労働者年金保険特別会計規則
法令番号: 勅令第五百五十七號
公布年月日: 昭和17年6月1日
法令の形式: 勅令
朕勞働者年金保險特別會計規則ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十七年五月三十日
內閣總理大臣 東條英機
厚生大臣 小泉親彥
大藏大臣 賀屋興宣
勅令第五百五十七號
勞働者年金保險特別會計規則
第一條 歲入歲出ノ豫定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ前年度九月三十日迄ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スベシ
前項ノ豫定計算書ニハ其ノ年三月三十一日現在ノ積立金明細目錄ヲ添附スベシ
第二條 歲入歲出ノ豫算ハ決定ノ後豫備費ヲ除キ所管大臣保險院長官ニ命ジテ之ヲ執行セシムベシ但シ他ノ官吏ニ命ジテ其ノ一部ヲ執行セシムルコトヲ得
第三條 本會計ニ於テハ當該年度ノ收入濟歲入額ヲ以テ支拂元受高トシ歲出ヲ支出スルハ此ノ支拂元受高ヲ超過スルコトヲ得ズ
第四條 本會計ニ於テ支拂上現金ニ不足ヲ生ジタルトキハ所管大臣ハ大藏大臣ノ承認ヲ經テ積立金ニ屬スル現金ヲ前條ノ支拂元受高ニ繰替使用スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ繰替使用シタル金額ハ當該年度內ニ之ヲ返還スベシ
第五條 每年度出納ノ完結迄ニ收入濟又ハ支出濟ト爲ラザルモノハ現ニ其ノ收支ヲ爲シタル年度ノ歲入又ハ歲出トス
第六條 歲入徵收官ハ每月徵收報吿書ヲ調製シ參照書類ヲ添ヘ之ヲ保險院長官ニ送付スベシ
第七條 保險院長官ハ徵收報吿書ニ依リ每月徵收總報吿書ヲ調製シ參照書類ヲ添ヘ所管大臣ヲ經由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スベシ
第八條 支出官ハ每月支出濟額報吿書ヲ調製シ之ヲ保險院長官ニ送付スベシ
第九條 保險院長官ハ支出濟額報吿書ニ依リ每月支出總報吿書ヲ調製シ支出濟額報吿書ヲ添ヘ所管大臣ヲ經由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スベシ
第十條 每年度ニ於ケル歲入ノ收入濟額ヨリ歲出ノ支出濟額ヲ控除シタル過剩額ハ之ヲ積立金ニ組入ルベシ
前項歲入ノ收入濟額ガ歲出ノ支出濟額ニ對シ不足アルトキハ之ヲ積立金ヨリ補足スベシ
第十一條 歲入歲出ノ決定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ翌年度七月三十一日迄ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スベシ
第十二條 保險院ハ日記簿、原簿及補助簿ヲ備ヘ勞働者年金保險ニ關スル一切ノ計算ヲ登記スベシ
第十三條 保險院ハ歲入簿ヲ備ヘ歲入ノ豫算額、調定濟額、收入濟額、不納缺損額及收入未濟額ヲ登記スベシ
第十四條 支出官ハ支出簿ノ外支拂元受高差引簿ヲ備ヘ支拂元受高、支出濟額及殘額ヲ登記スベシ
第十五條 保險院ハ歲出簿及支拂元受高差引簿ヲ備ヘ歲出簿ニハ歲出ノ豫算額、豫算決定後增加額、支出濟額、翌年度繰越額及殘額ヲ登記シ支拂元受高差引簿ニハ支拂元受高、支出濟額及殘額ヲ登記スベシ
第十六條 本令ニ規定セザルモノニ付テハ會計規則ヲ準用ス
附 則
本令ハ昭和十七年度ヨリ之ヲ適用ス
郵便年金特別會計ハ左ノ金額ニ相當スル金額ヲ本會計ニ繰入ルベシ
一 勞働者年金保險法施行令第三十四條ノ規定(同令第四十四條ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ニ依リ平均標準報酬年額ヲ改定シタルトキハ同條ニ規定スル年金契約ニ關シ勞働者年金保險法中保險給付及費用ノ負擔ニ關スル規定施行ノ日前ニ拂込マレタル掛金ニ同令第三十五條第一項ノ規定(同令第四十四條ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ニ基ク命令ヲ以テ定ムル計算ニ依ル年三分三毛六糸ノ利子ヲ附シタル金額ト同日以後ニ拂込マレタル掛金トノ合計額但シ年金契約ニ基キテ爲シタル貸付ニ付政府ガ辨濟ヲ受クベキ金額又ハ同令第三十五條第二項ノ規定(同令第四十四條ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ニ依リ返還金受取人ニ支拂フベキ金額アルトキハ其ノ金額ヲ控除シタル殘額
二 勞働者年金保險法施行令第四十二條ノ規定(同令第四十四條ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ニ依リ平均標準報酬年額ヲ算定シタルトキハ同令第三十九條第一項又ハ第四十條第一項第一號ノ規定(同令第四十四條ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ニ依リ被保險者ト爲リタル日ニ於テ年金受取人ノ爲ニ積立テタル金額但シ年金契約ニ基キテ爲シタル貸付ニ付政府ガ辨濟ヲ受クベキ金額又ハ同令第四十二條第二項ノ規定(同令第四十四條ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ニ依リ返還金受取人ニ支拂フベキ金額アルトキハ其ノ金額ヲ控除シタル殘額
