲ定ム
第三十六条ノ二 清酒、合成清酒、焼酎及麦酒ニシテ樺太庁長官ノ定ムル用途ニ充ツル為樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ製造場ヨリ移出スルモノニ付テハ前条第一項ニ規定スル税率ニ依リ算出シタル金額ト此等ノ酒類一石ニ付三十五円ノ割合ニ依リ算出シタル金額トノ差額ニ相当スル物品税ヲ軽減ス
前項ノ酒類ハ樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ政府ノ承認ヲ受クルニ非ザレバ其ノ用途ヲ変更スルコトヲ得ズ
前項ノ規定ニ依リ政府ノ承認ヲ受ケタル場合ニ於テハ其ノ承認ヲ受ケタル者ヨリ直ニ第一項ノ軽減額ニ相当スル物品税ヲ徴収ス
第三十六条ノ三 政府ノ承認ヲ受ケ樺太庁長官ノ定ムル酒精ヲ原料トシテ製造シタル酒類ニ付テハ樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ其ノ物品税ヲ軽減又ハ免除ス
第四十条中「又ハ調味料」ヲ「、調味料、靴塗料類、滋養強壮剤又ハ口中剤」ニ改ム
第四十一条 第二種又ハ第三種ノ物品ガ左ノ各号ノ一ニ該当スル場合ニ於テハ之ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做ス
一 製造場内ニ於テ飲用又ハ食用ニ供セラレタルトキ但シ縁茶又ハ蜂蜜ガ飲用又ハ食用ニ供セラレタルトキヲ除ク
二 製造場内ニ於テ第二種又ハ第三種ノ物品以外ノ物品ノ原料トシテ使用セラレタルトキ
第四十二条第一項中「第三種ノ物品ノ製造者ハ毎月其ノ製造場ヨリ移出シタル物品ニ付」ノ下ニ「酒類ニ付テハ其ノ種類及級別毎ニ石数ヲ第三十六条ノ二ニ規定スル酒類ト其ノ他ノ酒類トニ区分シテ、其ノ他ノ物品ニ付テハ」ヲ加フ
第四十三条第二項中「第四十五条第一項」ノ下ニ「又ハ第四十六条第一項」ヲ加ヘ同条ニ左ノ一項ヲ加フ
前項本文ノ規定ニ依リ戻入又ハ移入シタル酒類ニ付級別ヲ低下シテ移出シタル場合ニ於テハ樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ移出シタル月分以降ノ物品税額ヨリ前級ニ付定メラレタル税率ニ依リ算出シタル物品税額ト後級ニ付定メラレタル税率ニ依リ算出シタル物品税額トノ差額ニ相当スル金額ヲ控除ス
第四十六条第一項第一号中「第二種ノ物品」ヲ「第二種又ハ第三種ノ物品」ニ改メ同項第二号ヲ削リ第三号ヲ第二号トス
同条第四項中「第三号」ヲ「第二号」ニ改ム
第四十九条ノ二ニ左ノ一項ヲ加フ
第一項ノ場所以外ノ場所ニ於テ遊興飲食スル場合ニ於テ芸妓若ハ芸妓ニ類スル者又ハ飲食物ガ第一項ノ場所以外ノ場所ニシテ樺太庁長官ノ定ムルモノヨリ派出又ハ供給ヲ受クルモノナルトキハ其ノ場所ハ之ヲ料理店ト看做シ其ノ遊興飲食ハ之ヲ料理店ニ於ケル遊興飲食ト看做ス
第四十九条ノ三第一項ヲ左ノ如ク改ム
遊興飲食税ノ税率左ノ如シ
一 芸妓ノ花代 料金ノ百分ノ百九十
二 芸妓ノ花代ニ類スル料金ニシテ樺太庁長官ノ定ムルモノ(以下其ノ他ノ花代ト称ス) 料金ノ百分ノ九十五
三 芸妓ノ花代又ハ其ノ他ノ花代ヲ伴フ遊興飲食ノ料金但シ芸妓ノ花代及其ノ他ノ花代ヲ除ク 料金ノ百分ノ四十五
四 樺太庁長官ノ定ムル料理店ニ於ケル遊興飲食ノ料金但シ芸妓ノ花代及其ノ他ノ花代ヲ除ク 料金ノ百分ノ五十五
五 前各号以外ノ遊興飲食ノ料金
イ 一人一回二円五十餞ニ満タザルモノ 料金ノ百分ノ二十五
ロ 一人一回五円ニ満タザルモノ 料金ノ百分ノ三十五
ハ 一人一回五円以上ノモノ 料金ノ百分ノ四十五
六 旅館ニ於ケル宿泊ノ料金
イ 一人一泊五円ニ満タザルモノ 料金ノ百分ノ十五
ロ 一人一泊十円ニ満タザルモノ 料金ノ百分ノ二十五
ハ 一人一泊十円以上ノモノ 料金ノ百分ノ四十五
同条第二項中「前条」ヲ「前条第一項」ニ改ム
第四十九条ノ四第一項中「五円」ヲ「三円」ニ改ム
第四十九条ノ五、第四十九条ノ六及第四十九条ノ八乃至第四十九条ノ十中「第四十九条ノ二」ヲ「第四十九条ノ二第一項」ニ改ム
第四十九条ノ十一 政府ハ樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ第四十九条ノ二第一項ニ規定スル場所ノ経営者ニ対シ料金領収書ノ発行其ノ他取締上必要ナル事項ヲ命ズルコトヲ得
第五十条中「、第二十条、第二十七条又ハ第三十三条」ヲ「又ハ第二十条」ニ改ム
第五十二条ノ二第一項中「第四十九条ノ二」ヲ「第四十九条ノ二第一項」ニ、同条第二項ヲ左ノ如ク改メ同条ヲ第五十二条ノ四トス
第五十二条ノ二第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第五十二条ノ二 政府ハ第二十三条ニ規定スル第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ経営者又ハ第二種ノ場所ノ経営者ノ組織スル団体ニ対シ入場税ニ付徴税上必要ナル施設ヲ為シ又ハ徴収事務ノ補助ヲ為スベキコトヲ命ズルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テハ前項ノ団体ニ対シ樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ交付金ヲ交付スルコトヲ得
第五十二条ノ三 政府ハ第三十五条第一項ニ規定スル第一種ノ物品ノ小売業者又ハ第二種若ハ第三種ノ物品ノ製造者ノ組織スル団体ニ対シ物品税ニ付徴税上必要ナル施設ヲ為シ又ハ徴収事務ノ補助ヲ為スベキコトヲ命ズルコトヲ得
前条第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第五十四条ノ二中「飴」ヲ「飴若ハ蜂蜜」ニ改ム
附 則
第一条 本令施行ノ期日ハ各規定ニ付樺太庁長官之ヲ定ム但シ附則第七条ノ規定ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
第二条 第二十三条ノ改正規定施行前ニ徴収シ又ハ徴収スベカリシ入場税又ハ特別入場税ニ関シテハ仍従前ノ例ニ依ル
第三条 第三十五条ノ改正規定ニ依リ物品税ヲ課スルコトト為リタル第一種ノ物品ノ小売業ヲ営ム者又ハ同第二種ノ物品若ハ蜂蜜ノ製造ヲ為ス者同条ノ改正規定施行後一月以内ニ其ノ旨ヲ政府ニ申告スルトキハ同条ノ改正規定施行ノ日ニ於テ樺太大東亜戦争特別税令第四十八条ノ規定ニ依リ申告シタルモノト看做ス
第四条 改正後ノ樺太大東亜戦争特別税令第三十五条ニ掲グル第二種又ハ第三種ノ物品ノ製造者又ハ販売者ガ第三十五条ノ改正規定施行ノ際製造場又ハ保税地域以外ノ場所ニ於テ左ノ各号ノ一ニ該当スル物品ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ以テ製造者ト看做シ之ニ物品税ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ同条ノ改正規定施行ノ日ニ於テ其ノ物品ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ樺太庁長官ノ定ムル所ニヨリ其ノ物品税ヲ徴収ス但シ従前ノ規定ニ依リ物品税ヲ課セラレタル物品ニ付テハ其ノ課セラレタル税額ニ相当スル金額ヲ控除シタル金額ヲ以テ其ノ税額トス
一 改正後ノ樺太大東亜戦争特別税令第三十五条ニ掲グル第二種ノ物品ニシテ同条各号ニ掲グル品名毎ニ価格千円以上ノモノ
二 五十万本以上ノ燐寸
三 酒類ニシテ各種類ヲ通ジ合計一石以上ノモノ
四 飴、葡萄糖又ハ麦芽糖ニシテ合計三千斤以上ノモノ
五 十瓩以上ノサッカリン
六 三千斤以上ノ蜂蜜
前項第一号ノ物品中樺太庁長官ノ定ムルモノニ付テハ前項ノ規定ニ拘ラズ樺太庁長官ノ定ムル所ニ依リ当該物品ノ貯蔵ノ場所ヨリ移出シタルトキ其ノ物品税ヲ徴収スルコトヲ得
第一項ノ製造者又ハ販売者ハ同項第一号ノ物品ニ付テハ其ノ品名毎ニ数量、価格及貯蔵ノ場所ヲ、第二号乃至第六号ノ物品ニ付テハ其ノ品名毎ニ数量及貯蔵ノ場所ヲ第三十五条ノ改正規定施行後一月以内ニ政府ニ申告スベシ
第五条 第三十五条ノ改正規定施行ノ際製造場ニ現存スル酒類ニシテ戻入又ハ移入シタルモノニ付テハ樺太大東亜戦争特別税令第四十三条第二項ノ規定ニ拘ラズ之ヲ移出シタルトキ物品税ヲ徴収ス此ノ場合ニ於テハ前条第一項但書ノ規定ヲ準用ス
第六条 第四十九条ノ二ノ改正規定施行前ヨリ引続キ同条ノ改正規定ニ依リ料理店ト看做サルル場所ヲ経営スル者同条ノ改正規定施行後一月以内ニ其ノ旨ヲ政府ニ申告スルトキハ同条ノ改正規定施行ノ日ニ於テ樺太大東亜戦争特別税令第四十九条ノ九ノ規定ニ依リ申告シタルモノト看做ス
第七条 昭和十三年勅令第二百十九号第一項中「樺太支那事変特別税令」ヲ「樺太大東亜戦争特別税令」ニ改ム