朕労働者年金保険特別会計規則ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十七年五月三十日
内閣総理大臣 東条英機
厚生大臣 小泉親彦
大蔵大臣 賀屋興宣
勅令第五百五十七号
労働者年金保険特別会計規則
第一条 歳入歳出ノ予定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ前年度九月三十日迄ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スベシ
前項ノ予定計算書ニハ其ノ年三月三十一日現在ノ積立金明細目録ヲ添附スベシ
第二条 歳入歳出ノ予算ハ決定ノ後予備費ヲ除キ所管大臣保険院長官ニ命ジテ之ヲ執行セシムベシ但シ他ノ官吏ニ命ジテ其ノ一部ヲ執行セシムルコトヲ得
第三条 本会計ニ於テハ当該年度ノ収入済歳入額ヲ以テ支払元受高トシ歳出ヲ支出スルハ此ノ支払元受高ヲ超過スルコトヲ得ズ
第四条 本会計ニ於テ支払上現金ニ不足ヲ生ジタルトキハ所管大臣ハ大蔵大臣ノ承認ヲ経テ積立金ニ属スル現金ヲ前条ノ支払元受高ニ繰替使用スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ繰替使用シタル金額ハ当該年度内ニ之ヲ返還スベシ
第五条 毎年度出納ノ完結迄ニ収入済又ハ支出済ト為ラザルモノハ現ニ其ノ収支ヲ為シタル年度ノ歳入又ハ歳出トス
第六条 歳入徴収官ハ毎月徴収報告書ヲ調製シ参照書類ヲ添ヘ之ヲ保険院長官ニ送付スベシ
第七条 保険院長官ハ徴収報告書ニ依リ毎月徴収総報告書ヲ調製シ参照書類ヲ添ヘ所管大臣ヲ経由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スベシ
第八条 支出官ハ毎月支出済額報告書ヲ調製シ之ヲ保険院長官ニ送付スベシ
第九条 保険院長官ハ支出済額報告書ニ依リ毎月支出総報告書ヲ調製シ支出済額報告書ヲ添ヘ所管大臣ヲ経由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スベシ
第十条 毎年度ニ於ケル歳入ノ収入済額ヨリ歳出ノ支出済額ヲ控除シタル過剰額ハ之ヲ積立金ニ組入ルベシ
前項歳入ノ収入済額ガ歳出ノ支出済額ニ対シ不足アルトキハ之ヲ積立金ヨリ補足スベシ
第十一条 歳入歳出ノ決定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ翌年度七月三十一日迄ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スベシ
第十二条 保険院ハ日記簿、原簿及補助簿ヲ備ヘ労働者年金保険ニ関スル一切ノ計算ヲ登記スベシ
第十三条 保険院ハ歳入簿ヲ備ヘ歳入ノ予算額、調定済額、収入済額、不納欠損額及収入未済額ヲ登記スベシ
第十四条 支出官ハ支出簿ノ外支払元受高差引簿ヲ備ヘ支払元受高、支出済額及残額ヲ登記スベシ
第十五条 保険院ハ歳出簿及支払元受高差引簿ヲ備ヘ歳出簿ニハ歳出ノ予算額、予算決定後増加額、支出済額、翌年度繰越額及残額ヲ登記シ支払元受高差引簿ニハ支払元受高、支出済額及残額ヲ登記スベシ
第十六条 本令ニ規定セザルモノニ付テハ会計規則ヲ準用ス
附 則
本令ハ昭和十七年度ヨリ之ヲ適用ス
郵便年金特別会計ハ左ノ金額ニ相当スル金額ヲ本会計ニ繰入ルベシ
一 労働者年金保険法施行令第三十四条ノ規定(同令第四十四条ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ニ依リ平均標準報酬年額ヲ改定シタルトキハ同条ニ規定スル年金契約ニ関シ労働者年金保険法中保険給付及費用ノ負担ニ関スル規定施行ノ日前ニ払込マレタル掛金ニ同令第三十五条第一項ノ規定(同令第四十四条ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ニ基ク命令ヲ以テ定ムル計算ニ依ル年三分三毛六糸ノ利子ヲ附シタル金額ト同日以後ニ払込マレタル掛金トノ合計額但シ年金契約ニ基キテ為シタル貸付ニ付政府ガ弁済ヲ受クベキ金額又ハ同令第三十五条第二項ノ規定(同令第四十四条ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ニ依リ返還金受取人ニ支払フベキ金額アルトキハ其ノ金額ヲ控除シタル残額
二 労働者年金保険法施行令第四十二条ノ規定(同令第四十四条ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ニ依リ平均標準報酬年額ヲ算定シタルトキハ同令第三十九条第一項又ハ第四十条第一項第一号ノ規定(同令第四十四条ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ニ依リ被保険者ト為リタル日ニ於テ年金受取人ノ為ニ積立テタル金額但シ年金契約ニ基キテ為シタル貸付ニ付政府ガ弁済ヲ受クベキ金額又ハ同令第四十二条第二項ノ規定(同令第四十四条ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ニ依リ返還金受取人ニ支払フベキ金額アルトキハ其ノ金額ヲ控除シタル残額